Phase159 フュージョンワールド・パニック 〜Research No.4:炎神高速!激走、ビークルセンタイ!!〜
ズカ喫茶“桜藤組”―――。 先日、ようやく復旧作業を終えたのもつかの間、またしてもここが怪人たちのバトルフィールドと化し、再び大混乱を迎えていた。 ……誰かさんにとっては“泣きっ面に蜂”とも取れそうな不運な話である。 閑話休題。 ―――ドガアアアアァァァァァン!!!! 『きゃああぁぁぁぁっ!!!!!』 店内から響いたのは爆発音と女の子たちの悲鳴。 そこにいたのは、亜空軍の攻撃を受けて苦戦を強いられていたプリキュアチームだった。 「フフフフフ……。」 「ヒヒヒヒ……。」 そのプリキュアチームの相手を務めるこのエリアの行動隊長として登場したのは、かつてキュアブルーム、キュアイーグレットと対峙した敵幹部・キントレスキーである。 「くっ…、ものすごく強い…!」 「それも、前に戦ったとき以上の強さよ…!」 当の本人たちも、かつての敵との再会と予想以上の攻撃力に、圧倒されていた。 「ククク…、そういう貴様らも相当粘ってるじゃねぇか。さすがはプリキュア。だが……、こいつらに勝てるかな?トランプ公爵!ヤツラを出せ!」 「承知でオジャル!」 “トランプ公爵”と呼ばれた、体にトランプを貼り付けたような怪人が前に出てきて、その体から4枚のカードを取り出した。 「“ガマグチ法師”に“紐男爵”、“鍵道化師”に“口紅歌姫”!あの小娘どもを叩くでオジャル!」 ―――シュバッ! 次の瞬間、キントレスキーとトランプ公爵の前に四体の怪人が現れた! 「私、“紐男爵”!!」 最初に名乗りを上げたのは、先のCVP参入戦で大河、春香、明日夢、エンキの4人に倒されたはずの紐男爵。 「お〜っと、出ました!!“ガマクチ法師”!!」 2体目は頭部がガマクチのようになって手にハンマーを持った甲高い声の怪人。 「オ〜ホッホ!“口紅歌姫”!!」 3体目が顔全体と背中から口紅を生やした女怪人。 「にょほっほっ。“鍵道化師”!!」 最後の怪人は頭部が二本の鍵の形状になっておりさらに口が鍵穴を模した不気味な笑い声をあげる怪人だった! 「こ、これは何とも…!」 見たこともない怪人の出現に、シャイニールミナスも若干怖気づいてきた。 「ついでにこいつもおまけだ!!」 <KAIZIN RIDE PRELUDE> さらに追い討ちをかけるように、キントレスキーはカイジンライドカードから耳の部分が刃物になった巨大なウサギ型メカを召喚してきた。 「う、嘘でしょ!!??」 「こんなの、ありえなあぁいっ!!!」 今の状況でも充分苦戦なのに、この上さらに追い討ちをかけられたとあっては手の施しようがない!!! 「これでも喰らえ!プリキュアども!!!」 ―――シュババババッ!!!! ―――ドガアアアアァァァァァン!!!! 『きゃああぁぁぁぁっ!!!!!』 いきなりの怪人たちの一斉攻撃で彼女たちは吹き飛ばされた! 「ヒャアァッハッハッハッハッハ!思い知ったか小娘ども!!!」 「く…っ…!」 「う…ぅっ…!」 さらに追い討ちをかけるかのように、戦闘兵コットポトロが多数出現! 一気に襲い掛かってきた! ――――ギュワアアァァァッ! 『!?』 いきなり亜空間のゲートが開いた……と思いきや! ―――ブルルルルルル!!!!! ―――ドガアアァァン!!! ―――のごおおぉぉぉぉっ!!!??? 緑を基調とした大型トレーラーが突っ込んできたのだ。 よくよく見てみるとそのトレーラーには、何箇所かに“亀の甲羅”を模したエンブレムがあしらわれている…。 ―――シュバッ! すると、そのトレーラーから4つの影が飛び出した。 『カァワァバンガァァァッ!!!!!!』 掛け声と共に、それぞれの武器を振りかぶって総攻撃、怪人軍団に大ダメージを与えた! 「何!?」 「何者でオジャル!!!」 攻撃を与えた4人組の一団、次の瞬間には誰もが予想し得なかったその正体を現した…! 「俺たち“ティーンエイジ・ミュータント・ニンジャ”!」 『タートルズ!!!!』 その名称が示すとおり、何と彼らは二本足で立つ亀だったのだ…!! 区別が出来るとすれば、それぞれ青、赤、橙、紫の鉢巻をしていることと、手に持つ武器がそれぞれ“刀”“釵(サイ)”“ヌンチャク”、“棍棒”を持っていることである。 「か、か、亀がしゃべった!!??」 「それに、二本足で立っている!!??」 この奇妙な連中の介入には、プリキュアも驚くと共に少々怖気ずく。 そこに、その亀の仲間であろう二人の少女が姿を見せる。 それぞれ朱色と青色を基調とした衣服を身に付けており、第1印象からすれば双子ともとれそうな顔つきである。 「この人たちは…私たちが見る。」 「皆さん、後はお願いします。突撃開始!」 「「「「Oh,YEAH!!!!」」」」 朱色の衣服の女の子の羽毛扇を合図に、タートルズが攻撃を開始した。 自らをニンジャ(忍者)と名乗っただけあって、見た目からは想像もつかない身のこなしと戦闘テクニックで敵を翻弄、怪人たちと互角の戦いを繰り広げる。 「大丈夫ですか?」 「あ、はい。」 一方で、プリキュアも謎の少女たちに助けられ――――。 「……!?」 背筋に感じた嫌な予感。 振り向くと――――。 ――――ジャキンッ! 武器を構えたコットポトロの集団がいつの間にか勢ぞろいしていた。 『ッ!!!!きゃああぁぁぁぁっ!!!!!』 ―――うわああぁぁぁぁぁぁ!!!! ―――!? ―――バキッ 「ぶごっ!!??」 どこから少年の声が聞こえたと思ったら、コットポトロとプリキュアたちの間に割って入るように、「とりあえず美をつけてもよい」容姿の華奢な少年が割り込んで、手に持った鉄骨でコットポトロの顔面に一撃を炸裂させた。 『!?』 この少年、亜空軍に立ち向かおうと言うのか!!?? 「貴様、ただの人間のクセに、我らに楯突こうというのか。」 「ヒヒヒヒ……無謀にも程があるでオジャル!」 予想もつかなかった展開に、一笑に付すキントレスキーとトランプ公爵。 「コットポトロ、そいつをすぐに叩きのめすでオジャル!」 トランプ公爵の合図で多数のコットポトロが襲い掛かってきた。 しかし、少年は手に持った鉄骨ですぐに応戦、ブンブンと振り回しながらコットポトロたちを弾き飛ばす。 …とはいえ、多勢に無勢。 劣勢であることに変わりはない。 ―――ドゴオォッ 「うわあぁっ!!!」 すぐに体力も底をついたのは言うまでもなく、その隙をつかれた少年は一人のコットポトロの攻撃を受けて後ろに飛ばされる。 「フン、やはり所詮は人間か。無駄な努力などしないほうがいいぞ。」 そのキントレスキーの言葉に―――。 「そんなの……まだ分からないだろ…!!!」 「ム!?」 少年は反論した………! 確かに、俺には力もなければ、お前らみたいな奴らに敵うはずなんてない…。 そんなことは、俺が一番分かってる…! でも、目の前で味方がやられるのをただ見続けるのは耐えられない! たとえどんなに無駄だとしても、力が伴わないとしても……! あきらめることだけは、絶対にしたくない! 傷だらけの体を起こしながら、自分も力の限り戦うと言った自分の言葉。 その言葉に偽りはなかった。 「その心意気、少しは興味がある。だが……、気持ちだけではどうにもならんぞ!!!」 その言葉と共に、再びコットポトロが襲い掛かってきた! 「それでも俺は戦う!……絶対に…!!!」 ―――ここから逃げないからな!!!!! ―――ピカアァァァッ!!! 『ぬおおぉぉぉぉ!!??』 いきなり少年の体が輝きを発したかと思いきや、その勢いでコットポトロたちが一気に吹き飛ばされた。 「な、何っ!!!???」 「な、何が起こったでオジャルか!!??」 「え?え?」 キントレスキーとトランプ公爵はもちろん、少年本人も驚愕するしかなかった。 だが、よくよく見てみると、彼の両腕に光が宿っているではないか。 さらに次の瞬間、その光は見たことのないブレスレットに変化したのだ。 「こ、これは一体……!?」 『それは“ターボブレス”。俺たちの力の証だ。』 「!!!!」 背後から声!? 思わず振り向けば、そこには自分と同じ年代の少年がいたのだ。 『佐藤啓作、お前の心にある“敵に立ち向かう勇気”、確かに見届けた。お前なら、俺たちの力を受け継いでくれる。』 「お、俺が!?」 『それに、その力強い勇気を分かち合える仲間も、駆けつけている!』 「!!!!」 青年――日野俊介(ひの・しゅんすけ)が指差した先、そこには今までの様子を見ていたであろう、ソラ、ゆたか、みなみ、ミーアの姿が。 さらに、彼らがここに向かう際に合流したブレット、リカ、オルガ、忍、バーンズ、アイリス、リオ、ゆい、そして自ら協力を志願してきた実乃梨、北村、真竹、椎菜の姿もあった。 「お、緒方!!??」 「佐藤くん、無事でよかった。」 “同じ世界”の学校のクラスメートに再会した啓作は、その足で彼らの下へと合流する。 「ケッ、現れたでオジャルな、シードピア連合!」 「まぁ、何人増えようが同じこと。無駄な足掻きをするだけだ。」 キントレスキー、先ほど啓作と似たような言葉をぶつけていたような……。 「無駄かどうか、やってみないとわからないだろ!」 「「!?」」 そして、啓作と同様、キントレスキーの言葉に反論するソラ。 そこにみなみ、ゆたか、ミーアの3人が加わる。 「確かに私たちは、力もか細く、心も弱い。」 「だけど、同じ心を持つ人たちが手を取り合えば、もっと強くなれる!」 「一人で出来なくても、心が通じる仲間が力を合わせれば、その力は大きくなっていく!私たちは今までの戦いで、それを知ったのよ!」 しかし、トランプ公爵がその言葉を切り捨てる。 「奇麗事も休み休み言うでオジャル。群れなきゃ戦えないくせに。」 そこに実乃梨とブレッドが反論した。 「あ〜あ、何とも悲しすぎるねぇ、あんたたちは。そんな人間たちの愛を知らないあんたたちには、あたしたちの正義のパワーで永遠の眠りにつかせてあげるわ!」 「その正義の心を同じくする仲間たちが集まれば、どんな困難だろうと挫けないんだよ!」 そして、このチームのリーダーであるソラもまた……。 「生まれた世界や見た目や言葉が違っていても、願いはつなぎ合えるんだ!お前たちみたいに、それを奇麗事と言って切り捨てる奴は―――――!!!!」 『力の限りぶっ倒す!!!!!!!!』 ――――ピカアァァァッ!!!! その瞬間、17人の勇者たちを光のオーラが包み込んだ。 彼らの背後に、“伝説の五色の勇者の幻影たち”が、守護霊の如く現れたのだ。 『君たちの正義の心は確かに見届けた!』 『その愛を胸に抱き続ければ、どんなカーブもへっちゃらでございます!』 『唸りを挙げる心のエンジンで、涙をブッちぎってくれよ!』 『決して諦めちゃダメ!自分の力を信じるのよ!』 『夢見てときめく君たちが明日のヒーローなんだから!』 ブレッド、リカ、オルガ、忍、ミーアの背後からエールを送るのは、ボーゾックと激闘を繰り広げた戦士たち。 『その偽りのない言葉、俺たちの心に響いた!』 『お前たちの流す汗こそ、光る命そのもの!』 『誓い合った燃え続ける友情こそ、君たちの正義の絆だ!』 『夢を汚した奴らに、お前たちの優しさと強さを見せてつけてやれ!』 『忘れないで。あなたたちの心に、わたしたちもいることを…、わたしたちも一緒に戦っていることを…!』 実乃梨、北村、真竹、啓作、椎菜の心に響いた、自分らと同じ5人の高校生戦士の若き情熱…! 『ズバリ、そのときが来たッス!』 『あなたたちの力で、はじけるスマイルを満開にさせてね!』 『今まで感じたことのない体験で、ドキドキするするかもしれないけど―――。』 『そんな不安は、ダッシュで豪快に吹き飛ばしてしまいな!』 『今こそ、お前たちの限界をさらに超える時だ!』 『キラキラと輝くこの世界、必ず守ってね!』 バーンズ、アイリス、リオ、ゆい、みなみ、ゆたかの心に、正義のハイウェイを突き進んだ戦士たちの想いが宿った! そして、ソラに力を継承させたこの男も……! 『涙のトンネルを越えて燃え上がらせた絆の証を、今こそ見せてやれ!!!!!』 さらなるエールを送った……! 「みんな………変身だああぁぁぁ!!!!!」 ――――オウッ!!!!!! 『ターボレンジャー!!!!!』 『激走!アクセルチェンジャー!!!!!』 『Let's、GO-ON!!!!!!!』 光に包まれた戦士たちが五色の光に包まれた。 「な、なんでオジャルと!?」 さらに奇しくも、その力には一つの共通点があった。 「レッドターボ!!」 「ブラックターボ!!」 「ブルーターボ!!」 「イエローターボ!!」 「ピンクターボ!!」 『高速戦隊―、ターボレンジャー!!!!!』 「レッドレーサー!!」 「ブルーレーサー!!」 「グリーンレーサー!!」 「イエローレーサー」 「ピンクレーサー!!」 『戦う交通安全!!』 ―激走戦隊、カ〜レンジャー!!!!! 「マッハ全開!ゴーオンレッド!!」 「ズバリ正解!ゴーオンブルー!!」 「スマイル満開!ゴーオンイエロー!!」 「ドキドキ愉快!ゴーオングリーン!!」 「ダッシュ豪快!ゴーオンブラック!!」 「ブレイク限界!ゴーオンゴールド!!!」 「キラキラ世界!ゴーオンシルバー!!!」 『正義の道(ロード)を突き進む!!』 ―――炎神戦隊、ゴーオンジャー!!!!!!! 「どんな困難来ようとも!」 「思い決めたゴールを目指し!」 「平和のために突き進む!」 『我ら!!』 ―――スーパー戦隊!! アクセル全開!クルマパワーの戦隊である!!!!! 「こうなったら・・・・・やってしまうでオジャル!!」 トランプ公爵のやけくその合図と共に、全員が武器を構え襲い掛かってくる5怪人。 それぞれチームに分かれ怪人たちに立ち向かう! 所変わってこちらは亜空軍の要塞・アドラメレク。 「フフフフフ……異次元世界の闇の勢力をも取り込んだか…。」 そのブリッジには、亜空次元神タブーの姿が見えていた。 「そこが我々亜空軍の最大の魅力でありメリット。」 「あらゆる次元の垣根を越えて、最強の闇の組織を作る。」 「いかにシードピア連合と言えど、この軍勢ではひとたまりもないでしょう。」 ルヴェラの“闇のアーカイブ”を手に入れ、さらには自分たちの障害の一つであるミッドチルダをも消し去った。 タブーの機嫌も少しは向上されたと言ったところか。 「お前たちの敗戦も無駄ではなかったと言うことだな。」 そう言って海東純一が視線を向けた先、そこには月面での一戦で敗走を喫したスカリエッティたちだった。 「フン、あいつらの予想外の気迫にはさすがに押されちまったぜ…。」 「きゃつらは確実にスーパー戦隊の力を我が物にしてきているが、まだ経験は浅い。」 「次は確実に息の根を止めてくれる。」 一時は機嫌が悪かった3人だったが、今現在のメディアステーションの現状を見てすぐに笑みを浮かべた。 「だがしかし、この間にも新たな戦隊が続々と覚醒している。予断は出来ぬぞ…。」 そこに、ラブプリアの妖術師・于吉が釘を刺す。 確かに彼の言うとおり、この間にも新たなスーパー戦隊が生まれているのだ…。 自分たちの最大の脅威は消えるどころか、さらにその輝きを増しているのだ。 安心は出来ない…。 「一同、引き続きメディアステーション襲撃戦を展開させよ。ヤツラを混乱させるのだ。」 『御意………。』 その彼らの背後には、瞳を輝かせる二つの陰が存在していた…。 亜空軍に参加した、新たな闇の存在が………。 一方、アドラメレク奥深くの研究施設。 そこにはドクトル・マドゥともう一人………。 「しっかし、ものすごいことになったナリな、徳川青山殿…。」 徳川青山―――。 かつてブルーコスモスファミリー特殊部隊・シェードに属していたエリートメンバー。 しかし、ハタコフスキー・トーヤの裏切りと“ダイダルストライカーズ”の介入によって、シェードは壊滅、彼もダイダルストライカーズによって処刑されたはずだったのだが……! 「まさかこのような装備があったとは…。」 マドゥの目の前にある、大型のカプセルに収容されているもの。 それは、B.C.F.が作り上げた“マスクドライダーシステム”と同様、“昆虫”をモチーフとしながらも、“全身を鋼鉄で覆った虫”と言う言葉が相応しいであろう“頑丈な鎧”であった。 しかもカラフルなバリエーションが幾つも……。 ―――“ビートルボーグアーマーシステム”。 シードピア連合が使っている“ライダーシステム”の原型になった特殊装備機構だ。 素早さに関して言えばライダーよりも低いが、攻撃力と防御力の高さは保障する。 それを補うための装備もそろっているからな。 うまく行きゃ、ライダーと互角に戦えることは間違いない。 “客将”として引き込んだヤツラの足しにはなるだろう。 またしても大きな形でもたらされた亜空軍の新たなる装備。 その最終調整は、既に始まっていた……。 所変わって、メディアステーション居住区某所。 その通路を通る三つの影。 しかし、先ほど激しい戦いを切り抜けたばかりなのか、彼らは体の所々に傷を負っていた…。 「…生きているか、家康…。」 「何とかな…。」 体力もかなり消耗しており、足にも傷が…。 「忠勝、すまないな…、またお前に守られた…。」 ―――シュウウゥゥ 背後にいる2メートルはあるであろう鋼鉄の武人も、機械的な音で答えるだけだった…。 「それにしても、ここは一体どこなんだ…?」 「……そんなことは私が聞きたい!周りが鉄で出来ているのか、物凄く寒い…。」 「火に当たりたいところだな…。」 「…そうだな……。」 右も左も分からない見知らぬ場所。 当てもなく彷徨っていると―――――。 「………む?」 「……?どうした、三成?」 「灯りが見えるぞ。」 その視線を前方に向けると、そこには確かに灯りが見える。 どこかの城か砦を思わせる門の前に焚き火が焚かれており、その両端の壁の傍には負傷した人たちが寝転がっている。 その焚き火の傍には、一人の男が必死に布切れを引き裂き、包帯にしている。 どうやらここの医療担当のようだ。 3人はその男に近づいた。 「そこの青年。」 「?」 自分のことと察した青年は振り返り、彼ら3人の存在に気づいた。 「その包帯を私たちにも寄越せ。」 「承知しました。まずは傷の手当てをしましょう。」 後に気付いたのだが、その門の右には――――。 『忍術学園』の看板がかけられていた…………。
---to be continued---
(『第159話、第160話』の撮影の合間の休憩中……。) ソラ「お疲れで〜す。」 空課長「なかなかだったわよ、ソラ。」 ソラ「へへっ、ほめていただきありがとうございます。」 咲「ソラさん、かっこよかったですよ!」 空課長「私もメインパートで頑張らないとね。」 ―…ドタドタドタドタドタドタドタ!!!!!! ダイスケ&雷電「「た、た、た、大変だあああぁぁぁ!!!!」」 空課長「だ、ダイスケ!?雷電!?いきなりどうしたのよ、2人とも? 息切れして駆け込んできて…。」 ダイスケ「き、緊急事態です!!」 雷電「さっき偶然チーフ(コースケ)とサブチーフ(アキッキー)の立ち話を耳にしたんですけど‥‥、 俺達の登場回がずれ込むらしいです!!」 空課長「な、なんですって!!!???」 なぎさ「嘘っ!!??ありえな〜い!!!!」 ダイスケ「どうも“オールスターとナンバーズの活躍を入れたい!!”ってことで、 急遽新規シーンの撮影が決まったみたいなんです。」 空課長「また急な話を…!それで、アキッキー達はどこにいるの?」 雷電「この先のスタジオでその追加パートの撮影を ナンバーズやオールスターの皆さんと一緒にしているらしいです。」 空課長「わかったわ・・・・みんな、行くわよ!!」 <別のスタジオ入口> 空課長「ここね。」 ――――ガチャッ…………………… (こっそり覗くと、そこには“監督モード”のアキッキーの姿が…。) アキッキー「じゃあ、早速バトルパートの撮影から行きますんで、 ニューフェイスの皆さん、よろしくお願いします!!」 ?????「わかったカブ!!」 ?????「任せるバウ!!」 ???「よろしくね!!」 ????「さあ、ショータイムだ!!」 一同『あっ!!!あれは!!!???』