Phase210 FWパニック・CONCLUSION-Take10-
対決!赤 VS 赤!!〜乱舞Escalation〜


「そんじゃ、かかってきな、アカレッド。」

「あぁ…、ここからはいつもより……!!!」







「「超ド派手に行くぜッッ!!!!!!!!」」










キャプテン・マーベラス=ゴーカイレッド。

アキヨシ・エンリュウイン=2代目アカレッド。

スーパー戦隊の赤き勇者である二人の火花が大きく弾けたのを合図に、再び大乱戦を開始した連合軍と亜空軍。







その最中で、このシードピアに初めての合流を果たした一行が、現地の面々と邂逅する。







「撃てぇぇっ!!!」

―――ズドドドォォォッ!!!!




一斉射撃で戦闘兵を蹴散らしていくインフィニットストライカーズ。

その体には、彼らの誇る固有装備“インフィニット・ストラトス”が装備されている。

それはまさに、次世代の“G.U.N.D.A.M.アーマー”と呼ぶべき姿である。





「ディフェンダーソオオォォド!!」

「ブリンガーソードッ!!!」

「サーベルストレート!!!」

「ライトニングフィストォォッ!!」






そこに、スーパー戦隊となった“ライガーシールズ広報課”の一同が合流、戦闘兵をさらに斬り捨てる。

「あ、あなたたちは…!」

合流を果たした一同、ヘルメットを外して挨拶に入る。

「初めまして。僕たちはシードピア連合軍・ライガーシールズのメンバーだよ。」

「細かいことはさておいて、あんたたち、アキッキーの顔見知りみたいだけど…、一体どういう関係よ?」

その言葉に答えたのは、空間モニターでの通信越しに登場した、この二人だった。

『そうか…この世界でのアキッキーの仲間はお前たちだったか。』

「!?……あなたは…!?」

『織斑千冬。その者たち――“インフィニット・ストライカーズ”の指揮を執っている。』 『あたしは篠ノ之束。ISのメカニック担当の天才科学者よ。…でもって、あたしたち二人は、学生時代のアキッキーの同級生。』

「えぇっ!?そ、そうだったんですか!?」

人脈と顔の幅広さは無限大。

そう思わざるを得ないほどのアキッキーの繋がりに、一同も改めて驚愕する。

『あんたたち、アキッキーから力を譲って貰ったんでしょ?あいつが認めたんだから、それなりに覚悟はあるのよね?』

『あらゆる角度でアキッキーを知る者同士として、共に戦おうではないか。』

その言葉に異存なし。

広報課一同の肯定がその証だった。







代わってこちらは、未来世界のプリキュアである“ハピネスチャージ”チーム。



プリキュアくるりんミラーチェンジ!!!』

プリキュア・きらりん・スターシンフォニー!!!」




特殊能力である“プリカード”を使い、変身アイテムの力でその衣装を大胆にチェンジする。



チェリーフラメンコ!!」

シャーベットバレエ!!」

ポップコーンチア!!」

あんみつこまち!!」




いわゆる、仮面ライダーたちのフォームチェンジに該当するこの力、しかし、その攻撃力と優雅さは彼らのソレとは大きく違っていた。



プリキュア桜吹雪の舞!!」

まずは先陣を切ったキュアフォーチュンが、日本舞踊にも似た舞を見せながら桜吹雪を巻き起こして戦闘兵を翻弄し―――。



プリキュアリボンハートエクスプロオォォジョンッ!!」

続いてキュアハニーのリボンバトンを使ったチアガールのテクニックで―――。

「――ビクトリーッ!!!!」
――ドドオオォォンッ!!!!


敵戦闘兵を多数、上空に吹き飛ばす。



プリキュアアラベスクシャワーッ!!」

そこにキュアプリンセスのバレエによって発生した氷の吹雪が、敵戦闘兵を凍りつかせ―――。



プリキュアパッションダイナマイトォッ!!」

仕上げにキュアラブリーの炎のダンス―――。

「オ・レ!!!!」
――ドッカアアアァァァンッ!!!!


それはプリキュアオールスターズの戦い方のさらに上を行く、ダンシング戦法だった。



「ナイス!みんな大丈夫みたいね!」

そこに、マナたち“ドキドキ”チームも合流。

“自分たちの後輩”にあたる少女たちを激励する。

「はい!先輩たちもご無事で何よりです☆」

握手してお互いの無事を喜ぶ両者。

「すみませ〜ん!」

そこに合流してきたのは、つぼみたち“ハートキャッチ”チーム。

その背後には、みゆき率いる“スマイル”チームもいる。

「あの、マナさん…でしたよね?そちらの方々って、一体何者なんですか…!?」

「プリキュアだとしても、あたしたち、全く知らないんだけど。」

ハートキャッチチームはスマイルチームから、マナたち“ドキドキ!プリキュア”の存在について簡単に説明を受けていたのだが、ハピネスチャージチームの存在は全く知らない。

それもそのはず。

「この子達は私たちの後輩に当たる、未来世界のプリキュアたちなんだよ。」

「…と言っても、実はまだ後輩は何人もいるんだけどね。」

『ええぇぇぇ〜っ!!!???』

未来のプリキュアオールスターズはまだまだ存在すると言う事実にビックリ仰天。

一体どこまで増えることやら…。











トッキュウ1号〜!“レッド”!乗り換えて、“グリーン”!>



一方、こちらは乗換能力を駆使して敵を翻弄するトッキュウジャーチーム。

歴代の戦隊にない独特の戦法に、相手方も味方陣営も大混乱。





「トバスピノ・ブーメランスラッシュ!!」





かたやこちらは、トバスピノとの絆を築いた、フロニャルドの竜の巫女・シャル。

キョウリュウネイビーを名乗り、戦いに馳せ参じ、敵をブーメランで吹き飛ばす。

いずれも、ルヴェラの歴史に刻まれていない、新世代の戦士である。





「ビッグワン・フィニッシュ!!!」

「レッドゾーンクラッシュ!!!」

「必殺・ガブティラ岩裂パァァンチ!!!」






そこに、ビッグワン、ボウケンレッド、キョウリュウレッドが合流する。





「ガオメインバスター!!」

「イーグルソード!!」

「シャークカッター!!」






加えて、フロニャルドの勇者3人も集結した。

「シャル!」

「勇者たち!」

フロニャルドの戦いで親交を深めた戦士たちの再会である。

「シャルも戦隊の力を受け継いだのね!」

「しかも恐竜の力なんてスゴイ!」

「こうしてお前たちと同じ舞台に立てることを、光栄に思う!」

握手を交わす4人の傍に、ダイゴたちが合流する。

「よぉトバスピノ!無事だったようだな!」

「ギャオオォォッ!」

『えっ!?』

シャルのパートナーであるトバスピノを知っているのか!?

「ダイゴくん、あの恐竜を知っているのか?」

「あぁ、俺たちの故郷の世界・惑星べスティアの獣電竜の一体だ。」

「なんと!?そうだったのか…。」

シャルも前々から、見たことのない恐竜だとは思っていたが、異世界のものだったとは思わなかった。

しかし、ダイゴはそれを気にするばかりか―――。

「シャル、お前もなかなか強ぇな!ブレイブなやつだぜ!」

「…フッ、あなたたちほどではないが、その思いは十二分にあると自負している!」

「それでこそ、トバスピノが認めたキョウリュウジャーだ!」

新たなキョウリュウジャーの仲間として大歓迎の至りのようだ。

「それに、俺たち以外の未知の戦隊と言うのも嬉しいモンだしな。」

その視線には、緑色の姿になっているトッキュウ1号の姿もある。

「トッキュウジャー、同じ戦隊として、僕らに力を貸してくれる?」

「もちろん!勝利のイマジネーションを目指して頑張っていこう!」

ボウケンレッドと握手を交わすトッキュウ1号、新たな架け橋がつむがれそうだ。









―――ドドドドオオォォンッ!!!!!!



続いてこちらは紅魔艦陣営代表の4人。

“AMAZING”、“FENICE”、“TRION”、“MAOH”とそれぞれ名づけられた、新たなるGUNDAMをまとい、戦場を駆け、ある者は機動力を活かし、ある者はその膨大な火力を解き放ち、またあるものは後方から支援する。

そこに、L.J.D.L.G.チームの新たなGUNDAMたちが合流する。

「これはグリザイアチーム。お元気そうで何よりですね。」

「そっちも相変わらずね。」

「それにしても…森羅のやつら、いつの間に新しいGUNDAMを作ってたんだ?」

「にとりが開発したものを我々が譲り受けたのだ。」

顔見知りなのか、意外と親しげに会話する両陣営。

そのやりとりに水を差したのは、この世界のGUNDAMたちだった。

「ちょっと待ったああぁぁ!!!」

敵を切り捨てながら、シンたち5人が合流する。

そして、やはり案の定と言うべきか…。

「何ッ…!?お前たちもGUNDAMの適合者だと!?」

「いやいやいや、それは俺たちの台詞だって!」

別次元の世界にも関わらず、コンセプトもアイテムも全く同類であるGUNDAMギアシリーズが、他にも存在すると言う展開に、集まった一同は困惑。

「それについては、私たちがお話します。」

―――!?

困惑する彼らの傍に現れたのは、シンたちが知る由も無かったGUNDAMを纏った6人――、霊夢たちと姫子たちだった。

「実は、こちらに向かっている異世界の方々から聞いた話なのですが…、私たちの受け継いだこのGUNDAMは、元々は一つの大いなる力だったそうなのです。」

―――W一つの大いなる力!?”

それは、彼らにとってまたしても予想の斜め上を行く話であるということは、言うまでも無い。

「プラズマ界の創世記の時代に、“巨神ガンダム”と呼ばれる大いなる存在があったらしいの。」

「シードクリスタルは、その巨神ガンダムの力の欠片。自分自身が消滅した後に生まれるかもしれない、新たな闇に対抗するための最後の希望として、あらゆるパラレルワールドにばら撒かれたってわけ。」

シードピアとミッドチルダにそれぞれ存在していたのは、そういうわけだったのか!?

その話、あとで詳しく聞かねば…!

一同はそう決意し、再び戦線へ向かっていった。







「スパイラルランチャー乱れ撃ちィッ!!!!!」

こちら、キャプテンシャークの付近では、キバとライジングイクサ、そしてキョウリュウジャーの賢神トリンが奮戦していた。

その付近には、先ほどマーベラスの銃撃を受けたキリエの姿もあり、それを守るかのようにアミタも奮戦する。

「渡、こうしてお前に出会えて嬉しいぞ。」

「僕…信じられないよ、父さんに出会えるなんて…!」

「無理もない。俺も既に死んだものと思ってたからな。」

時空を越えた親子の共闘、思っても見なかった瞬間に、喜びを隠せない渡。

そこに、キバットバットが口を挟む。

「ところで、音也。さっき、渡の母親が亜空軍に捕らえられたって話があったが、どういうことなんだ!?」

「実は、たまたま亜空軍のアジトっぽい場所に迷い込んでしまってね、その牢獄に真夜の姿もあった。」

思いもしなかった言葉に息を呑む渡。

「それだけじゃない。牢獄には、亜空軍に脅迫された連中の人質になっているメンバーたちもいた。数多くの異次元世界を侵略した際の礎としてね。」

その言葉に反応したのは、トリンだった。

「待て!人質になっている者たちだと!?どういうことだ!?」



「そのことについては…俺たちが話します。」

―――!!??



それは、トリンとフローリアン姉妹にとって忘れられない声だった!

振り向けば、かつて自分たちと邂逅を果たした宇宙海賊たちの姿があった!

「鎧!ジョー!ハカセ!」

「ルカさんにアイムさんも!」

海賊戦隊ゴーカイジャー…、ザンギャックに反旗を翻し、スーパー戦隊の大いなる力を集めて回っていた、史上最強の海賊戦士たちである。

「お前たち、生きていたのか…!」

だが、再会を喜んでいるような状況ではない。

キリエの険しい表情がその証である。

「あんたたち…!どうしてあんたたちの船長が亜空軍にいるのよ!説明しなさい!」

その言葉にも、裏切られた感の強い怒りの念が込められていた。

だが、さらに驚いたのは、直後にジョーが搾り出すように口にした苦悩の言葉だった…!

「…すまん、俺たちも亜空軍の人質として捕らえられていたのだ。」

――!!!!

ゴーカイジャーたちも亜空軍に捕縛されていた!?







僕たちは、君たちと別れた後、やっとの思いでザンギャックの本星にたどり着いて、皇帝アクドス・ギルを討ち取ることが出来たんだけど、その余韻で油断して、新たな敵に追い討ちを喰らってしまったんだ…。



アクドス・ギルの甥っ子にして、別働隊の司令官バッカス・ギルが現れて、サルベンジェンスとか言う連中と一緒にあたしたちを滅多打ちにしてきたのよ。



わたくしたちは、レンジャーキーを守るために、ナビィとガレオンを辛うじて別次元の宇宙に逃がすことが出来たのですが、サルベンジェンスの力は圧倒的過ぎて、成す術も無く敗北を喫しました。



その後、気がついたときは敵の拠点の牢獄に閉じ込められていました。

俺たちは、彼ら亜空軍の人質として捕らえられ、マーベラスさんはその代償として、亜空軍に協力させられてしまっているのです…。



それに、牢獄には俺たちとほぼ同じ境遇にさらされた人質が何人も入れられていて、彼らの仲間が亜空軍に強制的に協力させられているらしいのだ…。







ミキシングローバルの影で亜空軍が戦力拡大させるための非道な策を企てていたと言う事実に驚きを隠せない一同。

…と、ここで、その話を聞いていたワルザック兄弟が通信越しに話しかける。

『だが、お前たちが無事なら、マーベラスが敵として我々と戦う理由はないはずだ!』

『そうですよ!すぐにアカレッドとマーベラスを止めないと!』

確かに、仲間の無事が確認されたなら、戦う意味も無いはず。

「いや、あのマーベラスの顔……、何かを企んでいるはずだ…。」











………さて、激戦の渦中にある二人は……。







「豪快チェンジ!!」

<タアアァァイムレンジャーッ!!!>



「ソウル降臨!!」

<CHANGE “RED-BUSTER”!!>








歴代の赤き戦士の力を活用した壮絶なチェンジ合戦を展開していた!







まずはタイムレッドの“アクセルストップ”と、レッドバスターのエネトロンの力による高速移動勝負。

ダブルベクターとソウガンブレードの鍔迫り合いから―――。





<CHANGE “KYOURYUU-RED”>

距離をとったアカレッドがキョウリュウレッドに変身し、ガブティラファングの岩烈パンチで急接近!



<ジュウウゥゥゥレンジャーッ!!!>

それに対してマーベラスはティラノレンジャーで対抗、竜撃剣を抜刀してその攻撃を受け止める!



<ファァァァイブマァンッ!!!>

<CHANGE “MAGI-RED”!!>




その至近距離の状態でさらに変身!

ファイブマンとマジレンジャー。

兄弟戦隊つながりの赤き戦士だ。

「ヘッ、さすがに何かを吹っ切ったって顔だな。そうでなければ戦隊の一人は務まらねぇよな!」

「これだけみんなに支えられているってことに改めて気づかされたんだ!だったら、ボクもそれに応えるだけだ!」

剣戟を繰り返して火花を散らし、一旦距離をとった、次の瞬間―――!!



「レッドファイアーフェニックス!!!」



アキッキーが炎の鳥となって急速接近の体当たりを仕掛けてきた!

しかし―――!!



「必殺・ファイブテクター!!!」



対するマーベラスも、ファイブマン特有の体当たり技を発動、レッドファイアーフェニックスを迎え撃つ!



――ズドオオォォォンッ!!!



<サアアァァァンバルカンッ!!!>

<CHANGE “GOSEI-RED”!!>




衝突の爆発音で視界が遮られたと同時に、お互いがさらに変身!



「レッドダイナミック!!!」

「イーグルウイング!!!」




飛行能力を備えた二人の赤き勇者の鍔迫り合いは続き、互いの必殺技もぶつかり合う。

それでも、アキッキーは決して怯むことは無い。

いや、後ろを振り向くことはしないのだ。



確かにあなたは強い…!

海賊というくくりだけでなく、戦隊の中でも随一だ!

だけど、だからと言っておびえたり後ろに下がることはしない!

あなたが戦隊最強の存在と言うなら、ボクはそれを乗り越える!

何度も戦ってそれを証明するだけだ!!!!




その強い眼差しに、マーベラスは仮面の奥で笑みを浮かべる。

そして、その言葉に感銘を受けた者が一人。

「アカレッド!」

新世代の戦隊の赤き勇者・トッキュウ1号だ。

「あなたなら使いこなせるはずだ!“勝利のイマジネーション”と言う大いなる力を秘めた、ボクたちトッキュウジャーの大いなる力を!!!」

すると、アキッキーのカードケースが輝き、一枚のカードが飛び出す。

思わぬ不意をつかれたマーベラスは、その場から距離を置く。

手にしたのは、新たな戦隊のカード。

“トッキュウ1号”のレンジャーカードだった…!

その新たな力を手にしたアキッキーは、すぐにそのカードをチェンジャーに装填した!



「ソウル降臨!!」

<CHANGE “TOQ-ICHIGO”!!>




すると、その赤いボディに、列車の路線図をモチーフにした独特のエンブレムが左胸にあしらわれ、小さなレッドレッシャーが顔の周りを回りながら、線路型のアイマスクを形成、仮面に装着された!

そしてその手には、トッキュウ1号の特有装備である両刃剣・レールスラッシャーが握られている。



だったら俺は……これで勝負だ!!!豪快チェンジ!!」

<ゴオオオォォォレンジャーッ!!!>




新世代の相手には旧世代の代表でと言うことか、アカレンジャーに変身した!

固有武器の万能杖・レッドビュートを取り出し、アキッキーの剣戟を迎え撃つ。









「赤き勇者二人の一騎打ち…、見応えがあるわね…。」

その戦いを別角度から見ている複数の影が…。

「あれだけ歴代戦士の力を縦横無尽に扱える奴って、そうそういないよねぇ。」

「……」

どうやら何かのタイミングを見計らっているようだが……。

その背後から、さらなる複数の影が…。

「さて、そろそろ我らの出番だ。行くぞ!」

「……フン。そろそろそっちも覚悟してもらうぜ、マベちゃん………いや、マーベラス?」









二人の戦いもクライマックスに近づいている。

元の姿になっているのが証拠だった。

「へっ…お互いに体力も限界だな…。」

「確かにね…、こうなったら―――。」





「「これでケリを付けるッッ!!!!!!」」

<<ファァァァイナルウェイイィィブ!!!!!!>>






互いのサーベルとガンにレンジャーキーとブランクキーが装填され、必殺技発動体制に!





「「ゴーカイブラスト&スラッシュ!!!!」」





エネルギーの刃と銃弾を合体させた必殺攻撃が放たれ――――!!



―――ズドオォォンッ!!!!



お互いにその攻撃が命中した!!!



―――!!!





それは、敵味方そろって攻撃を中断すると言う事態となり、全員がアキッキーとマーベラスのほうに視線をやる。

「「………」」

お互いに倒れこむ二人。

勝ったのはどっちだ…?!









「……ッ。」

立ち上がったのは、アキッキーだ!!!

連合軍一同が喜びの表情を浮かべる一方、本人は少しばかり険しい表情でマーベラスに歩み寄る。

「………あなた、攻撃をわざとずらしましたね!?」

―――!!??

攻撃をずらした!?

この一言には両軍全員目を見開く。

「……へっ。」

マーベラスの鼻で笑う声が聞こえ、本人が目を開ける。

「気づいていたのか…。2代目のアカレッドを受け継いだだけはあるってことだな。」

この状況下に、亜空軍一同はいやな予感を感じ取った。

「さては…今までずっとボクのことを……!!」

「…あぁ、戦隊の一人としての覚悟がどれだけ備わっているか、試させてもらったのさ。」

―――!!!

亜空軍、唖然!

最初からそのつもりだったのか!!??

「まったく……、あなたはどんだけ人が悪いんですか!」

「生憎、これが俺の性分なんでね。」

真意を知り、マーベラスが連合軍の加担者であることが分かった今、彼といがみ合う理由も存在しない。

アキッキーがマーベラスに手を差し伸べ――――。











「そこまでだよ、マベちゃん!!!!」

―――ズドドドドオオォォォンッ!!!!!!

『うわああああぁぁぁぁぁっ!!!???』












…………その一瞬が大きな隙となった。

いつの間にか合流していたバスコが、3人の悪魔怪人を従えて戦線に介入してきたのだ!!

その攻撃によってマーベラスの変身が強制解除、アキッキーもアカレッドのメットを破壊されてしまったのだ。

さらにどういうわけか、その攻撃がロード・バロンにも向けられ、攻撃を受けた彼は元の人間の姿に戻る。

「こ、これは一体!?」

その答えを悪魔怪人――アクマイザー3人が口にした。

「フン、マーベラス、貴様が我らに反旗を翻すことを予測していないとでも思っていたか!?」

「そなたたちが、仮面ライダーZXと結託して我々の情報を集めていたのは先刻承知。ロード・バロンもまた然り。だから我らは貴様らが油断する瞬間をずっと待っていたのだ。」

「つまり、お前らの猿芝居ももう見飽きたってこと。ここで一気に、片付けさせてもらうんだなぁ!!」

亜空軍を欺くどころか自分たちが踊らされていたと言う事態に顔をしかめるマーベラスと戒斗。

「バスコォ…!てめぇってやつは…!!どこまであざといんだ!!」

「前にも言っただろ?何かを得るためには何かを失わないとね!!!

状況は一気に劣勢、NEXTもアキッキーの懐から出てきて大慌て!

「おいやべぇぞ、バディ!ここは一旦下がらねぇと!」





――ビシュウゥゥンッ、バリバリバリバリ!!!!
――ドドドオオォォンッ!!!

『うわあああぁぁぁっ!!!!』






―――さらなる敵襲!?

振り返るとそこには―――!!!





<ブラッドザクロアームズ!狂い咲きサクリファイス!>
<ブラッドオレンジアームズ!邪ノ道オンステージ!>






赤黒い鎧をまとった悪の仮面ライダーと、黒い目と銀の顔の悪のウルトラマンが現れていた!!

「アーマードライダーだと!?」

「何なの!?見たことがないわ…!!」

鉱汰と舞にとっての未知の仮面ライダー、これは厄介になりそうだ…!

「あれは確か…!“ダークメフィスト”!まさか…!!」

未来世界のウルトラマンであるギンガにとっても、闇のウルトラマンの登場は予想外だったようだ。

そして……よく見ると二人の背後から、もう一人の影が見える…!

漆黒の翼を宿し、露出度の高い黒い衣装を纏ったその姿は、魔性の存在とも言うべきオーラを醸し出していた。

「てめぇ…!ほむら!!」

「フフ……。」

ほむらと呼ばれたその少女の笑みには、背筋すら凍らせるほどの恐怖が宿っていた。

「裏切り者のマーベラス……あんたにはここで死んでもらうわ!」

そう言って懐から取り出したのは………紫と白の手のひらサイズのボール―――!?

そのアイテムがスマブラチームの目に入り、信じられないと言わんばかりの驚愕の声を上げる。

「What!?Is that the “MONSTER BALL”!?」

「バカな!?しかもあれは“マスターボール”ではないか!!??」



“モンスターボール”とは、スマブラチームの遊撃戦力に該当する、ポケットモンスターたちを持ち運ぶために開発されたカプセル型アイテム。

主に、野生のポケモンを捕獲するためのアイテムとして使われ、その種類は用途ごとに多岐に渡って存在する。

特に、紫と白のカラーリングが施された“マスターボール”は、野生のポケモンを100%確実に捕まえることが可能な最強のボールであり、主に、伝説のポケモンを捕獲するときに用いられる。



その究極のアイテムをほむらがなぜか持っている………ということは…!!!???



「出てきなさい……、ゼクロム!!!」

―――ポオォォンッ!!!!

「グオオォォォォッ!!!!」




スマブラチームのいやな予感は的中した。

現れたのは、漆黒のボディと翼を持った、竜を模る存在―――伝説のポケモン・ゼクロムだったのだ!!!

「Oh my god!!!!」

「ぽよぽよぽよ〜っ!!!!」

「なんてことだ、よりにもよってゼクロムが亜空軍の手に渡ってしまうなんて……!!」





屈強のポケモンが敵に加担してしまうと言う予想外の流れに大混乱のスマブラ陣営。

しかし躊躇っている暇は無い。

根性を見せて突撃するしか―――!





―――ガシッ!!!

「「!!!???」」






…と思った矢先に、満身創痍のマーベラスとアキッキーが、ダークディケイド(電我)とアビス(裕人)に羽交い絞めされた!?

「ちょ…ちょっと待った…!!」

「おめぇら…何のつもりだ…ッ!?」

虚ろな目のまま、二人ははっきりと口にした。

「アクマイザーも言ってたろ?お前たちをこの場で消すってな。」

「だったら確実な方法は、これしかないだろ?」

「「!!!!」」

まさか……巻き添え覚悟の自己犠牲!?

全員がまずいと感じ取るも、気づいたのが一足遅かった…!!!







「「「悪魔陣アタック!!!!!!」」」

「ダークレイ・シュトローム……!!」

<ザクロチャージ!!!>

「カリブラスター!!」

「ゼクロム、“クロスサンダー”でとどめよ!!!!」

―ズドドドオオオオォォンッ!!!!

『うあああぁぁぁぁぁっ!!!!!』

―ドッカアアアァァァンッ!!!!








敵増援全員による一斉攻撃が、アキッキーたちに向けて集中砲火され、大爆発!!!

後に残ったのは……。







『アキッキー(さん)!!!!』

『マーベラス(さん)!!!!!』

「電我ッ!!!!」

「裕人……さん……!!!!」








墓標のように突き刺さるゴーカイサーベルだけ…。

それ以外に、何も無かった…。







『いやああああぁぁぁぁぁ!!!!!!!!』







愛する人が目の前で消えた恐怖に、乃木坂春香の悲鳴が木魂する。



それは、シードピア連合軍の絶望を告げる狼煙にも、聞こえなくも無かった………。



---to be continued---


☆あとがき

優位に立ったかと思いきや、一転した絶望的展開で区切ってしまった210話!
アキッキーさんから提案された流れとはいえ、この状況下では大混乱するのは無理もありません。
一方、こちらは僕の発案なのですが、『まど☆マギ』シリーズから参戦したほむらと、伝説のポケモンのゼクロムが、亜空軍として奇襲に出てくると言うのも、連合軍にとっては恐ろしさ以外の何物でもないことかと思います。

さて、この絶望的な展開は次回も続きます。
この状況を打開する案はあるでしょうか…!?








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