Phase199 FWパニック・CONVERGE
16th Connect〜因縁の闇と受け継ぐ光と捧げる心〜


“ドキドキプリキュア”―――。

それは、現在のスマイルプリキュアまでのオールスターズですら知るはずもない、数年後の未来のミッドチルダで活躍する、文字通りの新世代のプリキュア。

その世界で新たに誕生した“トランプ王国”を守護管轄にもつ戦士である。

しかし、彼女たちもまた、亜空軍のブラジラのミキシングローバルに巻き込まれ、暗闇をさまよう中、“ジャカンジャ”のチュウボウズと、ヴァグラスのエンターに襲撃され、変身能力を奪われてしまったのだ。

その影響により、彼女たちの力はメガゾードに転化され、操られていたのだ…。







「…ジャカンジャの忍術とヴァグラスのデジタルパワーの合体攻撃か…。」

5人から詳しい話を聞いたアカレッド、脳裏で何か心当たりがある様子だった。

「アカレッド、ヴァグラスって何なんだ?」

「いや、ボクも話に聞いただけで詳しいことはよくわかっていないんだけど…。」







それは、アキッキーがシードピアでの特務を受託し、そこに渡ってから間もないころ、トーマたちR.S.一行が対峙したという“デジタルアーミー”とも呼ぶべき異色の存在。

“メサイア”と名乗るマザーコンピューターを中心に構成され、“バグラー”と呼ばれる戦闘兵を有し、怪人に相当する“メタロイド”、巨大ロボに相当する“メガゾード”を放つ。

エンターは、そのヴァグラス――ひいてはメサイアのアバター(分身)とも言うべき存在、さらに前回の戦いで登場したエスケイプもヴァグラスに所属する武闘派幹部である。







「でも、そのヴァグラスはトーマたちが倒したって言ってたし、それにそのときにメサイアも削除したって言ってたんだけど…。」

倒されたはずのデジタルアーミーたちが生き残っていたという状況に、さらなる不安が募ってきた…。

「因縁の敵の復活か…。」

W.M.G.の総監・サコミズはその会話を聞き、ある可能性を脳裏にめぐらせる。

「亜空軍が絡んでいる可能性はありえそうだ。」

「…確かになぁ。“ベリアル”の復活の可能性を考えれば…。」

ヒーローたちがかつて戦った敵が次々と復活していくという事象、考えられる可能性は一つしかなかった。

「亜空軍、か…。」

「あらゆる闇の力が集結した、次元世界最大の連合軍…。」

人間サイズとなっているウルトラ兄弟の面々も、亜空軍の存在は把握していたが、一度倒したはずの敵軍をまるごと復活させるほどの力を秘めているというのは予想していなかったようだ。

“ウルトラセブン”=モロボシ・ダンと、“ウルトラマン”=ハヤタは、一行の話を聞き、顔をしかめる。







「確かに、彼らの力は侮れないよね。」

『!?』







そこに現れたのは二人の青年。

一方はサングラスを身につけて目元を隠しているようだが、もう一方は、一美も知っている顔の青年だった!

「た、タイヨウさん!!??」

それは、クイーンブリッツライナーにいたはずだった春野タイヨウだった! しかも、彼の右手をよく見れば、その右手に神秘的な雰囲気をかもし出すスティック型のアイテムが握られており、その背後には青と銀色のウルトラマンの幻影の姿もあった!

「こ、コスモスはあなただったんですか!?」

「うん、夢の中で彼に会ったんだ。」

クイーンブリッツライナーの中で眠りについていたタイヨウは、その夢の世界でコスモスに遭遇。

彼は、姿かたちのみならず、大切な存在を守りたいと願う優しい心に共感し、力を貸すことを決意したのだという。





ウルトラマンコスモスは、もともとはディフューズプラネットの外の世界――つまり別次元の空間からやってきたウルトラ戦士だが、ある経緯でウルトラセブンの息子・ゼロと共闘、ウルトラ兄弟の存在を知ることとなったのである。

青と銀色のボディは、彼の優しさの象徴。

その力はかつて、別次元の世界の怪獣たちの心を癒すことに役立ててきたのだ。





「私の力で救える仲間がいるなら、いつでも使って欲しい。」

タイヨウの体に宿っている彼も、亜空軍との戦いに参戦を決意、連合軍の仲間を助けるために全力を尽くす所存だ。

「ところでサングラスの方は、誰なんだ?」

「なんか、どこかで見たことあるような…。」

さて、問題はサングラスをかけた青年である。

ジョージとマリナはその顔つきからどこかで見たことのある表情だと感じ取っていた。

すると、青年は笑みを浮かべると同時にそのサングラスを外す。

『!!!!!!』

その表情を見た途端、W.M.G.たち――特に“ファイヤーウイングス”チームたちは目を疑った。

『ミライ(くん)!!!???』

それは、自分たちの仲間である、ウルトラマンメビウス=ヒビノ・ミライと瓜二つの顔をしていたのだ。

「アミーゴ、どうしてお前がここに――。」

「待ってください!!!」

「!?」


W.M.G.一同が混乱しかけたそのとき、テッペイがその空気を遮った。

すると、彼はミライに酷似した青年の姿をよく見つめ、あることに気づいた…。

「…君のその銀色の制服…、確か…“次元航行船アランダス”の…!」

『!?』

“次元航行船アランダス”―――。

そのキーワードを耳にした途端、W.M.G.一同は驚きの目を向けた。

だがその中で唯一、確信に満ちた笑みを浮かべた男がいた。

サコミズ総監だ。

「実際に会うのは初めてだね、バン・ヒロトくん。」

「はい、初めまして。」

その名を認めたその瞬間、今度こそW.M.G.全員が仰天した。



『バン・ヒロト!!!???』







ここで説明しよう。

バン・ヒロトとは、かつてディスタンス・フォースの特殊輸送班に所属していた局員の一人。

しかし、彼は“プロヴィデント・フォートレス”の中で生まれ育った“スペースジェネレーション”に当たるため、ミッドの大地を踏みしめたことがない。

そんな中、次元航行船アランダスのクルーとして乗船したヒロトは、船長を務める父と共に“スペシウム”を運ぶ任務中、ウルトラゾーンへと通ずるブラックホールに遭遇、絶体絶命のピンチに立たされた。

だが、決死の覚悟を固めたヒロトは、一人、貨物キャビンへと向かい、そのコンソールを操作して自分ごと切り離し、父を始めとする仲間たちを危機から救った。

その結果、ヒロトはキャビンごとウルトラゾーンに吸い込まれ、M.I.A.となり、生死不明となったはずだったのだが…。



実は彼はその後、墜落したウルトラゾーンのとある小惑星に生息していたボガールに捕食されそうになっていたところを、偶然通りかかったウルトラマンギンガに助けられていたのだ。

その後、彼と一体になったヒロトは、彼と共にあらゆる次元世界を旅していたのである。







「私も彼の経緯を知ったときには、彼の勇気に感動した。メビウスが彼をモデルにした人間態になったのも頷けるものだ。」

ヒロトの肩に乗る人形姿のウルトラマンタロウも、彼の存在の大きさを実感していた。

「W.M.G.の諸君、我らも同志として迎えてくれるか?我らの力も、亜空軍との戦いに役立てるはずだ。」

意識に宿るウルトラマンギンガが、霊体のような姿となって一同に語りかける。

「あぁ、ぜひとも力を貸してくれ!」

「味方が増えるのは心強いからな!」

ヒュウガとアンナも、新たな仲間の合流を歓迎する。

その思いは、他の仲間たちも同じであった。

「それにしても、ミライくんがこのことを知ったら驚くでしょうね…。」

「あの子のことだから、きっと感激して泣いちゃうでしょうね。」

オリジナルの人物が生きていたということを、メビウス=ミライは知るはずが無い。

そのときの反応が目に浮かびそうだ。









『きゃあああぁぁぁぁっ!!!???』

『!!???』








スマイルプリキュア5人の声!!??

振り向くと、巨大な鎌の切っ先を5人に向けている宇宙人の姿があった!

「な、なんですかあれ!!??」

「見かけない顔だな、敵か!!??」

一同が武器を手に取ろうとしたそのとき―――。



「待ちなさい、シックル!」



ジェントがその宇宙人に制止を求めた。

そして、ラッシュハンターズ一同もその場に歩み寄る。

「おいシックルの旦那!こいつら怖がっているじゃねぇか!」

「どういうつもりだ!?」

すると、シックルと呼ばれた宇宙人が予期せぬ発言を口にした。

「このガキども、亜空間に逃げた脱獄ハンターズをかくまっていった。その報いを受けてもらうぞ。」

『はぁ!!??』

脱獄ハンターズが亜空間に逃げただけならまだしも、スマイルプリキュアたちが彼らの逃亡を手引きしただって!!??

「シックル、何か勘違いしていないか?我々はずっと彼女たちと行動を共にしていたのだぞ。」

「その通りだ!こいつらも俺たちと一緒に亜空軍の撃退に尽力してくれたんだ。」

「…何!?」

バレルとガルムの発言が予想外だったのか、シックルの表情が若干変わった。

「ダダ。」

彼女たちと行動を共にしていたダダチームも、スマイルプリキュアの前に出て彼女たちをかばう。

「ダダチーム、お前らも彼女たちが無実だというのか…!?」

彼にとって、にわかには信じがたい話ではあったが、5人のおびえている表情と、ラッシュハンターズとダダチームによる彼女たちの擁護、そして周囲の真剣な目つきを総合する限り、答えは一つしかなかった。

「…私の勘違いか…。」

納得できないままであったが、シックルは武器を収めた。

ここで、ジェントが会話に入る。

「シックル、脱獄ハンターズを逃がしたのは本当にプリキュアなのですか?」

「…あぁ。だが、やつらは自分たちのことを、“イービルプリキュア”と呼んでいた。」

“イービルプリキュア”…。

さしずめ、亜空軍に属する悪のプリキュアということか…?

「そのうちの一人が、この少女に瓜二つで、“バッドエンドハッピー”とか言ってたな…。」







「……………………え?」







その言葉を聴き、キュアハッピー=星空みゆきは耳を疑った。

そしてそれは、周りの4人も同じだった。

「ちょ、ちょっと待ってください!」

「…?」

「それって、間違いないのですか!?」

「…あぁ。“ダークドリーム”というリーダー格のプリキュアが、彼女のことをそう呼んでた。間違いは無い。」

シックルの証言を聞き、5人の脳裏で確信が深まった。

彼女たちの記憶の中で思い当たる節は、一つだけしかなかったのだ!

「これって…!」

「うそやろ…!?」

「信じられない話ですが…!」

「でも、間違いないよ…!」

「シックルさんが会ったのって…!!」







―“バッドエンドプリキュア”!!!!!







“バッドエンドプリキュア”――。

スマイルプリキュアたちの最大の強敵“バッドエンド王国”の大幹部・ジョーカーが、自らの闇の力で生み出した悪の戦士。

衣装や髪型はオリジナルとは大きく異なるが、姿かたちはみゆきたちの分身そのもの。

だが、最大の特徴は、悩むことも迷うことも無い戦闘マシーンであり、5人のそれぞれの闇の心を反映させて生み出したということ。

それゆえに、言動は自己主張の激しさが目立つほど冷酷無比。

その言葉に惑わされ、隙をつかれたのはもちろん、5人でさえも大苦戦は免れなかったほどの想像以上の強さを誇る、闇の戦士だったのだ。







しかし、ここで一つの疑問が生じる。

「でも、どうして倒したはずのバッドエンドプリキュアが復活したの…!?」

そう、バッドエンドプリキュアはみゆきたちが苦心の末に倒した最大の強敵。

それになにより、バッドエンド王国は壊滅しているはずなのに…。

「…待て。」

そこに話を挟んだのは、怒りの戦騎・ドゴルドだ。

「その件だが、もしかしたら“俺の宿り主”が知っているかもしれない。」

『え…?』

彼の言葉に首をかしげる一同。

しかし、そんな疑問にかまわず、ドゴルドは自身の顔――いや、“仮面”に手をかける―――。





――カチャッ、ピカアアァァッ!!!!





すると、ドゴルドの体が消滅し、代わりにその中から一人の青年が現れた。

黒いジャケットを羽織ったフォーマルな格好の青年。

その顔を、シャオムゥは知っていた。

「ぬお!!??お主は“仮面ライダーブレイド”剣崎一真ではないか!!!!」

『えええぇぇぇ!!!???』

ミッドチルダ組はそろって目を疑った。

元ディスタンスフォース研究機関・B.O.A.R.D.のメンバーにして、アンデッド封印の命を受けて活躍していた青き剣士・仮面ライダーブレイド。

その適合者としてミッドチルダのあらゆる場所を渡り歩いてきた青年・剣崎一真。

しかし、あるときを境に表舞台から姿を消し、その後の生死は公式では不明とされていたのだが…。

「君がドゴルドの体となっていたのか。」

ディスタンスフォースのメンバーである烈も、彼の存在は聞いていたが、実際に会うのは初めてだった。

「利害の一致による共同戦線ってやつだ。バッドエンド王国のジョーカーに襲われたからな。」

『!!??』

聞き捨てならない発言を耳にしたみゆきたち5人。

驚く彼女らに視線を向けながら、一真は自身の体験を語りだした。







それは、ハルケギニアでのレコン・キスタの一件が解決した後のころだった。

ミッドチルダを離れ、数多の次元世界を宛ても無く彷徨って旅をしていた最中、自身の目の前に謎のピエロが出現した。

その人物こそ、スマイルプリキュアたちがかつて倒したはずのジョーカーだったのだ。

悪しき気配に感づいた一真は、ブレイドに変身して応戦。

しかし、ジョーカーが繰り出した闇の怪物・アカンベェの大群、さらにはアルビノジョーカーこと海東純一の増援に成すすべなく敗北。

結果、一真の体に宿っていたアンデッドの力の大半を奪われ、ブレイドへの変身に絶えられない体となってしまった…。

そのまま一時的に気を失ってしまった一真は、仮面の姿となって彷徨っていたドゴルドと遭遇、事の次第を話した。

すると、ドゴルドは闇の次元世界に巣くう究極の暗黒軍団の存在を口にし、彼らとの関わりがある可能性を推理した。

“近いうちに彼らと戦うことになる”―――。

一真の直感がそう叫んでいた。







「その後、俺たちは“亜空軍を倒す”という利害の一致で共同戦線をとることになった。その交換条件が――。」

「一真どのの体をドゴルドの新たな肉体とすること、ということでござるな。」

先ほどの戦いの際、ダンテツが感じたドゴルドの違和感の正体、それは、彼が乗り移った一真の仮面ライダーとしての戦闘スタイルだったのだ。

「…それにしても、色々と予想外すぎる話が出すぎて、収集がつかなそうなんだけど…。」

「…確かに。ただでさえ色々とヒーローが増えすぎて混乱しているのに…。」

「ホントだよ、メディアステーションでも新しい戦隊が大量に覚醒しているってんだからますます頭が痛いぜ…。」

「全くだよ。これ以上増えたらボクだってどうしようも………………………。」





















「……は!!!???」

「え?」
















アキッキーとNEXTの今の会話のやり取り、周りの面々も聞き逃さなかった。

「…………あ!」

ようやく自分がボロを出したことに気づいたNEXTだったが、もう遅かった…。

「ふーん……?そうなんだ…。(邪笑)」

アキッキーのそのどす黒いとも取れそうな笑み、怒りが含まれていることは伺えた。

「モアちゃん、この艦の回線を借りるよ。」

「え…?あ、はい…。」

アキッキーはエリアルベースの無線コネクタを経由して、メディアステーション付近に駐留しているS.O.R.へと接続した。

『あ、アキッキー!!無事だったんだ☆』

回線モニターにて笑顔で出迎えたのは、レンジャーズストライクのアーカイブの化身・初音ミクだった。

彼女もようやくアキッキーの無事を確認できて安堵の表情を浮かべていたのだが…。

「うん、無事なんだけど…。ミク、ちょっといいかな?」

『……?』









「ボクの知らない間に…、また戦隊が増えたそうじゃない?

「ギクッ!!!!!!」









ミクの心臓が思いっきり飛び跳ねた。

NEXTと自分の二人きりでの通信でしかやりとりしていないはずなのに…。







「NEXT、ミク。………これはどういうこと(怒)?」

「「えっと、その〜……(汗)」」








「ちゃんと説明しろおおぉぉぉぉ!!!!!!!!!」

「「ひいいいぃぃぃぃぃ!!!!!!!」」




“アカレッドがあんなに怒るなんて…”。

全員が背筋を凍らせてそう思ったのは、言うまでも無いかもしれない…。

























「…まさかそのようなことが…。」

所変わってこちらはエリアルベースの医務室。

亜空間を経由して命からがらたどり着いた一人の兵士、カール・オザ・ヴァルドが、自身の上司であるセルベリアから事の次第を聞いていたのだ。

しかしカールもまた、セルベリアが慕っていた主に切り捨てられたなど知る由も無く、その事実を耳にして驚愕せざるを得なかった。

「私は今まで殿下のために尽くしてきた。幼いころに研究施設で実験体として使われていたところを、あの方に拾われたころから…。」

ベッドで横になっているセルベリアは、今までのことを思い起こすように語り始めた。

そのそばで、イムカとクラリッサも言葉をかけることなく静かに彼女の言葉を聴いている…。

「その心はいつしか、殿下に対する恋心にもなっていたのかも知れない…。だが、あの方にとって私は駒に過ぎなかった…。」

「……。」

「分かっていたんだ…。私はヴァルキュリア、ゆえに戦う以外に生きる道は無いのだと…。あの方に主従以外の感情を抱くなど、愚かしいことなんだと…。」

次第に声が震えていく…。

切り捨てられて悲しいのだ。

それは、彼女の側近として、支援兵として戦っていたカールが、誰よりもよく分かっていた。

「それでも、私は…っ…、殿下に必要とされたかった…一人の人間として……っ…!だが…、私にはもう、生きる意味など…。」





―――ガタンッ!!!

「それ以上言わないでくださいっ!!!!」

「っ!!!???」『!?』






我慢に耐えかねたのか、カールが立ち上がってセルベリアの言葉をさえぎった。







僕の知っているブレス大佐は、そんなひ弱で情けない言葉を口にする人ではありませんっ!!!

あなたは、前線で戦うことに恐怖心を抱いていた僕の心を解きほぐし、仲間のために戦う勇気を教えてくださいました!

今まで僕がここまで戦ってこれたのは、大佐の暖かくて心強い言葉と思いがあったからなんです!!

こうして僕が、支援兵から偵察兵に転属志願したのも、あなたといつまでも一緒に戦いたいと願ったからなんです!!

もしもマクシミリアン殿下があなたの命を狙おうとするなら、僕があなたの盾となって守り抜きます!!

あなたがこれからも挫けそうになったなら、僕があなたの想いを支え続けます!!!

なぜなら、僕は…








一人の女性として、あなたをお慕いしているからです…!!!」



「…!!!!!!」







思わぬ告白に胸の高鳴りを感じたセルベリア。

彼が自分にここまで大きく特別な想いを抱いていたなど、全く知らなかったからだ。

「き、貴様…、自分が何を言っているのか、分かっているのか…!?」

「…はい。これが僕の、あなたに対する素直な気持ちです。」

偽りの無い、覚悟を固めたカールの言葉。

セルベリアの心の奥で、今まで感じたことの無い思いが、こみ上げてきていた…。

























さて、こちらはアキッキーの怒号が響き渡った訓練施設内。

ミクとの通信は継続していた。

「イライライライライライラ……。」

ミクから受け取った新規覚醒戦隊リストのデータを見せてもらっていたのだが、あまりにも予想外すぎる面々にイライラを募らせていた…。

「なぁるほど、18チーム・合計71人も覚醒した上に、その中に異世界からの面々も含まれていると…。」

「「は、はい…。」」

もはや観念したかのような雰囲気のNEXTとミク。

「どうしてそんな大事なこと、ボクに伝えなかったわけ…!!??」

「「すみません…。」」

「終わったら後で全員分きっちり、正式契約を済ませるんだよ!」

「「はい…。」」

しかしまぁ、どうしてこうも次々にシードピアで覚醒者が出てくるのだろうか…。





―――ピピピッ、ピピピッ!

「ぉ!?バディ、コースケから通信だ!」

「えっ!?」






意外な通信…というか、どうやってこの回線を知ったんだ!?

その疑問を張り巡らす暇も無く、空間モニターにコースケの姿が映った。

『アキッキー!良かった、やっとつながった!』

「チーフ!すみません、心配かけて…。それよりも、そっちの状況は―――。」

『そんなこと言ってる場合じゃないって!…っ!邪魔だよっ!!!(ズバッ!!!)

―――!?

今、一瞬、マスカレイドドーパントが映ったぞ!?

それに、コースケの背景に映っている光景は…!?

「ちょ、ちょっと待って!?何その状況!!??」

「どうなってんだこりゃ…!!!」

みゆきと弦太郎が目を疑うのも無理は無い。

通信先のメディアステーション内は、亜空軍とシードピア連合の超絶大乱闘の真っ只中にあったのだ。

『こっちはメディアステーション中央部付近に出現したレスキューフェニックスエリア周囲で敵軍と交戦中なんだ!亜空軍は戦闘員を100万人体制で召喚している!』

―――!!!!!!

戦闘員だけで100万人体制!!??

今後召喚される怪人の存在を考えると、恐ろしくなってきそうだ…!!

『それぞれの戦いで合流した仲間や、異世界からの協力者のおかげもあってどうにか持ち堪えているんだけど、それもいつまで持つか分からないんだ!とにかくすぐにこっちに合流してくれ!!!』

「了解!もう少し待ってて!!」

メディアステーションの仲間たちが大ピンチ。

どうやらこれ以上はのんびりと移動してはいられないようだ!

(…仕方が無い…!一か八か試してみるか!)







何か策を思いついたアキッキー。

取り出したカードには、“CONNECTUNNEL”の文字が書かれていた…。



---to be continued---


☆あとがき
FWパニックもお待ちかねの最終決戦へ!!!
顔ぶれもついに固まり、連合軍反撃のお膳立てが整ってまいりました!!!

次回は、まさかまさかの累計200話達成記念の超拡大版!!!!
そして、それを掲載するのは、サイト開設10周年突破を迎える4月下旬を予定しています!!!
もちろん、まだまだ新たなヒーローが登場いたしますので、期待していてください!!!










inserted by FC2 system