Phase218 FWパニック・CONCLUSION-Take18-覚醒するP/夢が導く新たな進路 〜星のダイアローグ〜
―――ダンッ!!「……くそっ!!」 各所で様々な動きを見せる中、メディアステーション某所で迷いを見せている一人の少年の姿があった…。 彼の名は永島謙二郎。エターナル・フェイスの隠密行動部隊“ファントムレイダーズ”のメンバーであり、ザラ議長の理想を信じる強硬派でもあった存在。 しかし、彼は今、自分自身の中での葛藤を何度も繰り返し、未だに共闘という道に足を踏み出せずにいた…。 「信じられねえよ…、本物のザラ議長はとっくに亡くなっていて、俺が信じてきたザラ議長が偽物だったなんて…。」 無理もない。 彼が普段以上に狂信して来たザラ議長がすでに暗殺され、彼に化けていた、闇の魔神・パトリックにいいように利用されていた…。 彼にとっての“アイデンティティ”と言える、彼の存在意義すらも覆されてしまったのだから…。 しかし、それ以上に信じられないことがもう一つあった。 「それに遼希や梨生奈、拓巳、ルナマリア先輩…、俺はみんなの考えが理解できない…。今まで敵対していたコーディネーターとナチュラルが一緒に戦って得することなんてあるのか…?そもそも、共闘する意味なんてあるのか…?」 それは、同じファントムレイダーズのメンバーとして活動してきた遼希たち3人と、自分の年上であるルナマリアたちの行動だった。 これまで、ファントムレイダーズの年長者として、或いはブライアンの良き補佐官として頑張ってきた謙二郎。 しかし、自分より年下なのに敢然と立ち向かっていく遼希と梨生奈。 そしてナチュラルとの隔たりを超えて分かり合おうと決めたルナマリア。 そんな彼らがスーパー戦隊に覚醒してきたという事実を見せられ、自問自答を繰り返す謙二郎の頭の中は、今にも爆発しそうな思いに包まれていた…。 「「きゃああぁぁ〜っ!!!!」」「!!!」 その思考を遮ったのは、近くで聞こえた二人の女の子の叫び声。 謙二郎はカレイドスコープをホルダーから抜いて、現場に急行。 そこにいたのは案の定、亜空軍に属する怪人たち。 今回の相手は、黒いフードをかぶり鎌や銃器で武装したロボット兵士と、小隊長格と思しき昆虫を模したロボットだった。 「ケケケ。大人シクシロ。オ前タチヲ本部へ連レテ行ッテ、一生奴隷トシテ扱使ッテヤル!!」 敵の言葉を聞き、謙二郎の脳裏にある出来事が過ぎった。 “自分たちの世界の仲間が亜空軍に捕まって洗脳された” ミネルバの面々から話に聞いた、異世界の少女たちの体験談だった。 彼女たちはまさに、その被害者になろうとしていたのだ!「このっ!!!」 ―――バキュゥゥゥンッ!!!――バチッ!!「ヌォッ!?」 そんなことは許すまじと、謙二郎はカレイドスコープの威嚇射撃で敵の注意をひきつける。 「クッ、シードピア連合軍カ!?」油断していた敵怪人は、武器を構えなおす。 「二人とも、早く逃げるんだ!!」「ハ、ハイ!さあ、このは!」「うん!」 間一髪で助けられた二人は、一気にその場を離れて逃げていった。 「フン、タッタ一人デ俺タチニ挑モウト言ウノカ!?愚カナ!」 謙二郎はカレイドスコープを左手に持ち直し、携行武器のミスリルレイザーを抜刀。 相手に立ち向かったが、所詮焼け石に水。子供と大人の戦いでは火を見るより明らかな展開だった。 ――ズドドドォォッ!!!「うあああぁぁぁっ!!!!」 謙二郎は、あっという間に持っていた武器を敵の銃器で弾き飛ばされた上、間髪いれずに大ダメージを受けた。 そしてその隙をつかれ、ロボット怪人に自身の首根っこをつかまれた。「うグッ!!??」 「ククク、拍子抜ケダッタナ。マルデ赤子ノテヲヒネル様ニ呆気ナイモノデハナイカ。ア〜ハッハ!!」 勝ち誇ったロボット怪人の言葉に悔しさをにじませる謙二郎だったが、圧倒的な差を受けて追いこまれるのも事実。 どうしようも出来ない状況だった。そして、敵の武器の鎌が振りかぶられ、その刃が光る――! 「コレデ終ワリダ。一思イニ殺シテヤル!!」 ――ガシッ!「「?!」」 その瞬間遮った一本の腕。それは鎌を握る怪人の手をがっしりと掴んでいた。 視線を向けると、そこにいたのは―――。「…き…キックホッパー…!?」 B.C.F.のライダーシステムの一つである、“キックホッパー”の姿だった。 そのとき脳裏に過ぎったのは、ホッパーの適合者であるひよりの存在だった。 「お前……今、俺を笑ったか?」「…!?」 しかし、ホッパーの口から聞こえてきたのは男の声だった。ひよりじゃない…!? ――ドゴッ!!! そんな疑問を考える間もなく、ホッパーの攻撃が怪人に繰り出され、謙二郎は敵怪人の手から解放された。 「よぉ、大丈夫か?」「えっ!?」ふらついた謙二郎の体を、一人の男が支える。 それは、自分と同世代かと思うくらいの外見の不良のような男子だった。 そして、その背後には日本刀を携えた怪しい雰囲気のスーツの男の姿もあった。 「お前は下がっていろ、この雑魚どもは俺たちでや殺っておく。」 その言葉と共に、後者は怪しげなオーラと共に怪人の姿に変貌。 前者もその体を変身させ、パンクロックを彷彿とする姿になった。 その雰囲気はまさに、地獄からやってきた闇の使いとも言うべきものなのかもしれない。 「オノレ、マトメテ叩キ潰シテクレル!!者ドモ出テコイ!!」 この状況を見て形勢不利を察した怪人は、どこからか新たなカードを取り出した。 <HIGH SOLDIER RIDE “KURO-ZU”、“TEKKI-SOLDIER”> そのカードによって、斧とマシンガンで武装した黒いマフィアのような兵士と、まるで半魚人のような外観のロボット兵士がそれぞれ大量に召喚された。 「ケッ、寄りにもよってオレと同じ“クローズ”って言う名前の兵士だと!?ふざけやがって!矢車の兄貴、やってしまおうぜ!」 「ああ、だから無理するな。ジャグラーもいいか?」「フン、当然だろ?兄貴。」 その目に迷いがなかった3人は、敵に向かって突っ込んでいった。 「どうやら間に合ったようだね。」すると、謙二郎の背後から新たな声が。 そこには、メガネをかけた緑色の服の知性的な男性と、赤いコートを羽織った屈強なイメージの男、そしてゴスロリ風の衣装を纏った女性の姿があった。 「大丈夫か、少年。すぐに治療してやる。メディック。」「はい、ハート様。」 メディックという名の女性は謙二郎に歩み寄り、自身の力で彼の傷を治療する。「……!」 その不思議な力に謙二郎は目を見開く。彼女は魔法使いなのか…? そんな驚きが彼の頭の中で過ぎり―――。「フフッ、確かに私たちは特殊な存在ですけどね。」 「!?」見透かされた!?今日の彼の身の回りは、驚きが溢れていた。 「フン、何やら騒がしいと思っていれば…。」ふと、さらなる声が聞こえた。 現れたのは、真っ白な装飾に身を包んだ一人の男だった。「だ、大神官ガジャ!?」 「…ム?…シードピア連合のガキか。どうやら無謀にも戦ったらしいな。」 治療を受けている謙二郎の姿を見て、その視線を再び前に向ける。 「仕方あるまい。我も助力するとしようか。」 目の前で展開されている戦況を見て、ガジャは懐から白い石を取り出してそれをばら撒く。 「“ゲードムゲードムゴードム”……。」 その怪しげな呪文と共に、彼の所有する戦闘兵・カースが生み出された。 「カースよ。亜空軍の者どもを、消せ。」 命令を受けたカースは、武器を作り、黒い敵に向かっていった。 「「「悪魔陣アタック!!!!!!」」」「ダークレイ・シュトローム……!!」 <ザクロチャージ!!!>「カリブラスター!!」 「ゼクロム、“クロスサンダー”でとどめよ!!!!」―ズドドドオオオオォォンッ!!!! 『うあああぁぁぁぁぁっ!!!!!』―ドッカアアアァァァンッ!!!! ……それは不思議な光景だった…。赤き英雄二人が闇の力で敗戦を喫したと思ったら…。 それを打ち払うかのように現れる新たな英雄たちの姿がある…。 『蒸着!!』『赤射!!』 『焼結!!』 例えば鋼鉄の鎧を纏った近未来的な外観の3人の戦士…。 「この世界は、俺たちが守る!!…ティガアアァァァッ!!!!」 「光の力、お借りします!!」 「決めるぜ!覚悟!!」 光をまとって巨大化する、自身に良く似た巨人たち…。 『プリキュア、プリンセスエンゲージ!』 『キュアップ・ラパパ!』 『レッツ・ラ・まぜまぜ!!!!!!』 可愛さとカッコよさと強さが同居したような、小中学生ほどの女の子たち…。 「Balwisyal lNescell “gungnir” tron…♪」 「Imyuteus “amenohabakiri” tron…♪」 「killter “Ichaival” tron…♪」 「seilien coffin “Airgetlam” tron…♪」 「Various shul “shagana” tron…♪」 「Zeios “igalima” raizen tron…♪」 歌声と共に武装を纏った鋼の少女たち…。 「チェンジ・フルドライブ!!!女神転身(ハード・アクセス)!!!」 「ハードチェンジ!セハガール!!」 テレビゲームの力を模したような力を纏った二人の乙女。 <フルーツバスケット!!><シグナルバイク・シフトカー!><シグナルバイク!> <バッチリミナー!!><バッチリミロー!><マイティアクションX!!><Are You Ready?> 『変身ッッ!!!!!!』<極アームズ!!><ライダー!“デエェッドヒーィィト”!!> <ライダー!“チェイサー”!!><DRIVE!!><カイガン!!><レベルアーップ!!> <ラビットタンク!!> 様々なベルトの力で個性的な姿に変身する仮面の戦士。 『ソウルライド!!!』 スマートホン型デバイスで、ウルトラ怪獣の力を纏った少女たち。 『プリズムフラッシュ!!』 『チェンジマン!!!!!』 『手裏剣変化!!』 「手裏剣チェンジ!!」 『本能覚醒!!!!!!』 『スター・チェンジ!!!!!!!!!!!』 「ガリョウ・テンセイ!!」 『キョウリュウチェンジ!!!!!!』 『快盗チェンジ!!!』 『警察チェンジ!!!』 そして、大いなる虹の輝きにも似た、五色の戦士たち―――! 『豪快チェンジ!!!!!!』 それを束ねて率いるのは、海賊の姿を模った6人の勇者―――!!?? 『……………ゥアァッ!!??』「!?」 唸り声のような奇声を聞き、ニコルや周囲の仲間たちが驚いた。 ウルトラマンエックスが宿るエクスデバイザーからだ。「どうしました、エックス?」 『……あぁ、夢を…みたんだ…。』「「夢…ですか(ですの)?」」 思わぬ返答に、ニコルとアルフィミィの言葉が偶然にも重なった。 「ウルトラマンが夢を見るのか……珍しいこともあるものだな。」 そして、アクセルたちも興味深いと関心を持って集まる。ふと、ゲームギアが会話に入る。 「それで、その夢ってどんなものだったの?」 『それが、はっきりとは覚えていないんだが…、強大な敵に倒される二人の赤い戦士の姿が見えたんだ。』 「!!」赤い戦士―――。その言葉を聞いたニコルの脳裏に、あの仲間の存在が浮かんだ! 「それってもしかして…、アキッキーさんのことでは!?」―――!!! アカレッドが未曾有の危機に陥っている。一同はただならぬ予感を察した。 「だが、その絶望を覆すかのように、大勢の光の戦士たちの姿が見えたんだ。」「光の戦士…?」 エックスは、夢の中に見えた光の戦士たちの大まかな特徴を伝えた……。 ☆3体のウルトラマン・体の色が赤と紫・黒と銀の体に、赤と紫のアクセントが入った存在 ・青い目をした、赤と黒と銀の体を持つ者 ☆輝きを纏った乙女たち。・プリンセスのような美しい風貌の4人組 ・“魔法使い”という言葉が似合う3人組・お菓子と動物の要素を合体させた姿の6人組 ☆歌声と共に鋼鉄の装備を纏った女の子たち ☆ゲームギアと同じく、ゲームの力をまとって変身する二人の女の子 ☆ウルトラ怪獣の力をその身に宿した複数の女子たち ☆異なる変身ベルトを装備していた仮面ライダーたち ☆メタリックなスーツを纏った、銀、赤、青の3人のヒーローたち。 ☆スーパー戦隊たちと思しき者たち・伝説獣の力を纏った5人組・外宇宙の力を授かった5人の戦士 ・サンバの音楽で変身した6人の恐竜戦士・手裏剣の仮面を身に付けた9人の忍者 ・星座の力を宿した総勢12人の戦士・怪盗と警察を模した、同じ装備で変身する2つのチーム ・海賊を模ったような姿の6人組―――誰だ? おそらく全員がそう思ったであろう、そろって首をかしげる…。 「赤と紫のボディの巨人なら、検討がつくぞ。」「それに、伝説獣と外宇宙の戦隊というのもねぇ。」 そこに、二人の男の声が加わった。 振り向くと、あごひげが特徴的の1人の科学者と眼鏡をかけたチャラそうな外見の助手らしき男がいた。 「中田博士に藤森さん。」 彼らはミッドチルダのルヴェラ防衛チーム「ブライトルーパーズ」に所属する天才科学者コンビで、レンジャーズストライクの数少ない協力者でもある。 これまでにも、スーパー戦隊にまつわる様々な能力や技術を研究してきたことでも有名である。 そして、その過程においてあらゆる次元世界の英雄たちについても触れてきたこともあり、ウルトラマンや仮面ライダーなどの戦士たちの存在にも精通している。 「エックスが夢で見たという赤と紫の巨人、それはおそらく、“ウルトラマンティガ”のことだろうね。」 「そして、伝説獣の戦隊と外宇宙の戦隊というのは、“電撃戦隊チェンジマン”、“超新星フラッシュマン”の可能性が、あるかもYO☆」 ウルトラマンティガ―――。それに、チェンジマンとフラッシュマン…。 言わずもがな、ニコルはそれらの存在をあまり知らず、首をかしげる。 尚、余談だが、以前起こった亜空軍のイービルライダーズ襲撃戦において、アキッキーがアカレッドに変身してこれを退けたことがあったのだが、ニコルはどうやらそのことを忘れてしまっているらしい……。 「ウルトラマンティガ…、その巨人にまつわる話なら、聞いたことがあります。」 「チェンジマンにフラッシュマン、彼らのことなら私たちにも聞き覚えがあるわ。」 しかし、A.A.A.リネージュや紅魔艦の面々は聞いたことがある反応を示していた…。 …………そうそう、“夢”で思い出したが、あの面々はどうしているだろうか!? ――ドッカアアァァンッ!!!!「うわああぁぁっ!!!!!」 ……やはり案の定苦戦を強いられていた様子。 プリキュア墓場にて、悪夢怪人たちの催眠攻撃をまともに受けてしまった、ニンニンジャーたち。 怪人たちの総攻撃を受けて大ピンチになっていた! 「あ〜、もう!冗談じゃありませんわ!」「いきなり眠くなって寝ちゃったと思ったら!」 「怪人どもに寝込みを襲われるなんて!!」 女性陣一同のボヤキが響くなか、連合軍たちは必死になって攻撃を繰り返す。 「シュリケン忍法!“ロックンロールサンダー”の術!!!」 <サンダーじゃぁ!!> スターニンジャーの雷忍法が轟き、その間を縫うようにベヨネッタの銃撃が無数に炸裂。 二人のロックマンのバスター攻撃が火を噴き、ゼロの光の刃が敵を切り裂く。 ―――ところが! ――――……ムクッ!!『!!??』 これはどうしたことか!?倒したはずの戦闘兵たちが全員ゾンビのように起き上がって来たからだ。 「ちょ、どういうことでやんすか、奴らは不死身ですか!?」 「科学者である私からしても一体どうしたことか…!?」「もう、しつこいよ、どうしたらいいの!?」 人智の及ばない状況にさすがに大慌ての一同。 「シエルさん、この敵、捕食しても大丈夫なんですか?」 「そうだよ。こういう時なら私たちの神器が捕食してくれるからこんな奴ら簡単だし…。」 「アヤノさん、ナナさん、おそらくそれは神器のエネルギー補給の対象外かと。」 「…って、シエルさん!真面目に答えてる場合じゃないですって!!!」 ゴッドイーターたちも彼らの後に続いて敵を駆逐する。 しかし、何度駆逐してもきりがなく、それどころか何もない真っ暗なところからドンドンと敵が増殖してきて埒も明かない。 「ひえぇぇ〜!トロンさまにロールさぁん!敵の数が目に見えて急上昇していますぅ〜!!」 「それに、いくらコンピュータで解析しても、一向に出口がみつかりませぇ〜ん!!!」 「もう、早く脱出して捕まっている女の子たちを助ける為でしょ!?しっかり分析しなさい!!」 後方支援に徹しているコブンたちが涙目になりながら悲鳴を上げてわたわたしている。 そして、当の二人も頭を悩ませていた。「これって、ものすごくまずくない…!?」 「もしかして、ずっとここから出られないとか、そういうオチじゃないわよね?!」 「ゲッ!?勘弁してくれよ!!僕たちずっとこんな調子で戦い続けなきゃなんないのか?!」 ロックとしてもこの状況はさすがに願い下げだった。「さすがに私もヘトヘトですよ…。」 ゴッドイーターちゃんも疲労が溜まってきたようだ。「早くなんとかしないと……!!!」 ――カランカランカランッ!!「てやあぁ〜っ!!!!」 ―――ズドオォォンッ!!!!! おっと!?いきなりベルの音が響いたと思ったら、その衝撃波で一帯の敵が一気に消し飛んだぞ!!?? 「うわっと!?」「ひゃぁぁっ!!」「何ッ!?」「ッ!」 思いもよらない展開に全員が仰天!「みんな、大丈夫?」 現れたのは、手に大きなベルを持った一人の少女。 夕焼けを思わせるオレンジ色のロングヘアに、ハイビスカスに似た花飾りを点し、水色の洋服を纏っている。 「おやおや?お嬢さんが助けてくれたのかい?ありがとよ。」「うふ☆どういたしまして。」 笑顔で連合軍たちと接するこの少女、どうやらこちらの味方のようだ。 ようやく一息つけたリンドウがタバコを取り出して……。 「おっと、俺はタバコ吸えないか…。」それを再び懐にしまった。 (……?…珍しいですね、リンドウさんがタバコを吸わないなんて…。) その様子を見ていたアリサは首をかしげる………。 「それより、そろそろみんな起きたほうがいいんじゃないの?」 「………は?」いきなりの謎の発言に全員がポカンとする。 「おいおい何言ってんのさ。俺たちはこの通り起きているって。」 「ううん、みんなまだ眠っているよ。」 ―――はぁ!? ……ちょっと待て。この少女の言葉から推察すると…………まさか!!?? 「もしかして、私たちが今いる場所って……。」 ――夢の中〜〜っ!!!!???? ようやく現状を把握した一同。 やがて彼らは、現れた一人の少女―――“マリン”と名乗るその女の子の手助けを借りることとなった…。
---to be continued---