Phase186 FWパニック・CONVERGE 3rd Connect〜一撃必殺!禁斗の奥義〜
――ここからは俺たちのステージだ!!!! 「応ッ!!!」 サガラによってもたらされた、フルーツ鎧武者の仮面ライダーたち。 その参戦で、戦局は連合軍に傾きつつあった…!! 「こいつは予想外になりましたね…。ならば、新たな増援を送り込むまでです!」 <KAIZIN RIDE、“OKURA-ORPHNOCH”、“ZYUKU-KINOKO”、“NARISUMASHI”、“TENSAIKICK”> 自分たちが不利になることを察知したアイスロンドは、お約束の“カイジンライド”を発動、4体の怪人たちを召喚した。 …というわけで、恒例のシャッフルユニットタイム、発動!!! 「へへ、超能力の対決ってわけかい?」 超能力を持つエヴォリアン・テンサイキックと相対するのは、オーラパワーを持つマスクマンと魔導騎士のウルザード、さらにプリキュアたち8人が加わる。 「まずはこっちだ!サイキックビーム!!!」 『ッ!?』 先手を取ったのはテンサイキック。 グラスから発せられたビームを受けたマリンとビートが宙に浮かび始めた! 「え?え?ええぇぇっ!?」 「こ、これは!?」 宙に浮かばれた二人は文字通り身動きがとれずじまい、当然その末路は言わずもがな――。 「そらよ!!」 ――グイッ!!! ――ゴチンッ!!! 「「んぎゃっ!!??」」 無理矢理二人が正面衝突された。 「「キュ〜…」」 二人とも気絶…。 「マリン!!」 「ビート!!」 「さぁて、次はどいつを飛ばしてやろうか?」 次にあのサイキック光線を喰らったらどこに叩きつけられるか分からない!! 「ちょっと待ったああぁぁぁっ!!!!」 『!?』 そこに乱入したのは、レジーナが変身したポワトリンだ。 ベルサーベルを駆使してテンサイキックに攻撃を仕掛ける。 「ぬごっ!!」 背後から不意打ちを仕掛けられたこともあり、完全に油断していたテンサイキックは意外にもレジーナに押され始める。 「プリキュアに手出しはさせないわ!ただでさえ、あたしの仲間があれだけひどい目にあってるんだから!!!」 一刻も早く“友達”を助けたいと願う想いが、今の彼女を奮い立たせていたのだ。 「小癪な!!」 テンサイキックが反撃を試みる―――!! 「サンフラワー・イージス!!」 そこにサンシャインが割り込んで、ひまわり型の強固なエネルギーシールドを展開、ポワトリンを守る。 「大丈夫!?」 「う、うん、ありがと!!」 太陽の光を彷彿とする金色の輝きの盾は意外と強固。 生半可な力では破れない! 「後ろががら空き。」 「!?」 「ドーザ・ウル・ザザード!」 背後の隙を見逃さなかったウルザードが反撃の一手を投じた。 「ぬがっ!!?」 さらに―――。 「あいたたた…結構効いたね…。」 「よくもやってくれたわね!!!」 気絶から回復したマリンとビートが、それぞれ武器を構える。 「皆さん、提案があるんですけど…。」 『?』 ふと、ブロッサムが仲間のプリキュアたちに声をかける。 「せっかく、“音楽”モチーフのアイテムが集まったことですし、合体攻撃を繰り出してみてはいかがです?」 『!』 言われて全員が気付いた。 ブロッサム、マリン、ムーンライトの“フラワータクト”は“指揮棒”モチーフ。 サンシャインは“タンバリン”型のアイテム。 メロディとリズムは“ハンドベル”に酷似したアイテム。 ビートは“ギター”、さらにミューズが武器として使う“モジューレ”は“オカリナ”の機能を持っている。 ……試してみる価値はある! 全員が頷いた。 「皆さん、この敵は私たちが抑えます!時間を稼いでいただけますか!?」 「お?何か作戦があるってんだな!?任せろ!」 その言葉を受け取ったレッドマスクが、メンバーたちを率いる。 「みんな、あいつの気をそらせるぞ!“ファイブアタック”だ!!!」 『オッケー!!!』 レッドの号令を合図に、フォーメーションを展開。 「イクス!」 「どうぞ!」 「はい!!」 まずはイエローがブルーとピンクを踏み台にしてジャンプ! 「よぉーし!」 「きっちり決めなさい!」 その先には腕を組んだレッドとブラックが待ちうけ、下りてきたイエローのトランポリン代わりとなって彼女を高く打ち上げる。 「へっ、そうはさせるか!」 テンサイキックがその攻撃を防御しようとするが――。 「イエロー・影分身の術!!!」 ―――シュバババババッ!!!! 「ゲゲッ!!??」 ジャンプの頂点でイエローが影分身を発動、無数に増えた。 「行きます!マスキーローター・分身独楽!!!!」 分身状態でのマスキーローター同時攻撃に、テンサイキックは避けきれるはずがなく、その攻撃を連続で喰らってしまった。 「ダメ押しよ!必殺!ポワトリンフラッシュ!!」 「ウー・ウガロ!!暗黒魔導斬り!!」 さらにポワトリンがベルサーベルからの必殺光線を発射、ウルザードも剣を抜刀して×の字を描くように斬りつけてテンサイキックに追加ダメージを与える。 その連続攻撃で満身創痍となったテンサイキック。 足元も覚束なくなってきた。 「皆さん、今です!!!」 ブロッサムの合図で、プリキュア全員が楽器型のアイテムを構える!!! 「咲き誇れ!花のパワー!!」 「心に響け!光のメロディ!!」 『プリキュア・ミュージカルパワー・オーケストラ!!!!』 「のわあああぁぁぁぁぁっ!!!!」 浄化の光を纏った花吹雪と音楽の波が、テンサイキックを消滅させた。 ―――シュバッ、べトッ!!! 『!?』 一方こちらは、オクラオルフェノクと対峙する一同だが―――。 「ちょ、何よこれ!?」 「べたついて動けない…!!」 いきなり杏奈たちファイブマンが、敵の放った粘着性ネット攻撃にかかって身動きが取れなくなってしまった! 「このおぉぉ!!!」 「たあぁぁっ!!!」 それ以上の反撃は許すまじと、ダイナブラックとバルイーグルが武器を片手に攻撃を仕掛けるが、相手も自身の固有武器である斧を取り出して応戦。 ―――ズバッ! 「うわぁっ!」「イテッ!!」 切れ味抜群の攻撃を喰らって吹き飛ばされる二人。 「はああぁぁっ!!」 「たああぁぁぁっ!!!」 しかし、間髪いれず、ゲキイエローとグリーンサイが突貫! ―――ズドドドド、ドゴオォォンッ!!! 「「ぬがっ!!??」」 …したのもつかの間、今度は頭の兜を使った突進攻撃に阻まれた。 「接近戦がだめなら、これでどうだ!」 そう言って乗り出したのは、レッドファルコン、イエローライオン、ブルードルフィンの3人。 彼らはそれぞれの武器・ファルコンセイバー、ライオンバズーカ、ドルフィンアローを合体させた! 「トリプルバズーカ!!」 その攻撃でオクラオルフェノクが一瞬怯む。 「ゲキワザ・輪輪拳!!」 「獣源流・鋭鋭刀!!!」 その隙をついたゲキバイオレットとゲキチョッパーが、激気を放った攻撃でさらにダメージを与える。 「さっきはやってくれたわね!これでも喰らいなさい!!」 ネバネバネットからようやく抜け出したファイブマンたちが、さらに追い討ちをかける! ―――ワン、ツー、ジャンプ!!! ――――ドゴッ!!!! レッド以外の4人が一列に並び、レッドのジャンプをサポート。 その勢いを利用してとび蹴りを炸裂させる、“ハイパーファイブキック”である。 「その隙はもらったぜ!“クロンダイク・モード”!!」 ―――ズドオォォンッ!!! 反撃のチャンスをうかがっていたのは、異世界からの戦士であるハーケン。 自分の武器の銃口を展開させ、エネルギーをフルチャージ、大型の一閃を繰り出した。 「我らの姫たちの優雅な戦いを焼き付けるがいい!!!」 アレディも、オクラオルフェノクに自慢の鉄拳を浴びせる一方で、フィニッシュを“二人の戦姫”に委ねた。 「まずは私が行きます!!」 ネージュが自分の武器をエレキギターのように持ち、乱れ撃ちを放ちながら自分のステージを作り出す。 その銃撃の一閃が、巨大ステージのレーザー光線を彷彿とするようだ。 「カグヤ姫、ド派手に決めちゃってくださいな!!」 乱れ撃ちが終わるタイミングと同時にオクラオルフェノクを打ち上げたネージュは、最後の締めを神夜に託す。 「これで決着極まりないです!!」 遥か上の怪人に近づき、優雅に舞いながら追加のダメージを与え続ける神夜。 「楠武一刀流・奥義!“月架美刃(げっかびじん)”!!!!」 ―――ズバッ!!!! 縦一文字の一閃が決まった。 「これは予想以上の苦戦ですね…。」 アイスロンドは自分たちの周りを取り囲む仮面ライダーたちの気迫に押されつつあった。 「音撃斬・雷電激震!!!」 「アルティメットパンチ!!!」 怪人たちも次々に倒され、戦闘員たちもスーパー戦隊や戦国武将たちによって次々に一掃されている。 「頭が痛ぇぜ、ただでさえヒーローを相手にするのも面倒だってのによ…。」 「おのれ、貴様ら!!!」 ―――ズドドドッ!!! エンドルフとアポロガイストとの一斉攻撃が放たれるが、ライダーたちは一斉によける。 ―――ガキガキガキンッ!! ただ一人、斬月だけは固有武装の盾“メロンディフェンダー”で攻撃を防いでいた。 「律子さん!」 「任せなさい!!」 ―――シャキンッ! 『ハイーッ!!“ブドーウ、スカァァッシュ!”』 ベルトの戦極ドライバーのブレードを倒してロックシードの断面をさらに斬る。 そして、武器のブドウ龍砲のレバーを引いてリロードし、龍の幻影のエネルギーをチャージした。 その銃口の周りにはブドウの粒の幻影も見えていた。 「ブドウ龍砲・“ドラゴンショット”!!!」 「このアマ!!!」 銃撃での必殺技に気付いたエンドルフも負けじと短銃でその銃撃に対抗する。 ―――シャキンッ、シャキンッ! <ギャアァン、ギャアァアァァンッ!!> 『KURUMI-AU LAIT!!』 『DURIAN-SQUASH!』 その後ろから、同じくブレードを倒したナックルとブラーボがさらなる一手を投じる。 「これでも――!!」「喰らいなさい!!!」『!!』 それに感づいたアポロガイストとアイスロンドが武器を構えてその攻撃を阻止する。 ―――シャキンッ、シャキンッ! 「ソイヤッ!!」「COME ON!!」 『オレンジスカッシュ!』 『BANANA-SQUASH!』 『メロンスカッシュ!』 しかし、さすがの3人も“上空ががら空き”になっていることには気が付かなかったようだ。 鎧武、バロン、斬月の3人はブレードを倒してそれぞれの足に力を集中させ、一気に飛び上がった。 「トリプルライダーキック!!!」『!!!???』 ―――ドゴゴッ!!!『ぬがっ!!!』 反応が一瞬遅れたのが彼らの隙となり、3人はそれぞれの方向からのとび蹴りをまともに喰らった。 ―――ドカドカドカドカアァァンッ!!!!『きゃああああぁぁぁぁっ!!!!』 『!!!???』 いきなり響いた悲鳴。 春香たち?! 一同が視線を振り向くと、いつの間にかキルボレロが765プロのアイドルたちをまたまた痛めつけているではないか!! 「へへ〜ん、怪人たちや戦闘兵たちに気を取られているのが仇になったねぇ☆」 しかも、手に持っているラッパ型拳銃の銃口が彼女たちに向けられている。 「彼女たちをじっくりと痛めつけて、その後で“悪のメロディ”で洗脳してやるぜ!ラッパップ〜☆」 他人を残虐することで自分の喜びを見出すのがこの男、キルボレロである。 ―――ガシッ!!!「……え?」 そんな余裕をかましているのもつかの間、背後から首根っこを掴む影が…。 「……余計なことをしてくれるじゃない、アンタ…!!!」 “デカブレイク”の適合者の中川空課長だ。 しかも徐々にギリギリとその右手に力を込め始めている。 「…油断していたとはいえ、君は物凄くやりすぎた…!!!」 さらに、目の前に現れたタイムファイヤーのタツノコースケも、ディフェンダーソードの刃を首元に当てながら、仮面の奥で怒りの目を見せる。 「あたしもラクスを支えるプロデューサーの端くれ。その意味じゃ、アイドルの存在を守る誇りについては765プロよりも負けていないのよ!!!」 「それを痛めつけて自分が喜ぶなんて……、お前なんてゴミ屑も同然だ!!!!!」 「「覚悟しろ!!!!!!」」 その言葉と同時に二人はキルボレロを765プロの傍から一気に引き剥がすと同時に、怒りのクロスドライブを発動させた。 デカブレイクの“超光速拳・スーパーライトニングフィスト”がキルボレロの顔面と全身に打撲を負わせるほどの連続パンチを浴びせ、タイムファイヤーもディフェンダーソードの剣戟を力いっぱい連続で振り下ろして追加ダメージを与える。 「コースケ、ビシッと決めちゃいなさい!!!」 ――光速拳・ライトニングアッパー!!!―――ドゴオォッ!!! 「ギャフッ!!??」 光の速さで繰り出されたアッパーカットにより、キルボレロは丁度アポロガイストたちの真上まで打ち上げられていった。 (先輩、技を借りますよ!!!) すると、コースケは片手で忍者の韻を作ったと同時に跳びあがり、キルボレロの体を掴み、それを頭が下になるように体制を整え、そこから一気に急降下していったではないか!!! それはさながら、豪快なプロレス技にも酷似している。 「え?ハーケンさん、あの技は…!!」 「おいおいマジか…!?あいつがあの技を…!?」 ハーケンと神夜はその技の形に見覚えがあった。 「だああああぁぁぁぁぁぁ!!!!!」 「どええええええぇぇぇぇぇぇ!!!!????」 空中で敵を掴み、その敵もろとも自分も落下し、自分の体重とともに敵を叩きつける。 かつて“彼”が得意技として使っていた禁断の奥義だった。 ―――ズドオオォォォンッ!!!!「ギャフッ!!!」『ぐおっ!!!???』 アポロガイストら共々、キルボレロを地面にたたきつけたコースケは、即座にその場から離れ、忍者を彷彿とする決めポーズをとった。 ―――天斎流忍術・直伝!!!“禁斗・五行封じ”!!!!! ―――ビシッ!!!!!―――ドカアアアアァァァァァンッ!!!!『ぐわあああああぁぁぁぁぁぁ!!!!!』 「天より去れ……!!」 静かにそう言った決め台詞と共に、戦闘は終了した……。
---to be continued---