Phase153 新決意真変身(新たな決意、真の変身)


スマッシュブラザーズの神殿での戦いは、傍若無人だったハルヒの改心と言う形で収束に向かっていた。









その3分後に、とてつもない新展開が待っていると、知るはずもなく……。





























「………キョン、今の、見た…!?夢じゃないわよね…!?」

「…あぁ…。認めてくれたんだ……俺たちを…、先代のメガレンジャーが……。」

……真っ白な空間が元通りの神殿の光景に戻った後、戸惑いながらも会話を交わすハルヒとキョン。

その腕の“デジタイザー”と、鶴屋さんの“ケイタイザー”が、キラリと輝く。

「これで私たちも、本当のメガレンジャーになったということですね。」

「今まで以上の大きな力を感じる…。」

「わぁ〜………。」

「すごいことになった…!」

チームディプレッションの面々も、目の前の光景に仰天するしかなかったが、“認めてくれた”と言う喜びを隠し切れないのもまた事実である…。

そんな中、ハルヒの目じりに再び涙が……。

「……?」

やがて、独白にも似た言葉を口にする……。









……あたし、バカだった…。

以前だったら、迷惑をかけることなんてお構い無しだった…。

友達なんて一人もいなくて、自分しか信じられなくって、周りのことなんて気にも留めなかった……。

だけど……そのせいで、周りはあたしから次々に離れていく……。

あたしは…っ…、誰も離れてほしくなかった……ずっと傍にいてほしかった……。

それなのに……あたしは…っ……っ……。










『いつもと違う“非日常”が起こればいいのに。』

『でも結局はそんなの起こるはずがない。』


ハルヒの心の中で、毎日のように繰り返していた“大きな矛盾”

それは彼女の心を自分自身で締め付け、知らぬ間に“孤独”となっていた彼女に大きな傷を何度も残していたのだ……。

キョンは、俯いて肩を震わせる彼女のもとへ歩み寄り、そして―――。







何も言わずに抱き寄せた。







「き……キョン…!?」

困惑するハルヒはどうすればいいか分からなくなっていた。

そんな彼女の耳元で、キョンは囁く。

「……胸を貸してやるから…、泣きたい時は泣けよ……。」

「ひ、人前で、そんなこと……。」

「言ったろ?“俺たちを頼れ”って…。人前とか、そんなの関係ない。俺たちは仲間だろ。」

キョンはその腕を解くどころか、徐々に力を込めつつある。

「お前だって、俺たちのことを気遣ってくれたことがあっただろ?だから、今度は俺がお前を支える番だ。それに、これだけは約束する。」







――――俺はずっとお前の傍にいる。

「っ!!!!!!」








「これからもずっと、お前の傍で、お前を守り続ける…!」

ハルヒの心に波紋を広げたその言葉。

こんなにも近くに自分を受け止めてくれる人がいたなんて、気が付かなかったからか、ハルヒの顔が徐々に歪んできた…。

呑み込みかけた感情が抑えきれず、ハルヒは嗚咽を漏らしつつも、キョンを抱き返して、静かに泣いた……。

「…っ、っ…、……キョンの、バカ…っ、…そんな、優しい声で、っ……、…ズルイよ…っ…。」

せめて、思う存分泣かせてやろう。

キョンはそう心に決めていた……。

そんな二人の姿を見届けた一同、しんみりとした面持ちでいたのは、言うまでもない。

……やがて落ち着きを取り戻したハルヒは、集まったみんなに語り始めた。







あたし、今まで自分に酔いしれてた…。

…ううん、むしろ酔いすぎていたほうかもしれない…。

初めてこのメガレンジャーの力を手に入れたとき、本当に嬉しかった。

ずっと願っていた“正義の力”を、こんな形で手に入れられたなんて、喜び以外の何物でもなかった…。

……でも、調子に乗りすぎたのかな…。

これさえあれば何でも一人で出来るって勝手に思い込んでた……。

そのせいで、すっかり忘れていた…。

今まで自分のことを何度も気にかけてくれたキョンたちが、ずっと一緒にいてくれたことを…。

今回のことでようやく分かった。

あたしには、支えてくれる存在が必要なの…。

あたしがずっと仲間たちを心配してきたように、あたしのことを支えてくれる、仲間たちが……!

だから、お願い………!

こんな身勝手なあたしでも、戦う資格があるなら………!!!!








―――みんなの力を貸してっ!!!!!!!!









決意を固め、その上で口にしたハルヒの言葉。

その目じりには、再び涙が……。

「…ようやくここまでたどり着いたのね。」

その姿を見届けたマスターハンドが、歩み寄りつつ語り始める。







私が今まであなたのやり方を拒んできた理由はね、“全てを一人だけで決め付けようとする”その意志が危険だと感じたからなの。

確かに人間、大きな決断をしなきゃいけないときがある。

それはきっと、これからもそう。

でもね、必ずしも一人の決断が正しいとは限らないの。

誰かに批判されたり、見下されたり、妬まれたりすることだってあるのよ。

もしそうなったら、頼れる誰かに相談して、新しい道を見つけるしかない。

それが出来るからこそ、初めて仲間と言うのは存在するのよ。








「今のあなたは、いわば宝石の原石。まだまだデコボコだらけだけど……、先代のスーパー戦隊の思いを通じて、ようやく成長したと言ったところね。」

マスターハンドの言葉の意味。

ハルヒが成長したと言うことである。

「今までのことは帳消しにしてあげる。私たちスマッシュブラザーズとオールスターは、この瞬間から正式にあなたたちS.O.S.フォースの一部隊として協力するわ!」

その言葉と共に差し出された右手。

マスターハンドの表情は清清しいばかりに、輝いていた。

「…っ…!…ありがとう……!…今まで…ごめんなさい…っ…!!!」

両手で彼女の腕を握りかえすハルヒ。

また溢れかえる涙。

ようやく分かり合えたことに、彼女は感謝していることだろう…。











―――ゴゴゴゴ……!!!!!!

『!!!???』












ふと、いきなり地面全体が揺れだした…!

「じ、地震!!??」

「そんな馬鹿な!ここは月だぞ!?…って言うか、そもそもここは宇宙空間なんだぞ!!??」

この異常とも言える状況で一同が慌てたのは言うまでもない。

そんな中、1人冷静な長門が何かに気付く。



「・・・メディアステーションに強大な次元波動を感知。」



「えっ!?」



“次元波動”と言う思いがけない言葉に驚く一同。



「これってもしかして…!」

「「「次元干渉か!!??」」」




サツキとM-istがこの異変に感づくも、すぐに異変は訪れた。







――ゴゴゴゴゴ、ドドオオォォン!!!!!!

『うわああああぁぁぁぁぁぁぁ!!!!????』












今日一番の振動が一気に襲い掛かり、その揺れに翻弄された一同は全員バランスを崩してその場に倒れこんだ。

「いたたた……。」

「みんな、大丈夫か!?」

さすがに数人が頭や背中を打ったものの、目立った外傷はなかった。

「えぇ…。それにしても、今のは明らかに異常だわ!」

「確かにな…!NEXT!!」

「OK!!通信モード起動!!」

アキッキーはあわててNEXTを取り出し、コースケに通信を試みるが……。

「チーフ、こちらアキッキー!応答してください!」

『………(ザザ〜ッ)』

「!!??」

全く返事がない…。

返ってくるのは砂嵐の音しかない……。

「チーフ!?課長!?ソラ、雷電!!??みんな応答してくれ!!!」

『………(ザザ〜ッ)』

「だめだ、バディ。どうやらさっきの次元干渉で電波が狂ったみたいだ……。」


「…くそっ!」

そして、他の面々も……。

「アキッキー、こっちもだめだ。“キネマトロン”が役に立たねぇ…。」

「こっちも“カレイドスコープ”が効きません…。」

「ゆたか、エクシアストリガーは?」

「全然ダメ。通信障害みたい……。」

各チームの通信機器が異常発生となれば……、考えられる可能性は一つ。

次元干渉の影響でメディアステーションの通信システムが故障したと言うことだ…!!!

「いずれにせよ、長居はしていられない・・・・!マスターハンド、ボク達はメディアステーションに戻ります!」

「分かったわ!」









―――ドドドドド、ドカドカドカァン!!!!

『!!!???』










移動を開始しようとした一同の出鼻を挫く攻撃。

驚く一同の前に、亜空間の闇のゲートが出現、そこに現れたのは――――。







「困るなぁ、簡単に行ってもらっちゃ…。」

「俺ら、そういう顔をしてるだろ?」

「タブーさまの命令だ…、ここでお前らを叩く!」



「ジェイル・スカリエッティ!!!」

「カイ!!」

「死朗!!!」








思いも寄らない敵軍が登場してきた…!

「あんたたち、何しに来たの!!??」

「決まっておろう…?アカレッドの後継者・アキッキー!そして、スマッシュブラザーズのバックボーン・“オールスター”!」

「貴様らの存在は我々の計画の障害と成り得るからな。ここでお前たちを、一気に排除することにしたのだ!」

スカリエッティと死朗が口にした計画を耳にした途端、一気に全員が強張る。

そうはいかないと言わんばかりに身構える一同だったが―――。

「それにな……今回は俺たちの新兵器を紹介させてもらおうと思ってな…!」

「…“新兵器”…だって!?」

カイが口にした“新兵器”と言う言葉…。

「ヒヒヒヒ……驚けよ?アカレッド。」

「…!?」

名を呼ばれたアキッキーの背筋が凍る。









「出番だぜ…!出てきやがれ“マリアージュ”!!!!!!」



「なっ!!??“マリアージュ”だって!!!!????」










カイの掛け声と、アキッキーの驚愕の声と共に現れたのは、目にバイザー状のパーツをつけた同じ格好の女性が5体。

アキッキーにとって、忘れたくても忘れられない相手だった…!!!!













“マリアージュ”とは、数百年前に滅びた第2次元世界“ベルカ”における、“古代の負の遺産”と呼ばれた存在。

その正体は、人間の屍を用いて創られた人造生体兵器である。

アキッキーが、トーマたちと共にチームR.S.に配属されてから間もない頃、このマリアージュが大きく関わった、自身の記憶の中でも最大級の事件に遭遇。

苦心の末ようやく解決へと導いたほどの強敵だったのだ。













「でもあれはあの事件の際、全部破壊したはず・・・(なにより“イクス”はボク達が保護しているのに・・・)まさか!?」

「そうだ。お前の推測どおり、カゲロウが密かに入手したデータと残骸から我々が再生させたのだよ!」

この一言に、先ほどとまではいかないものの、カチンときたアキッキー。

何より、捜し求めていた存在の名前が出てきたと言うなら尚更だ。

「カゲロウはやっぱり亜空軍と組んでいたと言うことか…!こうなったら、もう1回全部破壊してやる!!」

「おっと、その一言はコレを見てから言いな!マリアージュ、着装だ!」

「「「「「了解。」」」」」


カイの指示を承認し、マリアージュは懐から漆黒のブレスを取り出し、腕につける。

そのブレスの形状に、一同は見覚えがあった。

「そいつは・・・まさか!?」

驚く一同を尻目に、ブレスを起動させるマリアージュ。





「「「「「ビルド・アクセス。」」」」」

[Dark Energy, Charge and Up.]






電子音声と共に、ブレスが不気味な光を放った後、マリアージュは漆黒のロボットを模した特殊アーマーを装備していた。

しかもその内の一体は、クライドが所有する“テムジン・カイザー”に、もう一体はラクスのGUNDAMアーマー“CREED”に酷似している…!

「もしかして…、“V.O.R.G.”!?」

「ま、さしずめ“シャドウV.O.R.G.シリーズ”と言ったところだな。」

かなり後の話になるが、クライドにその話をしたところ、マリアージュが装備した“V.O.R.G.”は、それぞれ“テムジン”、“エンジェラン”、“アファームド”、“ライデン”、“フェイ・イェン”に酷似していたと言う…。

「ちょっと待って!V.O.R.G.は元々クライドの物のはず…!どうして亜空軍が!?」

「…あのダイモンとかいう奴とカゲロウが、そのクライドの戦闘データを元に複製したと言えば、察しは付くだろう?」



―――――!!!



その一言でアルフの脳裏に、前回のメディアステーション襲撃戦の出来事が過ぎった

「あの戦いでデータを集めてたなんて……!!!」

これにさらに怒りに燃えるアキッキー。

「カゲロウ…、相変わらず抜け目ない奴だ…!!!」

「それだけじゃないぜ!!今回はこいつらもおまけだ!!」

<KAIZIN RIDE、“HEAVY-LOBSTER”、“KILLER-GHOST”>

カイが懐から取り出した2枚のカイジンライドカードより現れたのは、ロブスターを模した金色の巨大メカと、まるで二脚歩行で歩く翼竜という描写が似合う不気味な怪物だった。

「あれは…魔獣“ヘビーロブスター”!?なんで亜空軍があれを!?」

かつてスマッシュブラザーズやオールスターが苦戦を強いられた機械魔獣ヘビーロブスター。

それが亜空軍の増援として登場したことには、さすがのマスターハンドも考えすらしなかった。

「おまけに邪命体キラーゴーストまで出てくるとはね・・・・」

やはり亜空軍の存在は驚異的過ぎる…!

さらに―――!

「今度は俺たちも相手してやるぜ…!」

カイたち3人は、同時に“ユウキベルト”を装着。









「「「変身!!!」」」





―――“SKULL-FORM”

―――“HIJACK-FORM”

―――“DESIRE-FORM”










漆黒のフリーエネルギーと共に、3体の仮面ライダー幽汽が登場した…!

「やる気満々ってやつか……。こうなったら、一気に行くしかない!!」

さっそく戦おうとするアキッキーと、その前に並び立つV.O.R.G.搭載型マリアージュ。





―――スッ

「!?」






それを遮るように、覚悟を決めて並び立つ戦士たちが―――。













「アキッキー殿、ここは我々に任せてもらいたい!」

「このくらいの敵、相手にとって不足はないわ。」

「こいつは腕がなるってモンだ!」

「力をあわせれば、勝てない相手やないはず!」

「あいつらを倒して、勝利の花吹雪を煌かせてやろうぜ!」




家臣の士気溢れる言葉に続き―――。



「その先は行かせない…。お前たち亜空軍を倒し、必ずアカレッドを守る!」



丈瑠の言葉と共に、ショドウフォンとスシチェンジャーを手に、臨戦態勢を整えるシンケンジャー。







「ここからは、我々のターンだ!」



ゴセイナイトも加勢すべく臨戦態勢に入る。







「ベルナデッド、フワニータ、覚悟はいいか!?」

「いつでもいいよ…!フワちゃんを守るって決めたから…!!!」

「アタシも…!!ベルと一緒に戦う…!!!」




揺るがない絆を取り戻した二人と、彼女らの背中を押したロベリア。

ダイノバックラーとゴーゴーチェンジャーを構える。







「気高い正義の雄叫びを見せてあげるわ!」

闘争本能剥き出しにして亜空軍を睨み付けるアルフも、腕につけたGブレスフォンを取り外す。







「みなみちゃん、わたしたちも頑張ろう!」

「うん!限界を超えた翼で、必ず勝とう!」




姉妹にも見える友情をもって立ち上がる、ゆたかとみなみ。







「梨生奈、拓巳、行こう!僕たちの信じた未来のために!」

「もちろんよ!」

「正義のハリケーンを見せてやる!!!」




てれび戦士並みの気合を見せる、“ファントムレイダーズ”の遼希、梨生奈、拓巳。

ハリケンジャイロを輝かせ、気迫を上げる。







「私たちを忘れないでほしいデース!」

「俺たちも行くぞ!運命をこの手で掴むためにな!」

「おう!」「オッケー!」「うん!」




自分の未知の運命を切り開かんがため、スキンスーツに早替えし、クロノチェンジャーを起動させて、士気を上げる“M-ist”と、織姫、レニ。







「昴とエドは宣言する…。“鍛え抜かれた技を駆使して―――”

“勝利と言う高みを目指してやる”ってなぁ!!!」




優雅に並び立ち、亜空軍との戦いに望む昴とエド。

ゲキチェンジャーを装着し、敵を睨み付ける。







「ミーア、今度はあたしたちがみんなを助ける番よ!」

「えぇ。今まで迷惑かけた分、取り返すわ!」




毎回仲間たちに助けられてばかりだったルナマリアと、不本意ながらも多くの人々を困惑させてきたミーア。

その借りを返すと言わんばかりに、自らを奮い立たせ、ゴーゴーブレスとアクセルチェンジャーを構える。







「雪辱の意味も込めて、私たちも戦います!」

「マリアージュの相手は、私たちが担当する。」

「これ以上、惨めな格好はしたくないんです!」

「さっきの戦いで、気合が入ったもんね!」




そして、先代の魂とであったことにより、誰よりも一皮むけたディプレッションの面々。

だが、メンバーの中で最も一皮むけたのは、彼女以外ありえなかった。

「…!?…ハルヒ・・・ちゃん?」

涙を腕で拭い、敵をにらみつけたまま、ハルヒは言った。



「アカレッド、あたしも一緒に戦わせて!
あんなひどい戦いは、もう二度とゴメンだわ!」




そして、そんな彼女の無二の相棒的存在・キョンも―――。



「ま、あれほどかっこ悪い所を見せていたんだ。
少しぐらいは名誉回復の機会を与えてくれたっていいんじゃねえか?」




自分も戦うと言わんばかりの表情と、それに反比例する少々余裕も含まれるような軽い口調。

形は違えど、その決意は本物。

アキッキーは思いをかみしめ、決意を告げた。











「みんな……頼んだぞ…!!!!」











―――変身だあああぁぁぁぁっ!!!!!!!!

『おおぉぉっ!!!!!!!』


















叫びにも似たアキッキーのその一言で、全員が変身アイテムを構える!!!

















「ソウル変身!アカレッド!!!」

「ゴーゴーチェンジャー・スタートアップ!」

「ガオアクセス!」

「着装!」

「激走!アクセルチェンジャー!」

「「たぎれ、獣の力ビースト・オン!!」」

「「ダイノバックラー!!」」

「「Let's、GO-ON!!!」」

「「「「「!!!!!」」」」」

「一貫献上!」

「「「忍風シノビチェンジ!」」」

「「「「「クロチェンジャー!!!!!」」」」」

インストール!!メガレンジャー!!!!!!』


















眩い光と共に、鮮やかな5色の戦士たちが姿を見せた。





「「「!」」」





いつもと気迫の違うことを、幽汽たちも察したのか、少々強張る。

















「赤の魂を受け継ぐ者――、アカレッド!!!」

心の中の正義の魂が、熱く感じるかのように、強く名乗りを上げるアキッキー。







「眩き冒険者――、ボウケンシルバー!!!」

ロベリアもこの時を待ってたと言わんばかりに、強い声で口上を決める。







「閃烈の銀狼――、ガオシルバー!!!」

スーパー戦隊としての初陣を飾るアルフ、両手の爪を強調させて獣のごときポーズを決める。







「ゴーレッド、出場!!」

人の命を絆を守る願いを胸に、ルナマリアもビシッとポーズを決める。







「ピンクレーサー!!!」

それに続いてミーアも、可愛らしくポーズをとりながら名乗りを決める。







「忘我の中に極める美技…“フローイングテクニック”
バットスピリットレンジャー!!」


先ほどの“戦い”に続き、優雅に決める昴。







「自由の中で鍛える刃!“フレキシブルブレード”
シャークスピリットレンジャー!!」


初戦となる“切り裂きエド”、両手の剣を自在に操ってかっこよく名乗り口上を上げる。







「正義の戦士・ティラノレンジャー!!」

「力の戦士・ドラゴンレンジャー!!」

フワニータとベルナデッドも、この戦いに必ず勝つという意気込みと共に、似通ったポーズで名乗りを上げる。







「シンケンレッド、志葉丈瑠。」

「同じく、ブルー!池波流ノ介!」

「同じくピンク、白石茉子!」

「同じくグリーン!谷 千明!」

「同じくイエロー、花織ことは!」

「同じくゴールド、梅盛源太!」


「天下御免の侍戦隊――――。」

ャー、参る!!!!!! 』




今現在のシードピア連合のスーパー戦隊の中では、戦闘経験が多く、アカレッドに並ぶ先輩格のシンケンジャー。

さすがに戦う覚悟は固まっていた。







「ブレイク限界!ゴーオンゴールド!!!」

「キラキラ世界!ゴーオンシルバー!!!」

『Take off!ゴーオンウイングス!!!!』


多くの人々の笑顔のため――――。







「風が鳴き、空が怒る!
空忍・ハリケンレッド!!」

「水が舞い、波が踊る!
水忍・ハリケンブルー!!」

「大地が震え、花が歌う!
陸忍・ハリケンイエロー!!」

―――人も知らず、世も知らず、影となりて悪を討つ!

「忍風戦隊!」

ハリケンジャー!!!あ、参〜上〜!!!』




“亜空軍の手から世界を守る”――――。







「タイムレッド!」 「ピンク!」 「ブルー!」 「イエロー!」 「グリーン!」


『タイムレンジャー!!!』


その決意は、全員の心を確実に一つにしていた――――!







「メガレッド!!!」

「メガブラック!!」

「メガブルー!!」

「メガイエロー!!」

「メガピンク!!」

「メガシルバー!!!」



「電磁戦隊ッ!!」

ャー!!!!!!!!』




そして、今まで以上に気合の入った名乗りを上げたハルヒたちも、これまでにない気迫で臨む…!!!













「悲しみを噛み締め―――!」

「苦しみを乗り越え―――!」

「絆を固める五色の戦士―――!!!」



「「「我ら―――!!!」」」



――――スーパー戦隊!!!!!!!!!!!!








































……時同じくして、こちらはユグドルシオン・メインブリッジ。

「ぅ…ぁ…っ、おい、みんな、無事か!?」

シードピア連合軍が滞在しているこの船にも、次元干渉による大地震の余波を受けており、その影響で全員がまともに倒れてしまったのだ…。

ちなみに、現在ブリッジにいたのは以下の面々。









☆てれび戦士

・R.G.F.チーム→レッド、甜歌、卓也、ちひろ、杏奈、チアキ、ユリア
・U.W.B.チーム→愛実、望、ドクターレイシー、有沙女王、黒い団子三兄弟
・指揮官→竜一、七世



☆シードピア連合

・L.S.→キラ、ラクス、カガリ、マリュー、ナタル、叢雲劾、ウズミ
・B.C.F.→ステラ、スティング、アウル、天道、加賀美、ひより
・E.F.→シン、アスラン、メイリン、タリア、イザーク、ディアッカ
・S.C.→大神、大河、ラチェット、さくら、アイリス、エリカ、コクリコ、ジェミニ、サジータ
・D.S.→セイコー、美沙、スバル、ギンガ、ティアナ、アスミン、アグニス、トーヤ、リオ、ナンバーズ
・協力者→渡、キバット、セトナ



☆ディスタンスフォース

なのは、フェイト、はやて、ヴォルケンズ、ユーノ、クロノ










「全く、ビックリさせやがって…。」

「あいたたた……。」

ほとんどのメンバーは、腰を打ったり、一部では顔面強打などのダメージを負ったが、いずれも軽傷で済んだ。

「それにしても…、さっきの揺れは何だったんだろう…?」

「ユリア、リオ、周囲に亜空軍の敵影は!?」

「いえ、ユグドルシオン及びメディアステーションには敵影は確認できません。」

「先ほどのライブ会場の敵も一掃されています。」

……目立った敵影無し…。

だとすると、さっきのは一体……?

「お姉ちゃん、応答して!お姉ちゃん!」

「「…?」」

一際心配する声が…。

オペレーターの一人のメイリンだ。

「メイリン、どうした!?」

「お姉ちゃんと連絡が出来ないの…!カレイドスコープも使ったんだけど…。」

「何だって…!?…シン、ルナマリアと連絡を取ってみろ!」

「はい!」

シンは即座に懐のカレイドスコープを取り出す。

「ルナ、聞こえるか!?応答しろ!」

―――ザザアァァ……

「!?」

返ってくるのは砂嵐の音だけ……。

「どうなってんだ!?こっちも通じない…!?」

『!!!??』

いやな予感がし、全員が思わず各々の通信機器を取り出そうと――――。





「ちょ〜っと待ちなさい。」

『!?』





クアットロが待ったをかけた。

しかもいつの間にか、トレードマークの伊達眼鏡を外している…。

「多分、何をやっても無駄よ。みんなの通信機は一切使えないわ。」

「どういうことだ、クアットロ!?」

「……今のメディアステーションの全景を見せてあげるわ。」

クアットロがコンソールを動かし、光学映像に映し出したのは――――。









『ゲゲッ!!!???』

『はぁ!!!???』

「なんじゃこりゃ!!!???」

「どうなっているの!!!???」










まるでオモチャ箱をひっくり返したかのような情景と成り果てたメディアステーションの姿だった……!!!!



---to be continued---


☆あとがき
再びシンケンジャーのタイトルのパロディネタを持ってきた第153話、ようやくハルヒとマスターハンドの和解まで描くことが出来ました。……にしても、何か、第4章の中盤以降からまともな通信回線が繋がっていないような気がします…。(苦笑)

さて、話は逸れますが、今回の更新でデータベースの大幅リニューアルを敢行いたしました。 …と言っても、それぞれのキャラクターに関連があるイメージアイコンを設置させていただいただけなんですけど、見栄えは少しは改善したかと思います。
さらに“レンジャーズストライク”にて新たに検出された未確認の破損ファイル、物語が進むに連れて改修をさせていただく予定ですので、新しい情報公開まで今しばらくお待ちくださいませ。

さてさて、次回は亜空軍による第3次襲撃戦の前哨戦!
一皮むけた戦士たちの戦い、ぜひともご期待いただきたいと思います!!!!













………………………………







………………………







………………







………







…なんで終わらないの………!?











……え゛!!??まだ続きがあるの!!!!???

↓ ↓ ↓ ↓ ↓









『ミッドチルダが突然消えただと!!??』

『バサラワールドの反応も消失した!!?そんなバカな!!!』

『聞いていないぞそんなの!どこからの情報だ!!!???』




“ミッドチルダ消失”――――。


ディスタンスフォース史上、最も恐れられていた最悪の緊急事態―――。

その瞬間、“本局”と呼ばれているこの“プロヴィデント・フォートレス”も、基地全域に非常事態を宣言、全局員が総力を上げて事態の究明に乗り出していた。

そして、その司令室もミッドチルダ消失事件の処理に追われてきりきり舞い。

ミッドチルダ消失と同時に、地上本部宛ての回線も全て遮断されてしまったことにより、向こうの状況が一切把握できない状況に陥ってしまっていたのだ…。

「第3次元航行部隊、第5通信部隊は、第18ブリーフィングルームへ集合してください!」

「第2次元航行部隊、出撃します!」

「クラナガン地上本部との通信は未だに復旧の目処が立っていません!」

「ミッドチルダの各国々とも連絡が取れません!」

シャーリーを初めとする通信オペレーターたちも、ネコの手も借りたい状況にまで追い込まれていた。











「……まさかミッドチルダが墜とされるとは…、迂闊だったな…!」

歯軋りしそうなほどに、グレアムも今回の事態を甘く見すぎていた。

まさか亜空軍がこれほどにまで豪快な作戦を企てるとは……!

「レティ、そっちのほうはどうかね!?」

「全く状況が変わらないわ!相変わらず、ミッドチルダの国々とも連絡が取れないし…。それに……。」

「……?」

報告の途中でレティが言葉を濁す。

その理由は、これにあった。





「さっきからアースラとも連絡が取れないのよ…!」

「「「!!!!!!」」」






……しまった…!!!!!

ミッドチルダ消失の事態に気が滅入って、シードピアにも気を配るのを忘れていた…!!!!

この間にアースラチームに何かあったら、まずいことになる……!!!



それは、同じくその展開を全く予期していなかったリーゼたちに、不安がのしかかる。









――――ピピピピ!ピピピピ!



「「「!?」」」



『ギル・グレアム宛のファイルを受信しました。』










その大混乱の最中、空間モニターが突然起動し、電子的な音声と共に用件が伝えられる。

こんなときに自分宛のメール!?

状況的に見る暇もないし、ざっと目を通すだけに留めようと、ファイルを開き―――――。









送信者:レジアス・ゲイズ(ディスタンスフォース地上本部)
件名:なし
添付ファイル名:『ワールド・モンスター・ガード』に関する報告書







「なっ、何だと!!!???」

「「“ワールド・モンスター・ガード”!!!!????」」








3人は我が目を疑った…。

“あの組織が実在したと言うのか!!??”…と…。







さらに本文には、こう記されていた……。







『彼らをシードピアへ派遣している。後を頼むぞ……』……と。


---New comer, coming soon!!??---


…………;;;;;;;



マジで!!???










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