Phase200 “Half-Time section”
反旗のもとに集いし絆



亜空軍旗艦・アドラメレクの激戦を潜り抜け、艦内に捕らえられていた捕虜たちの救出に成功したRXたち一行。

ここで、なぜ捕虜を救出できることが出来たのか、説明しよう。







実は、RXたちがそれぞれの時代から時の砂漠に召集される前、時空警察本部に偶然逃げ延びてきた一団があったのだ。

それこそ、ミッドチルダ東部・“S.F.ダウンタウン”から辛くも逃げ延びてきたネコ型ロボットたちの友情チーム・“ザ☆ドラえもんズ”だったのだ。

彼らからミッドチルダの惨状を聞いた時空警察は、RXたちの助けを借りることになり、彼らドラえもんズも戦いの手助けを申し出てきたのだ。

また、それと同時に、ミッドチルダで世間を騒がせていた“ドロンボー”たちも偶然時空警察にたどり着き、自分たちの住んでいる世界をしっちゃかめっちゃかにした奴らにデコピン=おしおきをしたいと、共同戦線を申し出てきたのだ。

さらには、イストファンタジアの遥か上空で世界を見続けていた紅魔艦のスカーレット姉妹も大方の事情を聞き、助力を快諾。

こうして、アドラメレク奇襲のための一大チームが結成されたのだ。



作戦は至って簡単。

現場に到着と同時に、ドラえもんズの“どこでもドア”と紅魔艦の転送システムを使って、RXやドロンボーたちを始めとする遊撃要員が艦内に潜入、敵の視線を監獄エリアから引き離すための陽動を開始。

艦内の亜空軍の視線と意識が彼らに向かっている隙を突いて、ドラえもんズたちが“どこでもドア”でアドラメレクの監獄内に潜入する。

そして、作業制度とスピードを一定時間向上させる“ノーリツチャッチャカ錠”と、手先があらゆる工具として機能する“技術手袋”を使って、僅か10数秒で牢獄の鍵を解除することに成功したのだ。







―――ドサッ

「はぁ〜、危なかった…。」

「見つかったときにはダメかと思ったよ…。」

ディーゼルレッシャー内で安堵のため息をつくドラえもんとのび太。

敵に見つかるという予定外の事態に見舞われたものの、監獄内の面々をどうにか救出することが出来たのだ。

さて、この二人以外に客車に集まっているのは、以下の面々。







●南光太郎(ブラックRX)
●早川健
●キッド
(ドラ・ザ・キッド)
●ドロンボー一味
●ビートルファンガイア(人間態)
●河城にとり
●黒神めだか&人吉善吉
●織田信奈&相良良晴
●シャル
●黒崎レイジ
●正夫
(ライジングイクサ)
●リーフ・ラング・ド・シャー・ハルヴァー
●リング・スノーストーム








ちなみに、救出した一同はほぼ全員が気を失っていた状態だったため、目を覚ますのは当面先のようなのだが…。

「いや〜、助かりました、ありがとうございます。」

その中でただ一人、救出された直後に意識を回復していた一人の青年がいたのだ。

自分を助けてくれたドラえもんたちに礼を言う青年。

どうやら面々の中で比較的ダメージが浅かったようだ。

…とはいえ、頭や両手には少なからず包帯が巻かれている。

「ところで…、あなた、一体だれなの?」

「監獄に捕らえられていたってことは、亜空軍に敵対する者…ってことになりそうだけど…。」

信奈と良晴の言うとおり、普通の人間ではないということだけは確かなはずだ…。

ふと、ここでビートルファンガイアが口を開く。

「それもそうだろう。その者は、かつて宇宙帝国ザンギャックに反旗を翻した宇宙海賊の一人なのだからな。」

―――宇宙海賊!!??

意外すぎる言葉に、信奈とシャル以外の全員が目を見開く。

「その通りです。俺は伊狩 鎧(いかり・がい)。海賊戦隊ゴーカイジャーのゴーカイシルバーとして戦った男なんです。」

「ゴーカイジャー…?」そのチームの名称を聞き、思い当たる節が脳裏に浮かんだ者が一人いた。

「ちょっと待った。」

ライジングイクサの適合者・正夫だ。

「それってもしかして…、アカレッドの関係者とかだったりするかな?」

「ッ!!!!!!」

その瞬間、鎧の目つきが一気に変わり、勢いよく立ち上がった!!

「どうしてそれを!!??」

「いや、俺らの住むシードピアって言う世界で、アカレッドの力を受け継いだ“アキッキー”って言う奴がいてね、そいつの影響か、色々な戦隊が次々と登場しているらしいんだ。何でも、ロストロギアの“光のアーカイブ”や“闇のアーカイブ”って言う書物が関係しているらしいけど…。」 その話を聞いて合点がいった表情をしたのがさらに数名。

ルヴェラの住人のめだかと善吉だ。

「聞いたことがある。私たちが生まれる数年前、“レンジャーズラグナロク”って言う大戦争を境に、スーパー戦隊の存在が一斉にルヴェラから消えたって…。」

「その力と想いを受け継いだ戦士がいたってことか…!」

さらにはフロニャルドのリーフとシャルも…。

「“ありとあらゆる赤い戦士の力を使いこなす、とてつもない戦士いる”という話なら、僕もそのときの戦興行の映像を通じて、見たことがあります。」

「それに、私に力を託したトバスピノも、その海賊戦隊のおかげでこの“五色の力”を持つことが出来たって、言っていた…。」

鎧の表情が嬉々とした笑顔に変わった。

自分たちの旅は決してムダではなかったということか…

「そうだったんですか…!」

新たな戦隊が覚醒している…!

自分たちの夢が、希望が受け継がれている…!

士気の上がった鎧は喜びをかみしめていた。

「…?」

その一方で、リングは光太郎の体に何かがついているのを見つけた。

「光太郎さん、背中に何かついてますよ?」

「…うん?」

今まで気がつかなかった光太郎は、リングにそれを取ってもらう。

「これって…メモ…それとSDカード?」

「いつの間に…?」

出撃した時点では何もなかったはずなのに…。

光太郎は貼ってあったメモを開いてみる。



【闇にとらわれし者を救うためには“黒きウイルス”を“緑のワクチン”で浄化せよ。】



『……?』

メモの内容に首を傾げる一同。

「“黒きウイルス”……もしかしてこれってあの亜空軍が作ったウイルスを浄化するヒントかな?」

にとりの漏らした可能性に反応を見せる一同。

「だがそうなるとこの“緑のワクチン”と言う物の正体がわからないな。」

「それにこのメモとSDカード、いったい誰が光太郎さんの背中に張りつけたんでしょうか?」

首を傾げる一同。そんな中、光太郎は“唯一可能性があった人物”を思い浮かべたが……

(俺があの時、戦った亜空軍は“あいつ”だけだ。だが“あいつ”はこんなことをする奴じゃない。もし俺にこれらを託したのが“あいつ”だとするとおかしすぎる。俺が知っている嘗ての“あいつ”じゃないみたいだ……。)

ひとまず、光太郎の背中に貼ってあったSDカードはリングが預かることにした。

「あ、ちょっと待った。」

ふと、善吉が声をかけてきた。

「これも預かってくれるか?」

――ヒュッ

投げ渡したのは、これもまた先ほどとは色が違うSDカードだった。

「私たちが艦内の研究施設に隠れたときに偶然見つけた、ノートPC内のありったけのデータをその中に丸ごとコピーしたんだ。何かのてがかりになればと思ってな。」

「ありがとうございます、お預かりします!」

アイテムを受け取ったリングは、ノートパソコンを取り出し、それを挿入、データの中身を確認した。





「なんだかすごいですね…。」

「色々と複雑なようだ…。」

「別次元なんて始めてみたわ…。」

ドロンボーたちによって救助された、“ゲーム機”っぽい服装の女の子たちだ。

助けた時はSDサイズだったが、現在は普通の人間と同じような外見になっている。

それぞれ、“ドリキャス”、“サターン”、“メガドラ”と名乗った存在、目の前の色々な状況に置いてけぼりを喰らっており、なかなか話しに入り込めない状況だった…。

片隅でディーゼルレッシャーの乗務員ロボットからもらった“ぷよぷよグミ”を食べながら、もうしばらく様子を見ることにした…。





「あ、そうだ。研究施設で思い出したんだけど…。」

ふと、信奈は先ほど研究施設でこっそりと持ち出してきた、謎の錠前×数点と不思議なベルト×2種類(合計8本)を取り出した。

「その場所で、こんな変てこなものを見つけてきたの…。」

すると、そのアイテムを見たことがあるのか、ビートルファンガイアが語りだした。

「む!?ロックシードとドライバーか。よく見つけたな。」

「ろっくしーど?…この錠前のこと?」

「そうね。こっちもそれに関するデータがあるわ。」

すると、タイミングよくリングがそれに関するデータを見つけていた。

「ミッドチルダのとある企業が開発した、錠前型の特殊ツールで、モンスターを召喚したり、仮面ライダーに変身できる力が備わっているらしいわ。」

「そう、単独で使えばモンスターの召喚ツールなのだが、その特殊ベルト“戦極ドライバー”と“ゲネシスドライバー”があれば、仮面ライダーに変身することが出来る。」

ビートルファンガイアがそのロックシードを手に取りながら説明する。

「中でも、この“エナジーロックシード”と“ゲネシスドライバー”は、そのシステムを応用して亜空軍が開発したオリジナルツールなのだ。」

聞くところによると、開発に当たって、ビートルファンガイアを始めとする数名がそのテスト装着者として協力させられ、そのときのデータを参考に作られたということだそうだ。

その話を聞き、興味がわいた少年がいた。

「あの…。」

「…?」

「使ってみてもいいですか?」

リーフ王子だ。

「…そうだな、実際にどんな力があるか、体験してみるのもいいだろう。」

承諾したビートルファンガイアは、ゲネシスドライバーを一本手渡す。

「まずはこれを着けろ。腰に当てれば自動的にベルトが付く。」

ドライバーを受け取ったリーフは、早速それを腰に当てる。

――シュウウゥゥ、ガチャッ!

「!」


するとドライバーの左端からベルトが伸び、リーフの腰周りにフィットした。

「次はエナジーロックシードを装着だ。そうだな…、これにしてみるか。」

手渡したのは、レモンの絵がかかれた機械的な錠前――エナジーロックシードと呼ばれる種類だ。

「側面のスイッチを押して、開錠しろ。」

その指示に従い、側面のスイッチを押す。





――ビシュッ、キュウゥゥンッ

<レモンエナジー!>






すると、錠前部分が開錠し、どこかヒーローっぽいかっこいい音楽が発せられた。

それと同時にリーフの真上に空間が開き、中から大きなレモンが現れた!

「きょ、巨大な果物!?」

「れ、レモン!?」

案の定、それぞれで驚きの反応を見せる。

「それが、ロックシードの力によって生み出された、言わば“果実の鎧”と呼ぶべきものだ。開錠したロックシードをドライバーの窪みに装填し、果実を絞るようにグリップを押し込むんだ!」

その言葉を受け取ったリーフは、エナジーロックシードを装填、再び錠前をかける。

<ロック・オン!>

そして、右に伸びるグリップを一気に押し込む。

――ギュイィィンッ!

<ソーダァ!>

――トクトクトクトク…。

エナジーロックシードのレモンが上下に割れ、レモンの断面が現れ、ベルトの下部の容器にジュースを模した液体エネルギーが注がれていく。



―――ガポッ!

<レモンエナジーアームズ!>

<Fight-Power! Fight-Power! Fi Fi Fi Fi FFFFFight!!>




その瞬間、レモンが展開してリーフの顔に覆いかぶさり、一瞬で彼の体が仮面ライダーとなった。

ボディスーツは青を中心に銀色のアクセント、レモン色の装甲とマント、そして西洋の騎士を彷彿とする逆三角形の仮面に、レモンカラーの兜。

そして右手には、青い刃のついた赤い弓矢型のアイテムが装備されていた。

「これが、エナジーロックシードの力…。」

「そうだ。手に持った武器は“ソニックアロー”と呼ばれるもので、接近と遠距離の両方でも活用できる汎用性のある武器だ。エナジーロックシードを使って変身したライダーたちは全員無条件で、この武器が装備されるそうだ。」

剣と弓矢の特性を併せ持った特殊武器。

普段その二つの武器を使いこなしているリーフにとって、これは都合のいい武器になりそうだ。

『ちょっといいかしら?』

ふと、紅魔艦で待機しているレミリアから通信が入ってきた。

『情報交換中のところ悪いけど、別行動していた仲間たちから救援要請よ。』

『!?』

























遭遇したときに見てはいけないものを見てしまった。

今回ばかりはそう思わざるを得なかったかもしれない。

『俺たち亜空軍の新兵器を見られたとあっちゃ、同胞たちやタブーさまに申し訳がたたねぇんでな!ここで消えてもらうぜ!!!』

出川隊長を中心としたチームは、元宇宙海賊バルバンの銃頭ザンバッシュ率いる亜空軍の特務行動部隊に偶然出くわし、テスト中の新兵器を目撃してしまったのだ。

その亜空間での鬼ごっこに出くわしたやたがらす丸一行は、彼らの緊急支援を行うことになった。



「行くぞ、スーパー戦隊の名の下に!“ブライトルーパーズ”、Let's、出動!!」



第5やたがらす丸のリーダー・大野拓郎の気合の入った指示で、所属メンバーたちが続々と出動する。



ブライトルーパーズ――――。

“BRavery Iridescent Guardian Hyper-Troopers(意訳:五色の守護を担う勇ましき超戦士たち)の略称である彼らは、スーパー戦隊亡き後のルヴェラを守護するために結成された、ディスタンス・フォース直属の特殊部隊である。

その部隊は役割ごと、配備武装ごとに分けられている。

旗艦・第5やたがらす丸のクルーで構成する統合司令チーム・“ブロンズウイング”

“ビビットシステム”という戦闘システムを使って戦う4人組の少女チーム・“VIVIDガールズ”

未知の結晶体を用いた特殊パワードスーツ『IS(インフィニット・ストラトス)』を所有する“インフィニット・ストライカーズ”

さらには、宇宙警察に属するブレイブ星人より与えられた特殊メカに一体化する能力を持つスーツ『ダグテクター』をまとった“ダグオン・ファイターズ”

以上の4分隊で構成されている。

大いなる五色の戦士の想いを受け継ぐものとして、ルヴェラの守りを今まで続けてきた彼らにとっても、この戦いは想像を超える戦いとなっていた。





「ネイキッドラング!!」

「ネイキッド・インパクト!!」

「ネイキッド・コライダーッ!!!」

「ネイキッド・ブレエエェェドッ!!!」






ビビッドガールズが各々の武器で攻撃と防御を担い―――。





「一夏、箒、鈴、楯無は前に出て敵をけん制しろ!!セシリア、シャルロット、ラウラ、簪は4人の援護だ!!」

『おう!!』 『了解!!』






指揮官である織村千冬の指揮のもと、インフィニット・ストライカーズがGUNDAMに似たパワードスーツで、機動性を活かして相手を翻弄する。





『ファイヤーブラスター!!』

『シャドードラゴン!!』

『サンダースラッシュ!!』






さらにはロボット形態となったダグオンたちが敵の大型戦力を迎え撃つ。

だがしかし、その巨大戦力というのが、非常に厄介極まりないものだった。

「おいおいおい、これって非常にヤバくねぇか!?」

「ロボットだったらまだ大丈夫だけど…、あれは反則ですよ…!!」

ダグベースのコックピットで大慌てする指揮官・出川と副指揮官・あきえの二人。

それもそのはず、一行が相手にしていた“巨大戦力”というのは―――。









“ウルトラ5兄弟”と瓜二つだったのだ!!!!!









ウルトラ兄弟に酷似しているということは、当然その能力も同じ。

スペシウム光線、ワイドショット、ウルトラブレスレット、メタリウム光線、M87光線…。

彼らの得意技である光線技も使えるということに加え、その攻撃力も同等というからさらに厄介である。









――ズドオオオォォォォンッ!!!!

『うわあああぁぁぁぁっ!!!???』








その最中、いきなりやたがらす丸の船内で大爆発!?

「ななな、一体何が起こった!?」

大慌てする大野の目の前に、亜空間ゲートが出現、現れたのは―――。





――バキュウゥゥンッ!!!!

『!!!???(ビクッ)』








天をめがけて拳銃を放った、黒いヘルメットとジャケットを纏った暴走族のような風貌の怪人だった。

その傍らには、金色の装甲を纏い、一本の剣を携えた、拳法使いのような風貌の怪人が控えている。

「お、お前たちは、何者!?」

「俺の名はサンバッシュ。“闇のアーカイブ”から復活した幹部怪人だ。」

「そして、行動隊長がもう一人、時の拳魔ムトウムシテだ。」

さて、彼らがいきなりやたがらす丸の中に現れた理由はただ一つだった。

「貴様らの仲間が我々の新兵器の実験を目撃してしまったのでな、口封じのために潰させてもらうことにしたのだ。」

「それに、我らだけではない!こいつらもおまけだ!!」

<KAIZIN-RIDE、“KUWAGATA-YUMMY”、“WOLF-IMAGIN”、“ITTANMOMEN”、“HATSUDEN-BANKI”、“BEN-G”、“ABEKONBE”、“YOUNGER”、“GELNYUUT”、“YATTAR-TROOPER”>

取り出したるは毎度御なじみ“カイジンライド”カード!

またしてもクワガタやオオカミや妖怪などなど個性的な面子ばかり!

さらには複数の怪人戦闘兵とロボット戦闘兵までもがそろってきた!!??

…あれ?

気のせいか、この怪人たちの声質が似ているような気が…。

『そこは突っ込むなナレーション!!』

…ですよね。

「…って、突っ込んでいる暇があったら…、総攻撃開始ィッ!!!!

半ば逆切れ気味になったサンバッシュ、召喚した怪人たちに総攻撃を命令。

一斉に襲い掛かってきた!!!









『ちょっと待ったああぁぁぁっ!!!』

――ドゴゴゴゴッ!!!!!








次元の扉が開いたと思いきや中から9人の男女――いずれも10代くらいの若者がいきなり現れていきなりとび蹴りを炸裂させた!

「何ッ!!??」

「増援だと!?」

不意をつかれたこの増援はサンバッシュも想定していなかった。





「こっちにもいるぞ!!!」

――ブロロオオオォォォッ!!!!

――ワオオォォォンッ!!!






そう、横から割り込んできた謎のオープンカーに乗った男の存在や、犬型ロボットに乗って現れた男女の存在すらも。

「次から次へと何なんだ一体!!??」

予期せぬ来訪者に苛立たせるサンバッシュ。

「ガッちゃん、あのロボット…!」

「あぁ、アル。“ヤッターキングダム”のロボット兵だ…!」

一方で、“ヤッター兵”と呼ばれた謎のロボットの存在を知る二人の男女。

浅からぬ因縁が伺えるが…?

「大ショッカー…いや、亜空軍の戦力は日に日に増しているようだ…!」

大ショッカーという組織を知るオープンカーの男も、さらなる激戦を予感していた。

「…後ろのお兄さんたち、大丈夫?」

「あ、あぁ。助かった。しかし…。」

「あなたたちは、誰なの?」

もちろん、大野課長と虎南分析官とて、彼らの存在は予期していなかった。

「我々に歯向かう者ということは間違いなさそうだが?」

ムトウムシテが愛用の剣を抜刀して、その切っ先を相手に向ける。

「それじゃ早速、運行開始と行きますか!!」

『おう!!』 『オッケー!!』

すると、現れた面々のうち、踏み切り型のブレスレットを装備した5人の男女が、それを構える!

――キュピィンッ、ガシャッ!

<変身いたしま〜す、白線の内側に下がってお待ちくださ〜い!>

――シュババババッ!!!

『!!??』


電車のホームのごとき場内アナウンスが聞こえたと思ったら、怪人たちの前に白線が一気にしかれ、律儀にその内側に下がる。

そして、各々が変身アイテムを構え、変身ポーズをとる!





『変、身ッ!!!』

「「ヤッターッ!!!」」

トッキュチェンジ!!!!!』

プリキュアくるりんミラーチェンジ!!!』

プリキュア・きらりん・スターシンフォニー!!!」




すると、奇跡の力を纏った12人のスーパーヒーローたちが一堂に会したではないか!!??

「何だと!!??」

「こ、これは!!?」

「まっ、まさか!!??」

敵味方を問わず、この意外な面々の登場は驚きを隠せなかった。







「ヤッターマン1号!」

「ヤッターマン2号!」

「仮面ライダー3号!」




凛々しく、可愛く名乗るヤッターマンと、クールに名乗りを決めるライダー。





<トッキュウ1号〜!トッキュウ1号〜!>

リーダー格の青年が変身した赤い戦士がアナウンスに合わせ決めポーズをとる。



<トッキュウ2号〜!トッキュウ2号〜!>

「初出動です。」…と、サブリーダー格と思われる青年が変身した青い戦士が、丁寧にお辞儀をする。



<トッキュウ3号〜!トッキュウ3号〜!>

気の強そうなイメージの黄色い女性戦士が、ビシッと決める。



<トッキュウ4号〜!トッキュウ4号〜!>

強そうな意志を持った青年が変身した緑色の戦士がビシッと決める。



<トッキュウ5号〜!トッキュウ5号〜!>

最後にピンクの戦士に変身した少女が、「は〜い!」と挨拶しながらアナウンスに合わせ可愛くポーズをとる。



『勝利のイマジネーション!!!!!』

―――烈車戦隊!

トッキュャー!!!!!』








そして全員で某ダンスユニットのように円形を取るように回ってポーズを取る。





「世界に広がるビッグな愛!キュアラブリー!」

「天空に舞う蒼き風!キュアプリンセス!」

「大地に実る命の光!キュアハニー!」

「夜空にきらめく希望の星!キュアフォーチュン!」

―――ハピネス注入、幸せチャージ!!

ハピネスチャージプリキュア!!!!」




最後に名乗りを上げたのは、連合軍一同ですら知る由もないであろう未知のプリキュアだった…!!





「正義の心がある限り――!」

「この世に悪は栄えない!!」

――スーパーヒーロー大集合!!!!!!






さすがに一瞬だけ怯んだサンバッシュだったが、ここで引き下がるわけにも行かず――。

「えぇい!こうなったらお前たちも一気に片付けてやる!やれぇ!!!!」

逆ギレも同然の荒々しい口調で怪人たちとロボットたちに命令を下す。

「よぉし!出発、進行!!!」

対するヒーロー連合軍も、トッキュウ1号の合図で全員突撃!

戦いが始まった!!













一方、船の外で戦い続けるメンバーたちのところにも―――。





『このおおおぉぉぉっ!!!!』

――バシュンッ!!!






いつの間にか戦闘に介入した、謎の白と赤のロボットの腹部から放つビーム攻撃でウルトラ兄弟(?)が怯む。





―――バリバリバリバリバリバリ!!!!!





さらに、別方向から敵軍に向けて電撃を浴びせる一つの影が――!!

「今の攻撃は…!?」

『あかね、アレを見て!!』

ダグシャドーが指差した先、そこには、巨大な銀色の龍が現れていた!!!

さらにその後に続くように、4隻の宇宙戦艦も現れていた…!!

『みんな、準備はいいな!?』

『いつでも!』

『こちらもOKだ!』

『問題ない!!』

内々で通信を交わしてそれぞれのコンディションを確認、準備が完了した。

「よし!諸君、出動だ!!」

『了解!!!』







『超星神ガルーダ!』

『超星神ドルクルス!』

『超星神ガンシーサー!』

『超星神リヴァイアサン!』

―――発進ッッ!!!!






まずは龍の背中から4体のメカビーストが発進、雄たけびをあげる。





―――エックス・フォーメーションッッ!!!!

『グレートライオ!!』

『ウインドイーグル!!』

『マグナビート!!』

『シャークリーガー!』








さらに4隻の戦艦がそれぞれ、大型ロボットに変形・合体!

ニセウルトラ兄弟ロボットに負けず劣らずの大きさを誇る戦力が集結した!







―――ズドドドドッ!!!!





またしても別方向からの攻撃!?

そこには一隻の大型飛空艇が姿を見せていた!

その艦艇のメインブリッジでは、一人の男がタバコを吹かしながら舵輪を握っていた。

「へっ、ミッドチルダを脱出して適当にさまよっていたら…、こいつぁものすごいモンに出くわしたもんだ。」

目の前に広がる戦場に武者震いを感じているようだ。

「シド、あのウルトラマンについての解析結果が出たわ、コレを見て。」

クルーと思しき一人の女性がシドという男に声をかけて、その結果をモニターに出す。

「あの5体のウルトラマン、外見こそはそれと似ているけれど、中身は何者かによって研究・開発されて造られた人造ロボットよ!」

そこには、ウルトラマンに似せて造ったロボットの内部解析画像が表示されており、確かにそこには複雑な回線と理解できない特殊な回路が搭載されているのが確認できる。

「ふざけた真似しやがって…。あんなポンコツは叩き潰すに限るぜ!」

そう判断した彼は、先ほどの女性オペレーターに声をかける。

「あー、“タナトスリリィ”…だっけか?あんたの仲間の連中の出番になりそうだ。」

その名前で呼ばれた女性は、笑みを浮かべてこう返した。

「ご心配なく。準備は整えていますわ。」

そう言ってコンソールを操作し、後部出撃ゲートに回線を繋ぐ。

すると、まるでロボットのようなバトルアーマーを纏った少年少女が既にそこに準備していた。

その表情は自信に満ちた笑みだった。

「…へっ、仕事早ぇじゃねぇか。」

そして、その行動隊長を務める一人の男が、シドに向かって高らかに宣言する。

『シド艦長、“L.J.D.L.G.”、いつでも出撃できます!』

その力強い言葉を受け取ったシドは、数刻の間を置いてこう言った。

「おめぇら、死ぬなよ…!!!!」

『………はいっ!!!!』

「よぉし!“シエラ号”後部ゲート、オープンだ!!」

「了解しました!」

シドの気合の入った指示により、飛空艇・シエラ号のゲートが開放、同時に“タナトス”が立ち上がって宣言した!





「“L.J.D.L.G.”ガンダムチーム、作戦開始!!!!!」

「了解!!!!!」





「風見雄二、“EXTREME”発進する!!」

「榊由美子、“NETICS”行きます!!」

「周防天音、“PHOENIX”飛ばすよ!!」

「松嶋みちる、“BELPHEGOR”行くわよ!!」

「入巣蒔菜、“AQUARIUS”狙い撃つのよさ」

「小嶺幸、“TORNADO”武力介入を開始します!!」






その言葉と共に、未知のG.U.N.D.A.M.アーマーを纏った少年少女たちが戦場に飛び出していった―――!!!





突然現れた乱入者に困惑するブライトルーパーズの一同。

だが、外に現れた2組の戦士団の正体に気づいた者たちもいた。

「あれは…、リトルバスターズ!?それにL.J.D.L.G.か!?」







リトルバスターズ――――。

かつてミッドチルダで起きた“闇の書事件”において、こともあろうにディスタンス・フォースの上層部が裏で糸を引いていたという問題を受け、「D.F.の上位の存在であっても裁ける存在」が必要となり、設立されたディスタンス・フォースの独立部隊の総称である。

彼らはたとえ、相手がディスタンス・フォースの上層部――例えば“最高評議会”であろうと逮捕・起訴が可能な権限と、各種特殊装備を所持する権利を有しているため、いわば『ディスタンス・フォース内のデンライナーポリス』といった感じのチームである。





かたや、L.J.D.L.G.――――。

正式名称『LE JUSTICE DE LA GRISAIA(意味:灰色の正義)』と呼ばれる彼らは、イストファンタジア・森羅カンパニー所属の私設エージェントチーム。

かつてミッドチルダで大規模テロ行為を行おうとした特A級次元犯罪者ヒース・オスロを倒した後、その姿を消したという。











まさかの援軍により一気に外のチームの形勢が逆転する。











「臨技・温故知死“87年”!“オヨブー”の炎!!」



再びやたがらす丸艦内での戦闘に場面が移る。

各々の特有武器を取り出して戦い続けるトッキュウジャーと、己の肉体を武器として戦う仮面ライダー3号に対し、かつてスーパー戦隊が戦った敵組織の幹部の技を駆使して攻撃を仕掛けるムトウムシテ。



「続けて、温故知死“2004年”!“アブレラ”の衝撃波攻撃!!」



その攻撃をよけ続けるトッキュウジャーと仮面ライダー3号。

もちろん、付け与える隙は与えまいと、サンバッシュも銃撃で応戦する。

その銃撃をもろともしないのか、仮面ライダー3号がサンバッシュに一気に近づいてその銃をけり落とす。

さらにそこから飛び上がって、艦内の壁を蹴って反動を付けると共に―――。



「ライダー、キイイイィィィック!!!!!」



仮面ライダーの代名詞・ライダーキックを炸裂、ムトウムシテを巻き込んで蹴り飛ばした。

「よし!みんな、“アレ”で行くよ!」

「“アレ”だね?」

『オッケー!』

その隙をついたトッキュウジャーたちは、1号の考えるある作戦を快諾、作戦に移った。

―――ピカッ!!!

5人は一斉に飛び上がって光に包まれると同時に、サンバッシュとムトウムシテの周りに並び立つ。

しかし、一見して変わった様子はない。

「どういうつもりか知らねぇが、何をやろうと同じこと!!」

サンバッシュが取りこぼした銃を拾って再び乱射攻撃を仕掛け、それをトッキュウジャーたちが避けたと同時に――。

「そうは行かないわよ!」

背後から5号の女性の声が聞こえ、振り返ると――。

4号が斧を振りかぶって襲い掛かってきた!!??

「何ッ!!??」

声に惑わされたサンバッシュ、反応が遅れて攻撃を防げなかった。

「今度はこっちだ!!」

次はムトウムシテの背後から1号の声が聞こえ――。

温故知死“85年”!“フーバ”の剣術!!」

再び臨技を決めようと剣を構えたところに――。

「とぉぉりゃああ〜っ!!!」

「ちょ…!!??」

3号がハンマーを振り回して強烈な一撃!!

「いてて…、さっきから一体どうなってんだ!?」

予想外の攻撃に困惑する二人。

しかし…。

「混乱しているひまはないゾ!!」

4号の声がする2号が射撃武器で攻撃し―――。

「「その通り!!!」」

3号の声がする5号と、2号の声がする1号がそれぞれ接近戦で追加ダメージ!!

「だぁ〜っ!!だから何がどういうことなんだよ!?」

「男の声が聞こえたと思ったら全然違う色の戦士だったり、その逆のパターンだったり…、ごちゃごちゃではないか!!!」

ますます混乱する二人。

「そりゃそうでしょ。ボクらのヘルメットの数字をよく見てみてよ?」

そう言って3号が指差した場所を目を凝らして見る二人。

「何だよそりゃ、数字の1が書かれているだけ――。」

「待てっ!!!」

サンバッシュがさらに混乱しかけたそのときにかかったムトウムシテの制止。

「黄色いやつ…、お前まさか…“トッキュウ1号”とやらか!!??」

「…フフン、大当たり☆」



「はぁ!!??」

『えぇっ!!??』




戦いを見ていたやたがらす丸一行を含め、驚きの声を上げる一同。

「それじゃ、説明してあげる。ヤスミちゃん!」

「はぁい!」

名を呼ばれた緑色状態の5号と一緒に、黄色状態の1号が前に出て、ブレスのボタンを押し込む。



<変身解除いたしま〜す!お急ぎの方は、お乗換えくださ〜い!>



そして、二人はそれぞれの“トッキュウレッシャー”を交換し、それを装填しなおす。



トッキュウ1号〜!“イエロー”!乗り換えて、“グリーン”!>

トッキュウ5号〜!“グリーン”乗り換えて、“イエロー”!>


するとなんと、二人の先ほどまでの色が入れ替わったではないか!!??

「げげぇぇっ!!!??」

「ま、まさか…!?」

この思いもよらない力には二人も全く気がつかなかった。

トッキュウ1号が誇らしげに説明する。

「これがトッキュウジャーの力・“乗り換え能力”さ。ボクたちの好きなタイミングで、この5色の“トッキュウレッシャー”を交換することで、色と武器をとりかえっこすることが出来るんだ。」

…確かに電車を使って遠出するときには電車を乗り換えすることは時折あるが…、まさかそれを戦隊の大いなる力に転用するとは…!!



一方でその他の怪人たちを相手にしていたヤッターマンとプリキュアたちも、各自で奮闘。



『ケンダマジック!!!』

「ハニー・リボンスパイラル!!!」


ヤッターマン1号とキュアハニーがけん玉の糸とリボンで敵軍をまとめて拘束すると―――。



『シビレステェェッキ!!』

ヤッターマン2号のステッキによる電気ショックが炸裂――。



「ラブリー・ハートリストラクションッ!!!」

「プリンセス・爆弾ボンバアアァァッ!!!」


キュアラブリーとキュアプリンセスのエネルギー光弾が嵐のように乱れ飛び―――。



「フォーチュン・スターバーストォッ!!!」

キュアフォーチュンの強烈な掌底が炸裂、敵軍を一気に吹き飛ばす。



その攻撃によって怪人たちがサンバッシュたちのところに集められた。

「よし!!」

<お急ぎの方は、お乗換えくださ〜い!>

次の瞬間、トッキュウジャーたちはそれぞれ元の色の状態に戻る。

「みんな、とどめだ!!」

『おう!!』

トッキュウ1号の合図と共に全員が固有武器を投げ、武器を連結合体させる。

レンケツーカ!!!!!』

トンネルと鉄橋の付いた列車のホームを彷彿とする姿の合体武器が登場し、トッキュウジャーたちがそれを抱えて構える。

「お前らみたいな声の奴には、これが一番だ!!」

<烈車が発車いたしま〜す!!>

トッキュウ1号が銀色のレッシャーをバズーカのレールにセットすると同時に、アナウンスが流れる――!!





「レインボーラッシュ、“勇者王誕生”!!」

<出発、進行〜ッ!!>






その瞬間、放たれた弾丸烈車が瞬時にロボットに変化!!

「え゛っ!!??」

「そ、それは…!!」

胸に金のライオンの顔がついた、黒いボディのそれは、姿を見せた瞬間―――!

「ヘル・アンド・ヘブン!」

両腕を光らせてエネルギーをチャージ!!

「ゲム・ギル・ガン・ゴー・グフォ……!!ウィィィィィタッッ!!!!

両手を合わせた瞬間、そのまま急速接近し、一撃必殺の強烈な攻撃を浴びせた。





『うぎゃああああぁぁぁぁぁ!!!!』

―――ドゴオオオォォォンッ!!!!






もちろん攻撃をかわす余裕などありもせず、怪人たちはまともに喰らってしまい…。







「や、や……やっぱり、そのヒーローには…!」



『どーあっても勝てないよな〜〜!!!!!』

<ドッカアアアァァァンッ!!!!>








もはや自演のキャラに対する皮肉も含まれていた断末魔を上げて全員爆散した。

「グゥッ!!」『!!!???』

…と思ったらサンバッシュがしぶとく生き残っていたではないか!

「…ッ…、てめぇら、よくもやってくれたなぁ…!このままじゃ終わらせねぇぞ!!!」

――ドォンッ!!!

息も絶え絶えなサンバッシュが煙玉で姿を消した!!??

「消えた!!??ど、どこに行ったんだ!!??」

大野課長が内部をキョロキョロと見渡すが姿が見えない…。

すると、虎南分析官がハンディコンピュータで敵の位置を補足した!

「見つけました!船の外です!」

すぐにモニターに映し出す。

そこには、亜空間に浮かぶサンバッシュの姿があった。

しかもよく見ると、どこからか取り出したウイスキーのボトルの様な瓶が右手に握られている。

『こうなったらもうやけくそだ!!“バルバエキス”!!!!!』

そう言ってサンバッシュはボトルの栓を抜いて、その中の赤い液体を一気に飲み干す。

「くは〜っ、効くぜぇ…!!」







バルバンの魔人は、バルバエキスを飲むことで巨大化する。

だがそれは、自らの命を縮める、まさに最後の手段なのだ!!








サンバッシュが邪な光を放ち、外で暴れているニセウルトラ兄弟と同等の大きさまで巨大化!

「おいおいおいちょっと待て!何だよありゃ!!??」

「あぁ〜!!ヤバイよヤバイよ、めっちゃヤバイよ〜!!!」

シドも出川もこの状況には驚かざるを得なかった。

「ついでにこいつらもおまけだ!!」

<KAIZIN-RIDE、“DARKLOPS”、“VURIRU−DAIBOUKEN”、“KULINER-ROBO”>

さらに、サンバッシュの追加のカイジンライドカードから、まるでモザイクの様な外見の怪物、ニセウルトラ兄弟に似た単眼の巨人が数体、黒い列車が変形したロボットが数機現れる。

「ちょっと、“カイジンライド”って、巨大ロボの召喚もアリなのか!!??」

変則的な手段を見たことのない大野課長もこの敵戦力の増大には大慌て!





<ポオォォ〜ッ!!!>

『!?』






ふと、その空間に何やら汽笛が響いた。

…と思ったら、空間上に現れたレールに乗って大型のディーゼル車両が戦闘宙域に介入してきたではないか!!??

ディーゼルレッシャー!…ということは…!」

トッキュウ1号の予感と同時に、ブレスに通信が入った。

『みんな、お待たせ!こっちは作戦終了、人質の救出に成功したわ!』

ディーゼルレッシャーをコントロールしているロビンからだ!

「よぉし、後は思う存分戦うぞ!」

『オッケー!!』

士気を上げたトッキュウジャーたちはブレスのボタンを押し込んだ!

<烈車が参りま〜す!白線の内側に下がってお待ちくださ〜い!>

するとなんと、空間のゲートが開いて中から大型の列車が現れたではないか!!



<レッドレッシャー>

<ブルーレッシャー>

<イエローレッシャー>

<グリーンレッシャー>

<ピンクレッシャー>




現れた自動改札機を律儀に通って烈車に乗り込むあたり、とことん列車にこだわった戦隊であることが伺える。

さて、一行が乗り込んだ烈車はまもなく連結を解除し、複雑な動きを見せながら巨大戦に参入する。



「ドラえもん!のび太!オレに乗り込め!」

「ヒッポ!」

「分かった!!」

ディーゼルレッシャーで待機していたドラえもんとのび太も、謎のロボットから聞こえた聞き覚えのある声に導かれ、コクピットの中へ。

ちなみに、残っているロビンとキッド以外の面々は、この事態を想定してか、全員を紅魔艦に移動させているため、安全だ。

「よし、ロビンちゃんはそっちの操縦をお願い!ワゴンにサポートを頼むから!」

「わ、わかったわ!」

その言葉どおり、背後から先ほどまで車両内で給仕していたロボット――ワゴンと言う名の個性的なロボットが入ってきた。

「よろしくね。ロビンちゃん、キッドさん!」

「はい!」

「おう!」

各レッシャーの準備が整った!

『烈車合体!!!!!!』

そのキーワードを合図に、レッドからピンクの5編成レッシャーと、ディーゼルの3編成レッシャーがそれぞれ独自に合体!

<毎度ご乗車ありがとうございま〜す。“トッキュウオー”、並びに、“ディーゼルオー”、まもなく完成いたしま〜す。>

大型の戦闘ロボット2体が登場した!!



『乗車完了!トッキュウオー!』

「連結完了!ディーゼルオー!」




そして、スーパー戦隊の新たなロボットの参戦を見たダグオンとて、黙っていない! 「こうなったらこっちも合体だ!!蘭、れいちゃん!準備はいいか!!」

「もちろんよ!!」

「行きましょう、弾さん!!」





―――“ファイヤージャンボ”、発進!!

―――Come Here、“サンダーシャトル”!!

―――頼むわよ、“ガードビースト”
!!






3人の掛け声を受け、ダグベースからジャンボジェット機とスペースシャトルが、そしてダグシャドーが投げた3枚のカードからそれぞれ、虎、狼、タカ型のメカが現れた。







―――火炎合体!!

まずはダグファイヤーの掛け声を受けたファイヤージャンボから救急車と消防車が飛び出し、ジャンボジェット機がボディに変形する。

そのボディの右腕に消防車が、左腕に救急車がそれぞれ合体し、最後にパトカー形態に変形したダグファイヤーが内部に収納された。

―――ファイヤアアァァダグゥゥオンッッ!!!!

熱き炎を纏った勇者ロボの登場である!



―――雷鳴合体!!

ダグサンダーの掛け声とともにサンダーシャトルが変形し、手足と頭部を含めたボディ全体を形成する。

そこに、バックパックに変形したダグサンダーが合体、最後に頭部に三日月を模した飾りがついた。

―――サンダアアァァァ、ダグオンッ!!!!

雷を司る勇者ロボが現れた!!



―――機獣合体!!

ダグシャドーの掛け声とともに、虎型メカの“ガードタイガー”と、狼型メカの“ガードウルフ”から、それぞれの背中の砲台が分離し、左右の腕と足首に変形。

さらに、鷹型メカの“ガードホーク”がバックパックに変形、それらが大型のボディになったダグシャドーに合体する。

―――シャドー、ダグオン!!!

素早さに長けた忍びの力を持つ勇者ロボが参上した!







『よぉし、こちらも一気に決着を付けるぞ!あかね、あおい、ドッキングじゃ!!』

「「うん!!」」

その様子をやたがらす丸で見ていた“VIVIDガールズ”のエンジニア・一色博士の連絡を受けた二人は、オペレーションを実行!!



「オペレーション!!」

「ビビッドブルー!!!」




二人がキーコードを発動し、二人の融合変身・“ドッキングオペレーション”が開始された。

あおいがあかねの額にキスすることで、海や青空を彷彿とする青いロングヘアの女性の姿となり、その体にワンピース風の衣服と、青い手甲とレッグアーマー、ボディーアーマー、ヘルメットパーツ、さらには背丈より長い柄を持つ大型のハンマーが装備された!

「ビビッドブルー・オペレーション!!!」





亜空軍に対する反旗…。

自分たちの世界を取り戻したいと願う力。

その強き思いがこの戦場へと結びつけた…!

戦士たちは、一気に決着を付けるべく、巨大な敵めがけて突撃していった…!!!











そんな戦いを遥か後ろで見つめていた一隻の宇宙船。

そのブリッジでは…。

『おおぉぉ!新しいスーパー戦隊のロボットがいるゾヨ!』

『列車が合体するとはまた奇抜ナリ!』

『でも、結構強そうな連中ばかりでおじゃる!あの戦士たちの勇気ある姿、ゴーオンジャーたちにも見せたかったでおじゃるなぁ。』

アドラメレクの騒ぎのどさくさに紛れて脱出したガイアークの三大臣の姿があった。

その後ろには、彼らの仲間である幽霊怪人たちの姿もある。

「どうやら、長政はうまく脱出したみたいだな。それに、あれだけ協力な戦力が集まっているとあれば、この戦いの結果は目に見えているも同然だな。」

操縦桿を握りながら戦いを見つめているグランデ。

そんな彼の推測の結果は……、言うまでもない。



---to be continued---


☆あとがき

やっと出来た〜っっ!!!!!(涙)

もうどんだけペース配分が下手なんでしょうね、ボクって…。 おまけに今回は文章の構成すらもアキッキーさんにヘルプ要請を入れてチェックを入れてもらう始末…、ダメダメですよね…。
そのせいか、今回も色々と当初の予定から変更したり所々でへし折っているところもあったりしています…。
「ホントに大丈夫なのかよ、こんな調子で!!(怒)」…と、自分自身に怒りを爆発させたい気持ちの中、次回はいよいよSアキッキーチーム全軍大合流です!!!!










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