Phase219 FWパニック・CONCLUSION-Take19 of broken-
叛逆への反旗、創造の創生〜You'll be a HERO〜


まどか…、そなたが全ての魔法少女たちの不幸を断ち切るために自らを犠牲にしたその決意、確かに凄まじいものだ。

だが、そなたが今のまま傍観しているだけでは、あらゆる子供たちの不幸を見過ごすことになる。
それは即ち、世の子供らに愛情すら注げないことを意味する。



――そなたは……それでよいのか?

「―――ッ!!!!!!」




純潔の狩人・アタランテに指摘された、円環の理としての存在の矛盾。

それを悟った瞬間、振り返った彼女の視線の先に、複数の影が見えた…!





・自分自身を冷たい眼差しで見ている、アキッキーや大和達…?

・「我、関与せず」といって無視して生きて来た、かつての友達と先輩…?

・様々な事に苦しめられている大切な親友…?





……否、それは他でもない……!





…傍観することしか出来なかった自分自身だ…!!





「なっ…!?まどか、何を――――!!!!」

迷いを振り切ったまどかは、目の前の自分自身目掛けて矢を放つ―――!!!







――ダンッ!!!!

――ピキッ……ピキピキピキ…ッ……!!



――ガシャアァァンッ………!!!!!!



『……………!!??』








自分自身の影―――いや、その心を映していた“それ”は、まどかの矢によって粉々に砕け散った…。

「今のは………!?」

「そうか……!自分自身の幻を撃ち抜いたんだ…!」

それは、過去の自分を振り切った証でもあった……!

「……さようなら、今までのわたし…。」

自分の闇に別れを告げたまどかの心に、迷いはなかった。

「ま、まどか……どうしてそれを壊したんだ……!?」

キュゥべぇには理解が出来なかった。

自分の意思で選んだ道のはずなのに、どうしてこんなことに…!?

「だって……今のままじゃ、変わろうと思っても変われないって、分かったから…!」

「?!」

だが、まどかには分かっていた。

自分は今まで立ち止まっていただけだったということを。





全ての魔法少女たちが絶望しないために、その全ての因果を断ち切って、世界を見守る。

それが正しいと思ってた…。

でも、今のままじゃ何も変えることができない!

それどころか、亜空軍によってまた絶望する人たちがたくさん出てきちゃう。

そうなったら、新しく生まれてくる命を、この手で抱くこともできなくなっちゃう…!!

だから、わたしは壊したの…!

あの鏡に映りこんだ今までのわたし自身を…!





「もう私は、絶望しない…!今度こそ、わたし自身の力で、絶望を希望に変えてみせる…!!!」

その決意の瞬間、まどかは瞳を閉じ、その姿に光を纏わせた。

そして、光が晴れると、そこには神様としてのまどかの姿はなく、人間として生きていたときの“鹿目まどか”の本来の姿があった。

長かったピンク色の髪が少し短くなり、それを二つに分けてリボンで結った頭。

その服装は、元の世界で着ていた学校の制服を纏っていた……。

それは言うなれば、キュゥべぇとの決別の瞬間……。

ほむらが悪魔に堕ちた「叛逆の物語」から、まどかが新たな道へ進む決意を固めた「創造の物語」へと変わった瞬間だった。





みんなありがとう…。

私は今まで見ているだけだった…。

世界に生きているみんなの、色々な心や感情を、私は見ているだけで、何もすることも……何かをしてあげることも出来なかった…っ…。

だけど、逃げていたら負けになる!

絶望を見ないふりし続けていたら、また魔法少女が生まれちゃう…!

だから……私も戦う!

みんなと一緒に戦っていって、ほむらちゃんと会って……―――!





絶対に仲直りしてみせるっっ!!!!






決意を固めたまどかの力強い言葉に、一同も歓迎の意志を示す。

……ふと、自分の体を強く抱きしめる影が…。

「…!?…あ、アタランテ…さん……?」

不意に感じた温かい抱擁に、まどかが戸惑いかけたその瞬間、アタランテが口を開いた…。





そなたの心に芽生えた強い意志、絶望を知りながらも立ち向かうその心、私は感動した…!

本当は私も怖かったのだ…、そなたが恐怖に押しつぶされて何かが壊れてしまうのではないかと…。

だが、その言葉に宿る小さな勇気が、私の心にも一筋の光を与えてくれた…!





「そなたは…どんな幼子よりも強い…!よく頑張ってくれた…。」

アタランテの声が少しずつ震えている…。

立ち上がってくれたまどかの心に感激しているのだ…!

そんな彼女の背中に、やはり震えていたその手をゆっくりと廻して抱き返すまどか。

「ううん…、アタランテさんが…気づかせてくれたんだよ…っ…、大きな恐ろしさに立ち向かう強さって言う大事なことを……っ…、だから…だから…ぁ……!」

まどかの声が、アタランテのそれよりも震えてきた…。

それを察したアタランテは強く抱きしめる。

「まどか、そなたは孤独の中を何年も生き抜いてきた…、もう、耐えることはない…。そなたの家族に代わり、私が涙を受け止めよう…!」

「あ……っ…!………ぁ…ぁ…ぁぁっ……うあぁぁ…ぁっ……!!!」







――うわああああぁぁぁぁぁ…!!!!!!







声を押し殺して泣くアタランテの胸の中で、まどかは生涯で始めてであろう号泣を経験した…。

神として生きてきたとはいえ、本質はまだ中学生相当。

家族の温もりをまだ必要としていた時期であろう。

それを懐かしみ、今生の別れとなった家族のことを思い出したまどかは、周囲にはばかることなく大声を上げて泣き叫び、この瞬間までの多くの苦しさを吐き出した。

その傍らに、いつしかユウキも加わって二人を抱きしめる。

人の温もりすらも皆無に等しかったユウキにとっても、まどかの悲しみは共感できるものがあった。

その眼から涙を流しつつ、笑みを浮かべてまどかを励ました。

「これからは、ボクたちが一緒だよ…、だから、安心して。ね?」

まどかはもう独りじゃない。

これで、もう大丈夫だ。

思わず、アキッキーもアスナたちももらい泣きしそうになった。

しかし、その感涙は後回しだ。

まだ解決していない問題が残っているのだ。

「……まさかこんなことになるなんてね…。」

ふと、落ち着きを取り戻したのか、その問題であるキュゥべぇが再び口を開いた。

「でも、まどかも愚かなことをしたもんだ。魔法少女としての力を放棄した今、彼女には力は残っていない!そんな状態でどうやって戦おうって言うのさ!」

「お前…!!言わせておけばまたぬけぬけと……!!!」

しかし、キュゥべぇの言葉もまた事実。

今の彼女にはアキッキーたちのような力は残されていない…。





「心配には及ばぬ!!」

『?!』






そのとき、誰かの声が聞こえた。

……と同時に、銀色のオーロラが出現!?

そのオーロラが晴れると、独りの壮年の男が立っていた。

それは、マーベラスがかつて見た覚えのある、ディケイドの腐れ縁とも呼べる厄介者だった…!

「お前は……確か、鳴滝!?」

「久しぶりだな、キャプテン・マーベラス。」

さらに、その後に続くかのように異空間のゲートが開き、二人の男が姿を見せた。

キリトたちがつい先ほど出会った、あの二人が。

「茅場!それに、ガンダム・オリジンも…!?」

「……えっ!?が、ガンダムだって!?」

アキッキーは耳を疑った。

他にもガンダムが存在するとでも言うのか!?

ふと、そのガンダム・オリジンが口を開いた。

「キリトくん、アスナくん、みんなも無事か?」

「あぁ、なんとかな。」

「それにしても団長、少し遅かったのでは?」

「いや、すまないね。こちらのほうでの準備が少々手間取っていたものでね。」

どうやら茅場たちのほうでも今回のことに備えていたものがあったらしいが…。

「あの…マーベラス、キリト、彼らは一体…。」

「あぁ、心配はいらねぇ。」

「俺たちに力を貸してくれる味方さ。」

困惑するアキッキーに対し、二人は敵意を向けることはないと論する。

「そう。私はスーパー戦隊と仮面ライダーの味方さ。」

「そして、そこにいる冷酷非道を断罪する者でもある。」

そう言うと、ガンダム・オリジンはまどかとアタランテに歩み寄る。





まどか、そしてアタランテとやら。

キミたちのその思いは確かに聞き届けた。

だが、これから先はキミたちに厳しい戦いを強いられることになるかもしれない。

今、このプラズマ界はあらゆる世界の光と闇が混ざり合う、文字通りの混迷の世界だ。

その中で戦うと言うことは、キミたちの想像を遥かに凌駕する修羅の道を歩み続けると言うことだ。

…それでもキミたちは、自分を信じ、戦いに挑む勇気はあるのかい?






静かに、重く発せられたその言葉は、二人に対する覚悟の確認だった。

……だが、今の二人には迷いがなかったのか……いや、何かが吹っ切れたのか、既に答えが決まっていたらしい。

アイコンタクトを交わした二人は、その答えを発した。

「確かに危険はあるかもしれないし、今でも少し怖い…。だけど、もう一度ほむらちゃんと面に向かって話して、そして…心から謝って仲直りしたい!そのためなら、たとえボロボロになっても、最後まで戦ってみせる!!」

「それが茨の道だろうが、修羅の道をであろうが、決して怯むことはしない!永劫に続く未来を歩んで行く子供たちのために、何度でも立ち向かうまでだ!」

一片の迷いもないその覚悟の言葉に、連合軍一同は安堵し、一方でキュゥべぇはまたもや絶句した。

そして、ガンダム・オリジンの背後から鳴滝が歩み寄り、片膝を突いて二人に目線を合わせる。

「その言葉に敬意を表し、君に力を与えよう。」

彼は懐から黒いカードデッキを差し出す。



これは“アドベントカードデッキ”。

ある世界における“仮面ライダー”の力の源だ。

本来なら、鏡の世界の魔物――ミラーモンスターと契約し、その力をカードとして引き出すものだ。

だが、もし君がアタランテと契約すれば、そのカードは新たな力を宿し、それまでにない新たな戦士として、存分に発揮してくれることだろう。




まどかはそのデッキを受け取り、徐に一枚引いてみる。

すると、“CONTRACT”と書かれた白いエフェクトのカードが現れた。

「コントラクト…、“契約”?」

「それを契約したい相手に向け、それが成立すれば、対象の力を自分の物として扱うことが出来る。つまり、仮面ライダーとしての力を手にすることができると言うことだ。」

そういうと、“後は君たち次第だ”と言わんばかりに立ち上がり、ガンダム・オリジンと共にその場から下がる。

そして、ずっと傍にいたユウキも、何かを察してその場を離れる…。

少しの間の後、まどかとアタランテは再び視線を合わせる。

「アタランテさん…!」

「あぁ。行くぞ、まどか!」

決意を再確認したまどかは立ち上がり、2〜3歩下がる。

アタランテも改めて跪き、彼女の言葉を待つ。

そして、まどかが“CONTRACT”のカードをかざすと―――。





――シュバッ!!!

『!?』






アタランテ以外の一同が驚いた。

まどかと彼女の周囲を覆うように、足元に見慣れない魔法陣が現れたのだ。

そしてそれと同時に、まどかの身にも僅かながらに異変が…!?

「…なに、これ…!?頭の中に、何かが入り込んでくる…!自然と、言葉が出てくる…!」

アタランテもそれを感じたのか、まどかに助言する。

「それは、私の世界におけるサーヴァントとの契約の言霊だ。それをサーヴァントに向けて問いかけるように紡いでくれ。」

「……うん!」

やがて、まどかはゆっくりとその言霊を声に出した……!!!







…告げる!

汝の身は我が下に、我が命運は汝の剣に!

聖杯の寄るべに従い、この意、この理に従うのならば…、我が言葉に答えよ!

ならばこの運命、汝の弓に預けよう!!








今ここに、サーヴァントとマスターの契約が結ばれる…!!







“アーチャー”の名において、その誓いを、その契りを受ける!

鹿目まどか、そなたを我がマスターとして認めよう!!








その瞬間、CONTRACTのカードは“ARCHER”のアドベントカードに変貌し、アタランテの姿も刻まれた。

…と同時に、まどかそのものにも異変が起こった。

まどかの姿が、騎士の姿とアタランテの姿を融合させたような姿――つまりは仮面ライダーの姿に変貌したのだ。

ベルトのバックルには、彼女のシンボルだった円環のシルシが刻まれ、右手には弓矢型のメイン装備が握られた。

「…!……これ…!」

違和感に気づいたまどかも自身の姿を見て言葉を失う。

『ふむ、これがまどかの仮面ライダーとしての姿ということか。』

まどかの目線が見えるのか、アタランテもその姿に興味を抱く。

『そうだ…!私がその姿に名前をつけてやろう。』

「名前…?」

『あぁ。』





私は元々、月の女神の加護を受けて生まれた存在。

そして、奇しくも我々が今いる場所も、このライダーが生まれた場所も月。

ならば、この姿をとるときはこう名乗るべきではないか?









仮面ライダーアルテミシア










……その新たな名を聞いた鳴滝、誇らしげに言い放った。





ヒーローたちよ、祝いたまえ!

叛逆の過去と決別し、創造の未来を紡ぐ勇者。

月の神の加護を受けし一閃必中の狩人。

その名も“仮面ライダーアルテミシア”!

新たなる英雄の誕生の瞬間を!!






まるでどこぞの王の信奉者のような台詞ではあるが、連合軍にとっては確かに誇らしいことではあった。

亜空軍と対峙する自分たちの新たな味方が誕生したのだから…!







「フフフフ…ア〜ッハハハハハ…!!!







な……なんだ?!

急にキュゥべぇが高笑いしだしたぞ!?







まさかこんな流れになるなんて予想もしなかったよ…!

特にアカレッドにアタランテ、キミたちには驚かされたよ。

亜空軍に操られていた撃谷電我と綾瀬裕人、ボクと契約したことによって人としての存在が死に絶えたまどか。

彼らの絶望を君らの言葉で救い上げてしまうだなんてね…。

でも、所詮はキミらも一人の人間だ。

キミ自身が信じていたことが大きく覆され、希望が覆され、仲間だと思っていた者たちに裏切られれば、否応にも絶望を味わうことになる。

“離れていても心は通じ合う”なんて言うけれど、結局はそんなのは穢れを知らない人間のただの戯言、詭弁という名の空想、机上の妄想でしかない。

そんなものを信じて何になるって言うのさ?

それにねアカレッド、キミの仲間の涼宮ハルヒだってかつて言っていたはずだよ。

“スーパー戦隊は群がっていかなきゃ戦えない弱虫同然”だと。

戦隊に限らず、数多の英雄たちは結局は誰かに支えてもらわなければ戦えない不完全な存在さ。

結局、キミたちはそうやって群がって戦うことしか活路を見出せない、弱々しい存在でしかないのさ。

そんなキミたちが“夢を掴む”だなんて大それたこと、出来るわけじゃないか。








「…ハァ、下らないにもほどがあるよね。」

もはや自棄ともとれるキュゥべぇの言葉。

聞きようによっては悪あがきとも取れる。







――ドンドンドンッ!!!!!!

「ッ?!」








しかし、それによって再び煮えたぎった一同の怒りを、アキッキーの放ったゴーカイガンの銃撃で代弁された…!!











くだらなくてもくだらないって言ってかまわない、笑いたければ笑うがいい!!

でも、言葉を物に言って人々を苦しめたお前もまた下種の極み!!

お互い支えあって『人』という文字が生まれたように『絆』という文字は『半分』に分かれていった人の心の『糸』がつながって生まれるんだ!!

かつて力に溺れて怒ってくれたハルヒちゃんもそうだったし、ここにいる誰だってそうなんだ!!!!








そう、決して人は“群がっていかなければ戦えない”のではない。

“群がって力を合わせるからこそ、一緒に戦える”のだ!

アキッキーは、新たに築いた絆の友に視線を向ける!







離れ離れになっていたキリト君とアスナちゃんと心から心配して絆を繋いでくれたで京子さん。

悩み苦しむことがあっても大切な人の支えを受けて進んでいったリーファちゃん、シノンちゃん、ユウキちゃん、ユイちゃん。

悩む人にその思いを打ち明け、先へと進めてくれたハルユキ君と黒雪姫さん。

たとえ修羅の道であっても、切り開ける明日があることを示してくれた光実さん、凰蓮さん、嵩虎さん、ザックさん、城ノ内さん。

止まっていったボクの心のエンジンに火をともしてくれた泊さん、狩野さん、剛さん、昌幸さん、信之さん。

夢に向かって進むことを誓ったカサンドラさん、フィアさん、リンクルちゃん、ナツさん。

まだボク達が会えない人が再会するために頑張ってくれるカナタ君とゆいちゃん。

絶望を何度も体験しながらも、闇を抱いて光となることを教えてくれたガイさん。

人々が生きるためにスーパー戦隊の歴史を繋げてくれた大和さんたちジュウオウジャーやマーベラス。

長い歴史の紡ぎ手としてずっと生きてきた鷲悟さん、ブレードさん、マリアさん、椿さん。

そして、ボク一人のたった1つの爆弾発言に付き合ってくれた電我君、裕人君、まどかちゃん、アタランテ…!



ここにいる全ての人たちの絆を、想いを、魂を…!!

お前みたいな非道野郎に壊させはしない!!!





みんな、こんなボクの、たった1つのワガママに付き合ってくれ!
彼のそのシンプルな言葉、夢を掴む力を持つ彼だからこそ言えることだった。





そんな彼の願いに対する全員の返答は、決まっていた。





「もちろんだぜ、アキッキー!俺達は夢を掴む反旗をそれぞれ掲げた仲間じゃないか!!」

「たとえ、何も見えない暗闇の闇夜の中でも、明けない明日の光はない…。アキッキーさん、あなたがしてくれたビンタは今まで以上に効きましたよ。」

1度闇に堕ちて行った時、光へ導く手を差し伸べてくれた裕人と電我。



「私こそ、あなたには教えられたわ。たとえ明日奈のように離れて行ってもまた追いかけていく。あなたは私以上に優秀な生徒よ。」

「アキッキーさんがいれば、僕も出会えなかった人へ近づけるかもしれない!」

「私も、必ず私の大切な友達に会えると信じています!!」

たとえ離れ離れになっても再び出会えると信じて進む思いを見せた京子、カナタ、ゆい。



「俺もアキッキーに乗るぜ!あんたなら、俺たちを導いてくれるって信じられる!」

「私も、絶対について行くわ!今度は、母さんが一緒だから、もう怖くない!!」

「さっきだって、迷いかけたあたしたちの心に道しるべを示してくれたし!」

「たとえまたトラウマにはまったとしても、それさえあれば何度でも立ち上がれる!!」

「病気のことで落ち込んだボクに、アキッキーさんが新しい勇気をくれたから!」

「パパとママの強い思いと、アキッキーさんの誇りが合わされば、今の私たちは無敵です!!」

「あなたは立派にみんなを纏める、リーダーと呼べる人です!」

「王である私も人の子だ。迷える時には、お前に頼らせてもらうぞ」

様々な悩みも持ってもお互い支えあいながら進む場所を導いてきたキリト、アスナ、リーファ、シノン、ユウキ、ユイ、ハルユキ、黒雪姫。



「僕もあなたに絶対ついて行きます!」

「もし、ぶつかりたかったらいつでもぶつかって来いよ!!」

「困ったらいつでもワテクシたちを訪ねてきなさい。少し休むnoun(場所)なら貸してあげるわ。」

「どんなピンチに陥っても我々が力になろう。」

「そのときは、一緒に突き進むための拳となってやるぜ!」

運命に翻弄されながらも、人間たちのために力を合わせて戦った、光実たち。



「アキッキー君、君の道を行くナビゲートは俺達に任せてくれ!!」

「思い出に残る物はいつでも写真に撮らせてもらうぜ!!」

「アキッキー、お前は俺達を導いてくれる先導者だ。」

「もしかしたら、世界中がお前のことを待っていたかも知れないしな。」

闇夜を照らし、悪を討つために、未来へのトップギアを入れんとする、ガイと進ノ介たち。



「親父殿、我らも遅れは取れませぬぞ!!」

「うむ。アキッキー殿の思い、及ばずながら我らも賛同させてもらうぞ!」

父と子、その思いを受けて認める昌幸と信之親子。



「もしよければ俺達の世界も遊びに来てくれ!」

「人とジューマン、つながっていける存在になりてぇんだ。」

「俺達の持つスーパー戦隊としての英知…」

「海を泳ぐような大きな心…」

「人を信じていく愛する気持ち…」

「そして人を超えた強い思いを!!」

種族の垣根を越えて紡がれた絆を抱くジュウオウジャー。



「アキッキー、やっぱりお前はアカレッドと同じくスーパー戦隊の歴史を受け継ぐ者だぜ!!」

そして、マーベラスも改めてアキッキーの強さを認める。



「…俺らも思えば、長い間生きて来たな。」

「戦い、争い、その中で生まれてきたいくつもの感情を見て来たからな。」

「でも、その戦いの中であなたは見せてくれたよ。」

「ナチュラルとコーディネーター。憎みあう種族をお互い見つめあえる想いを!」

シードピアという歴史を間近に見てきて自分たちも各々の道を進んで行こうと決めた鷲悟、ブレード、マリア、椿。



「やっぱりあんたは、この世界の最強の男だね!!」

「怒るときはちょっと怖かったけど…」

「我々のようにすべてを破壊せず、新しきものを何度も生み出してきた…」

「そして、多くの人々をつないでいくその思いをも…!」

「そなたは、私の知るすべての英霊の中でも最高クラスの存在だ!」

世界が離れてもその思いを見せたナツ、リンクル、フィア、カサンドラ、アタランテ。



「もう私の決意は決めている…!絶対にわたしは逃げない!」

そして神と言う立場を捨てて戦う決意を固めたまどか。

「みんな‥‥!」

予想をはるかに超えた心の大きさ、アキッキーは胸の奥に熱い何かが燃え上がるのを感じていた。





「さて、悪魔よ、終わりの時が来たみたいですね。」

精神を甚振るためのあらゆる策が覆され、さらにはファリーヌの一言によって一気に追い詰められたインキュベーター。

もはや一気に立場が危うくなっていた。

「クッ‥‥ここは―――。」







「必殺、ダイビングラッカセントーン!!」

「直角アタック!!」

――ズドドドォォンッ!!!

「ッ!!??」








咄嗟に逃げようとしたキュウべぇに、何者かの攻撃がさく裂!!

しかもその瞬間に落ちてきたのは‥‥、巨大なピーナッツ!?



そこに現れたのは、“道着を着た人型のピーナッツ”と“スパナの体に工具のような手足、背中に巨大なハンマーを持った存在”だった。

それは、かめんれおんたちと同じ、“もじもん”の仲間たちだった!

「“らっかすたー”に“なおらいなー”、グッドタイミングだぜ!!」

「待たせて悪いね。あんたの思い、あたし達も見させてもらったよ!」

「ようやく追い詰めたぞインキュベーター!今こそ、その性根叩き直してやる!!」



徐々に逃げ場を防がれていき、キュゥべぇはあせり始めた…。























……………そのキュゥべぇの無様な姿を、陰で見つめる一人の影…。



おやおや…、あの珍獣が何を手こずっているかと思えば…。

あの亜空軍とやら、連合軍どもの要の赤き勇者の首を取り損ねていたか…。

しかもあの珍獣の策略も、真田の若獅子どもや赤き勇者、そして、予想もしえぬ輩どもに論破されるとは…。

結局、彼奴もまた彼らと同じ“人の子”同然だったということか…。

……だが、まぁいい。

いずれにせよ、あの獣の役割は既に終わっている。

結果がどちらに転ぼうが、この松永久秀にとっては些細なこと……。




声色を変えることなく淡々と言葉を並べる松永。

その視線は、慌てふためくキュゥべぇにのみ向けられていた…。

「そうだな……、卿からは……。」









――“希望”をもらおう……








松永はそういい、自身に与えられた大型戦闘ロボを起動させた―――!!!!!



---to be continued---


☆あとがき
まだまだ続きます、アキッキーさんの描く“アンチ『まどマギ』”エピソード!
…というわけで、PCを乗り換えてから初めての更新、ようやく書くことが出来ました。
さすがに乗り換えてまだ間もない状況ゆえに、サイト内全体もかなり見づらいこと請け合いかと思いますが、その辺りはどうかご容赦ください。

さて、次回はいよいよキュゥべぇに対する裁きの鉄槌が下ります!
どんな風に裁かれるかは……、まだ言わないでおきますか、うん。










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