Phase154 快戦と躍進と二人の巫女


偉大なる先輩との邂逅―――。

その心と通わせて初めて気付いた“絆の重み”―――。

そして、誰よりも大切な、同時に失いたくない“仲間の存在”―――。

ハルヒの目に光る涙は、その暖かさに触れ、自ら縛っていた鎖から解放された証。

その喜びは、今も止まらなかった。

変身して今は仮面の奥に隠しているが、彼女の目は涙で滲み、見えなくなりつつあったことを、誰も知るはずがない…。

しかし、それでもなお敵が待ってくれるはずもない。

今は、敵を倒すことが先決だ……!









「健太さん…、先輩(メガレンジャー)のみんな……!!」





―――あたしたちに、力を貸してっ!!!!!!



































「うおおおおぉぉぉぉ!!!!!!!」



メガレンジャー(チームディプレッション)、偉大な先輩たちに負けない恥じぬ戦いをしたいという意思のもと、亜空軍の新兵器・マリアージュ軍団に互角以上の力を見せる。

レッド(ハルヒ)の気合に満ちた声と共にドリルセイバーが振り下ろされ、T(テムジン)・マリアージュに大ダメージを与える。

「ダメージレベル4、自己修復機能作動、戦闘を継続する。」

―――ガキイイイィィィンッ!


スライプラーとドリルセイバーが火花を散らし、ジリジリとぶつかり合う。

「シルバーブレイザー!」

―――バシュン、バシュン!

「!?」


レッドが一度離れて距離をとった瞬間、その背後からシルバー(鶴屋さん)のシルバーブレイザーが火を噴き、背後からダメージを与える。





「ハルにゃん、今さ!」

「はああぁぁぁぁぁぁっ!!!」






ドリルセイバーを構えて一気に詰め寄ったハルヒが、必殺の一撃!





『セイバースラアアァァッシュ!!!!!!』

―――ズバアァァッ!!!














「おらよっ!」

その傍らで、ブラック(キョン)がAp(アファームド)マリアージュと切り結び―――。

「隙あり!」

―――ガシッ!

「!?」


メガロッドの先端の叉がApマリアージュの腹部を捕らえた。



「メガロッド・パワープレス!!!」

―――ズドオオォンッ!




そして、即座に放った衝撃波でApマリアージュを吹き飛ばす。













―――ギュアアァァァァッ!!!!



「当たらない!」



R(ライデン)マリアージュのレーザー砲を避けたイエロー(長門)が、メガスリングで応戦。

Rマリアージュの両肩のレーザー砲を麻痺させると、すぐに至近距離まで近づき―――!

「ブレードアーム!」

エネルギーを溜めた両手による攻撃を発動。

左手の一撃でRマリアージュのバズーカ砲を両断、右手の追撃でRマリアージュを吹き飛ばすと同時に装甲にダメージを与えた。













―――ガキンガキンッ!



「見た目とは裏腹に、結構恐ろしいですね!」



ゴスロリとも取れそうな格好のF(フェイ・イェン)マリアージュのフェンシングの攻撃に対して、“トマホークハリケーン”で応戦するブルー(古泉)。

―――ガシャンッ!!

「!!!」


胸部の装甲が開き、そこからハート型のビーム光線が発射。

追尾性の高いその攻撃を交わす術はなく―――。



―――ドガアアァァン!

「くっ!!!」




まともに攻撃を喰らった。



―――フッ

「!?」




と思ったら、ブルーの姿が消えた。

今のは何とブルーの特殊能力が作り出した立体映像だったのだ。



「トマホーク・メガニックチョップ!!!」



すると背後から“本物”のブルーが出現。

バトルライザーで攻撃力を増加させた一撃を喰らわせた。













―――ガオオオォォォォッ!

「きゃあぁぁっ!!!!」




Ag(エンジェラン)マリアージュとぶつかったピンク(みくる)。

相手の作り出した氷の竜の突進をギリギリでかわし―――。

「メガキャプチャー!」

すぐにメガキャプチャーで反撃、相手を怯ませる。









そこに、他で戦っていたマリアージュたちが吹き飛ばされてきた。

その後を追いかけるようにして、ハルヒたちがみくるのもとへ合流する。

「ダメージレベル増加…。」

「最終攻撃、実行…!」

―――Final Break. Exceed Charge

『!?』


シャドウV.O.R.G.からいかにもそれらしい電子音声が聞こえてきた。

それを証拠に、5体のV.O.R.G.から強大なエネルギー反応が確認される。

「……!!!」

ふとハルヒの脳裏で一つの案が浮かんだ。

「これしかないわ!」

―――ピピッ!

ハルヒはバトルライザー03を起動し、エネルギーを急速チャージ。

「みんな、あたしに続いて!!!」

『!?』

一瞬、何を考えているか分からなかったが、一先ず全員、専用武器を構えて03モードを起動させた。

次の瞬間、マリアージュから一斉射撃が放たれ―――。







「今よ!あの攻撃を全員で吸収して!!!」

「「「「!!!!」」」」

「そう言うことか!!!」



―――バチイイィィィンッ!!!










キョンの言葉と共にハルヒの考えを知った一同は、それぞれの武器に相手の攻撃エネルギーを吸収させ、攻撃力を倍加。

奇しくも、先ほど自分がアキッキーにやられた戦法を真似た形となった。









「行くわよ!!!」

――メガニックブラストインパルス!!!










6人の一斉攻撃の一閃が、マリアージュたちを貫いた。

その結果、マリアージュたちの装甲もはがれ、火花を散らすほどの大ダメージ。

「ダメージレベル10を突破…。」

「戦闘継続困難と認識…。」

「自爆プログラム作動、自身を“燃焼液”に変換します…。」

『!?』


“自爆”と言う言葉を聴き、そうはさせまいと決断した一同。

アイコンタクトを交わし、マリアージュたちを中心に、正三角形の頂点になるかように三方向に展開。

「まずはあたしから行くさね!“ブレイザーインパクト”!!!」

先陣を切ったシルバーが、ブレイザーガンをマシンガンのように乱射し、至近距離の瞬間にすれ違いざまの横一文字斬りを喰らわせる。





「ドリルスナイパーカスタム・フルパワー!!!」

マルチアタックライフルフルパワー!!!」

「「ダブルギガニックエクスプロージョン!!!!!」」

――――ドッカアアアァァァァン!!!






そして、間髪いれず5人の武器の合体攻撃を浴びせる。

この攻撃に耐え切れるはずがなく―――。

「自爆、プログ、ラム……作、動、不能……。」

マリアージュの自爆システムすらも破壊し、最後には五体すべてが爆散した。

























カイ、死朗、スカリエッティの幽汽と戦うシンケンジャーとゴセイナイト。





「「「「「シンケンマル五重の太刀!!!!!」」」」」

「サカナマル・千枚下ろし!!!」






シンケンジャー6人が、それぞれの秘伝ディスクを使って、剣戟の妙技を見せる。

[[[Full Charge.]]]

しかし、幽汽たちもそれに対抗すべく、フリーエネルギーをチャージ。





「ならば俺たちはこれだ…!!!」



「「「トリプルターミネイトフラッシュ!!!」」」

―――ズガッ

―――ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ!!!!!






地面に繰り出された3人の剣の衝撃波が、シンケンジャーたちの光の刃を砕きながら高速で近づき、一気に吹き飛ばす。





――――ドッカアアアァァァァン!!!!!!!

『うわああぁぁぁぁ!!!!!』






その想定外のパワーに吹き飛ばされてしまったシンケンジャーとゴセイナイト。

「やはり…、彼らの力は想像を超えている…!」

「ならばこっちも奥の手だ!ダイゴヨウ、恐竜ディスクを!!」

「え!?が、合点!」

いきなりの指示に驚くも、恐竜ディスクを取り出すダイゴヨウ。

さらに念押しにと、懐からインロウマルも取り出し――――。

「待て、シンケンレッド!」

「!?」

「私に考えがある!」


制止をかけたゴセイナイトが何か思いつき、1枚のゴセイカードとレオンセルラーを取り出す。







――――チャキッ

[Gotcha!!]

―――5・0・5+ENTER

「“ディバイディプロディクション”カード、天装!!!」

[FOCUS KNIGHTICK POWER]








カードの力でレオンセルラーから光が放たれる。

するとなんと、光に包まれた恐竜ディスクとインロウマルがそれぞれ3つずつに分かれたではないか…!







“ディバイディプロダクション”とは、『分割』と言う意味の“Divide”と、『複製』と言う意味の“Reproduction”を掛け合わせた天装術。

その言葉の意味が示すとおり、一つのアイテムを複数個複製することが出来る術なのである。









「これは、すごい…!!!」

これにはシンケンジャーも驚きを隠せなかったが、折角の機会を使わないわけがない!

「よし、千明!源太!」

レッドはまず、2枚の恐竜ディスクをグリーンとゴールドに手渡し――――。

「流ノ介たちはこれを使え!」

他の3人にはインロウマルを投げ渡す。

「よぉし!一気に決めるぜ!」



恐竜ディスク!!! インロウマル!!!

レッド、グリーン、ゴールドの3人は、恐竜ディスクの力で赤いオーラに包まれ、真紅の陣羽織を纏い、それぞれの刀が首長竜のようなフォルムの真紅の刀に変化していた。

一方、ブルー、ピンク、イエローの3人には、インロウマルに搭載されたスーパーディスクの力によって召喚された、白の陣羽織が装備された。





ハイパーシンケンレッド!」

「スーパーシンケンブルー!」

「スーパーシンケンピンク!」

ハイパーシンケングリーン!」

「スーパーシンケンイエロー!」

ハイパーシンケンゴールド!」

『参る!!!!!!』







「!!??」

「何ィッ!!??」

「こ、これは…!!!」




思ってもいなかったシンケンジャーたちのパワーアップ。

幽汽たちも一瞬とはいえたじろぐ。

その隙を突いたゴセイナイトが一気に詰め寄り―――!





「ナイトメタリック!」





レオンレイザーソードの一閃を喰らわせる。

そして、間髪いれずハイパー&スーパーシンケンジャーが一気に斬りつける!!





キョウリュウマル!!!

スーパーシンケンマル!!!


一閃六重!!!!!!』


――――ズガガガッ!!!

『ぐああぁっ!!!!』








6人の放った攻撃が3人の幽汽を吹っ飛ばした。

















巨大兵器・ヘビーロブスターと対峙するのは、タイムレンジャー(聖夜、翼、理来、織姫、レニ)、ハリケンジャー(遼希、梨生奈、拓巳)、ガオシルバー(アルフ)、ティラノレンジャー(フワニータ)、ドラゴンレンジャー(ベルナデッド)、ボウケンシルバー(ロベリア)の計11人。

しかし、そのパワーも然ることながら、ハサミから放たれる炎攻撃と、ミニロブスターの大群に苦戦を強いられる。

「こいつは結構固いなぁ…!」

「それにものすごいスピードだ……!」

「このちっちゃいロブスター、鬱陶しいデース!」

目まぐるしいとはこのことか、かなり苦労しているようだ。

そんな中、タイムレッド(聖夜)がヘビーロブスターの何かに気付いた。

「おい、あの緑色の目玉…、よく見たらカメラになってないか!!??」

『!!!』

全員がヘビーロブスターの目玉に注目する。

すると確かにそこにカメラらしきものが見受けられる。



「よし!集中攻撃だ!!!」



「「「ジャイロ手裏剣!!!」」」

「レンジャーガン!」

「ガオハスラーロッド・スナイパーモード!!」

「サガスナイパー!!」




6人の攻撃がヘビーロブスターの左右の目に突き刺さる。

火花を散らして視界を失ったヘビーロブスター、右も左も分からなくなり、実質的暴走状態に。

「攻撃のチャンスは今しかない!」

その隙をついて、全軍の波状攻撃が開始された。





「獣奏剣!!!」

「サガスピア!!!」

―――ズバズバッ!!






まずはドラゴンレンジャーとボウケンシルバーが同時に詰め寄って、ヘビーロブスターのハサミを破壊。





三重連トリプルガジェット!」

ビルドアップアサルトベクター!!」






続いてハリケンジャーとタイムレンジャーが前に出る。





「クエイクガジェット・ブレイクダウン!!!」

アサルトバーング!!!」

―――ズドドドド、グシャッ!!!






5人のアサルトベクターの攻撃と、ハリケンジャーの鉄球攻撃が同時にヒットし、ヘビーロブスターは全高の半分までつぶされた。







「ティラノスラッシュ!!!」







そこにティラノレンジャーの竜撃剣のすれ違いざまの一閃が炸裂!







「とどめよ!レイザープール!!!」







ガオシルバーが、ブレイクモードへと変形させたガオハスラーロッドを横なぎに振るい、扇形のビリヤードテーブルを出現させ、ヘビーロブスターを閉じ込める。







「破邪聖獣球!」







そのテーブルに、自分の持つ三つの“ガオの宝珠”を置いて、ブレイクモードのガオハスラーロッドを構える。

そう、さながらビリヤードのブレイクショットの如く―――!









「邪鬼、玉砕!!!」









その瞬間、まさにその如くガオの宝珠を命中させ、ヘビーロブスターは大爆発した。































「ゴーカイサーベル!」

「ファイブレイザー・スティックモード!」


「ゲキセイバー!」

「ゲキファン!」

「バイブレード!」

「「ロケットダガー!!」」








キラーゴーストと対峙するは、それぞれの近接戦闘武器を取り出したアカレッド(アキッキー)、ゴーレッド(ルナマリア)、シャークスピリットレンジャー(エドワード)、バットスピリットレンジャー(昴)、ピンクレーサー(ミーア)、ゴーオンウイングス(みなみ&ゆたか)の計7人。



―――バサッ!

―――ドゴゴッ!!!

『うわあぁぁっ!!??』




しかし、キラーゴーストに詰め寄った瞬間、相手は翼を広げ飛び上がり、頭の角で5人を吹っ飛ばしてしまう。

「ならば、これで!!」

そういってカードを取り出しソウル降臨を使おうとするアカレッドだったが、そうはいくかとばかりに、“バーミア兵”や“ゼクトプリム”を始めとする無数の戦闘員がアカレッドにのしかかってくる。





――――ズドドドドドドッ!!!

「うおっ!!!???」

「アキッキーさん!?」






援護しようとする一同だったが、キラーゴーストの猛攻が4人を進ませない。









―――ソウル降臨!ダイナレッド!!

―――CHANGE、“DYNA-RED”


―――ドッカーン!!!!


『!!!???』










突然、戦闘員たちの山が巨大な爆発音と共に吹っ飛ぶ。

これにはさすがのキラーゴーストも、他の面々と共に驚かざるを得なかった。

山があった場所に立っていたのはまるで野球のユニフォームにも似たスーツの戦士に変身したアカレッドだった。



「ダイナレッド!!」



“光のアーカイブ”に記録されたスーパー戦隊の一つ“科学戦隊ダイナマン”は、変身するときに起こるエネルギーの副作用で爆発することが何度も確認されている。

何とアキッキーはその爆発を利用して自分に積み重なっていた戦闘員を吹っ飛ばすと言う荒業を実行したのだ。





―――ガオオォォッ!!!





これに怒って、攻撃対象をダイナレッドに変えるキラーゴーストは咆哮と共に突撃を開始。

「ダイナジャンプ!!フライ・ハイ!!!」

しかし、ダイナレッドは足のロケットで上空へジャンプし攻撃を避ける。

「ダイナロッド!!」

更に共通装備であるダイナロッドを剣モードにして攻撃を仕掛け、その後に続きゴーレッドたちも連続して攻撃を繰り出す。

キラーゴーストは光線を放って反撃するが、二手に分かれてそれを避ける5人。



「ナビックブラスター!!」

「ゲキワザ……“翔翔弾(しょうしょうだん)”!!」

「ゲキワザ……“鮫鮫弾(さめさめだん)”!!」




ピンクレーサー、スピリットシャーク、スピリットバットの3人の同時攻撃でキラーゴーストが怯んだ。



「「ジェットダガー!!」」

―――MISSION6、FULL POWER!!




さらにゴーオンウイングスが上空に飛び上がってそのまま急降下!



「「ダガーアクロバット!!!」」

―――ズバババッ!!!




この一撃でさらに怯んだ隙を突き、ダイナレッドとゴーレッドは一気に接近しつつ、それぞれの拳に力を充填させる…!!!







――478-V

「ダイナパンチ!!」

「Vモードパンチ!!」


―――バキイイィィィッ!!!!








右腕に巨大な力瘤ができるほど力を溜めたダイナレッドと、右腕のVモードブレスにコードを入力したゴーレッドの強力なダブルパンチでキラーゴーストはたまらず吹っ飛んだ。

「ダイナ剣!!」

しかし、ダイナレッドはこれで終わらんと言わんばかりに2本の剣を取り出す!



「“夢の翼”!!」

―――ズババッ!!




それを使い連続してキラーゴーストを斬りつけていく。



「さらに、“ドリーム返し”!!」

―――ズバババッ!!!




駄目押しの必殺の連続切りを受けキラーゴーストは、ズタボロの状態にまで追い込まれた。

「よし!ウイングス!これを使え!!」

そういってダイナレッドは1枚のカードをゴーオンゴールドのほうへ投げる。



<SUMMON、“KANKAN-MANTANGUN”>



「!」




するとゴーオンゴールドの手に電車の遮断機を模したロッド状の武器・カンカンバーと、給油ノズルを模した武器・マンタンガンが現れる。

「ゆたか、ジェットラスのソウルを!!」

「うん!」

ゴールドの要望に応え、ジェットラスの炎神ソウルを彼女に渡す。



トリプターソウルジェットラスソウル、セット!!」



ゴーオンシルバーから渡されたジェットラスと自身の相棒であるトリプターのソウルをカンカンバーにセットするゴーオンゴールド。



ジャン・ボエールソウル、セット!!」

「任せるのであ〜る。」




更に、ゴーオンシルバーは一緒に出てきたマンタンガンのソウルスロットを展開し、ボエールの炎神ソウルを装填、それをゴーオンゴールドに手渡す。



「連結!カンカンマンタンガン!!!



3つの炎神ソウルをセットしたカンカンマンタンガンをゴーオンゴールドが構え、傍らについたゴーオンシルバーがそれを保持する。







「カンカンカンエクスプレス!!」

「ウイングススペシャル!!」


GO-ON!!!!』

―――ドキュウウゥゥゥン!!!!

「バタバタバタバタァァッ!!!!」

「ギィ――――ンッ!!!!」

「ボエェ――――ルッ!!!!」








引き金を引くとジャン・ボエール、トリプター、ジェットラスの3つを模したエネルギーが放たれキラーゴーストに大ダメージを与える。









「これでとどめだ!」

<FINAL ATTACK “SUPER-DYNAMITE”>










空へ投げたカードが発動されると共に、5色の光がダイナレッドたちに宿る。









「行くぞ!必殺・“スーパーダイナマイト”!!!」

「「ダイナマイト!!」」

「「ダイナマイト!!!!」」










その叫び声とともに5人はジャンプし、高速で回転を開始した。

すると5人が光に包まれ中央にいるダイナレッドに重なり、1つとなった光の弾がキラーゴーストを貫く。









『大爆発!!!!!』

―――ドッカアアアァァァァン!!!!!!!!










5人の気合の一言と共に起きた5色の爆炎と共に、キラーゴーストは爆死した。











「ちっ、これはぬかったな…。」

「やむを得ん、撤退するぞ!」

戦力が破壊され状況不利と感じ、カイたち3人は撤退を決意。

スカリエッティと死朗が真っ先に亜空の闇に逃げ込んだ。



















「まあ、俺達が帰った後にシードピアがどうなっているか楽しみだな。」











―――俺、そう言う顔してるだろ・・・?









『!!??』




















その去り際にカイが漏らした、謎めいた一言。

…明らかに捨て台詞とは思えない言葉だ……。

……さっきの大地震に関係しているのか!?





ただならぬ不安を覚えた一同は、大至急メディアステーションへ引き上げることに。

また、その際にマスターハンドの計らいで、スマッシュブラザーズのマリオ、ピーチ、ヨッシー、リンク、カービィ、メタナイト、ネス、C.ファルコンらを、調査団兼戦闘要員として派遣させることが決まった……。



















































………スマッシュブラザーズの神殿よりずっと離れた場所。

シードピアから全く見えぬこの場所に、その社はあった。

例えるならば、寺院か神社というのが似合いそうなその社。

ただ、それが普通と違うのは、それが月面にあるということ。

そして、その社の後ろに、まるでご神木か何かのように突き刺さっている巨大な“剣”を思わせる物体であった。

その社の中、まるで月面であることを忘れさせるような花畑の中にその2人の少女はいた。

1人は金髪に赤い袴の巫女姿の少女、もう1人は黒髪に紫の袴の巫女姿の少女だった。

その2人はまるで恋人のように手をつなぎ静かに眠る2人の少女。

かつて、一時的に敵対していながら、その実、両想いだったという意外な関係線。

二人はその思いを実らせ、永遠に眠り続ける、はずだった……。











――ゴゴゴゴゴゴゴゴゴ………!!!!











その不意をつき、突如発生した大きな揺れ。

長く感じられたその揺れは、二人の眠る社を揺らし、眠りを妨げるには充分な効果があった…。

揺れが収まってまもなく、少女の片方、黒髪の巫女が目を開ける。

「………?」

もう自分たちは目覚めぬつもりだった、しかし再び目が覚めた。

「………!」

この事に信じられない様子の少女。

すぐに傍らにいたもう1人の少女を揺り起こす。

「姫子、姫子!」

「……ぅ…う…ん………。」

少しだけ目線が定まらず、まどろんでいたが―――。

「…千歌音…ちゃん…!?」

目線が彼女に合わさってから数秒後、 姫子と呼ばれた少女の意識が覚醒した。

彼女も信じられないといった様子で、もう1人の少女―――千歌音を見ていた。

「…私たち…、目覚めたの…!?」

「…うん…、そうみたい……。」









――――ズキッ!

「「ッ!?」」










その時、突如2人に頭痛が起こる。

「い、痛い…っ…!」

「ぅ、ぁ、っ…!」


走馬灯のように駆け巡った様々な光景。

その中で二人は信じがたい事実を知ってしまう…!







「「!!!」」







「い、今の光景って…!」

「…そんな…!」








次元世界の融合と、シードピアの崩壊。

二人は、事の重大さを知り、行動を開始した……。











『……ったく、よく寝たかと思ったら、余計な連中のせいでストレスが余計に溜まっちまったぜ…。』











その二人の後姿を見送った、後ろの“剣”に宿る存在…。

若干顔をしかめるその顔つきは――――。











―――柾木ジュンイチに瓜二つだった…。



















































一方こちらはプロヴィデント・フォートレス“第2転送ポート”―――。

その内部に飛び込んだ二つの影。

グレアムの使い魔・リーゼシスターズだ。

『こちらのほうは自分たちが引き受ける。リーゼたちはリンディたちの救援としてシードピアに至急向かえ。』

主からそう命ぜられた二人は、主人のことを気にかけつつも、命令を承諾。

一番近い転送ポートに向かっていたのだ。

『次元座標固定!転送準備完了!』

『長距離転送システム発動!目標・第45管理外世界“シードピア”!』


管制官の合図で転送ポートが起動し、二人を転送した。









―――シュワアアァァンッ!!!









―――ゴゴゴゴゴゴゴ!!!!



『!?』










ふとそのとき、転送された二人に襲い掛かってきた謎の振動。

「な、なんなのこれ!?」

「明らかに普通の転送の状況じゃないよ!!??」

超高速で転送されている二人に、不意を付くように襲い掛かってきた“それ”は、“二人の行き先を狂わせる”には充分効果があった。

「これはマズイわ!!」

「シードピアからかなりずれる!!??」







―――キラッ!!!

『!?』








バランスを崩しかけた二人の下へ、目の前から二つの巨大な影が迫ってきた。

リアルワールドで呼ぶところの“天馬”“グリフォン”にも似たその大きな影は、ものすごいスピードで二人に近づき、それぞれの傍らに近寄った。





『二人とも!』

『こっちにつかまって!』






すると、それぞれから二人の青年が現れ、手を差し伸べる。

リーゼたちは、無我夢中でその手を掴み、その瞬間、彼らの姿は一瞬で消えた……。



---to be continued---


☆あとがき
さてさて、ハルヒたちの大健闘の回となりました、第154話、今回のタイトルはアキッキーさんの案を元に僕が無意識に決めたものだったのですが、なぜかオーズのタイトルのパロディとなってしまいました(苦笑)
実はこのパートもこの流れで確定するまでに大きな変更が度々発生していたりしてました。 アカレッドに至ってはどのレッド戦士に変身するかで何度も迷走していたりして(苦笑)
一方、ようやくメディアステーション合流フラグが立ったリーゼシスターズ。 彼女たちを助けた二人の男と光の獣たち、果たして何者なのでしょうか!?(…って言うか、若干名にはばれてるかも…?)

さあ、いよいよ次回から本番!その名も『フュージョンワールド・パニック』シリーズに突入です!!!
融合・肥大化によってさらに大混乱のメディアステーション、そこで待ち受ける予想外の展開とは!!??










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