Phase181 フュージョンワールド・パニック
〜Research No.26:Darkness Hunting〜


天上の傭兵連合“エリアルギルド”――。





ディスタンスフォースが呼称するところの“第616管理外世界”に該当する世界“惑星ベスティア”に居住する、数多の異星人で構成された組織である。

衛星軌道上に駐在する空母型浮遊要塞“エリアルベース”を活動の拠点とし、“ラッシュフロンティア”と呼ばれる異質エリアに出現するプラズマ怪獣の狩りを専門に活動している。

その顔ぶれは、W.M.G.やウルトラ戦士たちが敵対する異星人たちと酷似している…というより同族に当たるものが多いが、彼らにとってプラズマ界の全ての掌握と言う野望は眼中になく、それどころか自分たちの居場所であるベスティアを脅かすものたちを敵対視しているため、独自の判断でそのものたちと戦うことがあるのだ。







「それじゃあ、私たちの知っている異星人たちとは、全く別の存在っていうことになるんですね?」

『そういうことです。』

フェニックスネストで話を聞いていたW.M.G.一同だが、半信半疑といった心境だった。

「意外と、友好的な宇宙人もいるんですね。」

「うむ…、まだ信じられない気持ちではあるがな…。」

ブリッジに来ていたW.M.G.の補佐官・トリヤマとマルも、話を聞きつつも複雑な面持ちである。

次に話を切り出したのは、組織のナンバー2に当たる総監代行、ミサキ・ユキだった。

「メフィラス星人・ジェント。あなたたちは我々に力を貸してくれると言うことで、受け止めてもよろしいのですね?」

『もちろんですとも。我々と同じくベスティアに住む、キョウリュウジャーの賢神トリンが、証人となります。』

彼のその言葉とともに、モニターにトリンの顔が映る。

『私もかつてはエリアルギルドの同志として、ともにプラズマ怪獣のハンティングに協力した一人だ。彼らが善人であることは、私が保証する。』

真剣さが伝わるトリンの言葉に納得したのか、サコミズ総監は数秒の間を置いた後、一言、こう言った。

「…ならば、我々の援護をよろしく頼む!」

『承知しました。』































「フォトンエッジ!!」

「フォトンスラッシャー!!」

「マクシウムソード!!」


「「「はああぁぁぁぁっ!!!」」」






エリアルギルドと連合軍との間が、トリンの仲介によって取り持たれた頃、巨大戦は未だに敵軍のペースにあった。

ガイア、アグル、マックス、そして薔薇の三姉妹がバグゾードたちの処理に追われれば―――。





「スパーク、ビーム!!」

「ドラゴンファイヤー!!」

「ゴッドパンチ!!」






グリッドマンたちが個性的な3体の擬似生命体を相手にする。

その一方で他の一同の前は、人間が使われたメガゾード、さらに操られたブラックマイトガインと攻撃しづらい面々が揃っていた。

「くそ…!なかなか攻撃が出来ない…!!」

「どうにかしてブラックマイトガインのハッカー怪人を追い出さなければ…!」

マイトガイン率いる勇者特急隊、操られているブラックマイトガインを相手に攻撃することが出来ないでいる。

このままではこちらがやられてしまう…!!

「ク〜ックックックックッ。」

ふとそこに、黄色いカエルの宇宙人が通信を入れてきた。

「お困りのようだな。エリアルギルドの同盟軍である“ケロロ小隊”が参謀・クルル曹長が手助けしてやるぜ。」

「何?!出来るのか!?」

「任せろ。“目には目を”。ハッキングにはハッキングで勝負だ。」

すると、クルルはコックピット内のキーボードを引っ張り出して、ブラックマイトガインの電子コンピュータへのアクセスを開始した。

―――カタカタカタカタカタ。

そのタイピングの速さは凄まじく、目ではとても追いつけない。

「よし、プロテクトコード解除、怪人サーチ開始!」

一方で、ブラックマイトガインの攻撃を必死に避け続ける勇者特急隊。

しかし、いつまでもそれができるわけではない。

「……よぉし、見つけた!!そらよ!!」





―――カタッ!

―――バリバリバリバリ!!!

『ぐぎゃああぁぁぁ!!??』








ハッキング怪人の潜伏先を見つけたクルルは、怪人たちに遠距離からの電子攻撃を仕掛け、怪人たちをブラックマイトガインの外へ強制放出させた。

ダメージを受けた怪人たちはその逆ハッキングの影響で、無意識のうちにブラックマイトガインの外へと出てしまった。

「ク〜ックックックッ、後は頼んだぜ、地上のみんな!」

しかも、怪人たちが逃げてきた先は運の悪いことに…。







―――ザッ!

『え!?』








連合軍一同が待機するラピッドハッチ付近だった。

「怪人の皆さん!!」

「覚悟は出来てるだろうな!?」

スマイルプリキュアを先頭に、連合軍一同臨戦態勢を整えていた。

「ままま、マズイ!?」

「戦闘兵ども、出て来い!!」

―――グアッ!!!

大慌てした怪人たち一同はすぐさまバーロ兵とアーナロイドたちを500体召喚して応戦―――。











「ハッピーシャワー・シャイニング!!!」

「サニーファイヤー・バーニング!!!」

「ピースサンダー・ハリケーン!!!」

「マーチシュート・インパクト!!!」

「ビューティブリザード・アロー!!!」

「「「トリプルファイヤーアタック!!!」」」

「貫け、“光の矢”!!!」

「ハイパーチャージショット!!!」

「P.K.スターストーム!!!」

「獅子王烈火・爆炎斬!!!」

「「獅子王・衝雷波!!!」」


―――ズドドドドドドドッ!!!!












…するどころか、プリキュア5人と、フォックス、ファルコ、ウルフ、ゼルダ、サムス、ネス、レオ閣下、ガウル、ナナミの超絶連続攻撃で戦闘兵500体は一瞬のうちに消し飛んだ。





『えええぇぇぇぇ〜!!!???』





あっさりと戦闘兵を一掃されてしまったことに、大声を上げて驚くしかない怪人たち一同。

「さて、ここはあたしの番ね。」

すると、戦闘兵たちの前に現れたのは、ウィザードのパートナーのラミィだった。

「え?大丈夫なのか?!」

「当然よ。あたしだって魔法使い。それと同時に―――。」





<“Driver On”、Now>





「…“仮面ライダー”だもん。」





右手をベルトに翳した途端、はめていた右手の指輪の力で、ラティオのそれに酷似したベルトが実体・具現化された。

「変身ベルトだと!?」

一同が困惑する中、ラミィは左手に指輪を装着し、バックルの手形を回転させ、左手の形に合わせた。









<Shabadobi Touch Henshin〜♪>



「変身!」



<“Change”、Now>










バックルが、翳した手の指輪に反応し、ラミィの体を魔法陣がすり抜ける。

すると、白いローブを身に纏ったオレンジ色の仮面の戦士に変貌した。

その右手には、フルートと剣が一緒になったような固有武器が既に握られている。

「この姿は、単純に“白い魔法使い”って呼ばれてるんだけど、それじゃあ締りがないわよね。そうねぇ…。」

ラミィは数秒ほど考えて、口を開いた。

“女性の魔法使い”って言う直球の意味で―――。」







―――“仮面ライダーソルシエーヌ”…ってことにしておこうかしら?

















「ラミィ、変身したんだな。」

ドラゴンの上で戦いのサポートをしていたウィザード、彼女の変身の魔力を感じ取っていたようだ。

『ところで、どうするつもりだラティオ。どうやってロボット内の人間を取り出す!?』

「敵のメガゾードに何かしらの弱点とかがあればいいんだけど…。」

さすがに飛び回っているだけでは埒が明かない。

何か一つでも打開策を見つけなければ…。









―――キュウウゥゥ………









ふと、何かエネルギー切れのような擬音が聞こえてきた。

その出所は、敵メガゾードεだった。

どういうわけか、突然それは力を失ったかのようにガクリとうなだれ、やる気の出ない人間のようにその場で立ち尽くしてしまっていたのだ。

「ウホ?」

「ウキキ!」

ドンキーコングとディディーコングもその異変に気付き、マスターハンドたちにそれを伝える。

「え?何?」

「いきなり、どうしたのかしら…?」

すぐにその報せは地上の一同にも伝えられた。

そして、エリアルベースに待機しているジェントにも。

『ふむ。思わぬ流れになりましたが、これはチャンスですね。ラッシュハンターズ!』

「「「おう!!」」」


指示をうけたバレル、マグナ、ガルムが動き出した。

――フォッフォッフォッ!

まずはバルタン星人のバレルが、トレードマークの赤いスカーフをメガゾードの首に巻きつけ、さらに固有能力の分身の術で10体に分かれ、四方八方からメガゾードを支える。

「よぉし…、そこだ!!!」

―――ズドォォンッ!!

続いてガッツ星人のガルムがホークアイショットを使ってメガゾードの心臓部を狙って精密射撃。

命中したところには穴が開き、メガゾードの内部が露になった。

そこには、動力源と思しき赤い光が放たれていた。

さらによく見ると、それは手のひらサイズのカードの形をしていた。

「見えた!マグナ!」

「お前の見せ場だ。」

「よっしゃ!!!」


トリを務めるマグマ星人のマグナ。

武器のサーベルを召喚して、穴の開いた心臓部目掛けて急速突進。





「もらったあああぁぁぁっ!!!」

―――ズガアアァァァァンッ!!!






攻撃と同時に目標の赤い光のカードを回収、そしてεのボディを貫いた。





―――グラァ……ドオオォォンッ!!!







その結果、εは仰向けになって倒れこみ、機能停止となった。

「へっ、一丁上がり!」

回収した赤いカードをクルクルと回すマグナ、余裕綽々と言わんばかりの満面の笑みを浮かべていた。

「おぉい!こいつがロボットの動力源みたいだぞ!」

――シュッ!

彼は即座に手に入れたカードをウィザードに投げ渡す。

受け取ったカードは、ハート型の鏃の弓矢のエンブレムの上に“A”のマークが重なっている赤いカードだった。

「そうか…!これと似たようなものが他のメガゾードにも…!!」













<“Explosion”、Now>

―――ドカアァァンッ!!






同じ頃、地上で戦っていたメテオたちも、怪人たちを一気に追い詰めていた。

“ソルシエーヌ”と名乗った白い魔法使いライダーの力で、戦局はライダーたちが圧倒的に優勢だったのである。

「俺たちにも出番を譲ってもらうぞ!“スマッシュボール”発動!!」

そこに、ガノンドロフがスマッシュボールを発動させて大型の魔獣に変身、一気に怪人たち目掛けて突進した!

―――ドゴオオォォンッ!!

「「「「のぎゃああぁぁぁ!!??」」」」






攻撃を受けた怪人たちは上空まで吹き飛ばされ―――。





「「ダブルトライフォースラッシュ!!!!」」

「大・天・空!!!」






コリンとトゥーンの挟み撃ちの連続斬撃+アイクの必殺の一撃。





「スーパーソニック!!」

「スーパーシャドウ!!」


―――ズドオォォンッ!!!






カオスエメラルドの力を得たソニックとシャドウの高速体当たりと、スマッシュブラザーズたちの攻撃が続いた。

もはや満身創痍も同然の状況の怪人たち。

「こ、ここまでやるなんて…!!!」

立ち上がるのがやっとと言った状況である。

「さて、そろそろ最後よ!!」

<Le patch Magic Touch Go!>

ソルシエーヌは、ウィザードの持つそれと同じ“キックストライク”を右手に装着、それをベルトに翳した。







<Yes!“Kick Strike”!Understand?>





力を解放させると、彼女は飛び上がった。





「“ストライクソルシエーヌ”!!!」

―――ドゴオオォォォンッ!!

「のぎゃあああぁぁ!!??」

―――ドカアアァァァンッ!!!






その攻撃でバラハッカーが倒された。

「げげっ!?」

「これはまずい…!」

「て、て、撤退だ!!」

残された怪人たちは敗北を悟り、即座に撤退しようと―――。

「そうはさせない。」

「「「え!!??」」」

その道の先に、いつの間にか先回りしていたノワール、ジョーヌ、ベールの3人からなる“ガウル親衛隊・ジェノワーズ”が立ちはだかっていた。

「最後のおいしいところはもらったで!」

「さぁ、お覚悟です!!」











―――セブンテール・スクイーズ!!!

―――虎王拳!!!

―――フラッシュアローズ!!!






―――ドドドドドオオォォン!!!

「「「うひゃあああぁぁぁぁ!!!」」」












結果は察しの通り、怪人たちは宇宙の彼方に吹き飛ばされた。





















「…なるほど、このカードが…。」

一方、ギャバンの操る電子星獣ドルに、GUNDAMたちとリュウケンオー、リュウアンオー、フォーゼ、ウィザードが集まっていた。

ウィザードが先ほどラッシュハンターズたちから手に入れたカードに関する情報を共有していたのだ。

「この中に人間そのものが封印されている。おそらく、一種の呪いの様なものだ。このカードの力であのメガゾードが強力になっているとすれば…!」

「このカードをロボットん中からもぎ取っちまえばいいってわけか!」

「…やってみる価値はあるね…!」

勝機を見出した一同は頷いた。

フォーゼは早速マグフォンを使って連合軍全員に連絡を取る。

その連絡を受け取った賢吾は、カードの力を解析する。

結果、ウィザードたちの推測が確信になった。

「よし!一か八かやってみよう!」

メガゾードに捕らえられた少女たちを救うチャンス、見逃さないわけにはいくまい!!







『そういうことなら…!!』

『メガゾードの捕縛の役目…!!』

『我ら勇者特急隊が…!!』


「『引き受けたぁ!!!』」








その情報を受け取った勇者特急隊が、すぐにメガゾードの捕縛に動き出す。

しかし、その前にバグゾードたちが立ちはだかる。

「おっと!お邪魔虫の相手は――!」

「私たちがバシッと吹き飛ばします!!」


その脇から、レッドサルダーとホワイトカークが割り込み、数体のバグゾードを押さえ込む。





「グリッドオオォォ、ビームッ!!!」

「ゴッドゼノン・ゴッドパンチ!!」

「ダイナドラゴン・ドラゴンファイヤー!!」


「ゴモラ!超振動波だ!!」

<バトルナイザー・モンスロード!!>






さらにW.M.G.の面々も得意の必殺技でバグゾードの排除に乗り出す。





「「ダブルフォトンストリーム!!」」

「マクシウムカノン!!」


「ドリケラドリル!!」

「パラサビームガン!!」








ウルトラマンやキョウリュウジャーたちも負けじと必殺技を繰り出して怪獣たちと宇宙人たちを迎え撃つ。







「行かせないわよ!!」

「君たちの相手は!!」

「ボクたちだ!!」






ゴーバスターズとアカレッドも赤、青、黄色の擬似生命体の前に立ちはだかる。





――――ガシッ!!!







そのおかげで4体のメガゾードたちの障害が排除され、勇者特急たちは4体の動きを止めた。

「今だ!」

舞人の叫び声を聞いたGUNDAMたちとフォーゼ、ギャバンが動き出した。







―――Exceed Cristal Charge







「ギャバンダイナミック!!」

「マグナムシュート!!」

「ファンネル・乱れ撃ち!!」

「ドラグーンシュート!!」






まずはギャバンの剣戟とAGE、UNICORN、DREADNOUGHTの遠距離射撃が、メガゾードの装甲を破壊する。

狙った場所に見事的中し、メガゾード心臓部に光り輝くカードが確認された。

「行くぜ!!」

それを目視で確認したGOD、KUURON、HYPERION、そしてフォーゼが、その目標目掛けて一気に突っ込む!







「「爆裂!!ゴッドフィンガー!!!」」

「リュミエールスラスト!!」

「バリズンソードロケットモード!!」



「「「「いっけえええぇぇぇぇ!!!!」」」」



―――ズドオォォンッ!!!








4人の攻撃と救助を兼ねた、文字通りの突貫作業は大当たり!

彼らは心臓部にあった光り輝くカードをそれぞれその手に回収することに成功したのだ。













―――ジジジ、ジ、ジ……。

―――キュウウゥゥゥンッ…。














その結果、メガゾード4体は機能停止状態となり、そのまま固まった。

「むむ、どうやら状況は芳しくないですね…。撤退するとしましょう。」

敗北を悟ったリフレクト星人、生き残っている軍勢を引き連れて引き上げようと踵を返す。









「逃がしません!!!」 「!?」









そのまえに立ちはだかったのは、魔法使いを思わせる紫色のコスチュームを纏った一人の少女だった。

「あれ?モアどの!?」

カエル型ロボに乗る一同はその顔を知っていた。

それは、先ほどまで自分たちの空母に乗っていたはずのオペレーターだったのだ。

「おじさま、ここで一気に勝負を付けます!」

モアと呼ばれた少女はそう言って手に持ったステッキを構える。



「ちょちょ、ちょっと待つであります、モアどの!!」

「ここで“あの技”を使うのはヤバイって!!!」




カエル型ロボに乗る一同はこの後の最悪のオチを推測して大慌て。

逆にそれ以外の面々は首を傾げる。

「ふん、何をしようと無駄なこと―――。」

リフレクト星人がそう言った瞬間。











“ハルマゲドン”、百万分のおぉぉ…!!!」





『え゛っ!!!!????』





「いちっ!!!!!!!!」

―――ズガッ!!!!!!!!

―――ドッカアアァァァァァンッ!!!!!!

『どひゃああああぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!』














“意表をついた”…とは表現しがたいとてつもない打撃でバトルフィールド全体で大爆発が起こった。









「そんなバカなああぁぁ〜!!!!????」







結果、リフレクト星人たちはその攻撃をまともに受けたせいで、宇宙の彼方に吹き飛ばされてしまった。















―――ピシッ!









このおかげで戦闘は終了したのだが―――。









―――ピシピシピシピシピシ……。









百万分の一の威力とはいえ、ハルマゲドンの力で月面がそのダメージに耐えられるはずもなく―――。









―――バコッ!!!









月は簡単に真っ二つに割れてしまった…。









『………………;;;;;;;;』









もちろん、フェニックスネストと大列車フォートレスで戦闘の様子をモニタリングしていた一同はその光景に絶句。

一足早く月面上から急速離脱していたカエル型宇宙人たちに至っては、頭を抱えるものもいたりする。

「おやおや…、随分派手なオチを作ってくれましたねぇ、アンゴル・モアさん。少々でしゃばり過ぎですよ。」

エリアルベースのブリッジで戦いの様子を見守っていたジェントも、これには呆れるしかなかった。















「まったくもう…。」

「オレたちに手間かけさせやがって。」

『!?』







ふと、賢吾たちの背後から謎の声が聞こえた。

先ほどのハルマゲドンの影響を受けて思わず目を瞑っていた一同は、その声で目を開けた。

すると、なんといつの間にか自分たちの居る場所を含め、ラピッドハッチ周辺とスマッシュブラザーズの神殿周辺が、まるで切り取られたかのように不思議な力で宙に浮いているではないか!

「諸君、大丈夫かね?」

その声を聞き、一同は改めて振り向く。

そこに居たのは、女神を思わせる神秘的な姿の女性と、眼を持った七つの星、さらにはそれらを取り巻くように8人の個性的な面々が集まっていた。

「パルテナ様!!」

「星の精か!?」

「それに8賢者も…、余計な真似を。」

その顔ぶれに、ピット、クッパ、ガノンドロフは見覚えがあった。









――スマッシュブラザーズの守護するもの・女神パルテナ







――髭を生やした星の精の長老・チョール



――母のような優しさを持つ星の精・マール



――メガネをかけた紫色の星の精・ハール



――帽子を被った水色の星の精・ニール



――羽衣を纏ったピンク色の星の精・ネール



――いつも大きな書物を持ち歩く星の精の知恵袋・テール



――父親のような威厳を心にもつ星の精・ダール







――コキリ族の森の賢者・サリア



――ゴロン族の炎の賢者・ダルニア



――ゾーラ族の水の賢者・ルト姫



――シーカー族の闇の賢者・インパ



――ゲルド族の魂の賢者・ナボール



――神殿の建設を担った光の賢者・ラウル



――リト族の大地の賢者・メドリ



――コログ族の風の賢者・マコレ







いずれもマリオたちの戦友であり、神殿の守護を担い、彼らの戦いのサポートをする賢者たちだったのだ。





彼らの力によって連合軍一同はどうにか一命をとりとめ、吹き飛ばされずに済んだのだった。









「ラミィ、大丈夫!?」

その後、ウィザードたちが合流。

「全く、神殿の賢者たちがいなかったらあたしたちまで吹き飛ばされていたところだったわよ!!」

予期していなかったとはいえ、敵味方お構い無しのあの攻撃には勘弁してもらいたいものである。

「あ、そうだわ、例のカードは?」

「もちろん!」

フォーゼたちの手には、メガゾードから摘出した5枚のカードがあった。

「さて、これの呪いを解くとしますか。」

そのカードを受け取ったウィザード、さらりと難しそうな言葉を口にした。

「いやいやいや、呪いを解くって言ったって、どうやって?」 フォーゼの疑問もご尤も。

しかし、“指輪の魔法使い”に不可能は存在しないのだろうか。

その疑問は即座に氷解する。

ウィザードはバックルの手形を回転させて、懐から取り出した指輪を右手に取り付け、それを翳す。





<“アンカース(Un Curse)”、プリーズ>





呪いを解くと言う意味を持つウィザードリングの力を解放し、右手をカードに翳す。





――――ピカアアァァッ!!!





カードが指輪の力で浄化され、その内部から5つの光が解き放たれた。

中身を失ったカードは光の粒子となって消え去った。

その後、解き放たれた光はそのまま床に落ち、それはそれぞれ人の形を象って具現化された。

「えっ!!??」

「うそ!!??」

「何!!??」


しかし、その面子を見た途端に一同は目を疑った。

メガゾードとして取り込まれていたのは、4人の中学生と一人の小学生だったのだ。



---to be continued---


☆あとがき
大変長らくお待たせしました!!!!

ようやく第181話を掲載することが出来ました!!
一気に月面戦闘パートを終了させる運びとなりましたが、アキッキーさんからもらった当初の案から大幅に路線変更せざる得ない事態となり、年明け一発目から大苦戦を強いられてしまいました…orz
さて、次回からいよいよフュージョンワールドパニック終盤戦に突入です!!!
ついに全軍集合となるシードピア連合と、さらなる軍勢を率いて襲撃してくる亜空軍の大激戦、予測不能の結末を色々と妄想しつつ、楽しんでいただきたいと思います!!
今年も荒れるぜ〜っ!!!止めてみなッ!!!!



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