Phase188 FWパニック・CONVERGE
5th Connect〜Ranble the Fantasy〜

「な〜のだ、な〜のだ、な〜のな〜のだ〜♪」

『!?』








音も立てず、前触れ無しにいきなり聞こえた少女の声。

ヘンダー城近辺にたどり着いた一行の耳に突然響いてきた、気の抜けそうな声に、全員が視線を四方八方に泳がせる。

「お?」

すると、しんのすけの視線に一人の少女の姿が飛び込んできた。

猫耳のようなフードを被った、自分より少し年上に見える女の子。

「あんたダレ?」

「ねねこなのだ。」

いつもの口調でしんのすけが聞くと、少女はあっさりと名乗った。

「ねねこ…って言うの?オラ、野原しんのすけ。」

「よろしくなのだ。」

子供同士と言うこともあるのか、あっさりとお互いの名前を名乗り、握手を交わす二人。

「それにしても、この世界は亜空軍のおかげでますます謎だらけなことになっているのだ。」

『!?』

やぶから棒に飛び出した言葉が全員を困惑させた。

「ちょ、ねねこちゃん、この状況について知っているの!?」

すると、ねねこは物語のストーリーテラーのごとく、これまでの経緯を語りだした。





無限に広がる闇の連合組織・亜空軍に属する、“魔天使のブラジラ”。

彼がミッドチルダで起こした世界融合の儀式・ミキシングローバルの力によって、ミッドチルダは存在そのものが消えてしまったのだ。

そのミッドチルダの国々の一部は、このメディアステーションと混ざり合って、新しい世界を生み出したのだ。

だけど、混ざったのはミッドチルダだけじゃない。

幾つもの別世界の建物や世界が、このメディアステーションと混ざり合ったことによって、この衛星の大きさは今までの数倍に膨らんでしまったのだ。






子供とは思えないほどの思考と発言で他の面々を圧倒させたねねこと言う少女。

プラズマ界が一つに束ねられつつあるという事実に、困惑と驚きを隠せなかったのである。

「を!?」

ふと、ねねこは何かに気付いた。

「みんな気をつけるのだ!亜空間の扉が開くのだ!」

『!?』

その場にいた一同が身構える。







―――ギュワワァァンッ!!!

『きゃあああぁぁっ!!!』








……ねねこの言葉どおり、亜空間の扉が開いたと思ったら、またまた見知らぬ少女たちが合計で8人ほど一気に雪崩れ込んできた。



・それぞれ頭に十字キーを模した髪飾りを付けた薄紫色の髪の二人(姉妹?)

・真っ黒な髪と赤い目が特徴的な黒服の二人組(姉妹?)

・栗色のショートヘアで一行の中では一際幼い印象を受ける3人(姉妹?)

・金髪で、一番のプロポーションを持っているおっとり系の女性。




「いたた…みんな、大丈夫!?」

「どうにかね…。」

状況から察するに、彼女たちも別世界の住人であることに間違いはなさそうだが…。

「おほぉぉ〜☆きれいなおねぇさぁ〜ん☆」

…って、しんのすけ、またまたそのパターンかいな!?

後者がいきなり現れた時点で大方予測は出来ていたが…。

―――ガシッ!!!

「鼻の下を伸ばすな。」

おっと、みさえさん、咄嗟にしんのすけの頭を掴んで彼を止めてくれたようで、ナイスです。

「…また珍しい顔ぶれが来ちゃったみたいだね…。」

数多の次元世界を渡り歩く戦士である海東、彼女たちの顔もどこかで見覚えがあった。

「ねねこちゃん、彼女たちって確か…。」

「間違いない。“ゲイムダストリーα”の守護女神たちなのだ。」

「ゲイムダストリー…?」

聞きなれない次元世界の名称に、士を含め、シードピア連合軍一同はポカーンとしていた…。









―――ズドドドドッ!!!

『うわああぁぁっ!!!???』










いきなり先ほどのゲートから攻撃が繰り出された!?

「ねぷぅっ!!??あいつらが追いかけてきた!!??」

「あいつら…しつこい…!」

逃げてきた少女たちの会話を聞き、海東は即座に指示を出す。

「亜空軍の新手か…。ナンバーズ、スマッシュブラザーズ、彼女たちを匿ってやれ。」

「よし。みんな、手伝って!」

「All right!」

チンクとマリオを中心に少女たちを即座に安全な場所まで誘導する。

―――ギュルルルルルッ!!!

『うわっ!!!??』






するとゲートから大型のトランプカードが手裏剣のように飛んできた!

全員が条件反射で伏せて、その攻撃を退く。

飛んできたカードはゲートの入り口付近でクルクルと周り、最終的には真っ白な戦闘服を纏った一人の怪人となった。

その姿、士と海東は覚えていた。

「カードが飛んできた時点で嫌な予感はしていたけど…。」

「やっぱりお前だったか…、大ショッカーのジェネラルシャドウ!」

かつて敵対していた大ショッカーの大幹部である。

「ディケイドとディエンドか…。貴様らもここに来ていたことは聞いていたが、このような場所で出会うとはな。」

すると、ジェネラルシャドウの背後の亜空間ゲートがさらに肥大化、その中から亜空軍の怪人たちがさらにゾロゾロと現れた。

「ヘッヘッヘッ…、ディケイド、久しぶりだな…。」

「ちっ、違法魔導師・アマダムか…。」

「電王、今度は容赦はしないぞ!」

「ゲッ!ヒルカメレオンのブラック将軍までいるのかよ!?」

行動隊長の幹部怪人、出来れば会いたくなかった相手である。

さらには…

「…ん!?」

「お?」

「てめぇ、あんときのガキだな!?」

「おぉ!母ちゃんそっくりの三段腹イマジン!!!」

「ええぇぇ!!??」

しんのすけの母・みさえにとっては複雑怪奇極まりない因縁の敵までいたりする。

その他の敵は、ソラが“アライアンスチェッカー”で確認した。



・保蛮官チラカシズキー(ガイアーク)

・ライノダブラー(宇宙犯罪組織マクー)

・ユニベロスヘッダーのバリ・ボル・ダラ(ダークゴセイヘッダー)




「今まで以上の実力者みたいだ…。油断は出来ないね…!」

しかもそんな怪人たちの背後には、人型機械兵器が多数、そして大ショッカーの戦闘員たちが控えている。

「一気に片付けてくれる!!!」

ジェネラルシャドウの合図で全員が動き出し―――。





「クラッカーボム!!」

「ビームブーメラン!!!」

「ハンドビーム・インパルス!!」

「「デュアルドラグーン・シュート!!!」」

―――ズドドドドドッ!!!!

『うおおぉぉぉっ!!!??』






四方八方からの一斉攻撃でその出鼻がくじかれた。

「ななな、なんだなんだ、何だ今の攻撃は!?」

予想外の攻撃でアマダムは取り乱し、視線をキョロキョロと動かす。

プリキュアやラブプリア連合軍も意外な援護攻撃に呆然とする。

しかし、ソラやてれび戦士たちはこの攻撃の主を知っていた。

「全く…。合流が遅いですよ、キラさん!!」

その視線を見上げてその名を呼ぶ声は、喜びと余裕に満ち溢れていた。

そこには、GUNDAMを既に装着して臨戦態勢を整えていたキラたち5人が到着していた。

「フフッ、ごめん、時間かかって。」

「こちらも色々と苦戦したのですよ。」

「それに、そっちと同様、異世界から意外な援軍が集まっちゃったもんでな。」

「やっぱりそっちもか。こっちも色々と増援がきたものでな。」

「まとめて連れて来てやったぜ!みんなぁ、全員集合だぁぁ!!!!」

『オウッ!!!!!!!!』





――――ズババババババッ!!!!

『のぎゃああぁぁぁっ!!!!』










さらなる追加攻撃で戦闘員の半数が一気に消し飛んだ。

全員がその方向に視線を向くと、以下の錚々たる面々が集合していた。







・てれび戦士
七世、幸生

・シードピア連合
ムウ、スウェン、カナード、ダイスケ、雷電(アーマードコア搭乗中)、ナナマル(アーマードコア搭乗中)、マリア【アキッキー妹】
フレイ、ひより、ステラ、スティング、アウル、イザーク、ディアッカ、シホ、ルナマリア、ハイネ、遼希、梨生奈、
拓巳、エリカ、コクリコ、ロベリア、花火、ダンチョ団長、リニス

・ディスタンスフォース
なのは、ユーノ、フェイト、クロノ、はやて、シグナム、シャマル、ヴィータ、リインフォース、クライド

・レンジャーズストライク
番場、シュリケンジャー、トーマ、スティード、リオ、コロナ、シャンテ、ミウラ、ジークリンデ、ヴィクトーリア、
ハリー、ミカヤ、J、ゴセイナイト

・W.M.G.“ファイヤーウイングス”
ミライ、リュウ、カナタ

・S.O.S.フォース
こなた、かがみ、つかさ、みゆき、ななこ、波田

・CVP
シャナ、エンキ、美琴、結城丈二

・プリキュアオールスターズ
ラブ、美希、祈里、せつな

・ストライクウィッチーズ
芳佳、坂本、ミーナ、ペリーヌ、シャーリィ、ルッキーニ、リーネ、バルクホルン、ハルトマン、エイラ、サーニャ

・バサラワールド“ラブプリア”
劉備、荀ケ、夏候惇、夏候淵、典韋、許緒、楽進、李典、于禁、郭嘉、程c、孫策、孫尚香、周瑜、陸遜、周泰、甘寧、
黄蓋、呂蒙、華陀

・バサラワールド“フロニャルド”
シンク、レベッカ、ナナミ、ミルヒ、エクレ、リコ、ユキカゼ、ダルキアン、ロラン、クーベル、アデル、ヴァレリー

・バサラワールド
タリム、ネクリッド、ジークフリート

・サイブラリオン“MARZ”
フェイ・イェン、ハッター軍曹

・シンケンジャー
丈瑠、流ノ介、茉子、千明、ことは、源太、ダイゴヨウ、薫、丹波、黒子一同







「お〜い、黒猫ちゃ〜ん!」

「え!?しょこたん店長!?」

さらに、京介たちにアキバレンジャーの力を託したしょこたん店長もいつの間にか合流していた。

「どぉ?あたしの作った“アキバレンジャー”システム、ギザ役に立ったでしょ?」

「あぁ、予想以上にな…。」

「まさかあたしたちが戦隊になるなんて思わなかったけどね…。」

しょこたん店長、自分の作った戦隊システムが実践で役立ったことが嬉しかったのか、かなり上機嫌である…。

「華琳さまぁ〜!ご無事でよかったです〜!」

「蓮華、よく生きてたわ!」

一方で、お互いの再会を喜ぶものも数名いたりするが…。

「ちょちょちょちょ、ちょっと待てええぇぇ!!!」

…と、アマダムさん、何ですか?

「“何ですか?”じゃねぇよ!!!いくらなんでもお前ら人数多すぎだろおぉ!!!」

あー…、こればかりはアマダムのツッコミもご尤も。

ただでさえ、このエリアに集まった連合軍、先に合流した面々を含めて………………………………………………!?















………………………………………えっと…………、みんな、先に謝らせて。

ごめん。超絶的に多すぎた…。













『え?』












今、数えたんだけど……、連合軍だけで287人もいた。





『多すぎだろコラアアァァァッ!!!!!!』










……………すみません。







「さすがに多勢に無勢だな…。ならばこいつらを投入するまで!!!」

ジェネラルシャドウはそう言って懐から大量のカイジンライドカードを取り出したと思ったら、それを空中にばら撒き、それに加えて今まで見たことのないカードを投げつけた。





<ATTACK RIDE、“RECLAMATION”>





――ズドドドドオォォンッ!!!!

『のわああぁぁぁっ!!!???』






なんと今までのエリアで倒された怪人たちや機械獣たちが一斉に大復活したではないか!!!??





・復活怪人
ドーラスケルトン、タービンオルグ、バラドリル、ヌリカベ、ドライケン、河童のギエム朗、カナリアネジラー、
MMモグー、ダウジングバンキ、オルトロウスヘッダーのナモノ・ガタリ、プレリュード、水道ウザイナー、
メ・ガリマ・バ、カップケーキネガトーン、粘着ゴキブリ、ヒドラパーンヘッダーのロー・オ・ザー・リ、
ミランダ、セレナード、カニネジラー、ヌンチャクバンキ、マンモスシンカ






「うそでしょ〜ッ!!??」

「一度倒した怪人を再生させるなんて卑怯すぎるわよ!!」

ここにきてイラッとくる怪人たちが大量に出てきてしまった。

「んでもって、こいつもオマケだ!!!」

―――パチンッ!!!

アマダムが指を鳴らして何かを呼び寄せた!

すると、4脚歩行型の真っ白な大型機動要塞がどこからともなく出現した。

「何ッ!!??“重機動要塞ジグラッド”だと!!!??」

クライド・ハラオウンはその姿に覚えがあった。

巨体からは想像も出来ない機動性と圧倒的な攻撃力を誇る、ダイモン軍の切り札の一つである。

「お前ら、わめいている暇があったらとっとと片付けたほうがいいぜ。」

「その通り。これから先、何度もありそうな流れだしね。」

「私たちはその度に、現れる敵を倒すだけですから。」

「そうそう、さっさと始めるわよ!」

しかし、数多の世界を旅してきた士、海東、夏海はこの展開には慣れっこだったのか、既に変身体制をとっていた。





「「「「変身!!!!」」」」

<KAMEN RIDE, DECADE><KAMEN RIDE, DIEND>






三人はディケイド、ディエンド、キバーラに変身、武器を構えた。





「そうだな、ボクらに出来ることは、亜空軍を倒して世界を救うことだ!」

「この受け継いだ力を、一番大切な人を守るためにも!!」

ソラとダイスケの言葉を合図に、力を継承した者たちが一斉に並び立つ。

「見せてもらおうか。新生ヒーローたちの真骨頂を!」

番場は後ろから彼らの戦いを見守る。







「「みんな、行くぞ!!!!!」」

『おうっ!!!!!!』








一同は一斉に変身アイテムとベルトを構えた!!!!!!









『変身ッ!!!!!!!!!!!!!』

[CONPLETE] [Turn UP] [HENSHIN!!]

[SWORD FORM] 「変身!」 [CYCLONE JOKER]

[FANG JOKER] [ACCEL] [SKULL]

[タカ!トラ!バッタ! ♪]




着装!!!!!



ターレンャー!!!!!』



激走アクセルチェンジャー!!!!!』



Let'sGO-ON!!!!!!!』



「大逆転!フェイスチェンジ!!」

「「迅雷!!シノビチェンジ!!」」

「「「忍風シノビチェンジ!!!」」」



「「「「「!!!!!!」」」」」

「一貫献上!」



魔法変身マージマジマジーロ!!』

「天空変身!ゴール・ゴル・ゴルディーロ!!」

「超天空変身!ゴール・ゴル・ゴル・ゴルディーロ!!」



「「「「「“チェード”!天装!!!!!」」」」」

<チェンジ!“ゴセイジャー”!>



「「「!!!」」」

『ズッキュ〜ン!!!』



「「「「「「クロェンャー!!!!!!」」」」」」



「「「「「爆竜ジ!!!!」」」」」



「「「「「「ボウケンジャースタートアップ!!!!!!」」」」」」



「「「「「!!!!!」」」」」



「「「「「「超力変身!!!!!!」」」」」」



―――CHANGE GOD RYUKENDO

―――CHANGE MAGNA RYUGUNOH

―――CHANGE RYUJINOH


「撃龍変身!!」 「剛龍変身!!」 「斬龍変身!!」



スーパーチェ〜ンジ!!!!』

ジ〜シャ〜ッ!!!!』



デュアルオーロラウェーブッ!!』



「ルミナス・シャイニングストリームッ!」



デュアルスピリチュアルパワーッ!!』



チェインジップリキュアビートアァップッ!!』






勇者たちは変身を遂げ、敵に向かって突撃していった……!!!!

























一方、その彼らの大乱闘エリアから遠く離れた別の場所では―――。

「じゃまだああぁぁぁっ!!!!」

一足遅れてようやくフェアリーパークにたどり着いた、フワニータたち“魔法学院エリア”チームが、園内に蔓延るプリムたちを片っ端から片付けていた。

そのチームの先導を担うのはもちろん、フェアリーパークに縁のあるプリキュア5&ミルキィローズだ。

「それにしても、この遊園地までこの世界に来てたなんて…。」

「亜空軍ってホントに物凄い奴らなんだね。」

「世界がごちゃ混ぜになっちゃうなんて…。」

「まるで全然片付けてないおもちゃ箱やな。」

その後ろを付いていくのは、今回の一件に巻き込まれた“MAHO堂”のおジャ魔女たち。

戦闘要員ではないため、化け物には一際おびえている模様…。

「昴は言った。“増援が来るぞ”、と。」

「!」

一同が目の前のゼクトプリムに対して武器を構える―――。





「スティンガースナイプ!!!」

―――ズドドドドォォッ!!!






「!?」

後ろ斜め上からの援護射撃!?

……メンバーで唯一、アルフは見覚えがあった。

“自分の主の義兄”が普段得意としている広域射撃魔法の一つなのだ。

まさかと思って振り返った視線の先。

そこには案の定、見覚えのある猫耳の黒服女性士官がいたのだ。

「あんた…!リーゼアリア!!」

「アルフちゃん、久しぶりね。」

互いの姿を確認すると、アリアは自分たちのすぐ傍に降り立つ。

「ロッテと一緒じゃなかったの?」

「んー、そのはずだったんだけど、ワープの途中でトラブルが発生しちゃって、そのせいで離れ離れになっちゃったのよ…。」

二人(二匹?)の会話から一同も察して、どうやらこちらの味方のようである。

「おお〜い、お前たち!」

そこに合流してきたのは、角の生えた帽子を被る中年のメガネ男性。

「む!?アマノッチか!?」

意外にも、本来なら技術面でサポートしているはずのアマノッチだった。

「お前がどうしているんだ?」

「手伝ってもらっている忍が体を張っているのを見て、何もしないのは我慢できなくてな…。」

自分も戦士たちの手助けをしたいというのか?

このステーションの設備や新アイテムのサポートと言う意味では助けてもらっているのだが…。

この男、シードピア連合軍の“あの大人たち”とどこか似ているところがあるみたいだ…。

しぶしぶ、同行を認め、メンバーたちのところへと急いだ。

























こちらは、激戦地から遠く離れたユグドルシオン展望室。

「ヴィヴィオちゃん。」

「あ、ツバメ、ピュシス。」

虹の聖王とその臣下―――、ヴィヴィオ、ピュシス、ツバメ。

テレヴィアの時代から現在のシードピアに至るまでの、この世界の歴史を見守り続けた存在。

しかし、亜空軍の予想だにしなかった侵攻によって、その守護も意味を成さなくなってきていた…。

「連合軍たちは?」

「メディアステーション内に現れた、“フェアリーパーク”って言う遊園地に集結しつつあります。」

「亜空軍も間髪入れず、次なる増援の一手を続々と投入しつつある。今回もみんなには苦労をかけるかもしれない…。」

「…そう……。」

その報告を受けて数秒間ほど黙った後、彼女は振り返り、自らの力を解放、本来の姿である大人の姿に変身した。

「…行くんだね。」

「……うん。」







聖王としての力はほとんど失われたけど、ただ見守るだけじゃ物足りない。

あたしは、これから先もこの世界と一緒に生きていたい!

世界を導く“仲間”でありたい!!






「だから……、二人とも、もう一度力を貸して!!!」

彼女の言葉を受け取った二人は、笑みを浮かべる。

そして、ピュシスは付けていた仮面を投げ捨てた。

「もちろん、そのつもりでここまで来たんだから!」

「私たち姉弟は聖王に仕える片腕。いつまでもヴィヴィオの傍に居ますよ。」

二人も戦いに身を投じる決意を既に固めていた。





―――ピカアァァァッ!!!!







すると、ヴィヴィオが手に持っていた箱からオレンジ色の光が発せられた。

「「「!!??」」」

それは、謎の少年の声と共にどこからともなく現れた謎の箱だった。

フタを開けると、5つの獣の宝玉が強い光を放っていたのだ。

「みんなの意志を確かに受け取ったよ!」

「さあ、私たちが力を貸してあげますよ!」


どこからか聞こえた少年と女性の声と共に、3人は転移させられた。









そして、その瞬間を境に、展望室は完全に無人となった………………。



---to be continued---


☆あとがき
えっと……もしかしたら、このヘンダー城パートだけでの登場キャラクター…。

ざっと数えて340人はいるかもしれないです。(オイッ!!!!)

まさかこの話の中にこれだけの大所帯を作り出すことになろうとは……。 実際、その人数換算の際、ダブっている人がいるかどうか確認するのに時間がかかりました……(汗)
次回の超大幅割愛が怖いです…。
あ、でも、新たな覚醒戦隊の流れだけは最優先事項として処理したいと思います。



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