「こ、こんな……!!」
「うそ、でしょ……!!」
「ええぇぇぇ………!!」
声を震わせる三人。
信じがたい衝動に駆られるのも無理はないだろう。
死体として眠っている人物は、彼らにとっては、つい先日知り合ったばかりなのだから。
…甜歌からの緊急通信を受け取った有沙女王、愛実、卓也の三人は、すぐさま“ユニウス・セメタリーガーデン”で居を構える、スピリチュアル・キャリバーのロベリア、サリュの元へと向かった。
その直後、即座に見せられた一体の死体。
それは何と、パトリック・ザラの死体だったのだ。
さらにロベリアとサリュは、甜歌にも話した、“ラクス・クライン暗殺未遂事件”の情報の一部も話してくれた……。
「もう一人のラクスがこの国にいることは、わらわたちも耳にしたことはあるが……。」
「まさか、そこまでひどいことに……。」
おそらく、誰もが予想だにしなかったであろうこの事態は、もはや小学生、中学生相当のてれび戦士たちには付いていけなかった。
しかし、ここで卓也が一つの疑問に気付いた。
「…ん!?…待てよ……。」
不意に立ち上がった卓也は、再びパトリックの死体を見つめ、思っていた疑問を口にした。
「この死体が“本物”のパトリックだとしたら……。」
―――あの時、出会った“パトリック・ザラ”は一体……!?
「予想を覆す事態になっておるようだな。」
不意に聞こえてきた謎の声。
てれび戦士はビクッと驚いた。
しかし、そんな中、ロベリアとサリュの二人は冷静だった。
「この声は……。」
「幻夜斎か。」
サリュの一言と同時に、彼女らの眼前に蒼い炎が立ち上がり、その中から黒きサムライが姿を見せた。
「「「うわあぁっ!?」」」
音も立てずに突然現れてきた一人の男に、卓也と甜歌、愛実はビビりまくった。
「おや?驚かせてしまったか?いやいや、すまぬ。」
「あ、あなたは……?」
「我が名は、根来幻夜斎。黒き忍者の一団・根来衆の総大将だ。」
顔は白塗りで赤の口紅、その所々に紫と黒のアクセント。
金色と黒を基調にした、“凄い”の一言に尽きない着物。
てれび戦士にとっては少々怖いかもしれない。
「お前たちが“ティアーズ”とやらか。スピリチュアル・キャリバーの仲間から、話は聞いておるぞ。」
どうやら彼もまた、ロベリアたちスピリチュアル・キャリバーの同盟的存在のようだ。
「ところで……、相当ややこしいことになっているようだな。」
パトリックの死体の元へと歩み寄りながら、静かに言葉を紡ぐ。
てれび戦士たちは徐に、その傍から離れた。
「二人とも、この死体は何処で見つけた?」
「この墓場から見える海の沖合いだ。」
「丁度、このゾロアシアの領海の中間辺り。」
ロベリアとサリュの話を聞き、これは死後10日ほどだろうと推測した。
幻夜斎はさらに、パトリックの体を覆っている布切れをめくり、上半身の体を露にさせた。
すると、左胸のところ、丁度、心臓に値する場所に、小さな丸い穴が開いていた。
「…ん?銃弾の痕か。…と言うことは死因は“銃殺”と言うことか……。」
「あぁ…それなんだが、こっちのほうで銃弾を取り出してみたんだ…。ええっと……これだ。」
ロベリアがポケットから取り出したのは、ジッパーつきのビニール袋。
その中には、少々、血で汚れてしまっている、一発の銃弾が収められていた。
「……うむ。証拠の一つとして、厳重に保管したほうがよさそうかもな。」
幸い、わずかながら血痕も付いている。
DNA鑑定に役立ちそうだ。
ニュートラルヴィア近郊の島・クリスティア島。
伝説の力『GUNDAM』が眠っているとされている遺跡・“カオティクス・ルーイン”があり、マルキオ導師と戦災孤児たちが住む場所でもあるこの島の片隅、マルキオ導師の伝道所から離れたところにある、一軒の木造の別荘。
そこには、マルキオ導師の支援を受け、静かに暮らしている一人の少女が居た。
……と言うのも、その少女は生まれつき体の病を患っており、車椅子での生活を余儀なくされているからなのだ。
その傍らには、彼女に寄り添うように、一匹の蒼い狼が座り込んでいた。
「………?……誰?」
何かの反応を感じ取った少女は、声を発した。
すると、少女の目の前に不思議な魔法陣が展開された。
対角線が交わる三角形に、各々の頂点には古代文字が組み込まれた円形のもの。
そして、三角形の中心には不思議な十字架の模様が描かれていた。
その魔法陣の中心から、一人の女性が現れた。
流れるような銀色の長髪、吸い込まれるような真紅の瞳、黒の半袖シャツと短パン、フィンガーレスグローブと黒のブーツと言う、ラフな格好をしていた。
「……何か、あったんか?」
「はい、我が主。実は……。」
銀髪の女性は、主と呼び慕う少女に、こっそりと耳打ちした。
内容を把握した少女は、目を見開いた。
「…なんやて?間違いないんか?」
「はい。ニュートラルヴィアのライガーシールズを中心に、このうわさは各々の組織全体に広がっております。」
幸い、その他の一般市民たちには漏れていない模様ですが。
銀髪の女性はそう付け加えた。
どうやら、思ってもいなかった非常事態に発展しそうだ。
そんな不安が過った、次の瞬間。
「はやて!」
「…?ヴィータ?」
現れたのは、紅の服を身に纏った少女。
帽子についているユニークなウサギの顔が印象的である。
「どないしたん?」
「あぁ。今さっきゾロアシアから戻ってきたんだけど……訳がわかんねぇことになっちまってよ。」
その後、ヴィータと呼ばれた少女がもたらした情報は、はやてにとっても意表をつかれる内容だった。
「何やて!?ザラ議長が表舞台に立ってるのに…!」
「別の場所で彼と思しき水死体が見つかっただと!?」
「どっかおかしいと思うだろ?」
確かに明らかに矛盾している。
これは自分たちが想定していなかった事態だ。
「ヴィータちゃん、ちょっと待って!」
「それは本当か!?」
また聞こえた別の声。
振り向くと――――――。
「シグナム、シャマル。」
「聞いとったんか?」
ピンク色のポニーテールの女性と、ふわっとした金髪の女性の二人組みが合流してきた。
「はい、主。」
「それよりもヴィータちゃん、それってどういうこと?」
「あぁ。実はな………。」
ヴィータは、知りえた限りの事の端末を伝えた。
「……成る程な。事情はよう分かったけど、とんだことになってもうたな……。」
はやてと言う名の少女は、現状を冷静に受け止めた。
しかし、自分たちが手に入れた情報は、最悪の場合シードピア全土に大混乱を与えかねない、衝撃的なものだ。
「…いかがしますか、我が主。」
沈黙を守っていた蒼い狼が、はやてに話しかけてきた。
しばらく考えたはやては、指示を仰いだ。
「……ザフィーラ、ヴィータと一緒にゾロアシアに向かって、任務のサポートに回ってくれへんか?」
「…心得ました。」
「シグナムとシャマルは待機。イザと言うときのために、いつでも出れるようにしてな。」
「承知しました、主はやて。」
「判りました。」
的確に指示を送る少女。
年齢上、小学5年生相当の女の子が、ここまで的確な命令を下すとは、おそらく周囲の人間は到底思えないだろう……。
「リインフォースは、今受け取った情報をグレアムおじさんに伝えて。最速で。」
「はい、我が主。」
指示を受け取ると、リインフォースと呼ばれた銀髪の少女は、魔法陣を展開し、その場から消えた。
「ようし、行くぜ、ザフィーラ。」
「うむ。」
「気ぃつけてな。」
ヴィータとザフィーラは、早速ゾロアシアに出発した。
二人が小さくなるまで見送った後、はやては視線を逸らした。
「……それにしても、一体どういうことやろ…?」
言葉に出来ぬ不安が、彼女の中で渦巻いていた…………。
自分たちの思考回路は、もはやついて行けずじまいになっていた。
てれび戦士たちの目の前に突如現れた、謎の大魔導師、プレシア。
自らのことを“マユを蘇らせた張本人”と名乗った彼女は、てれび戦士と、その場に居合わせたスピリチュアル・キャリバーの面々の目の前で、不可思議な力を引き出したのだ。
無限のパワーを生み出す不思議な宝石・シードクリスタルの欠片の魔力で、マユをこの世に蘇らせたプレシアは、その中に“もう一つの魂”を宿らせたと言う。
それが、クリスタルの欠片から実体化された金髪の幼き少女だったのだ。
「…目覚めたか…我が愛しき娘、アリシア………。」
『…おかあさん…。』
―――――おかあさん??
アリシアと言う名の少女が口にした、その一言。
そして、プレシアの“愛しき娘”と言う言葉。
「も、もしかして、そちらの娘さんは…。」
「そうだ…。この子は、私のたった一人の娘、アリシア・テスタロッサだ。」
レッドの質問とプレシアの返答を聞いた直後、フワニータは何か思い出した。
「…そう言えば。」
全員の視線がフワニータに向けられた。
「前に聞いたことがあったの。プレシアさんは数年前に、ゾロアシアでのBCFが起こしたテロ事件に巻き込まれて、そのときに娘さんを亡くしているって……。」
てれび戦士たちは衝撃を受けた。
「そ、それは本当か!?」
「うん……。」
言葉を失くした。
まさか、マユ以外にもBCFの被害者が居たとは……!
「わたしは、アリシアを失ったとき、とても悲しかった…。罪もなき、純粋な心を持っていたはずの幼い者が、どうして無差別に狙われ、殺されてしまうのかと…。」
静かに口にしたプレシアの言葉と声は、暗く悲しいものだった。
おそらく、そのときの記憶を思い出しているのだろう……。
「せめて、この者たちだけでも、もう一度だけ、生きるチャンスを与えてもいいのではないかと思っていた…。」
「……なるほど。それで、シードクリスタルを使って二人の魂を“蘇らせ”―――。」
「マユちゃんの体と魂の中に、アリシアの魂を“融合させた”……ってわけだな…?」
竜一とちひろの推測と解釈で、てれび戦士たちは大方納得した。
「人として禁忌の行いをしたことは承知している。だが、これだけは譲れなかった……。」
悲しそうに微笑み、「今となっては、偽善だわ…。」と、口にしたのを境に、プレシアは口を閉ざした。
魔術、霊力、それらを学ぶ者たちにとっては、禁断の秘術とされる“死者蘇生”。
シードクリスタルを用いて発動させた、“霊魂融合”の魔法。
まさに、パンドラの箱と言っても過言ではないものだった。
「プレシアさん…。」
そんな沈黙を破ったのは、マユだった。
「確かにプレシアさんは、やってはいけないことをやってしまったと思います。でも、たとえそうだとしても、マユは怒ったりはしません。」
意表をつかれた言葉。
プレシアは眼を見開いた。
「マユは、この新しい命のおかげで、てれび戦士のお兄ちゃんやお姉ちゃんに会えて、友達にもなれたんですから。」
使える限りの言葉を、間違えないように、ゆっくりと紡いでいく。
そして、その小さな腕でプレシアに抱きついた。
「……ありがとう…。」
囁かれた少女の言葉は、自責の念を抱えたプレシアの心の奥に染み渡った。
ラベンダーの瞳から一粒の雫がこぼれ落ちた。
こんなに暖かな存在は、自分が出会ってきた人間たちの中で、ほとんどいなかった。
『おかあさん。』
もう一人の少女の幼い声。
自分がこよなく愛した娘の姿があった。
「…ごめんなさい、アリシア。わたしは……っ…。」
涙声になりつつあった母の言葉。
しかし、アリシアは――――――。
『ううん、お母さんが謝ることはないよ。とりあえず、これだけは言わせて。』
娘もまた、母親を抱きしめ、ゆっくりと言葉にした。
――――ただいま、お母さん。
もはや、言葉に出来ない嬉しさが自分の心の奥底からこみ上げていた。
何も言わず、涙を流したまま、プレシアは二人を抱きしめた。
その姿を見ていたてれび戦士も、居合わせたさくらたち3人も、その感動的な光景に眼を背けることもせず、ただ静かに見守っていた。
どれくらいの抱擁を交わしたのか、3人は再び各々の距離を僅かに作った。
「てれび戦士たち、そして、スピリチュアル・キャリバーよ……。」
哀愁漂うプレシアの声。
それを聞いたてれび戦士、レッド、ゴルゴ、さくらたちは、目線を向けた。
「……二人を、よろしく頼むぞ…っ…!」
言葉と共に、深々と頭を下げたプレシア。
てれび戦士たちは彼女の言葉の真意を摘み取ったのか、互いに眼を合わせ、プレシアに対し、独特の敬礼で答えた。
『了解!!』 『アイアイサー!!』
プラズマ界―――――――――。
それはテレビの中に存在すると言う“異次元世界”。
しかし、その世界があくまで、“存在する次元世界の一つ”だとしたら……?
プラズマ界の4次元空間とも取れる、その空間は、テレヴィアやシードピアに限らず、プラズマ界のあらゆる次元世界に精通している。
独自の歴史と文明、独自の時の流れを作り上げる世界があれば、進化しすぎて自己崩壊を起こし、滅び行く世界もある。
この4次元空間は、そんな星の数ほどある次元世界へと繋がる、不思議な空間でもあった。
そんな空間の片隅でそびえる、巨大な空中基地。
広さだけを取っても、テレヴィア1個分はすっぽり入るほどの大きさ。
高さを取っても、何百階建てのビルなどちっぽけなものでしかないと思わせるほどの、脅威の高さを誇っていた。
そして外には、そんな超巨大基地を防衛するために設置された、数多くの船が行き交っている。
まさにそれは、このプラズマ界の最強の砦と言っても差し支えない、超弩級都市型次元要塞であった。
しかし、この基地の存在はプラズマ界の住人たちはもちろん、てれび戦士たちですら知るはずもなかった。
もちろん、この4次元空間“サイバー・ディストーション・フィールド(C.D.フィールド)”の存在も…………。
ディスタンス・フォース―――――――――。
“DImensional SpaceTime Admisister Normalize CovErt-force”と呼ばれたその組織は、この“C.D.フィールド”におけるあらゆる次元犯罪に対応すべく組織された、秘密機動部隊である。
彼らは、C.D.フィールドの一角に建造された、都市型複合要塞“プロヴィデント・フォートレス”を拠点に活動している。
しかし、特定の世界においてはその組織の存在は知られていない。
基地の一角にある司令室。
その内部に設けられたデスクで、一人の老紳士が書類業務をこなしていた。
ディスタンス・フォースは、あらゆる次元世界を管理している組織でもあり、彼の元にはそのあらゆる次元世界の情報データが、これでもかと言わんばかりにたくさん送られてくるのである。
「お疲れ様、お父さま。」
「紅茶、入れといたよ。」
入ってきたのは二人組みの女性。
一人は茶髪のショートヘアだが、もう一方はロングヘア。
しかし、外見的には普通の人間だが、明らかに違うところがある。
頭にはネコの耳、背中の腰のところにはネコの尻尾が生えているのである。
「あぁ、ありがとう、リーゼ。」
男は二人から紅茶を受け取り、業務を続けた。
“リーゼ”と言う呼び名は、この二人のネコ耳の女性たちの呼び名。
別々に呼ぶときは、ロングヘアの方が“リーゼアリア”、ショートヘアの方が“リーゼロッテ”である。
また、個別での呼称の場合、“リーゼ”の部分は省略している。
『……提督、…ギル・グレアム提督。』
司令室に届いた、透き通るような声。
「…!?その声は……。」
「「リインフォース!?」」
彼らの反応が合図であるかのように、3人の目の前に三角形型の白色魔法陣が出現。
その中央から、銀髪の女性・リインフォースが姿を見せた。
彼女の姿を確認したのか、リーゼたちは傍まで歩み寄った。
「久しぶりじゃない!」
「はやてちゃん、元気にしてる?」
「あぁ、おかげさまで。お前たちも相変わらずだな、リーゼシスターズ。」
無邪気な子猫の姉妹に微笑を向けつつも、グレアムと名を呼んだ老紳士に眼を向けると、表情が真剣になった。
「グレアム提督、ご報告してもよろしいでしょうか?」
「……ん。はやてくんからの情報か?」
リインフォースは、先ほど入手した“プラズマ界・第45管理外世界”通称『シードピア』での情報を報告した。
「……確かに妙だな。」
シードピア・ゾロアシアワールドで極秘裏に起こっている事件に、グレアムも顔をしかめた。
「ザラ議長が表舞台に立ってるに関わらず、その裏で彼の水死体……?」
「おまけにその彼がラクスの暗殺依頼をだした……?」
ふと、リーゼロッテが一つの推測を口にした。
「組織がらみで情報操作をしているってことはないか?」
「「「……?」」」
ロッテが言うには、誰かがザラ議長の名を語って表舞台に立ち、その裏で他の仲間たちが何か別の目的で情報操作をしているのではないか、とのこと。
「でも、何の理由で?」
「……わかんない。でも少なくとも、“シードピアの戦争”と言う歯車に、さらなる拍車をかけようとしているのは確かだと思う。」
ロッテの予想が確かなら、戦争終結どころの事態では済まされそうになさそうだ。
「あ…それと、もう一つ報告事項が……。」
「「「……?」」」
遠慮深いような口調のリインフォースに、グレアムとリーゼたちは硬そうな表情を崩した。
「そのシードピアの戦争に、“てれび戦士”と名乗る子供たちの一団・通称“ティアーズ”と呼称される組織も、ライガーシールズとスピリチュアル・キャリバーの同盟的存在として介入しているそうですが……。」
――――――――!?
「「えええぇぇぇぇっ!!!!!」」
部屋の中に響いたリーゼ姉妹の絶叫に、リインフォースも思わずドキッとした。
グレアムも、言葉を失ったかのように眼を見開いた。
「ちょちょちょ、ちょっとまってリインフォース!」
「そそそ、それってホントか!?」
「あ、あぁ…間違いないはずだが……。と言うよりも、どうしたのだリーゼたち。それに…グレアム提督まで……?」
しばしの沈黙の後、グレアムは重い口を開いた。
「……まさか“虹の勇者”の末裔たちが現れようとはな………。」
「…虹の…勇者……?」
『……聞こえる……、目覚めの鼓動が……。』
遺跡の島の頂上で、囁くように言葉を紡ぐ一人の少女。
『……近づいてくる…、闇の胎動が…。』
ピンク色の髪を風に靡かせ、世界を見据えるかのように視線を逸らさない……。
『姿なき闇が、真の姿をさらすとき、シードピアの崩壊が始まる。』
予測ではなく、確信的な言葉で、メッセージを紡ぐ。
『私たちは、成す術もなく闇に飲み込まれ、この大地と“崩壊”の運命を共にする……。』
そして、少女の手の中から、5つの光が現れた。
“運命”を導く真紅の翼、“自由”を求める者の蒼きの盾、“正義”の心たるエメラルドグリーンの剣、“信念”を貫くアクアマリンの杖、そして、“太陽”の輝きたる琥珀色の宝玉。
『この者たちの“力”と“思い”を受け継ぐ、勇者が現れない限り………………。』
プラズマ界・シードピアに、複雑に絡み合う希望の光と暗黒の翳。
しかし、このとき、シードピアの住人たちはもちろん、てれび戦士すらも、その後に起こる前代未聞の大異変の前兆を、知るはずもなかった……!
SEEDPIA CRISIS Episode2
GAME OVER
---To be continued Next Phase---
あとがき:
さて、シードピア第2章も、この第40話を持ちまして完結となりました。
さらに今回は、「リリカルなのはA's」シリーズから、八神はやて率いるヴォルケンリッターと、グレアム提督、リーゼシスターズも初参戦でございます!
『シードピア』における彼らは、文中にも登場した「ディスタンス・フォース」と言う組織のメンバーと言う設定になっております。
表舞台には普段は姿を見せない彼らが、てれび戦士たちとどんな風に関わっていくんでしょうか?!
さて、今回は特別に第3章の予告も掲載しております。下のNEXTから、どうぞ!