Phase179 フュージョンワールド・パニック
〜Research No.24:出陣せよ!!巨大なる勇者〜


未知の新戦隊・キョウリュウジャーの参戦と、未知の魔弾戦士・リュウケンオーとリュウアンオーの介入によって、テレビバエくんとプレッシャー星人ことオカムレンジャーの繰り出した怪人たちは全て撃破された。

…とは言うものの、後半は彼らの繰り出した怪人たちが想像以上の暴れっぷりを発揮した大暴走怪人たちだったため、予想外の大混乱と大乱闘を演じることになり、ドーパントやゾディアーツ、そしてテレビバエくんはその暴走怪人たちによって同士討ちを喰らってしまうと言うオチになってしまったのだ。







……で、その危機をアカレッドに救われたオカムレンジャーはと言うと…。







「ありがとうございます!!ありがとうございます!!」

必死の土下座を繰り返してアカレッドに何度もありがとうと繰り返していた。

ここまで感謝されるのもアカレッドは初めてなのだが、少しばかり複雑な気持ちである…。

「いや、そう何度もお礼を言わなくてもいいんだけど……。」

この感謝は少しばかり度が過ぎている気がする…。

…とはいえ、オカムレンジャーはこれで改心したと受け止めて間違いなさそうだ。







―――ウイィィン

「何だか頭が痛いわね…。」

「う〜ん…、ここは一体どこなのじゃ?」

「どうして我々はこんなところにいるのだ?」

一方で、ブルーバスターのGT-02からぞろぞろと出てきた面々が。

前回の亜空間の戦いでそれぞれゾディアーツとドーパントとして洗脳されていたあの一団だ。



「麗羽!美羽!白蓮!気が付いたか!」

「「「!?」」」




そして、その名を呼ばれた3人も、聞き覚えのある青年の声を聞き、目を向けた。

「まぁ!一刀さんではないですか!」

「一刀!会いたかったのじゃ〜!」

「無事だったのか!」

一同は自分たちの“最愛の主”のもとへと一斉に駆け寄る。

「みんな無事でよかった。」

「それはこっちの台詞だ。」

どうやらお互いにはぐれてしまっていたようだ。

「ところで、みんな、どうしてここに?」

「いや、それが……。」

「私たちもどうしてこんなところにいるのか…。」

「え!?」

…まさか…全然覚えていない!!??










ここで、彼女たちに代わって手短に解説しよう。

今から数時間前、亜空軍に属する魔天使のブラジラによって、次元世界の融合“ミキシングローバル”が発生。

その融合の犠牲となったバサラワールドでも、一刀たちの国・ラブプリアが実質上の崩壊に巻き込まれ、全ての軍勢がバラバラとなった。

その際、闇の空間に飲み込まれた麗羽、美羽、白蓮を始めとした面々が、運悪く亜空軍に敗戦してそのまま捕まり、洗脳され、それぞれゾディアーツとドーパントとして操られてしまっていたのだ。









「そ、それじゃあ、わらわたちは、あのヘンテコな化け物の仲間に変身して、一刀の敵として戦っていたということなのか!?」

「信じたくはありませんが、そのようです…!」

事情を把握した一同は全員が恐怖に顔を引きつらせた…!

「うそ、だろ…!?」

「いや…!いやいやいや!そんなのうそよぉ!」

こればかりは信じたくない気持ちは同情したい気分だった。









「…お?」

一方、そんな彼女たちのすぐ傍にいた仮面ライダーフォーゼ。

足元にゾディアーツスイッチが転がっているのに気が付き、それを拾い上げる。

「危ねぇ、危ねぇ。またゾディアーツに変身させるところだったな。よっと。」

―――カチッ

スイッチを解除し、変身者を元に戻すフォーゼ。

それと同時に、メモリブレイクされたのか、ドーパントに変身した一同からもガイアメモリがそれぞれ抜け落ち、それが破砕された。

その瞬間、それぞれの怪人たちに変身していた一同の顔が明らかになった。









・パペティアードーパント=人形を手に持った女の子

・アルターゾディアーツ=魔法使い風の女の子

・親子丼ドーパント=巫女の格好をした女の子

・マネードーパント=極普通の一般人の女性










「な、何だこりゃ?」

「全員女の子?」

意外すぎる顔ぶれに、宇宙ライダー部の一同も呆然。

「あれ?!」

しかし、その顔ぶれを見て見覚えのあるメンバーがいた。



「霊夢にマリサ!!??」

「それにアリス!?」

「お姉ちゃん!!」




リュウケンオーとリュウアンオーに変身していたチルノとルーミアだ。

さらには戦いを見守っていた宮河ひかげも飛び出してきた。

その後に続いて、彼女らの仲間と思しき面々も続々と合流する。

「ん?」

「何だ何だ!?」

宇宙ライダー部もそれまで気が付かなかった意外な一同の登場に困惑を隠せない。

様子からして、彼女たちの知り合いのようだが……?









―――ヒュウウウゥゥゥ、ズドオォンッ!!!

『どひゃあぁぁっ!!??』










いきなり何かが近くに落ちてきた!!??

その方角を向いてみると―――。

「きょ、巨大なサメェ!!??」

それは人間の10倍の大きさはあるだろうと言ったほどの大型のサメロボットだった。

「レオ様、これって、ワンダーメタルランドの“トンデモジョーズ”じゃないですか!?」

レオの側近――ビオレの言葉で、ガレット全軍が目を丸くした。

「うむ。確かにそうじゃな。」

「でも、どうしてこれがこんなところに…!?」

―――ウイィィン!

ふと、“トンデモジョーズ”と言う名のメカのゲートが開き、中から意外な顔ぶれが出てきた。

「だ〜、もう!お前ら操縦が下手じゃないか!」

「ご、ごめんドス…。」

「それよりここはどこなんだよ!?」

それは、トラ、カバ、コブラ、カラス、カブトガニ、クモ、サメを模したコミカルなロボットたちだった。

「え!?あれってもしかして…。」

「トラボルト!!??」

「え!?」


トラボルトと呼ばれたトラ型のコミカルなロボット。

ガレットの存在に気づくやいなや…。

「おぉ〜!レオ閣下にナナミちゃん!それにみんな!」

嬉しそうな声で一気に駆け寄ってきた。

その後に仲間と思しき面々も続々とガレットたちのところへ向かう。









―――ヴィーッ!ヴィーッ!ヴィーッ!



『!?』










警報音が鳴り響いた。

アキッキーのフォンブレイバーNEXTからだ。

「どうした、NEXT!」

『バディ!まずいことになった!このエリアに“メガゾード”の転移反応が来ているぞ!』

「メガゾードだって!!??」

『しかも、転送速度がかなり速い!すぐに来るぞ!!』

―――グオオォォンッ!!!


彼らの付近に大型の転移ゲートが出現し、その中から5体の大型ロボットが出現した。



―――ズシイィィンッ!!!

『うわああぁぁっ!!??』




予期せぬ地響きに全員が一瞬怯んだ。

『おいおい、何だありゃ!?』

その現れたメガゾードと呼ばれた巨大戦力、よくよく見てみると―――。









“水色のダイアマークを模したアーマーに、左手に黒いハートマークに似たオプションを持った、細身のロボット”

“黄色のクラブマークを模したアーマーを装備し、左手にハートマークを模した大型の盾を持ったかなり大型のロボット”

“紫色のスペードマークを模したアーマーに加え、左手にクロスボウ状のパーツをつけ右手に剣を持ったパワー型のロボット”

“ピンク色のハードマークを模したアーマーと、右手全体が巨大な弓になっている、頭部が個性的なロボット”

“赤色のAを模したアーマーを追加し、右手のレールガンがまるで口紅の様な形状の武器になっている真っ赤なロボット”









『どうやら、順番にα、β、γ、δ、εの5タイプのようだけど…。』


「なんというか…。」

そのあまりにも個性的な装備に、別の意味で言葉を失うアキッキー。

――ゴゴゴゴゴッ!!!!

そんな空気を破ったのは、メガゾードたちの隣に現れた三つのエネルギー。

赤と黄色と青のエネルギーは一箇所に集中すると、それぞれ3体の個性的な姿に変貌した。





・水流をモチーフにした雰囲気の巨大な生命体

・月をイメージしたと思われる黄色い巨大なアンドロイド

・炎を彷彿とする姿の燃え盛る巨大な生命体






「いぃっ!!??なんじゃありゃ!?」

アキッキーもこの敵は知らなかったのか、かなりうろたえてしまった。

――ゴゴォォッ!!!

さらに亜空間から、量産型ロボットと表現するべきであろう大型の軍勢が多数投入されてきたではないか!

『おいおい、ご丁寧にバグゾードまで付いてきたのかよ!?』







「彼らだけではないですよ!」

―――!!??








パニックになりつつある一同をさらに混乱させたのは、背後から聞こえた謎の声。

振り向けば、全員を頑丈な鉄の鎧と鋭いトゲで包み込んだかのような球状の体を持つ宇宙人が出現した。

その姿を、プレッシャー星人は知っていた。

「ゲッ!り、リフレクト星人!!!」

――リフレクト星人!?


この宇宙人は明らかに亜空軍の一員。

その場に居た全員がそう感じたのは、もはや言うまでもない。

「それにしてもみっともなかったですね、プレッシャー星人。スーパー戦隊のアカレッドに救われたことに感動してあっさりとそちらに寝返るとは…。」

どうやらリフレクト星人、さっきの戦いの一部始終を見ていたようだ。

「簡単に寝返った貴様に、もはや用はありません。英雄たち共々、ここで潰してあげましょう!」

<MONSTER RIDE、“FLAMELER”、“BLIZZALLER”、“THUNDER-DARANBIA”>

リフレクト星人は、持っていたカイジンライドならぬモンスターライドカードを使って、炎のような赤い怪獣と、氷の背びれを持った怪獣、さらに電気を帯びた大型怪獣を召喚させた。

「ちょ、何あの怪獣!?」

この予想外の増援にはさすがのアカレッドも大きく怯む。

「フフフフフ…、総攻撃と参りましょう!」

リフレクト星人の一言で、大型戦力が一斉に襲い掛かろうと―――。











「フェニックス・フェノメノン、撃てぇ!!」

――ズドオォォンッ!!!

――ドカアァァンッ!!!

「ぬおおおぉぉぉ!!??」












いきなりその出鼻が挫かれた。

「ムッ?!ココノエ、見てみろ!」

ジャンパーソンと行動を共にしていたテイガーが指さした先。

打ち込まれた攻撃の方角を見てみると―――。

「あれは…!」

鳥の姿を模したと思われる大型の要塞と、機関車にも似た大型の機動要塞がこちらに迫っているのが確認できた。

「W.M.G.の“フェニックスネスト”!それに旋風寺財閥の“大列車フォートレス”か!?」

ジャンパーソンですら、この援軍は予想の範疇を超えていた。

そして、その二つの要塞から、複数の影が飛び出した。





『うおおおぉぉぉぉ!!!』

『はああぁぁぁぁ!!!』

―――ドドドドドオオォォンッ!!!!






13体の鋼鉄のロボットたちと一人の巨人の決死の体当たりが、メガゾードと擬似生命体たちを吹き飛ばし―――。





「“インビンシブル・フェニックス”、ディスチャージ!!!!」

――ドカアァァンッ!!!

「うあぁぁっ!!!」






1機の大型戦闘機が放った幻影の攻撃が、リフレクト星人たちに大ダメージを与える。





―――ズシンッ!!



「勇者特急隊!」

「バーチャロイド連合軍!」

「W.M.G.連合軍!!」

―――参上!!!






いつにも増して巨大な一群のお出ましであった。







「うおおおぉぉぉ!!!
巨大ヒーロー、キタアアアァァ!!!!!!」

「すごいすごいすごぉぉい!!!!」






フォーゼとキュアピース、こういうパターンはすきなのか、かなり興奮気味。

「かっこよすぎじゃん☆」

「まさかこんな援軍が来るなんて…!」

チルノとルーミアも驚きと興奮を隠せないようだ。

その二人の傍には、彼女らの知り合いであり仲間たちが集合していた。

「二人とも、下がって。」

「「?」」

背後から声をかけられ、二人は思わず振り向く。

そこには、各々の変身アイテムを構えた3人の少女が居た。

「こっからは私たちの出番だ。でかいのにはでかいので行こうじゃないか!」

「フッ…レティシアにキング。二人と一緒に出陣とは、燃えてくるじゃないか。」

「妹紅、何度も言っているけど、私はレティよ。」

星熊勇儀、藤原妹紅、レティ・ホワイトロック。

いずれもチルノたちと同じ世界の同じ国に暮らす知り合いである。

「ま、細かいことは気にしないの。」

レティシアと呼ばれたレティは少し、気にしているようだが。









「俺たちも行こうぜ!」

―――ブレイブ・イン!!!

―――チャキッ、ガオオォォッ!!










一方でキョウリュウジャーたちが獣電池にブレイブを込めると―――。





「頼むぜ、みんな!」

―――ガブリンチョ!!!






それをパートナーの獣電竜たちに噛み付かせる。

エネルギーを手にした相棒たちは、気合十分の雄叫びを上げる。

「よぉし!行こうぜ、アカレッド。」

「あ〜、ちょっと待って。」

『…?』

不意に、アキッキーから気持ち弱めな静止の声が。





「キョウリュウジャー、できればさ…、ボクのことは“アキッキー”って呼んでくれるかい?」

『ふぇ?』





意外なその言葉に、その場に居たメンバーたち全員が目を丸くした。









確かにボクは、スーパー戦隊の象徴とも言える戦士の力を持っているし、みんなから尊敬されたりすることもあるよ。

だけど、ホントはボク、そう言う風に英雄視されるのがちょっと、苦手なほうなんだ…。

だからさ…、ボクも君たちと同じ立場の戦士として、一緒に戦いたいんだ。










「そうすれば、ボクも少しは気楽に戦えると思うんだ…。」

周りからすれば意外とも取れるアキッキーの言葉。

どうやら、アカレッドという大きな存在と期待が、彼に余計なプレッシャーと責任感を与えてしまっていたらしい。

「なんだ、それならそうと言ってくれればいいのに!」

そんな空気を、キョウリュウジャーたちが解きほぐす。

「俺たちは戦隊だ!同じ五色の力の仲間なら、親しくするのは当たり前だろ?」

「拙者らも、そなたのことをもっと知りたいのでござる。」

「戦いを通じて、その絆をもっと深くすれば…!」

「信じる心はもっと強くなる!」

「俺たちも今までそうやって来たから、ここまで来れたんだ。」

「だから、あたしたちのことも大好きになって欲しいな☆」

6人のその言葉が、アカレッドの心を照らし出す。

「みんな…!」

その仮面の奥に、心強い笑みがうかがえた。

「そんじゃ、アキッキーと一緒に、敵を飽き飽きさせに行きますか?」

そこに不意に入ったキョウリュウブルーのギャグに、アキッキーは思わず吹き出した。

「それ、失笑しちゃうよ、ノッさん。」

「ちょ!?…アキッキーにまで言われるとは…。」

―――アハハハハ!

そんなコント混じりの会話に、周囲の面々の一部も思わず笑ってしまう。

「さて、緊張もほぐれたところで、行こうぜ、アキッキー!」

「あぁ!えっと…。」

一瞬、アキッキーはキョウリュウレッドのことをどう呼べばいいか判らなかったが――。

「俺は桐生ダイゴ!あだ名は“キング”だ!」

すぐに本人から、“気軽にそう呼んでくれ”と言わんばかりのテンションで自分の名を名乗る。

「分かった!よろしく、キング!」

そんなやりとりを遠くで見ていた妹紅。

「へぇ、あいつも“キング”なんだ。」

…と、奇妙な偶然に感心していたのは、別の話。











「よぉし!みんな、行くぞ!」

―――おうっ!!!!
















『カミツキ合体!!!』

キョウリュウジャーの相棒である恐竜の進化系・獣電竜。

彼らは体の中の音楽を響かせることでその力を増幅させ、パワーアップすることができる。

例えば、カミツキ合体もその一つだ。



キョウリュウジン!>

レッドの相棒・ガブティラがボディと足を構成し、ブルーの相棒・ステゴッチとピンクの相棒・ドリケラがそれぞれ両腕となって合体し、人型の巨人となる。



プテライデンオー!>

一方、ゴールドの相棒・プテラゴードンも単独で人型に変形し、その両腕に、ブラックの相棒・パラサガンとグリーンの相棒・ザクトルが合体する。







「炎神合体!」

一方、アキッキーは古代炎神のキシャモスに乗り込んで、合体コードを叫ぶ。

すると、キシャモスが人型巨人の上半身と両腕に変形し、その両足としてそれぞれティラインとケラインが合体。

強大なる列車の王が降臨した。















「「コンバインオペレーション!!」」

「「「合体!!!」」」






ゴーバスターズもそれぞれで合体シークエンスを起動。

レッドバスターの赤いロボットを中心に、ブルーとイエローのビークルがパーツとなって分離し、レッドのロボットに合体する。

一方、ビートバスターのビークルが変形したロボットにも、スタッグバスターのビークルが合体し、昆虫を思わせる頭部の個性的なロボットに変貌した。













「佐助さん、私たちはこれで!」

「よぉし、行きますか!」

かたや、カクレンジャーとなった佐助と鶴姫は、どこからか取り出した小型の巻物を構える。



―――隠流・巨大獣将の術!

「レッドサルダー!」

「ホワイトカーク!」




その巻物の力で、巨大ロボットに匹敵する大きさの武将型生命体が召喚され、佐助と鶴姫はそれぞれその中に入り込んだ。













そして―――。



「ガイアアアァァッ!!!」

「アグルウウゥゥッ!!」

「デュアッ!!!」




レティ、妹紅、勇儀の3人は、各々の変身アイテム――“エスプレンダー”“アグレイター”“マックススパーク”を発動させ、それぞれ異なる印象の顔とボディを持つ、光の巨人に変身した。













「ここっ、こ、こ、これはぁっ!!??」

意外の一言では済まされないほどの衝撃を受けたリフレクト星人。

それもそのはず。

あまりにも想定外過ぎる、錚々たる正義の布陣が、ここに集結したのだ。











『強き竜の守り神、キョウリュウジン!』

『雷鳴の獣電巨人、プテライデンオーウエスタン!』

『特命を帯びる正義のメガゾード、ゴーバスターオー!』

『黒き鋼の昆虫メガゾード、バスターヘラクレス!』

「強大なる列車の王、キョウレツオー!」

「技を磨く赤き獣将、レッドサルダー!」

「バシッと身軽な白き獣将、ホワイトカーク!」

「銀の翼に望みを乗せる、勇者特急マイトガイン!」

「正義の大車輪を回す、勇者特急マイトカイザー!」

「鋼の体に宿る獣の魂、猛獣特急バトルボンバー!」

「人の命を守る赤き戦士、救命特急ガードダイバー!」

「百発百中の鋼の狙撃手、弾丸特急マイトガンナー!」

「鋼鉄の武人、ジャンボット!」

「鋼鉄の勇者、ジャンナイン!」

「サイバーエージェント、電光超人グリッドマン!」

「三機一体の巨大電神、ゴッドゼノン!」

「炎を司る電脳超竜、ダイナドラゴン!」

「大地が遣わす赤き巨人、ウルトラマンガイア!」

「海より生まれし青き守護者、ウルトラマンアグル!」

「最強・最速の戦士、ウルトラマンマックス!」

「白虹(びゃっこう)の騎士、クリアリア・バイアステン!」

「薔薇の三姉妹・筆頭、シルビー・ファング!」

「同じく、デボラ・バイト!」

「もう一人、ジェニファー・ポイズン。」







――世界の壁を幾重も乗り越え!

――ここに集まった大いなる勇士!







『我ら、スーパーヒーロー・オールスターズ!!!!』








類を見ない巨大軍勢の連合軍。

圧倒的なその顔ぶれと勇ましさに、さすがのリフレクト星人も大きく怯んだ。

「ぐっ…!」

その光景を見ていた地上の連合軍一同も、言葉を失うほどに呆然としていた。







「千歌音ちゃん、私たちも!」

「えぇ、行くわよ、姫子!」






そんな中、アキッキーたちと行動を共にしていた二人の巫女――姫宮千歌音と来栖川姫子が、いきなり何かを決意したかのように動き出した。





――ビュワワァァンッ!





亜空間から飛び出した二つの影。

「え!?今のって…!?」

「あの子達…まさかっ!?」

ここに来てようやくマスターハンドとクレイジーハンドも気が付いた。

かつて1000年前の戦いで“彼ら”と共闘したときに、自分たちをあらゆる意味で振り回してくれた彼女たちが帰ってきたことを。













―――8・8・0+ENTER

―――1・0・1+ENTER





『『Activation.』』



「「ガンダム・アーマー、ビルドアップ!!」」

『『Stand by Ready、Build UP.』』








その瞬間、姫子の体に、白とグレーを基調とした外装が宛がわれ、背中には大型のバックパックが装備される。

一方の千歌音には、青と白の装甲が纏われ、背中には真っ赤な『X』を象るであろう大型装甲が装着された。







「「1000年の時を越えて―――!!」」

――“勇敢なる力”、DREADNOUGHT(ドレッドノート)!!

――“高き天を行く者”、HYPERION(ハイペリオン)!!

「「ここに、完全復活!!!!!!」」










予想外に続く予想外の登場に、アキッキーはまたしても驚かされてしまった。

「う、うそ?!あれって、GUNDAMアーマー!!??」



















































さて、月面での大激突が始まる直前。

W.M.G.のフェニックスネストとはまた違った、空母に似た大型飛行物体がシードピアに近づきつつあった。

その飛行物体の司令室らしきところ。

その中に5人の姿があった。

しかし、そのすべてが人間とは似つかぬ姿でしかもうち1人は身長が他の面々の半分以下である。

「あれがシードピアですか…。なんという姿でしょう…。」

司令官と思われる黒い体格の人物が、亜空間爆弾で壊滅状態になったシードピアを見て嘆く。

「サージェント(軍曹)、あれをやったのが、あなた方の世界を破壊した面々と同じ輩だと?」

「そうであります。あのなにもない虚無の空間、まさしく今の吾輩たちの母星や“ペコポン”と同じ有様であります。」

サージェントと呼ばれた小柄な人物が、自分たちの母星が滅んだ時のことを思い出したのか、苦々しい口調で答える。

「しかし、ジェント殿。貴公達“エリアルギルド”は本来、金で雇われる傭兵集団なのに、なぜに吾輩たちに無償で力を貸してくれるのでありますか?」

ジェントと呼ばれた存在は、サージェントの質問に対してこう漏らす。

「あの亜空軍とかいう連中、我々の副業である狩り(ハント)の場であるベスティアに手を出した。それが許せないだけですよ。」

自分たちの世界に手を出した存在が許せない。

冷静沈着に見えるその雰囲気とは裏腹に、その心は静かな怒りに満ちているようだ。

『おじさま、シードピア近くの戦場で戦闘反応を発見しました!っていうか、戦闘開始?』

するとそこに少女の声で通信が入ってくる。

「おおっ、そうでありますか。それでは吾輩はミーティングに行ってくるであります。」

その連絡を受けたサージェントは、足早に司令室を退席した。

「さて、あなた方にも働いてもらうことになりますよ。」

そう言ってジェントは今まで黙っていた他の3人に目を向ける。

「ふん、タダ働きは尺だが、亜空軍のせいでこっちも商売あがったりなんだ。その分の礼はさせてもらおう。」

巨大な十字架状の銃を持ったインコにも似た顔つきの人物。

「俺もここ最近戦いがなくてイライラしているんだ。しっかり暴れさせてもらうぜ。」

炎のように逆立った赤い髪と服に身を包んだ血気盛んそうな人物。

「ジェント、我々も出撃の準備をさせてもらう。」

片腕がハサミになった忍者のような格好の人物。

いずれも今までの鬱憤晴らしだと言わんばかりに気合充分である。

「頼みましたよ“ラッシュハンターズ”。」













――ウイイィィン



さて、こちらは先に司令室を出たサージェントと呼ばれた人物が向かったミーティングルーム。

そこにはサージェントと呼ばれた人物と同じ等身の4人の人物と一昔前の女子高生のような格好の少女がいた。

「ケロケロ、総員そろっているでありますな。」

そういわれ頷く一同。

「軍曹さん、いよいよですね。」

「そうであります。吾輩たちの故郷を滅ぼし、あまつさえ吾輩たちの大切な友達ごとその星を滅ぼした亜空軍に、ついに反旗を翻す時が来たのであります!!」

「武器のチェックはすべてOKだ。」

「クク〜、俺たちの専用機もいつでも発進できるぜ〜。」

「隊長殿、拙者もいつでも行けるでござる!」

全軍、出撃準備が整ったようだ。









「よっしゃ、“ケロロ小隊”、出撃であります!!!」

『お〜〜!!!!!』




---to be continued---


☆あとがき
何でもかんでもやりましょう〜♪ パーッといっちょうやりましょう〜♪

…はい、もう本当にこの歌詞どおり、何でもかんでもありまくりの超絶展開連発と相成った第179話でした。(苦笑)
もはやこの大荒れとも取れそうなこの流れ、もはや誰にも止められそうにないですね。(作者が言うな!)
さて、次回はいよいよ巨大戦パート!
あらゆる事象を大きく巻き込んだ怒涛の展開、皆さんはついてこれますか!?



inserted by FC2 system