Phase202.5 FWパニック・CONCLUSION-Another side-
超次元からの刺客 〜COZMIC TRAVEL〜


次元空間をさすらう大型戦艦・ビクトリウムフェニックス。

何世代にも渡って受け継がれてきた使命を全うするために戦い続ける、“A.A.A.リネージュ”と呼ばれる一族たちの活動拠点としてさすらい続ける、不死鳥の艦である。





その船内に設けられた、女王の謁見の間。

そこには、A.A.A.リネージュの一族たちと、彼らと行動を共にする同志たちが集まっていた。

これから、一族の女王・キサラが一同の前に立ち、今後の指針の宣言を行おうとしていたのだ。

「A.A.A.リネージュの諸君、そして、我らと志を同じくする勇者たちよ、我らの行動の新たな指針が決まった!!」

女王・キサラの力強い声が響き、全員が彼女に注目する。







このプラズマ界は、無限の闇を司る史上最大の脅威の襲来により、世界そのものの滅亡の危機に瀕している。

その闇の名は、“亜空軍”。

この世の全ての邪なる力を集約させた存在だ。

先ほど、別行動を取っている我らの同志から連絡を受け取り、その現状を伝えてもらった。

彼奴らの力は言わば、我ら一族が今まで対峙して来た数多くの怪獣や怪人の集合体とも言うべき存在…、いや、その一大連合ととっても差し支えない。

伝えてもらった報告では、先ほど、次元世界の中心・ミッドチルダが、亜空軍の手によって消滅したと言うことだそうだ。




――ザワザワ、ドヨドヨ…!!!!!

次元世界の中心が消滅を迎えた。

プラズマ界の存続を揺るがす大事件だった。

その話に、集まった一族はどよめきの声を上げる。

「だが、それで全てが終わったわけではない!我らには、世界を守るために戦う同志がいる!!!」

それを鎮めるかのように、再びキサラが強い声を上げる。







混乱の中心にあるシードピアと呼ばれる世界には、亜空軍と相対する勇敢な戦士たちが続々と覚醒を遂げている。

その世界は言うなれば、希望と言う名の種が集まる大地…、最後の光なのだ!

そこには、ルヴェラの守護者・“スーパー戦隊”と、ミッドチルダの伝説の巨人・“ウルトラ戦士”、人々の自由を守る戦士・“仮面ライダー”、いや、それだけにとどまらず、あらゆる世界から数々の英雄たちが集まってきている!

私は、それを聞いて決意した、“シードピア”に向かって、彼らの希望を守るための礎になることを!

我らのご先祖は、世界を破滅に導かんとする脅威に立ち向かい、全ての光を失いながらも戦ってくれた!

そして、輝かしい未来に向かって、新たな道を歩み始めた…!

今こそ我らもその光を胸に立ち上がるときだ!

あの世界を守った、“虹の勇者”のように!!!





「我らの同志たちよ、力を貸してくれ!共に武器を手にとり、このプラズマ界を守るために!!!」

『うおおおおぉぉぉぉぉぉ!!!!!!!!』


艦の外にまで響きそうな一族の決意の雄たけび。

それは、女王の意思に賛同し、シードピアの戦いに参入する意志を露にした証でもあった。

その光景を見た、一族の勇者――ショウも笑みを浮かべる。









――Emergency!! Emergency!!

――In coming enemy the attack!!


『!!!???』










敵襲!!??

こんなタイミングで!!??

『オ〜ッホホホホホホ!!!』

『『あ〜っはっはっはっは!!!』』

―――!!!!!


通信越しに聞き覚えの無い3人組の声が重なって響いた!

その瞬間、空間モニターに奇妙な3人組の姿が現れた!

てっぺんが異常に伸びている黒いトンガリ帽子に、紫色の独特の制服を纏っている。

『ごきげんよう、A.A.A.リネージュの皆さ〜ん。所信表明のところ申し訳ないけれど…。』

『あなたたちのその決意、僕たち“超次元帝国清掃課”が叩き潰させてもらいまぁす!』

『もう既に艦の周り、僕たちの仲間が包囲しちゃっているもんねぇ〜☆』


その言葉どおり、ビクトリウムフェニックスの周囲には、既に数体のロボット兵器が取り囲んでいた!!

まさに出鼻をくじく非常事態だった。





――ドガアァァンッ!!!!!!

『!!!???』






ふと、この謁見の間へと通じる唯一の入り口が爆破された!?

一同が振り向くと、クネクネと動く全身タイツ+青とピンクの仮面の戦闘兵が多数出現!

艦内の住人たちが一斉に左右によけて避難する。

「なんだあの連中は!?」

「何だかすごくキモいんだけど!」

「…と言うか、どうやって入ったんだ!?」

「明らかにあいつら、敵で間違いないな…!!」

その光景を確認した清掃課一同のリーダー――天馬係長が一言。

『マカオとジョマ、たどり着いたようね。ここは任せるわよ。』

そう言って通信を遮断した。

すると、戦闘兵の一同が両側にはけ、通路を空ける。

その奥から、一同の行動隊長と思しき二人のバレエダンサー風のオカマが控えていた。

「初めまして、あたしはマカオ。」

「あたし、ジョマ。二人合わせて――。」

「「オカマ魔女。」」







読者諸君は覚えているだろうか。

ミッドチルダ消滅直前、その世界の刑務所から脱獄した面々の中に、“オカマ魔女”なる二人組みが存在していたことを…!!!

そして、今やメディアステーションの一部として統合されたヘンダー城の存在を…!!

この二人こそ、かつてしんのすけたち野原一家と一戦交えた、異次元世界の違法魔導士・オカマ魔女である。





「あたしたちの目的はこの艦を完全に潰すこと。」

「おとなしく投降すれば、命だけは助けてあげる。」

あからさまな脅迫、そしてオカマつながりの幹部と戦闘員。

状況によっては吐き気すらも感じそうだ。

「冗談じゃないね!」

そんな空気を断ち切ったのは、一人の青年だった。

「俺たちはこれからシードピアに向かって彼らの背中を押さなきゃいけない。こんなところであきらめるほど、俺たちはヤワじゃないんだよ!!!」

その言葉に呼応するかのように、その青年の両サイドに、変身アイテムと武器を携えた少年少女たちの姿もある。

「…案外、精神力は強いみたいね、あなたたち。」

「あたしたちと戦いで張り合おうと言うなら…、容赦はしないわよ!」

<KAIZIN RIDE、“ZZ-ZERI”、“PP-CHIIPURI”、“KAMA-BANKI”、“SASAMATAGE”、“BIBABUU”>

ここでもカイジンライドカードを使用、オカマ魔女にピッタリのオカマ怪人軍団だった。

[純太、あのオカマ二人、油断したら痛い目を見るぜ。]

(あぁ、でも、こうなったら後には引けない…!やるしかない…!)

[そうだな…。それじゃ、後は任せるよ。]

(任せろ、ドールガン!)


純太と言う名の青年が意識上の人物と会話を交わすと、その腰に不気味なベルトを出現させた!

しかもその手には、機械的な装飾の目玉が握られており、そのスイッチを押すと、“G”と“0”が混ざったようなマークが出現する。



そしてそれと同時に―――。



「行こうぜ、愛香、慧理那!世界の平和とツインテールの未来は俺達が守ってみせる!!」

「まったく…でも、世界の平和を守ることに異存はないわ!!」

「皆さん、行きましょう!!」

ブレスレットを構えた男女3人組も――。



「トシ、ソウシ、私たちも行くよ!!」

「いいぜ、イサミ!!」

「いつでも行けますよ!!」

龍のエンブレムが刻まれたアイテムを持つ男女3人も、覚悟を固めている!





<アーイ!バッチリミナー♪ バッチリミナー♪





そして、純太がベルト内に目玉をセットしたその瞬間―――!!!!!!





『変身ッ!!!!』

テイルオ!!!』

<カイガン!“オレ”!!>
Let's go!!覚悟!GO・GO・GO・ゴースト!!






その姿を、衣服を、大きく変身させた!!!!







「龍の印は正義の印!」
「この世に悪がある限り!!」
「天に代わって悪を断つ!!!」

―――“新撰組”、参上!!!!



「テイルレッド!!」
「テイルブルー!!」
「テイルイエロー!!」<

――なびく髪に正義を宿して!!!
――“ツインテイルズ”、参上!!!



仮面ライダーゴースト、命燃やすぜ!!!」
















一方、混乱に乗じて裏側から謁見の間を脱出し、艦の甲板にショウが来ていた。

「艦内の敵は、あいつらに任せて…、オレはあいつらの相手だな…。」

その視線の先には、ビクトリウムフェニックスを取り囲むロボットたちがあった。

「奏でてみせるぜ、勝利のメロディーを!!」

ショウはその決意と共に、懐から一つの赤いステッキ型アイテムを取り出す。

すると、そのアイテムから1体の人形が出現、その足に刻まれたエンブレムをアイテムに読み込ませた!!!!





<ウルトライブ!“ウルトラマンビクトリー”!!>





その瞬間、黒と銀と赤の輝きが映える、未知のウルトラマンが出現した!!!!



---to be continued---


☆あとがき

想像以上の大ボリュームとなり、ビクトリウムフェニックスサイドでほぼ一本作ってしまい、図らずも新年1発目は2話同時掲載となりました(笑)
…と言っても、こちらのほうは大突貫のやっつけ作業感が否めませんが…。

シードピアに向かおうとした矢先の超次元帝国の急襲、彼らは乗り越えることが出来るんでしょうか!?










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