Phase194 FWパニック・CONVERGE
11th Connect〜武神装攻と勇者と光の巨人〜




宇宙空間でパープルと名乗る新たな亜空軍の刺客と戦う連合軍。

勇者特急隊、ケロロチーム、GUNDAMを装備した姫子と千歌音、そしてウルトラヒーローたちとW.M.G.。

対するは、亜空軍が放ったであろう新たな怪獣たちと、パープルが率いるロボット軍団。

かつては勇者特急隊と壮絶な死闘を演じた屈指の強敵と言うこともあって、その操縦テクニックはかなりのもの。

さらなる苦戦は免れそうにない…!

―――ビュワワアアァンッ!!!

すると、そこに新たな増援が現れた!

リアルワールドのロボットアニメの主人公ロボを彷彿とするも、その体は漆黒に包まれ、“ダークヒーロー”と表現するべき雰囲気をかもし出していた。

「な、なんだありゃ!?」

新たな増援が来ることは薄々予感はしていたが、その存在は文字通りの新参者であった。

「パープル、このブレイブ・ザ・ハード、貴様らの助太刀をしよう。」

「フッ、ならば貴様に任せよう!」

全身が太陽光発電システムのような姿のロボットが4体、そして赤いサソリ型の巨大ロボットまで引き連れ、ブレイブ・ザ・ハードは戦線に介入した。

「おいおい、これ以上増えたらまずいんじゃねぇのか!?」

「確かにそうよねぇ。こうなったら合体で対抗するわよ!」

状況の不利を見込んだタイガの不安に同意したキリエの提案に、真っ先に舞人が乗っかった!









「よぉし!!ガイン、ガンナー、パーフェクトモードだ!!」

「「!!」」

――レエェッツ、マァァイトガイィィンッ!!!!

――グレートダッシュ!!!




舞人の乗るマイトカイザーが六つのマシンに分割し、マイトガインの追加装甲として両足、両腕、腰部に、そしてメインのドリル列車が上半身の追加装甲として合体!

そのドリルがマイトガインのシンボルマークに展開した。

さらにその右肩には、マイトガンナーが変形した大型リニアレールキャノンがドッキング!

勇者特急隊の切り札・“グレートマイトガイン・パーフェクトモード”が完成した!!





『こっちも行くわよ!!コンバイン・オペレーション!!

!!!!』




続いてゴーバスターズ。

アミタ、キリエ、一美の乗るゴーバスターオーを中心に、一刀のBC-04とJのSJ-05が分離して追加装甲として合体!

その手に身の丈以上の大型の槍を携えた巨大メガゾードが完成した。

その名も、“グレートゴーバスター”である!





「「超神合体!!!!」」

続いて、グリッドマンがオザキの操るゴッドゼノンが合体シークエンスを発動!

複数のパーツに分かれたゴッドゼノンが、グリッドマンのボディを包み込むように合体!

巨大な鎧を纏った“合体電神・サンダーグリッドマン”の完成となった!





―――ズドオォォォンッ!!!





ふと、背後から爆発音が!?

バーチャロイドたちの方角だ。

何かトラブルが起こったのか!?…とも思われていたが、振り返ってみれば実際はその逆、予想外の援軍をいつの間にかつれてきていたのだ。

「おぉ!“ゴルド・レジェンディオンズ”か!!」

その一団は、マイトガインたちにとっても見覚えのある心強い味方だった。

「マイトガイン、久しぶりだな!」

「俺たちが来たからにはもう大丈夫だぜ!」

グレートゴルドランの内部に乗り込んでいたタクヤの威勢のいい声が響く。

また、その背後にはGUNDAMと似て非なる装甲を纏った少女を先頭にした謎の戦艦、さらには真っ赤なボディの戦艦の一団が接近していた。

どうやら状況的に連合軍の味方と見ていいようだ。

「なっ、何だと!?」

思いも寄らない存在が現れたことに、パープルはうろたえた。

「向こうにはエージェントXが向かっていたはず…!?」

「あぁ、あの悪党か?」

「あんなやつ、俺たちの敵じゃなかったな。」

ゴッドシルバリオンとキャプテンシャークが親指で後ろを指す。

そこには、あっさりと増援によって片付けられていたエージェントXの機体たちが虚しさを漂わせて浮かんでいた。

ちなみに当の本人は、圧倒的な攻撃力に蹴散らされ、気絶中である。

「ぐぐっ…!!」

―――ズドオォォンッ!!!

さらにパープルの背後で攻撃が!?

振り返ると、そこには赤と銀に輝くボディを持つ巨人たちが揃っていた!

「うおぉっ!!ウルトラ兄弟じゃねぇか!!」

ウルトラマン、ウルトラセブン、ウルトラマンジャック、ウルトラマンレオ、ゾフィー。

ディフューズプラネット・伝説の守護戦士、ウルトラ兄弟の登場である。

「シードピアの連合軍諸君、我々も君たちに力を貸そう。」

「ガイア、アグル、マックス、君たちの力もぜひ貸して欲しい。」

「おうよ!!同じウルトラ戦士として、一緒に頑張ろうぜ!」


彼らの要請に、マックスの勇儀も士気を上げる。

強力な援軍が続々と登場したことにより、パープルはさらにたじろいだ。

「次から次へと…忌々しい!…だが、これでも余裕を口に出来るかな?」

―――パチンッ!!!

パープルが謎めいた言葉を口にした途端、指を鳴らした。

『……ケロロ…。』

「…!?…」

どこからか自分の名前を呼ぶ青年の声。

その声に、本人は聞き覚えがあった。

「こ、この声は、冬樹どのでありますか!?」

「ええっ!!??」

「ど、どこだ!?」

ケロロ小隊、大慌てで視線をキョロキョロと動かし、その行方を探るが…。







『……ここだよ…、怪獣の…意識の中…。』

『………はあ!?』






全員が耳を疑った。

ケロロたちの仲間が怪獣の意識の中!!??

「やっぱり…。」

「戦っている中で妙な予感はしていたけど…。」

GUNDAMを装備している姫子と千歌音は、戦いの最中で怪獣たちから妙な気配を感じ取ってはいた。

しかし、敵の猛攻が予想以上に大きすぎたこともあってか、真相を確かめるのに時間を割けなかったのだ。

「これはまずい…!!皆の衆、これを!!!」

ドロロが、自身の機体のスキャニング光線を使って怪獣たちをスキャンした画像が表示された。

そこには、ガンQの内部にいる日向冬樹の他、バモラとなった日向夏美、キングパンドンにされた西澤桃華、メカバモラとなっているサブロー、さらにはシノビラーに変身させられた東谷小雪の姿が!

いずれもケロロ小隊一同の仲間だ!

一方でギラルスとパギラも彼らと同様、人間が変化させられたものであることが判明したのだが、女の子であること以外は詳しいことは分からない状況だった。

しかしながら、前回のマナたちとほぼ同様のパターンとなると、迂闊に攻撃できない…!

「パープル、貴様…ッ!!!」

「フフフッ、これでは迂闊に攻撃できまい。」

形勢が逆転されてしまい、連合軍は手出しが出来ない。





『――シュアッ!!!!』

――ドゴオォォンッ!!!

「何ッ!!??」






またしても不意をつかれた攻撃。

しかもこの攻撃は…メディアステーションから!?

そこから現れた二つの影。

それは青いボディを持つ巨人と、赤、銀、そして空色の輝きを放つ巨人だった!

「…!?…青いウルトラマン…!?」

「それに、もう片方の赤い奴って…!?」

ウルトラ戦士の力を持つレティたちはもちろん、ウルトラ兄弟とて彼らについては全く知らない。

『兄弟たち、そしてシードピアに加担する者たち、私の声が聞こえるか?』

「!!??」

聞こえてきたその声、ウルトラマンたちは知っていた。

「タロウ兄さんか!?」

「どこだ!?」

『君たちが見ている赤い巨人の意識の中にいる。』


「!!??」

ウルトラ兄弟のウルトラマンタロウがあの巨人の意識の中にいる!?

『彼はウルトラマンギンガ。未来の次元からこの世界にやってきたウルトラ戦士だ。』

彼からギンガなるウルトラ戦士について説明され、一同は困惑した。

だが、さらに困惑したのは、青い戦士の次の一言だった。

『ウルトラセブン、君の息子が世話になった。』

『!?…ゼロを知っているのか!?』

『私はウルトラマンコスモス。かつて“フューチャーアース”の戦いで共闘したことがある。』

『…!そうか、あのときのバット星人の事件で…!』

こことは違う別の世界の惑星で、怪獣の実験計画が行なわれていた際、それを陰で操っていたバット星人の野望を打ち砕くため、ウルトラ兄弟たちは“フューチャーアース”に出向いていた。

そのときにはお互いに出会うことはなかったのだが、こうして初めての対面を果たしたのだ。









「「たあああぁぁぁぁっ!!!!」」

――ズバアァァッ!!!






さらに、敵ロボットを両断した新たな影が。

そこに現れたのは、巨大な馬型ロボットに騎乗する、鎧武者を彷彿とする大型ロボットだった。

「…む!?ここは一体…!?」

「闇の中の敵機を一掃するうちに、奇妙なところにたどり着いたようだ。」

ロボットに搭乗しているパイロットたちは、周囲の異常に気付き、どうなっているのか分からなかったが…。

「…待てよ…。」

「!?…どうした、ゼンガー。」

ゼンガーと呼ばれた壮年の男、この異様な雰囲気に覚えがあるのか、一瞬だけ記憶を巡らせた。

「もしや…、我々は異世界に…!?」

「何…!?異世界だと!?」

“似通った経験”をかつて経験している彼にとって、状況の飲み込みは比較的早かった。

「間違いない…。ここは我々の住む世界とは異なる、別次元の世界だ。」

「そうなのか…!?」

仲間のパイロットは半信半疑と言った状況だった。

「貴様ら!!」

「「!?」」

その最中、怒り混じりのパープルの声が響いてきた。

「いきなり現れて俺たち亜空軍の機体を切り捨てるとは、大した度胸じゃないか!だが!!」

<MACHINE RIDE、“NOVA”、“GIGA-NOID[EIYUU]”、“BIG-DROWWOR-2”、“GAGADOM”、“DANGAN-ZORD”>

味方が繰り出すというならこちらもと言わんばかりに、パープルは新たな増援を繰り出した。

「所詮お前たちごときでは、この軍勢にはかなわな…」

「黙れェッ!!!!!!」

「!!??」

ゼンガーの一喝がパープルの言葉を遮った。

そして、ゼンガーの駆るロボットが巨大な斬艦刀を引き抜いて掲げ、そして名乗った!!





「そして聞け!!わが名はゼンガー、ゼンガー・ゾンボルト!!!!
悪を断つ剣なり!!!」

「そしてその友、レーツェル・ファインシュメッカー!!
トロンベよ!今こそ異世界で駆け抜ける時!!」






二人のパイロットは勇猛果敢と表現すべき威圧感を放つ口上を上げ、突撃していった。



















































一方、エリアルベース内…………の訓練施設内。

そこに現れたバットファンガイア率いる強襲部隊との激戦が続いていた。

その片隅ではヴェロッサたちが、この世界に迷い込んだ少女たちを介抱している。

ちなみに、その少女たち、少女は1人は黒と黄色を基調とした服を着た幼い少女、1人はぬいぐるみを持ったおっとりとした感じの少女。

そして残りの3人については(このエリアの人物が知る由もないが)、ソラ達の目の前に転移してきたゲイムダストリーの守護女神の一部と全く同じ顔をしていた。

一行がその事実を知るのはまだ少し先の話。

さて、ベース内での戦いについてだが、状況は芳しいといえるような状況ではなかった。

とにかく相手が亜空軍の中でも指折りの戦闘力を持つ怪人が行動隊長を務めるということもあって、なかなか敵が退かない。

「ライダー100億ボルトシュートッ!!!」
<Limit Break>


<フレイム!“シューティングストライク”!>

<OK!“JUPITER”!!>


しかし、仮面ライダー3人の攻撃とアキッキーのゴーカイサーベルの連続攻撃。

<バモラムーチョ!!>

さらにキョウリュウジャーたちの獣電ブレイブフィニッシュと、一斉攻勢を仕掛ける。

「フン、多少はやるみたいだな…。」

キアイドーもアキッキーたちの奮闘を少しは評価する。





―――ズドドドドォォンッ!!!

『うわあぁっ!!??』






4人の背後から追撃!?

そこには、2丁の拳銃を構えた漆黒の衣服の女性と、どこかで見たことのある宇宙忍者が。

「…ッ!?お、お前たちは、“宇宙忍軍ジャカンジャ”のサタラクラとサンダール!!??」

後者二人の姿を見て、アキッキーの脳裏に真っ先に浮かんだのは、ハリケンジャーの宿敵の幹部怪人だったが…。

「ブッブー!確かにご先祖様にそっくりだけど、ボキちんたちは全くの別人なんだよねぇ☆ボキちんはサタラクラJr(ジュニア)、元ザンギャックの行動隊長だよ〜ん」 「同じく、元ザンギャック行動隊長サンダールJr(ジュニア)だ。」

「ざ、ザンギャックだって!?」

ゴーカイジャーが壊滅させたはずのザンギャックの生き残りがいたのか!?

そして、前者の女性幹部が口を開く。

「初めましてね、アカレッド。あたしはエスケイプ。ヴァグラスのメンバーよ。…で、こっちの銃が“ゴク”、もうひとつは“マゴク”。」

かつてトーマたちが対峙したというデジタル軍団“ヴァグラス”の幹部のお出ましか。

「あんたの仲間…アイシスから聞いたんだけど、あんたもかなりイイモノらしいわね…。確かめさせてもらうわよ。」

ゴクとマゴクを構え、臨戦態勢を整えるエスケイプ。

「それと、この者たちも相手をしてもらおうか!」

<KAIZIN RIDE、“GNOSIS”>

サンダールJrがカイジンライドカードでさらなるモンスターたちを大量に投入してきた!

「大量に出て来たってんなら、一気にぶっとばすだけだ!!」

<“GATLING” ON>

フォーゼは左足にガトリングモジュールを装着、一斉射撃で周りの敵にダメージを与える……はずだったが。

『!!!???』

その攻撃を受けるどころか全くの無傷だったのだ!!

「だったらこれだ!」

<ガブリンチョ!バモラ!>

「斬撃無双剣!!!」


グリーンがガブリカリバーに獣電池を装填、得意の剣技で敵に切りかかるが―――。



―――スカッ

『何っ!!??』




剣技もすり抜けた!!??



――ズドドドドッ、ドカァァンッ!!!

『うわああぁぁっ!!!』




それに対して敵側は余裕で攻撃を繰り出してくる。

「どうなってんだよ、こっちの攻撃が通じなくて向こうの攻撃が通じるって…!?」

























モアと共にその様子の一部始終を司令室で見ていた紫、敵の繰り出した戦闘兵たちに見覚えがあった。

「やっかいになったわ…、こいつらはグノーシスね!」

「…グノーシス…ですか?」







グノーシス―――。

それは虚数空間に実体を持つという異形の生命体。

人間の見た目では蜃気楼のような感覚のぼやけた体にしか見えず、現実世界にいる者たちのあらゆる攻撃をすり抜け、さらには隔壁を含めたあらゆる壁をすり抜けて侵入してしまう特性を持っているのだ。







「ちょ、それってほぼ無敵って事じゃないですか!?」

紫とてまさかグノーシスが現れることなど予想し得なかったのだ。

ましてや彼らが亜空軍の遊撃戦力として取り込まれていようとは…!!

「社長、どうします!?相手がグノーシスを繰り出したとあっては、こちらとしても勝ち目が…!」

「くっ…!!」

永琳の言葉に彼女も焦り始めた。

この状況を打破できる手といったら…。















「こんな時に“あの子たち”がいてくれたら…!!」











「「「ヒルベルトエフェクト!!!!!!」」」











その瞬間、戦闘エリアから聞き覚えのある“3人”の特殊能力発動の掛け声が聞こえ、周囲が光に包まれた!

「あ、あれ!?」

その異変はモアも気付き、すぐに現状を分析する。

「ぐ、グノーシス全軍が現実空間に現れています!…っていうか、透明機能消失!?」

その報告を聞き、紫はモニターを直視する。

すると、訓練施設に新たな顔ぶれが姿を見せていた。

「おぉっ!!あれは!!」

不安に駆られていたてゐの顔が嬉々としたものに早変わり。

KOS-MOST-elosM.O.M.O.…!!」

零児シャオムゥもいます!クロノアガンツも!」

「逢魔のエージェントの沙夜もいますよ!!」

ミッドチルダ崩壊以来、行方の知れなかった仲間たちがこの世界に合流してきた…!!

























「…ん…?」

こちらはユグドルシオンの内部。

いつの間にか眠りにつき、ナイツと共に夢の世界を駆けていたルーテシアが目を覚ました。

ふと視線を逸らすと、いつの間にか不思議な仮面が握られていた。

「もう一度俺と夢の世界に飛びたいと思ったら、そのペルソナマスクを付けろ。そうすれば俺とデュアライズすることが出来るぞ!」

脳裏でそんな声が聞こえたような気がした。





――プシューッ





ドアの開く音。

その方向を向くと、大慌てのキャロの姿があった。

「…キャロ?」

「ルーちゃん、大至急手伝って!メディアステーションが大変なの!」

「…分かった。すぐにいく。」

冷静に返事し、準備を整え、ルーテシアは後に続いた…。

























一方、襲撃するどころか連合軍の返り討ちを喰らって、撤退を余儀なくされた脱獄ハンターズの一行。

亜空間を進んで本拠地のアドラメレクに急ぐ。

「全く冗談じゃないっての!」

「せっかく脱獄して亜空軍に加わることが出来たってのに…!」

「どさくさに紛れて他の面々が逃げていっちまったし、帰り道が分からなくなっちまったよ…。」

どうやらこの一団、自分たちの拠点の位置を忘れてしまったらしい。







「こんなところにいたのか…。」

『!?』







そんな一行の背後から聞こえた声と不気味な気配…。



振り向くとそこには、巨大な鎌を持ち、黒と金のローブを纏ったメフィラス星人が佇んでいた。





「ゲッ!!!」

「「ギルドガードのシックル!!??」」




---to be continued---


☆あとがき
どうもここ最近まだまだスランプが続きそうな雰囲気です…。
今回の第194話も、宇宙空間戦闘を終わらせるどころか次回に持越しせざるを得なくなってしまいました…。
またまた中途半端なところで今年の更新を終わらせることになりそうな予感がしてきました…。
次回もどこまでいけるか分かりませんが、精一杯やらせていただきます。



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