Phase200 Special Edition 後編
反・撃・序・曲〜FIGHTING CLIMAX〜


「ハローォ、レッドヒーロー☆」

「え、サガラさん!?」

唐突だが、今回の始まりはなぜか、今から数分前に時間をまき戻した状態で始まった。

アキッキーたちがユグドルシオンに到着し、今から彼が先行してメディアステーションに向かおうとしていた矢先にかけられた懐かしい声。

ミッドチルダの“鴻上ファウンデーション”の外部協力者・DJサガラの登場だ。

「よぉ、アキッキー!しばらくだったな☆」

意外な人物の登場に、全員首をかしげる。

ひとまず、アキッキーの後についていき、彼の傍に向かうことに。

「サガラさんもこっちの世界に!?」

「あぁ、どうやら亜空軍ってやつらの作戦に巻き込まれたらしくてな。」

サガラは、いきなりこの世界に巻き込まれた後の経緯を語った。

世界の壁を越えて強力な戦士たちが集まりつつあること、亜空軍の戦力も大幅に拡大しつつあること。

そして、自分が保持していた鴻上ファウンデーションの切り札を、アキッキーの仲間たちに貸し与えたこと。

「…そうだったんですか…!」

戦える仲間が増えつつあることに喜びを覚えるアキッキー。

「あ、そういや…。」

「…?」

ふと、サガラは何かを思い出した。

「お前の兄貴のアキエと、お前の同僚のコースケってやつも一緒だったな。」

「!!!!!!」

聞き捨てならない言葉にアキッキーは目を見開いた!

「そっ、それって間違いないんですか!!??」

「あぁ、二人が親密そうに話しているところを見て、ざっくりと話を聞いたんだ。」

さらに聞けば、アキエは“戦極ドライバー”の力で仮面ライダーになったということだそうだ。

「そうと分かればウカウカしてられない!すぐに行かなきゃ!!」



『待ちたまえ!!!』

「!?」




再びさえぎった一人の男の声。

空間モニターが出現した先には、これまたアキッキーにとって懐かしい相手だった。

「こ、鴻上会長!!??」

『アキッキーくん、久しぶりだね。』

今までの話を聞いていたのか、その表情は笑みを浮かべている。

「会長もこっちに来てたんですか!?」

『もちろんだとも。それに、全ての話は聞かせてもらっている!私も君たちの戦いに全面協力させてもらおうではないか!』

この世界に来てまで彼の援助を受けることになるとは…!

『それと、君にぜひとも紹介したい仲間がいる。』

新たな援軍?

すると、鴻上の隣に一人の青年が現れた。

年齢的にはアキッキーと同年代か?

『火野映司くんだ。サイトくんよりも先に“仮面ライダーオーズ”として戦った、先輩ヒーローでもある。』

「せ、先代のオーズですって!!??」

サイトの前にオーズとして戦った人間がいたのか!?

アキッキーにとって彼の存在は全く知る由も無く、その事実に驚くしかなかった。

『鴻上さんから話は聞いているよ。アキッキー、俺も戦いに協力させてくれ!オーズの座を降りたとはいえ、まだまだ俺も戦えるよ!』

ヒーローの先輩として、まだまだ年下には負けられないと言うこともあってか、彼の士気はかなり高かった。

「丁度いい、俺のほうからも紹介したい奴らがいる。出てきていいぞ。」

ここでDJサガラが口を開き、自信の背後に声をかける。

現れたのは、先ほど自然公園で出会った謎の男女二人組み。

その背後には…って、異形の怪人たちまで団体さんで来ちゃってるよ!!??

『!!!!』

さすがにこの軍勢には一同もそろって身構える。

「あぁ、身構える必要はない。後ろにいる連中は、見た目はバケモンだが、お前たちに危害は加えない。」

『…え?』

サガラの意外な言葉に首をかしげる一同。

そんな彼らの不安をよそに、サガラは怪人たちを率いる白髪の男を紹介する。

葛葉鉱汰(かずらば・こうた)。とある次元世界で、仮面ライダー鎧武として戦った青年だ。」

「…彼も、仮面ライダー…?」

見た目の神々しさからはとても想像は出来ない…。

アキッキーはそう思っているかもしれない。

「戦極ドライバーの扱いについては彼が一番よく知っている。大きな戦力になるはずだ。」

大きな戦力増強になることをサガラがPRする。

そして、葛葉自身も…。

「俺が従えているインベスたちも、亜空軍に対する将兵として提供する。あの怪人たちの足止めにはなるはずだ。」

さらに、彼のパートナー・高司舞も、戦いに加わる。

「運命を乗り切る心の強さを備えているあなたたちの支えとして、私たちもサポートするわ。」

思いもよらぬ強力な援軍を手に入れたアキッキー。

内心では少し複雑な面持ちではあるが、今はそんなことを考えている暇はない。

「アキッキー、現場に向かうんなら、コレを使え。」

――ガチャッ!!

ここで、サガラが一つの錠前を取り出してロックを外し、それを放り投げる。

すると瞬時に数倍の大きさに巨大化し、大型のホバーバイクに変形したではないか!!??

「うわっ!?こ、これは…!?」

「ロックビークル“ダンテライナー”。反重力システムを搭載したバイク型ビークルだ。」

迅速に現場に向かうためには最適なマシンだ。

「ありがとうございます、使わせてもらいます!」

早速、ビークルに搭乗して、エンジンを噴かせる。

ふと、ここで鴻上会長から再び声がかかる。

『アキッキーくん、映司くんのほうは直接現場に向かわせることにしよう。後ほど、合流したまえ。』

「はい。」

『それから、これは私個人からのエールになるが…。』

…と、一区切り置くや否や、突発的な一言が告げられた。



『この戦いに勝利した暁には、いつかの約束通り最高のチョコレートケーキをご馳走しようではないか!!!』



「…!!!」




あのときに交わした約束を覚えていた鴻上、彼にとって、これほど士気が昂ぶったことはない。









そして、現在―――。

「もうすぐ現場だ…!!待っててくれ、みんなっ!!」

ダンテライナーの力はさすがに凄まじく、多少道に迷ってもそれをカバーするスピードも備えていた。

それになにより、地面から少し浮いているという大きな利点もある。

まもなく、彼は仲間のところに合流する…!!!

























―――ズドドオオオォォォォンッ!!!!

『うわあああぁぁぁぁぁっ!!!!』






レスキューフェニックスエリアでの激戦はまだまだ続いていた。

復活した因縁の幹部と怪人、イービルライダーズに加え、新たに参戦した邪電戦隊ネジレンジャー。

とにかく亜空軍の今回の猛攻はとてつもなく凄まじいものだったのだ!

さらに、それだけでは飽き足らなかったのか、さらなる軍勢が押し寄せてきたのだ!

「エクシードラグーン、仮面ライダーW、ごぶさたしてましたねぇ…!!」

「ユウキ=テルミだと…!!??」

“六英雄”の一人であり、元“ジャッジメント・ウイング”リーダーでありながら、闇の書事件の中心的存在として暗躍した、“ハザマ”ことユウキ=テルミ。

だが、彼は最後にラグナによって粛清されたはずだ…!!

そこまで考えて、この状況下、思い当たる展開は一つしかなかった…!!

『どうやら亜空軍のタブーとかいう存在が絡んでいそうだね。』

「その通りです。しかし、今回はただ復活しただけではないんですけどねぇ…!」

そう言ってどこからか取り出した巨大な銀色のロッドのような武器。

その武器を、知っている存在がいた…!!

「なっ!?“ギガバトルナイザー”!?…まさか…!!!」

ゼロの脳裏で思い出したくもない事柄が思い出された瞬間、テルミの背後に、禍々しい漆黒のウルトラ戦士の幻影が現れた!

『ふはははは…!!…久しぶりだなぁ、ゼロ!それにウルティメイトフォース!!』

「ゲッ!!うそだろ、おい…!!」

「ウルトラマンベリアル…!!!」


暗黒のウルトラ戦士・ウルトラマンベリアル―――。

かつてはディフューズ・プラネットの戦士として戦っていたが、強大な力を追い求めるあまり、レイブラッド星人の力を宿して数多の怪獣や宇宙人を従える能力を持った、最凶にして最悪の存在である。

そしてその背後には、一行でさえも全く予想し得なかった存在が控えていた…!!

「あ、あれは…!!」

「紫苑ッ!!」

「董卓軍の呂布もいるわ…!」

ラブプリアの一行の顔見知りの二人の女性武将。

さらに…!!

(むっ…!?…あの女は確か…、西洋の聖騎士のソフィーティアとやら…?!)

多喜の脳裏である記憶が過ぎる。

それは、あの“邪剣”を捜し求めていたとき、かつて自分が“保護”し、かくまった、あの女剣士だったのだ。

だが、一つの違和感に気づいた。

それは、3人の腰に謎のベルトが装着されていたのだ。

「フッフッフッフッ…。」

『!!??』

すると、3人の背後から一人の男が現れた。

メガネをかけた青い髪の男で、黒い衣服を纏った謎めいた存在。

「…っ…あなたは…!!!」

「于吉(うきつ)!!??」

その存在は、ラブプリアの一同にとっては因縁深い相手であった!

「お久しぶりですね…、ラブプリアの戦姫の皆さん。」

妖術師・于吉―――。

“太平要術”を使ってラブプリア征服を目論んだ、彼女たちにとっての最大の強敵である。

しかし、3国の英雄たちと北郷一刀の力によってその野望も崩れ去り、自身もその首を討ち取られたはずである。

まさかその彼が復活していようとは…!

「でも、あいつが黄忠たちと並び立っているってことは…、まさか!!??」

「フッ、そうです。彼女たちはいまや我ら亜空軍の同士。あなたたちにその矛先を向けることも覚悟しているんですよ?」

「なっ、何だと!!!??」

いつの間に引き抜かれたのか…!?

唖然とするラブプリアの仲間たち。

だが、これで終わるはずが無く、さらに亜空間から次なる軍勢が姿を見せた!

青い軍服に謎のベルトを装着した一人の青年と、青白い炎を纏い、槍と盾を装備した、青い軍服と赤いバンダナの女性戦士。

さらにはサガークベルトを装着した大牙と、赤い海賊服を纏った仮面の戦士。

そしてその背後に控えている面々を見て、またしても目を見開いた者がいた。

「あれは…、毒島先輩!!??それに平野!!??」

「沙耶…!南さん…!鞠川先生…!!…どうして…!!!!」

エクシードラグーンの孝と麗だ。

彼ら5人は、“自分たちの故郷の世界”のクラスメートと仲間たちだ…!

生きていたことも然ることながら、亜空軍に加わっていたことなど全く知る由もなかったのである。

「まずいぜベルーノ。あの二人、動揺してやがるぜ…。」

「あの二人にはこの現状は辛いか…!!」

ベルーノもこの展開は予想していなかったのか、舌打ちしながら打開策を脳裏で張り巡らすが、そんな考えをする暇すら、与えんと言わんばかりに、敵側は次なる手段を繰り出したのだ!



<HEAT><METAL> <LUNA><TRIGGER>



まずは、沙耶、南、鞠川、平野の4人が、T2ドーパントに変身!!



「一筆奏上…!!」



続いて、毒島がショドウフォンを使って、闇の戦士・外道シンケンレッドへと姿を変える。



「さて…。黄忠、大牙、呂布、ソフィーティア、ウェルキン…、我々も参りましょうか?」

さらに、于吉に名を呼ばれた5人が彼の両隣に並び立ち―――。





<“Driver On”、Now>

なんと于吉はウィザードのそれと酷似したベルトを指輪で具現化させて、真っ黒な宝石の指輪を左手の中指に装着!



<ヨモツヘグリ!> <RINGO!>  <ドラゴンフルーツエナジー!>

さらに黄忠、呂布、ソフィーティアの3人はロックシードを構えて果実の鎧を召喚、それをドライバーに装着してきたのだ!!

<LOCK ON!!> <ロック・オン!>



かたや、大牙とウェルキンもそれぞれ変身ベルトを露にさせて構えた…!!!



全員が『まさか!!??』と思った、次の瞬間!!!!!





<Shabadobi Touch Henshin〜♪>



『変身!!!!!!』

<ヘン・シン!!>

<“Change”、Now!!>

<ヨモツヘグリアームズ!冥・界・ヨミ、ヨミ、ヨミ…!>

<RINGO-Arms!デザイア・フォビドゥン・フルーツ♪>

<ドラゴンエナジーアームズ!>




暗黒の力を纏ったダークライダーたちが姿を現した…!!!!

しかし、これで終わりかと思ったのが大間違いだった…!!



「出てきなさい!悪の一大連合軍!!」

<ATTACK RIDE、“RECLAMATION”>




于吉が懐から大量のカイジンライドカードを取り出したと思ったら、これまで倒した怪人たちが一斉に大復活!!

「うそでしょ…!!」

「マジで勘弁してくれよな…!」

またあの鬱陶しい怪人たちを相手にするとなると、愚痴もこぼしたくなる。

「皆さん、投降するなら今の内ですよ?それに、今頃アカレッドも我らの別働隊によって足止めをされているころでしょうからね。」

『!!!!』

エンターの一言で連合軍一同に再び戦慄が走った!!

アキッキーが再び苦戦を強いられていると言うのか!!??

「そんな…!!」

「アカレッドが…!!」

絶望的な流れに、一部の面々の気持ちがひ弱になっていく。

やはりこれだけの相手をするというのは酷だったのか…!?

ジリジリと一斉に歩み寄る亜空軍。

その様はまるで、襲い掛かる暗闇のようだった。





「‥‥負けないわよ…!」

『?』

声がした方を見る亜空軍。そこにはメガブラック(キョン)に肩を支えられ立ち上がろうとする、メガレッド(ハルヒ)がいた。

「アカレッド…いえ、アキッキーは絶対に負けないわよ!」

仮面の奥のその眼差しは、とてつもない強い意志が宿っていた。

「あたしを完膚なきまでに打ちのめして、あたしの過ちを正してくれたアキッキーが、負ける訳ないじゃないッ!!!!」

するとそんなハルヒの言葉を受け、他の戦士たちも次々と亜空軍に対し反論を言う。



『そうですね…、そうですよね!』

「アキッキーさんはいつだってピンチをチャンスに変えてくれた…。」

意識を力を共有し、仮面ライダーWとして戦う、てれび戦士の甜歌と愛実。



「どんな絶望的な状況でも絶対に諦めず…」

「どんな危機的状況にも立ち向かい…」

「最後は私たちを勝利に導いてくれた。」

五色の力を受け継いで戦うなのはと、“あのときの事件”で彼と共闘したキュアブロッサムと宮藤芳佳。



「常に仲間たちの前に立って戦い…」

「落ち込みそうな時はみんなを鼓舞し…」

「常にみんなのことを心配してくれて…」

「俺たちの心を支えてくれた…!!」

二度にわたって彼に助けられた才人と、アカレッドの存在を憧れにするこなた。

戦興行で共に力と技を高めあったシンクに、シードピアで友情を深めた大神。



「昔ある人が言っていたぜ。“ヒーローは風のように現れて、嵐のように戦って、そして必ず朝日と共に帰ってくる!”まさにあいつはその言葉通りの奴だ!」

同じ“繋ぐもの”として共感したディケイドも、彼の戦いをそう賞した。



「彼には俺たちには持っていない、永遠の強さってものがある!!」

「それがある限り、俺たちは勇気全開で突っ込むだけだ!!」

アカレッドの如き炎のように燃え上がるレスキュー魂をたぎらせる、光とタツヤ。



「そうよ!!この胸の光が瞬く限り、あたしたちは戦える!!」

フレイムへイズとして、人として、守るために戦い続けるシャナ。



「アキッキーさんは英雄(ヒーロー)じゃない‥‥、あの人は‥‥正義の味方(ヒーロー)なんだ!!」

GUNDAMアーマーをボロボロにしながらも立ち上がるシン・アスカ。



「私はアキッキーさんという人がどんな人か知りません。でも、皆さんが信じるのなら私も信じます!!」

異世界と言う概念を知らぬ一方、連合軍の言葉を信じて立ち上がる劉備。



「桃華お姉ちゃんが信じるっていうならオラも信じるゾ!」

子供と言う純真な存在ゆえか、大好きなおねえさんの言葉を信じるしんのすけ。



「ルヴェラにその名を残すスーパー戦隊の赤き勇者の化身、そんなヒーローが負けてたまるかよ!!」

“非公認”ながら、スーパー戦隊の希望を守るために戦う、高坂京介。



「それに俺達はまだ諦めていないぜ!」

「ああ、HOME(故郷)を取り戻すまで立ち止まってられねえんだよ!!」

「あたしたちは、まだ力を取り戻してないしね!」

「それに、俺達が倒れれば春香たちがまた狙われる。春香達をまた狙うっていうなら俺達は何度でも戦うだけだ!!」

自分たちの世界を取り戻すために戦うラグナと伊達政宗。

失われた力を取り戻すためにあがくネプテューヌ。

そして、アイドルと言う希望を失わせないために再び立ち上がる真登。



「これだけ強く硬い想い、失わせるわけにはいきませんね!!!」

「OK、オールヒーローズ。まだまだいけるな!?」

啖呵を切った一行の言葉を受けて奮い立ったミライも、人間たちとの絆を再確認して立ち上がる。

帽子をかぶりなおしたハーケンも、一行に声をかけて戦闘続行を促す。



そして、タイムファイヤーの仮面を破損させているコースケも、その奥から覗かせる瞳を見開き、亜空軍に一言啖呵を切る。



「亜空軍、よく聞け!!たとえどんなに悪が蔓延しようと――。」

ヒーローは絶対負けないんだよ!!!!




そんな一行にイライラと吐き気を感じたのか、亜空軍の目つきが険しいものに変わる。

それを象徴するかのように、テルミがベリアルに変身、ギガバトルナイザーを構えた!

「うざったいンだよ!!だったら、タイムファイヤー!絶望への見せしめとして、貴様を血祭りに上げてやる!!!」

そうしてベリアルのバトルナイザーから電撃が放たれた―――!!!!









「“リフレクラウド”カード、天装!!」

<EXPAND、GOSEI POWER>










突然コースケの前に雲のような壁が出現しベリアルが放った攻撃を跳ね返す。

「グアッ!!?な、何だと!!??」

予想もし得なかったこのカウンター。

そして、その場にいた一同はすぐに違和感に気づいた。

「!!…今の声に、今の天装術…!?」

「もしかして…!!!!」

亜空軍は驚愕の、連合軍は嬉々とした表情が浮かぶ。

そして、何よりも一番嬉しい笑みを浮かべたのは、守られたコースケだったのである。



「全く…。遅すぎるよ、相棒!!!!!!



その視線の先には、ダンテライナーに搭乗したアカレッドの姿があった!!!!



『アキッキー(さん)!!!!!』

『アカレッド!!!!』




名を呼ばれたアキッキーは、ダンテライナーを元の錠前に戻しながら飛び上がり、ブランクキーの1本をゴーカイガンに装填した!





<ファァァァイナルウェイイィィブ!!!!!!>

「ゴーカイブラスト・乱れうち〜っ!!!!!」

―――ズドドドドドドォォォンッ!!!!!




意外すぎる登場に反応が遅れた亜空軍はその乱れうちに大混乱、一気に体制が崩れてしまった。

そして、アキッキーは着地したと同時に錠前に戻ったダンテライナーをキャッチする。

「お待たせしました‥‥アキッキー、遅ればせながらここに到着!!」

そんなアキッキーの様子を見て広報課の面々や兄妹たちは苦笑する。

「…ったく、おいしい所持っていき過ぎよ!!」

「でも、それがあの子らしさよ。」

喜びをかみ締める連合軍に対し、アカレッドの登場という予期し得なかった事態に焦りを募らせる亜空軍。

「おいエンター、こいつはどういうことだぁ!?」

ガジャドクロがエンターに詰め寄る。

「ズィット…、どうやらマドモワゼルたちがしくじったようですねぇ…。」

歯噛みしながら冷静に状況を分析するも、怒りを抑えきれないようだ。

(…へっ、あいつがアカレッドの跡継ぎか…、面白いやつじゃねぇか…!)

その一方で、新世代のアカレッドの姿を見た仮面の海賊は、彼の姿を見て笑みを浮かべていた。

――ビュワワワアアァァンッ

亜空軍の傍で亜空間ゲートが開いたと思ったら、先ほどアカレッドたちと戦ったエスケイプたち一行が合流してきた。

「オーララァ、マドモワゼル。一体どういうことですか?アカレッドを討ち損じるなんて。」

「ごめんなさい。でも大丈夫。相手はたった一人増えただけですもんね。」

前回の戦いでアカレッドのお手並みを拝見しきったと見たのか、余裕のあるエスケイプ。

「それは果たしてどうかな?」

『!?』

そんな彼女たちの余裕をばっさりと否定するアカレッド。

その仮面の奥には、希望に満ちた眼差しがあった。

彼はカードホルダーから一枚のカードを取り出した。





「亜空軍、これがプラズマ界を守るために集まった新たな希望だ!!!」



――“コネクトンネル”カード、天装!!

<FOCUS、GOSEI POWER>






―――その瞬間!!!





「!?」

「カードが光った!!」

―――今だッ!!!!!!

<“コネクト”、プリーズ>

<“Teleport”、Now>






格納庫で待機していたウィザードとソルシエーヌが、魔法リングを発動!!

その力が融合され、コネクトンネルのカードが巨大なワープトンネルを形成し、待機していた一同は、ピースキャリーやキャプテンシャーク、そしてケロロ小隊の輸送機と共に一斉に飛び込む!!

「このときを待ってたぜ!!スパイラルランチャーッ!!!!!」

勢いそのままに連続ミサイル攻撃を放ったキャプテンシャーク。

さらにピースキャリーや輸送艦からもレーザー光線が放たれ、ゲートの先の亜空軍たちを一気に怯ませた!

「よし、後は頼んだぞ、諸君!!」

「しっかり決めてきな!!」

キャプテンシャークとイーザックは、載せてきた一同をこの場で下ろしてすぐさま退場。

アキッキーが引き連れてきた最大の援軍が全員到着した…!!



「「一美!!」」

「吉田!!」

「シャナ、みんな、迷惑かけてごめん!でも…もう大丈夫!!」

ゴーバスターズとして戦うことを選んだ吉田一美、ようやくシャナたちと合流することが出来た。



「「「一刀(ご主人様)!」」」

「みんな、待たせたな!!」

こちらはラブプリア連合の総大将・北郷一刀。

仲間の戦姫たちとやっと合流できてホッとする一方…。

「一刀さん、于吉が復活して、紫苑さんと恋ちゃんが操られています!」

「何だって?!」

一部の面々が敵に抱きこまれていたことを知り、一瞬動揺する。

「安心してくれ!紫苑たちは俺…」

「俺達が助けてみせる!」

「こらJ!いいところでかぶってくるなよ!!」

かっこよく決めるはずが、ビート・J・スタッグにいいところを持っていかれてしまった…。



「あれは…まさか!?」

一方で、ミライことウルトラマンメビウスの目線に、自分と瓜二つの人間が飛び込む。

(その通りだ、メビウス。)

「タロウ教官!?」


その脳裏に、自身の教官を務めたウルトラマンタロウの声が響く。

(彼はかつて、君が人間の姿になるときにモデルにした青年、バン・ヒロト君だ。)

彼が生きていたとは…!!

思いがけない喜びに満たされたメビウスの士気が、大きく上昇した!



「黒猫ちゃん、あの人って‥‥!」

「ええ、少し前に謎の失踪を遂げた、AKBシティのアニメショップ“兄命党”の兄沢店長!?」

桐乃と黒猫の視線に、見覚えのある熱血漢の姿が。

行方不明だった自分たちの世界の知り合いが、どうしてこんな場所に!?



『あいつら、姫子と千歌音か!?』

「ジュンイチ、知っているのか?」

続いて反応したのは、二人の巫女の姿を感じ取ったブレイカーソウルたち。

ジュンイチを皮切りに、ライカたちも語りだす。

『ええ、かつての戦いにおいて私たちと共にパトリックと戦った太陽と月の巫女‥‥』

『でも、その中でいろいろあったんだけどね。』

『しかし、あの戦いの後、彼女たちは月で封印されていたんじゃ…?』

『もしかして…、月が真っ二つになったことと関係あるのかな?』

だが、一方で今までと違った反応を見せた者がいた。

――ズキッ!!

「ッ!?」

それは意外にも765プロの相馬陣だった。

二人の巫女の姿を見た途端、まるで何かが内側から殴ってきたかのような頭痛が走ったのだ。

「…!?陣、どうしたんです?」

「いや、なんでもないよ、律子…。」

心配させまいと律子に平然を振舞うが、やはり何かが引っかかる…。

(…なんだ、この頭痛…。あの2人の少女、知らないはずなのになんであの2人を見たとき、“懐かしい”って思ったんだ……?)



「…サガラの言っていた通り、こっちにもロックシードが…!」

「それに、あれはその中でも危険性の高いものばかりが揃っているわ…!」

そんな彼らと共に現場に乗り込んだ鉱汰と舞。

敵軍のアーマードライダーの姿を見て、危険度の高さを感じ取っていたようだ。







―――シュバババババッ!!!!!



そんな中で別方向からビームの連射が亜空軍目掛けて放たれた!?

視線を向ければ、1台の赤い車が猛スピードで急接近し、急ブレーキで到着した!

「び、びっくりした…。この赤い車は…!?」

――ルルルルルル!!!

驚くアキッキーの元に響いた着信音。

NEXTが通信回線を受信したのだ。

空間モニターを展開させると、メガネをかけた細身の男性と、気合充分と言う気迫の男性の姿があった。

『久しぶりだね、アキッキー君。』

『また会えてうれしいゼェ〜〜〜ット!!!』

「クリム博士!?葉月博士も!!??」



クリム・スタインベルト葉月サブロー――。

アキッキーが属する“レンジャーズストライク”のサポートを担当する科学者たちである。

『安心したまえ。あの車は我々R.S.の所有する専用マシン“トライドロン”だ。』

「じゃあ、ボクが旅立つ前は未完成だった“ドライブシステム”が完成したんですね!!」

『その通り!彼女には事情は伝えてあるから、後はまかせたゼ〜〜ット!!」

その瞬間、トライドロンから一人の女性が降りてきた。

その人物は、てれび戦士一同にとって全く予想し得なかった相手だった!

「えっ!!??」

「あぁっ!!!」

『秋山刑事!!!???』

「な、なんでプロレス刑事(デカ)がこんなとこに!!??」

その反応を聞いた秋山刑事、視線を横に逸らすと、驚きの顔を浮かべるてれび戦士たち一行を見つけた。

「おぉ!レインボー・ガーディアンズ、アンダー・ワールド・ファミリー!」

一方でアキッキーもその光景に目を見開いた。

「えぇ!!??知り合いだったんですか!?」

「あぁ!テレヴィアにいた頃の仲間たちでな。」

想いもよらない再会だった。

そしてさらに驚いたのは、助手席から降りてきた意外な存在だった。

「あれっ!?」

『レッド隊長!!??』

そう、今現在ユグドルシオンで待機しているはずのレッドがここに合流してきたのだ!

「ちょっと待てレッド!何でお前がこんなとこに来てんだよ!第一、今のお前に戦う力なんて…。」

「大丈夫やゴルゴ。もう以前までの俺じゃないで。」

自信に満ちたレッドの表情、普段とは180度違う雰囲気に、てれび戦士たちもかなり戸惑っていた。

[それに、これだけ頼もしいヒーローたちが揃っていれば、心強いものだよ。]

ふと、秋山刑事と同じ方角からクリムと瓜二つの声が聞こえた?

「え?クリム博士?」

[おっと、違うよ、アキッキー君。秋山の身に付けているベルトを見たまえ。]

「え?」

言われるがまま、アキッキーは彼女が装備している銀色のベルトを見た。

すると、ベルトの円形ディスプレイに顔に似た表情が映し出された!

[Nice to meet you、アキッキー。]

「えっ、ベルトがしゃべった!!??」

“システム音声を搭載したライダーベルト”と言うのは今までにもあったが、“自分の意思を持ったベルト”と言うのは初めてだ。

[私は“ドライブドライバー”。クリムの人格をベースにして作られたAIプログラムを搭載したライダーベルトだ。これから君と共に戦う同志となる。よろしく頼む。]

「あぁ、よろしく!!」

思わぬ顔ぶれに一瞬怯んだ亜空軍だったが…。

「ふん、所詮は烏合の衆の頭数が増えただけ!」

「その程度で怯むかよ!!」

―――パチンッ!!

指を鳴らして戦闘員たちに攻撃を命じる!

狙われたのは一刀と一美とレッドだ!!!

「ッ!!!一美、後ろッ!!!!」

「ご主人様ッ!!!」

「レッド隊長!!!」

『!!!!!』


気配に感づいた3人、こうなれば大ピンチは必至!

そう、何も力を持っていない者ならば…。







――バキュバキュバキュンッ!!!!

――ズバババッ!!!!








だが今の彼らにとって苦戦するような相手ではない!

振り向きざま、一美と一刀はそれぞれ“イチガンバスター”と“モーフィンブラスター”で飛び掛ってきた敵を打ち落とし、レッドはどこかから抜刀した“ダイスサーベル”で敵戦闘員を斬り捨てた!!

『!!!!????』

思わぬ反撃に虚をつかれた亜空軍は驚かざるを得なかった。

「シャナ、みんな、心配しないで。今の私たちは、無力じゃないから!」

「みんなをほっといて自分だけ逃げるってわけには、いかないからな!!」

「さあ、こっから俺たちの反撃や!その絶望、たらふく喰わせてもらうで!!」

3人の心に呼応するかのように、アキッキーたちは彼らに並び立つ。

「みんな、このシードピアを…いや、プラズマ界すべてを守るために、力を貸してくれ!!!!」

そのアキッキーの望みに対する答えは、一つしかなかった!!

「任せろ!!!」

「当たり前や!!!」

「さあ、行くぜみんな!!!」



「チェンジだ!!!!」

『おう(はい)!!!』

[OK!Start our ENGINE!!!]




ベルトさんの気合の入った叫び声を合図に、全員が動き出した!!!











It's Morphin Time!>

ゴーバスターズたちがモーフィンブレスとモーフィンブラスターを起動させて、バトルスーツをまとう。



―――チャキッ!

<レディッ!>


スマイルプリキュアの6人が、スマイルパクトにデコルを装填する。



<ガブリンチョ!ガブティィラ!!パラァサガン!!ステゴッチィ!!ザクトォル!!ドリケェラ!!プテラゴオォドン!!アァァンキドン!!ブンパッキィ!!プレェェズオン!!ブラァァギガス!!

獣電池にブレイブを込めた10人のキョウリュウジャーが、それぞれのガブリボルバーに装填する。



<“ETERNAL”>

<Meteor、Ready?>

<“ドライバー・オン”、プリーズ>

<“Driver ON”、Now>

<Driver ON!!>


クルトがエターナルメモリをロストドライバーに装填し、流星がメテオドライバーを起動し、3人の魔法使いが指輪でドライバーを起動させ、変身用の指輪を左手に装着する。

そして他のライダーたちもベルトを装着させ、変身準備を整える!!



<CHANGE、RYUKEN-OH>

<CHANGE、RYUAN-OH>




チルノとルーミアが魔弾キーを起動させてそれぞれの魔弾龍に装填した。



<Activation!!>

ガンダムの適合者たちは“ビルドマイザー”に変身コードを入力して構えを取る!



そして他の一同も変身アイテムを構え、或いは変身ポーズをとった、次の瞬間!!!!!!





<シャバドゥビ・タッチ・ヘンシン〜♪>

<Shabadobi Touch Henshin〜♪>


――――Three、Two、One!

「ソウル変身!アカレッド!!」
<Change、“AKARED”>


「蒸着!!」

レッモーフィ!!!!!』

プリキュア、スマイルチャージ!!!!!』

!!!!!!!!!!』

『変身!!!!!!』

<“ETERNAL”>

<フレイム・プリーズ>
<ヒー、ヒー、ヒーヒーヒー!>


<SET、OPEN!!>
<L・I・O・N、ライオォン!!>


<“Change”、Now>

<DRIVE−type“SPEED”!!>

「氷龍変身!!!」

「闇龍変身!!!」


『ガンダム・アーマー、ビルドアップ!!!!』
<Stand by Ready、Build UP.>

「ガイアアアァァッ!!!」

「アグルウウゥゥッ!!」

「デュアッ!!!」

「コスモォォス!!!!!」

<ウルトライブ!!ウルトラマンギンガ!!>
「ギンガアァァッ!!!」

「アクセエェェス、フラアアァァッシュ!!!」








一同が光に包まれ、変身ベルトとアイテムを起動させた一同が、一斉にスーパーヒーローに変貌したではないか!!??

『!!!!!!!』

その顔ぶれには全員が度肝を抜いた。





『シードピア、キタ〜〜〜〜!!!!!!』





アキッキーたちの気合の入った叫び声に続いて―――。





「全員まとめて聞いて驚けぇ!!!!!」





集まったヒーローたちの名乗り口上が始まった。







「赤の魂を受け継ぐもの、アカレッド!!」

「宇宙刑事、ギャバン

「特命戦隊!」
―――ゴーター!!!!!

『史上最強のブレイブ!!』
「10人そろって――!!」
キョリュャー!!!!!!!!!!

『6つの光が導く未来!』
―――輝け!スマイルプリ!!!!!!

「地獄から蘇った白き英雄・仮面ライダーエターナル!」

「青春銀河まっしぐらの宇宙戦士!
“仮面ライダーフォーゼ”!!」

「運命(さだめ)を決める青き彗星!
“仮面ライダーメテオ”!」

「未来の波を掴む水面の勇者、
“仮面ライダーアクア”!!」

「希望を与える指輪の魔法使い、
仮面ライダーウィザード!」

「悪夢を喰らう古の魔法使い、
仮面ライダービースト!」

「絶望を切り裂く白き魔法使い、
仮面ライダーソルシエーヌ!」

「トップギアを廻す刑事ライダー、
仮面ライダードライブ!!」

「熱き心を持つ氷の刃・魔弾剣士リュウケンオー!
「闇より生まれし黒き力・魔弾闘士リュウアンオー!
「「ライジン!!!」」

「“高き天を行く者”、HYPERION!
陽の巫女、来栖川姫子!行きます!!」

「“勇敢なる力”、DREADNOUGHT!
月の巫女、姫宮千歌音!行くわよ!!」

「“熱き闘神”GOD!
アニメショップ“兄命党”店長、兄沢命斗!燃えるぜ!!」

「“静かなる武神”KUURON!
流派東方不敗拳士メイリン・ロックハート!決めるわよ!!」

「“誇り高き一角獣”UNICORN!
退魔士、博麗霊夢!私に倒されたいのは誰!!」

「“繋がれる絆”、AGE!
普通の魔法使い、マリサ・キリサメ!弾幕見せてやる!!」

「大地が遣わす赤き巨人、ウルトラマンガイア!」

「海より生まれし青き守護者、ウルトラマンアグル!」

「慈しみの勇者、ウルトラマンコスモス!!」

「最強・最速の戦士、ウルトラマンマックス!」

「時空を超えた未来の戦士、ウルトラマンギンガ!!」

「サイバーエージェント、電光超人グリッドマン!」




そして、それに倣ってか以下の“変身していない”実力者たちも名乗り口上を上げた!!



「“護業抜刀法”継承者!有栖零児!!」

「仙弧一族の妖術使い!シャオムウ!!」

「風を操る冒険者!クロノア!!」

「さすらいの賞金稼ぎ!ガンツ!!」

「対グノーシス掃討兵器・KOS-MOS。」

「同じく、そのライバル…T-elos!」

「混沌の境界を渡るもの、
逢魔エージェントが一人・沙夜!!」




呉越同舟のもと、手を取り合う逢魔と森羅。



「歴史の闇に生きる黒き戦士――!」
ネームレス・ハウンド、任務を開始する!!」




サブリーダー的存在のリエラとイムカの号令の元、武器を構えて戦闘体制をとる黒き戦士たち。



「世のため人のため、亜空軍の野望を打ち砕く!」
「「我ら、ガマ星雲第58番惑星ケロン星特殊部隊“ケロロ小隊”!」」
「「このケロンスターの輝きを恐れぬなら…!」」
『かかってこいや!!!!!』




見た目は小さいながら、仲間を守るために命をかけるケロロ小隊たち。



「命知らずの宇宙忍者、バルタンバトラー・バレル!!」

「智謀に長けた戦略家、ガッツガンナー・ガルム!!」

「若き熱血ハンター、マグママスター・マグナ!!」

『俺たち、ラッシュハンターズ!!』




そして、種族の枠を超え、怪獣を倒すために手を結んだ最強の宇宙人ハンターたち…!



「世界の危機を救うため…」

「時も次元も超越し‥‥」

「すべての世界の垣根を越えて…」

「平和のために手と手を取り合い!」

「破滅をもたらす者と闘うべく!!」

「赤き勇者の元に集まりし吾輩たち!!」



―我ら、“ニュージェネレーションヒーローズ”!!

「助っ人させてもらうぜ!!!!」




その瞬間、その掛け声とともにアキッキー達のバックに虹色の爆炎が上がった!!



「おいおい、どれだけ助っ人を連れて来ているんだよ、アキッキー!」

「一美が‥‥変身した!?」

「ご主人様も‥‥!?」

「ゴーバスターズにキョウリュウジャー!!??」

「まさか…新しいスーパー戦隊だと!?」

「おいおい、仮面ライダーもいっぱい連れてきてるじゃねえか!!??」

「フィリップ、あいつは!?」

『ああ、変身者は違うが間違いない、エターナルだ!!』

「レッドがライダーに変身した!?」

「それに、秋山刑事もライダーに!?」

「ウルトラマンもいるぜ!!」

「あれは‥‥GUNDAMアーマー!?」

「GUNDAMアーマーは5体だけのはずでは!?」

まさかの大量増援、そしてまさかの顔ぶれに、案の定コースケたちは困惑するしかなかった。

しかし、ただ1ついえることがある。

「でも、これだけ助っ人を連れて来てくれたってことは……!」

「はい!私たちはまだ負けてません!!」

新戦士登場に士気が上がる連合軍。

「あとは体力さえ回復すればな‥‥。」









そんな中、離れた位置からこの戦いを見ていた春香たちは……。

「ねえ、私たちにも何かできないかな?」

「でも、私たちは闘う力はないですよ。」

「わかっているんだけど……真ちゃんや律子さんやプロデューサーさんたち、それにジュピターのみんなも頑張っているのに、このまま黙ってみているわけにはいかないよ!!!」

自分の無力さを嘆く春香。

その時何か考え込んでいた千早が、突然思いつく。





「‥‥歌よ!!」

「!?」






その言葉に全員が千早に視線を向ける。

「亜空軍は、5pbさんとアリサさん、美琴さんの歌は、ヒーローやヒロインたちに超常的な力を与えるって言ってたじゃない!それに、私たちもその可能性があるとも言っていた。だったら、みんなで歌えば奇跡が起こるかもしれないわ!!!

突然の提案に驚く一同だったが、今ヒーローたちを救えるのは自分たちだけという状況に、意を決する。

「やってみる価値はあるかもしれないよ!!」

その提案に乗った唯も、肌身離さず持っていたギターを準備する。

「シードピアの歌姫たち、君たちの決断、しかと聞いたぞ。」

『!?』

彼女たちの脳裏に響いたのは、ルヴェラの聖者・マスターヘッドの声だった…!

「この力を使うと良い!“ミュージックライマックス(MUSICLIMAX)”天装!!」

<“イクスパンド”、ゴセイパワー>


彼は、歌姫たちをサポートすべく、特別な天装術を発動させた。

すると、彼女たちの衣服が一瞬でステージ衣装に早替わり、春香たちには“ゴセイマイク”、5pbのインカムと、放課後ティータイムの楽器には、“マイクヘッダー”がつく。

そして彼女たちの心に、一つの歌が浮かぶ……!!!!

春香が前に出てマイクを構える。

後ろの仲間たちにアイコンタクトを交わした瞬間、律の合図で放課後ティータイムの伴奏が始まった。

「ワン・ツー・スリー・フォー!!」

それは、世界を超えた大きな闇に立ち向かう戦士たちに捧げるためと言っても過言ではない、力強い曲。

絶望の中で希望をつかみ、想いを届けるヒロイックソング―――。















[FIGHTING CLIMAX]
















すると、カリス(キズナ)の手元に1枚の電撃カードが握られる。

「これは…!!!!」

そのカードには自分自身を中心にCVPのメンバー全員の絵が描かれていた。





「みんな、ここは私に任せて!!電撃カード“クロス・オブ・ヴィーナス”、発動!!!!」

<FULL-RECOVER、“CROSS OF VENUS”>






カリスアローから一筋の光が天に向けて放たれ、それは瞬時に戦闘エリア全体に暖かなオーラとなって戦士たち降り注ぐ。

「これは…!!!!」

すると、今まで蓄積されてきた全てのダメージと疲労が一瞬で吹き飛んだ!!



「うおおぉぉぉ〜〜〜〜っ!!!!!
み・な・ぎ・るぅぅあぁぁぁぁぁっ!!!!!!
力が戻ってきたでござる!!!」



幸村の喜びの声を皮切りに、周りの連合軍一同も、全ての力を回復させたことにより、各々の士気も最大限まで高まった!!!



反撃の準備は、整った―――!!!!







「それじゃみんな、ひとっ走り付き合ってもらうぞ!!」

「ああ、ド派手に―――!!!」

「ショータイムだ!!!」

「荒れるぜえええぇぇぇぇっ!!!!!」

「レディ〜〜〜ッ!!!!!!」

『――――GO!!!!!!』



[GO!NEW GENERATION HEROES!!]


























そんな状況を遥か上から見つめている、一人の男。

左肩に奇妙な人形を乗せ、無表情で戦いを傍観する、謎めいた雰囲気の男。

彼こそ―――。

「真木博士…!」

…と、名を呼ばれたその男は振り向いた。

そこには、先代のオーズ・火野映司の姿があった。

「これはこれは、火野映司さん…。随分とご無沙汰していましたね。」



真木清人―――。

かつて、鴻上ファウンデーション傘下の“鴻上生体研究所”の主任研究員として活動していた人物で、オーズの武器やバースのライダーシステムを始めとする、通称“セルメダルシステム”の構成と構築をも手がけた、有数の天才科学者である。

“誕生”に価値を感じる鴻上とは対称的に、“物事の終わり”に価値を求める信念を持ち、自分の研究以外に興味を示さない冷酷な性格をも持ち合わせている。



「あなたも生きていた…いや、蘇ったんですね…、タブーの力で…。」

「えぇ、私自らの良き終末を迎えられるはずだったのですが…、思わぬ復活を果たしたようですね…。」

相も変わらず無愛想かつ冷酷な存在感、そして片の人形に話しかけるような会話でなければ自分を保てない情緒不安定な性格も、変わっていないようだ。

そんな彼に敵意をむき出しにする映司だったが―――。

「私を倒そうというのなら、それはまたの機会にして頂けませんか?今回の私の役目は戦いではありませんので。」

「…!?」

意外な言葉に一瞬、映司は戸惑った。

「それに、どうやら我々の艦で誤算が生じたようですからね。」

その瞬間、真木の背後に亜空間ゲートが出現した。

去り際、彼は珍しく面と向かって、こう言った。

「いずれ、新たな戦いでお会いしましょう。鴻上会長に、よろしくお伝えください。」

その言葉を残し、彼は闇の中に消えていった…。

「真木博士…。」

自分のグリード化のきっかけを作った因縁の存在に再び出くわした映司は、いつか必ず倒すと新たに誓い、眼下の戦場に飛び込んでいった…。



---to be continued---


☆あとがき
ついに全員大集合〜〜ッ!!!!
…というわけで、やっとの思いで掲載できました、200話後編!
まさにアキッキーメインの壮大なシナリオとなりました!
それにしても、今回の特別編、ここまで来るのに何ヶ月…、って言うか半年も時間かけてるじゃん!!!
どんだけノロマなんでしょうかね、ボクって…。

さて、次回は「200話half-time_part2」と題して、再びトッキュウジャーパートに焦点を合わせます。
いよいよ彼らも本格的にシードピアに乗り込むらしいですよ!










inserted by FC2 system