Phase211 FWパニック・CONCLUSION-Take11-
絶望にあがく微かな光〜Divine Spell〜


絶望…………。

そう呼ばずしてなんとする、この目の前の現実は…!

亜空軍の突発的な強襲によって、マーベラスとアキッキーがやられ、墓標のように突き刺さった2本のゴーカイサーベル。

自分たちの実質的な先導者だった男が目の前で消えてしまったことに、動揺が隠せない連合軍。

「うそ、だろ……!アキッキー…!!!」

「お兄ちゃん…ッ…!!!」

広報課一同と妹のマリアも愕然。

こんなことが起きるなんて…!!

そんな一同をあざ笑うかのように、ザタンが前に出る。

「ハハッ…、さすがに貴様らも戦意を失うか。だが、これで終わったなどと思ってもらっては困る!我らの反撃は、ここから始まるのだからな!!!

―――パチンッ!

指を鳴らして合図を送ると、ガーラがバズーカ型の兵器を取り出す。

「ムッ…!?…あのバズーカ型兵器…、どこかで…!?」

ギャバン=烈の脳裏で記憶に過ぎったいやな予感。

そのバズーカの中に紫色の小型クリスタルを装填したガーラは、バズーカを構え―――。



「“フェイクドローン”、出撃なんだなぁ〜!」

――バキュウウゥゥゥンッ!!!!




引き金を引いた途端に放たれた禍々しい力が、連合軍の目の前で具現化された。

「これは…!!」

アカレッド、パープルハート、グレンファイヤー、セイザータリアス、仮面ライダーギャレン、そしてジャスティス―――。

ボディと武装に多少の違いはあれど、それはまさに彼らと瓜二つの存在だったのだ。

「う、うそでしょ…!?」

「こ、こんなバカな…!!!」

「おいおいおい、俺たちのニセモンまで用意していたのかよ!!??」

コピー元である本人たちが驚く中、ギャバンは自分の脳裏のいやな予感が的中したことに顔を渋くする。

「そうか…!あのときブラジラとやらが使っていた特殊兵器と全く同じものだったということか!」

その答えを裏付けるかのように、ガーラが自慢げに説明する。

「これは“フェイクドローン”。お前ら連合軍の力を元に闇の力を増幅させた、コピー兵器なんだな〜!」

「でも、その力は本物のそれを凌駕する。」

だが、これで終わるはずも無かった…!!

「まだまだ終わらぬ!こやつらも追加だ!!!」

<MONSTER RIDE、“QUEEN-KILLER-CACTUS”“SIMPLE-TASK-OF-CHAOS”>

“カイジンライド”の派生系アイテム・“モンスターライド”カードで召喚したのは、これまた今まで見たことのない化け物が二体!

ただ、一部を除いては…!!!

「おおおぉぉぉ!?人食いサボテンだゾ!!!」



しんのすけたち野原一家にとってのいやな思い出とも言うべき存在・キラーサボテン。

その別名どおり、人間を捕食してしまう特性を持っている恐るべき植物型モンスター。

しかも、並大抵の武器や銃器でダメージを受けても、接ぎ木を利用して再生してしまうと言う驚異的な回復力も兼ね備えているのだ。







「まさか…、あれは“混沌の遣い”!!!」

「冗談だろ、おい…!!!」



一方、スマブラチームの神殿で戦いを見守っていたピットたちも、予想外の敵の登場に困惑!



混沌の遣いとは、かつてピットたちが敵対していた“冥府神ハデス”が作り上げた、いわゆる“邪神の失敗作”。

その姿は、翼の生えた一つ目のサソリとも言うべきものだが、見た目で侮る無かれ、その尻尾で他者の魂を喰らいつつ、その存在を自身の操り人形として使徒することができると言うえげつない能力の持ち主なのだ。



――カララァァン

「「!!」」

何かを取りこぼす音が響き、ピットとブラックピットが振り返る。

「そんな…ッ…!なぜ、混沌の遣いが……!!」

「ぱ、パルテナ様!!」

膝を突いて自分自身を抱きしめるように震えるパルテナの姿が…!

「そういや、そうだったな……。」

そう、かつてパルテナ自身も混沌の遣いの毒牙にかかって、人間たちの世界を蹂躙したと言う冒涜を犯したことがあり、女神である彼女の唯一のトラウマとして残っているのだ…。

そんな彼女を守るかのように、強く抱きしめるピット。

そして、彼を頼るかのように、パルテナはその小さな体にしがみつく。

「……シードピア連合…、この危機を乗り切るのは簡単じゃねぇぞ…!!」

ブラックピットは、モニターの先の連合軍の行く末を案じた…。







「…?!」

その中で、現れた二体のモンスターについての違和感を感じ取っていた面々が。

それは以外にも、マグナたちラッシュハンターズだった。

「おい、バレルっち、ガルムの旦那、あいつらの体についているのって…!」

よく見れば、二体の大きさは怪獣のそれと対等ととっても過言ではないほどの大きさを誇っており、サボテンモンスターには黄色いクリスタルが、悪魔モンスターには紫色のクリスタルが数箇所に取り付けられている。

その謎のクリスタル、ラッシュハンターズ一同にとっては見覚えがあった。

「マグナも気づいていたか……!」

「あぁ、間違いねぇ…、“プラズマソウル”だ!」



“プラズマソウル”―――。

惑星べスティアの怪獣無法地帯・“ラッシュフロンティア”に出現する、プラズマ怪獣たちの最大の特徴とも言うべき特殊鉱石。

本来、ラッシュハンターズたちの使命は、そのプラズマソウルを宿したプラズマ怪獣たちをハンティングし、その報酬を受け取ること。

その価値は、種類と大きさによってまちまちではあるが、怪獣を1匹狩れば、相当な額の報奨金を手にすることが出来る。



「亜空軍のやつら、べスティアのプラズマソウルをどっかから失敬していたらしいな。」

「それを使って異世界の化け物どもを改造したと考えると…、奴らの科学力も侮れないな…。」

「でも、どうするよ…、これだけの敵の数、それに他の仲間たちがこれじゃあ…。」

連合軍の気力はがた落ち。

やはりアカレッドという道標がなければどうしようもないか…。









「弱音吐いてンじゃないわよっ!!!!!!!!」

『!!!???』










明らかに連合軍に対する叱咤である強烈な声が聞こえた。

メガレッド=ハルヒだ。

「まだアキッキーが死んだって決まってないわよ!……さっき言ってたじゃない、“アキッキーは正義の味方だ”って!!正義の味方が、こんなところで死ぬわけないじゃない!!

…精神を取り乱していた連合軍は、その言葉を受けて落ち着きを取り戻す。

ハルヒに励まされるという意外な形に驚いたのは、他ならぬキョンだった。

徐に彼女の元へと駆け寄る。

……と、ハルヒの様子がおかしい…。

ドリルセイバーを持っている手が震えている…!?

「ハルヒ…どうした……?」

「キョン、ごめん。本当はあたしだってアキッキーが生きているって確証はないわ‥‥。でも、さっき“アキッキーは絶対に負けない”って言ったあたしが弱音を吐いたらダメだって思ったの…だから!!」

…今の言葉は、自分に対する励ましの意味も含まれていたというのか…。

そんな彼女を支えるかのように、キョンが口を開く。

「いや、間違ってないさ。どんな時も弱気になっちゃいけない、お前に教えられたよ。」

アカレッドやみんなのためにも負けられない…!!

二人は、その決意を胸に、再び武器を構えた……!!





































一方、こちらは魔空監獄の片隅にあるプリキュア墓場。

異界の戦士・ゴッドイーターと、ナイツ、ベヨネッタ、ロックマンチーム、さらには6色の忍・ニンニンジャーも加わったその戦線は、想像を超えた大激戦に発展していた。

その状況は………もはや言うまでも無い。



「シュリケン忍法奥義・超乱舞忍烈斬!!!」

「ロックバスターッ!!」

「エックスバスター!!」

「ゼットセイバー!!」




強力な必殺技を持つニンニンジャーが、忍術を駆使して相手を圧倒、その隙を突いてロックマンたちがけん制する。

さらにベヨネッタも、“バレットアーツ”と言う戦術で、敵をひねり潰す。

そして、“神器”と呼ばれる特殊武装を持つゴッドイーターたちが、とどめをさす。

初めて遭遇したとは思えないほどの勢いと連携で、敵幹部であるジャッジ・ザ・ハードを追い詰めていく。

「さすがにこれは参りましたね…。」

「へっ、自分で言うものどうかと思うが、こいつらの戦闘力の高さには驚かされるぜ。」

上空で、ジョーカーと戦うナイツも、仲間たちの想像以上の善戦に内心で驚いていたが、この調子なら一気に押し返せる。

そう確信していた。





…………彼らが現れるまでは。







―――ズドドドオオォォォンッ!!!







ニンニンジャーたちに向かって放たれた攻撃!?

ジャッジ・ザ・ハードの背後からだ!

「あらあら、大分苦戦しているわね。」

そこに現れたのは…!

「てめぇ…、イリエス…だったな!」

まるで占い師のような風貌を見せる謎めいた女性怪人。

彼女こそ、“闇のアーカイブ”に封印されていた闇の勢力、“宇宙海賊バルバン”の幹部が一人・妖帝イリエスである。

「様子からして、あなたも敵軍のようですね。」

「誰だか知らねぇが、お前も一気に蹴散らしてやるぜ!」

アリサとアカニンジャーの気合の一言とともに、一同が武器を構えて一斉に飛び掛り―――。







―――キイイイイィィィィンッ!!!!!

『!!!!????』








「ちょっ、何!?この変な音、は……。」



「あれ……?急に、眠…た……く………。」







―――ドサドサドサドサッ!

「?!」



異変に感づいたナイツが振り返ると、敵が目の前にいるにも関わらず、味方全員が倒れているではないか!?

「何ッ!?」

ただならぬ状況に焦りを覚えたナイツは真っ先に味方のもとへと向かう。

しかし、全員の顔を見てさらにビックリ!

全員が夢心地とも言うべき表情で眠ってしまっているのだ!

「はぁぁ!!?おいお前ら、何寝てンだよ!!!起きろよ!!!」

ナイツが大声で叫んでも、一同は一向に起きる気配がない。

「オホホホ…いくら叫ぼうともムダよ、坊や。」

「…何だと!?」

イリエスの言葉の真意、それは背後に控えた謎の機械モンスターの存在にあった。

「そのお兄さんたちには、このマシン獣“バラグースカ”の催眠音波で眠ってもらったのよ。」

「なっ…!?…催眠音波だぁ!?」

「そう。人間だけでなく、アンドロイドやロボットも見境なく、この音波を聞けば誰だってあっという間に眠ってしまうと言うわけ。」

…よく見れば、同じアンドロイドの分類に当たるエックスやゼロ、さらにはトロンの手下ロボであるコブンまでもがぐっすりと眠っている!

「…冗談だろ…!?」

一気に劣勢に立たされたナイツ、背筋が凍るような感覚に見舞われた。

「さて、ここで好き勝手に暴れてくれたお礼をさせてもらうわ!」

イリエスは懐から“カイジンライド”カードを取り出した!!

<KAIJIN RIDE、“BOSEKI-SHADOW”、“HAKAISHI-ORG”、“MANTIS-FANGIRE”、“RAY-ZUNO”、“CHOUCHIN-KOZOU”、“SAIMA-CHAOS”、“SEMATTA-REI”、“ZON-BEAST”、“YUUREI-BOUMA”、“MOMMY-LEGEND-LUGA”、“ZEIFU”>

繰り出したのは、いずれも墓場と言うキーワードにふさわしい恐怖の顔ぶれだった。

「おいおいおい、墓石に幽霊にお化けの怪人を集めたってのか!?」

これだけの軍勢を一人で対処すると言うのは、ナイツといえど楽ではない。

「さぁて、ナイツさん…、随分と痛めつけてくれましたねぇ…、それなりの覚悟はしてもらいますよぉ!!!」

さらに、体制を立て直したジョーカーも、漆黒の球体を使ってパワーアップ!

鎧を着た騎士のような風貌へと変身した。

「多勢に無勢じゃねぇか……、どうすりゃいいんだ…!!!!」

この大ピンチを対処できる方法が、今のナイツには全く浮かんでこなかった………!!!!





































………………どのくらい意識を失っていたのか…、その男は不意に意識を取り戻し、体を起こそうとする。

だが、体を強く打ったのか、全身に痛みが走り、なかなか起き上がれない…。

「大丈夫ですか?」

「…あぁ、すまんな…。」

そこに一人の青年が彼の元へと駆け寄り、その体を起こす。

「しかし…俺たちはどれだけ気絶していたんだ…?」

「さぁ…。それに、目の前があんな状況ですからね…。」

「……!?」

意味深な言葉に妙な予感を感じた男は、視線を窓の向こうに向ける。

その視線の先には、漆黒の亜空間が広がっていた…!





やがて、男はこの現状に至るまでの出来事を思い出す……。





男の名は、米田一基

かつてはニュートラルヴィアの陸軍中将まで上り詰めていた屈指の名将であり、スピリード島の“シードピア・シアターハウス”の元支配人、即ち、特殊部隊“スピリチュアル・キャリバー”の総司令官を務めていた存在である。

その支配人兼総司令の座を、現在の大神一郎に譲渡して以降は、アストレイバー・アイランドの片隅で静かに隠遁生活をしていたのだが、今回の亜空軍の侵攻を知り、その老体に鞭を打って、シアターハウスの極秘スペースに合流したのだ。

目的は、自分たちのいるこの艦――超弩級空中戦艦ミカサを復活させるためだ。

しかし、予想以上の亜空軍の侵攻速度に、ミカサの準備がギリギリで間に合わず、亜空間爆弾の被害に巻き込まれ、ミカサは暗闇に吸い込まれてしまったのだ。





―――プシュウゥゥッ

「!」

背後のドアが開いた。

そこに現れたのは、オーケストラ楽団をモチーフにした特殊部隊の隊員服を身に付けた6人組。

その中心は、メンバー紅一点にして、チームリーダーのこの少女だった。

「米田さん、ご無事ですか?!」

「雅 音子(みやび・ねこ)…!“ロマネスク・ブラヴィオン”か!?」

「はい!」





“ロマネスク・ブラヴィオン”―――。

スピリチュアル・キャリバーの一部隊として結成された特殊チームの総称である。

普段はシアターハウス専属のオーケストラ楽団・あるいは音響スタッフとして活動しているが、その実態は、生まれつつある闇の根を密かに摘み取るために活動する極秘裏活動チームなのである。





彼らも今回の亜空軍の侵攻を察知し、ミカサの起動のために召集されたのだ。

その声をかけたのが、この男だ。

「いやぁ、このデカイ艦を動かすには人員が足りないと思いまして、俺が呼びかけておいたんですよ。」

加山雄一―――。

スピリチュアルキャリバーからの出向組の一人であり、ダイダルストライカーズ・“チーム・シーアネモネ”のチームリーダーである。

「そうだったのか…。しかし、すまんな…、お前たちまで巻き込んでしまって…。」

「いえ、気にしないでください。みんなが無事だったのが、せめてもの救いですから。」

どうやら人員的な被害はそれほど大きなものではなかったようだ。

「ところで、艦の被害のほうはどうだ!?」

その言葉に、音子の仲間である青年たちが報告する。

「大方調べましたが、それほど目立ったダメージはありません。」

「艦内の各種配線、居住区、武器庫やモビルスーツ格納庫、戦艦収容用格納庫、共に異常ありません。」

「戦艦の武装も調べてみたが、全部無傷だったぜ。」

「ミカサに避難した他のメンバーたちも、軽傷で済んでいます。」

「メインとサブのエンジンも問題なし。必要とあらば、いつでもいけます。」

あれほどの攻撃を受けたにも関わらず軽微なダメージで済んだとは……。

その一方で、加山もこのミカサの艦橋の状況を確認する。

「米田さん、こちらも計器類異常なし。いつでも動かせますよ!」

「そうか…、どうやら俺たちも悪運が強いらしいな。」

いつでも反撃体制がとれる。

自分たちにもやれることがまだありそうだ。





―――ヴィーッ!ヴィーッ!ヴィーッ!

『!!??』






早速か、と言わんばかりに警報サイレンが鳴り響く。

ロマネスク・ブラヴィオンたちが即座に計器モニターと操縦桿席に付き、コンソールを操作する。

米田も艦長席のポジションにつき、その傍らに加山と音子がつく。

「ミカサの甲板上で、異常な反応を確認しました!」

「異常な反応!!??どういうことだ!?」

「待っててくれ、今から光学映像を出すぜ!」

やがて該当箇所に近い場所がモニターで表示され、そこに、信じられない光景が映っていた…!!??

「な…なんだ、ありゃ……!!??」





































場面は再びメディアステーションへ…。

その某所では、5人の男たちの怪しげな密談が進められていた。

「…と言うわけで、ぜひとも、“メガデウス”を操るドミュナスである君の助けを借りたいのだ。Mr.ネゴシエイター。」

赤いスーツとピンクのネクタイを身に付けた男の頼みを聞き、少しばかり顔をしかめる、黒服のネゴシエイター。

「……ふむ…。本来なら、君たちやS.O.S.フォースと言った軍事組織と共同戦線を取ると言うのは、私の性分ではないのだが…、何分、あらゆる平行世界が混ざり合うと言う異常事態だ。」

この男は、メディアステーションの防衛チームに対して懐疑的な観点を持っているようだ。

「それに、今の現状を考える限りでは、亜空軍とやらは交渉に応じる姿勢を全く持ち合わせていないと見てまず間違いない…。となれば、仕方があるまい。」

「では…。」

「あぁ、了承しよう。私は今から準備にとりかかる。」

踵を返してそう言いながら立ち去るネゴシエイター。

その姿を見送って姿が見えなくなった後、参謀格の二人の男が進言する。

「風鳴総司令、あの男、ホントに信用に値するのか?俺にはどうもうさんくさい男にしか見えんぞ。」

「それに俺たち防衛チームのこともあまり信じていないみたいだしなぁぁ……。」

内心で不安になっている二人に対し、エージェントの男が口を開く。

「でも、あのメガデウスの操縦技術は本物です。今は、彼の助けを借りるしかありません。」

「あぁ、緒川くんの言うとおりだ。大河内くんと小中井くんの不安ももっともではあるが、彼は信頼に値する男だ。俺の直感が正しければな。」

…その直感が当たっていればいいのだが…、だがそんな不安を気にしている暇は無い。





「総司令!緒川さん!」

「師匠!」





そこに、自分たちの名を呼ぶ二人の少女の声。

振り向くと、そこには6人の少女が。

「響くん!翼!」

「卯月くん、来ていたか。」

「おや、穂乃果ちゃんに千歌ちゃん!」

「綺羅くんも来たか。」

彼女たちも独特のチームコスチュームを身に纏っており、いかにも臨戦態勢と言った感じだ。

大河内、小中井、風鳴の3人が、メンバーたちに伝令を通達する。

「諸君、いよいよ我々も武器を手に取るときが来た!」

「S.O.S.フォースやシードピアの連合軍と共に、この世界を守るために頑張ってください!」





「“バトル・トライフォース”、出撃準備!!」

『了解!!!!!』






『BAlleTic TaLEnted TRIangle-force』=通称:バトル・トライフォース――――。

S.O.S.フォースとは異なる形で活動する、メディアステーションの第2の防衛チームの総称である…!!!!













一方、こちらは先ほどの黒服のネゴシエイター。

メインの路地から外れたとある場所で、愛用の黒い車と共に待っている“彼女”を迎えに来た。

「戻ったよ、ドロシー。」

「首尾の方は?ロジャー。」

「あぁ、“ビッグオー”を使うことになる。君にも協力してもらいたい。」

「分かったわ。」

無愛想ともとれる彼女の言葉とのやり取りの後、ロジャーは車に乗り込む。

「ノーマン、“ビッグオー”を出す。今から指定するポイントに輸送してくれ。」

『承知いたしました、ロジャー様。幸運をお祈りします。』

通信で執事に連絡を取り、車のエンジンをかけ、ネゴシエイター――ロジャー・スミスは動き出した。



「さあ、亜空軍に味わってもらおうじゃないか…!人々が抱く怒りの大きさというものを!!」



---to be continued---


☆あとがき

絶望半分、希望半分な展開となった211話、本来なら表と裏で分ける予定だったのですが、図らずも一本にまとまってしまいました。
アカレッドとマーベラスの離脱で困惑するメディアステーションから始まり、一方プリキュア墓場ではナイツ以外のメンバーが夢の世界に強制的に連れて行かれたり、さらにはスピリチュアル・キャリバーの別働隊がいつの間にか亜空間に飲み込まれていたりと、大混乱中です。
その反面では、そんな状況下にも関わらず、闇に抗おうとする新たな力も動き出しているようです。

さて、そんな中ですが、次回は唐突な急展開が待ち受けているようですよ!?








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