ライガーシールズの敏腕プロデューサー・“空先生”こと中川空の突発的な提案により、シードピア史上かつてない大規模のプロジェクト、“超巨大コンサートプロジェクト”が立ち上げられることになった。
後日、それぞれのチームメンバーたちにもその概要が告げられ、1週間後から本格的なレッスンを開始することに。
しかし、いざレッスンを開始してみると、彼女の予想の斜め上を行く課題が迫られていた。
「よし、最初は基本の発生練習から!!」
「「「あ〜あ〜あ〜あ〜あ〜」」」
こちらは第1レッスン室。
S.O.S.フォース、ライガーシールズ、エターナルフェイスを中心に、基本的な発声練習中…なのだが…。
「ド〜ミ〜ソ〜!!」
―――ズドドド…。
約一名、ペースが合わない者がいた……。
通称“SMAPライダー隊”のリーダー格・マサヒロだ。
「ちょっと・・・、マサヒロ!音程がズレてるって・・・。」
「あ、わりぃ!!いつもの癖で・・・。」
(コイツ大丈夫かしら・・・。)
「まぁまぁまぁ、気を取り直して再び練習!さんはい!」
「「「あ〜あ〜あ〜あ〜あ〜」」」
S.O.S.フォースのこなたを中心に、どうやら雰囲気をつかんでいっている様子。
その一方でこちらは、キラたちの姿が。
「♪夢を信じて生きてゆけばいいさと・・・」
(キラ君は・・・、ラクスに付いていたからまぁ大丈夫よね・・・。問題は・・・)
「う〜ん・・・、アスランのテンポが遅いですね・・・。」
「すまない・・・。」
「もう一度行きます。」
「アスランが音痴だったなんて初めて知ったわ・・・。」
彼の場合の特別レッスンを組み込んだほうがいいのかもしれない。
まぁ、キラとラクスが付いているから、それなりに大丈夫だとは思うが……。
「♪はーしーれー光速の帝国華撃団!!」
一方、こちらはダンスレッスン室。
スピリチュアルキャリバーを中心に、本格的な振り付けの練習中。
「S.C.の方は副業の方でやっていたからまぁ大丈夫よね・・・。」
さすがに、劇団としての顔を持ち合わせているS.C.チーム。
歌もダンスもパーフェクト。
余談だが、彼らの容姿そのものも一線を駕しているくらいに美しい。
どうやら彼らが今後のレッスンのお手本ともなりそうだ。
「こっちの問題は・・・。」
視線を移した先には――――。
「右、左でタ-・・・うわっ!!」
ズテーン!
「!?」
豪快に尻餅をついた一人の少女。
なんと、ディスタンスフォースの魔導師のエース・高町なのはだ。
「なのは・・・、大丈夫?」
「やっぱり運動は嫌だよ〜!!」
フェイトが心配して駆け寄るも、なのははもう涙目になりかけていた。
(うわ〜……なのはちゃんは運動オンチだったのか・・・)
実はなのは、理数系は抜群に成績がいいのだが、文系は中の下、体育も極端に苦手だったのである。
「はぁ・・・、なのはちゃん・・・、本番までにダンスが少ない曲をセレクトしとくわ。」
「お願いします・・・。」
またしても課題が増えてしまったようだ……。
さてさて、所変わってポーズレッスン室。
会場に来てくれたお客さんの心をがっちり掴むための、魅力的なポーズの練習をしている。
「おっ、良いねえ!!その画いただき!!」
――――カシャッ!カシャッ!
ライガーシールズの野次馬のジェスが、絶好のシャッターチャンスを逃さんと、絶妙な場面でシャッターを切る。
いつの間にか被写体となっていたルナマリアとメイリンは、ちょっと恥ずかしそうだった。
「どう、ジェス。レッスンの成果は出てるかしら・・・?」
「いや〜、良い画が撮れてるから本番が楽しみだよ☆」
どうやら、こっちのほうは問題はなさそうだ。
ジェスが撮った写真、そのまま販売用のブロマイドに使わせてもらうとするか。
続いて、こちらは歌詞レッスン室。
ここでのレッスン内容を具体的に言えば、実際に歌詞を見て歌いながら、ポイントを整理していこうと言うものである。
それぞれの歌詞には意味や思いがあるのが大半である。
それを掴んで声にしていくのが、アーティストの条件だ。
「うーん・・・。」
ここではダイダルストライカーズのメンバーが中心となってレッスンしている中、なぜか部屋の片隅で唸っているメンバーが一人。
オルカファイターズの姉御肌・アスミンである。
「どうしたの、アスミン?」
「いや、この曲の意味が分からなくって・・・。」
彼女が持っていた歌詞を一度目に通す。
それは「Legend of Mermaid」と言うタイトルが付けられていた。
「う〜ん…、ちょっと1回歌ってみて。」
「♪七色の風に吹かれて・・・。」
実際に聞いてみると、空は彼女の意外な弱点に気付き、衝撃を受けた。
「ちょっと、アスミン・・・。もしかして・・・マサヒロやアスランと同じ音痴だった・・・?」
「うん・・・、まぁ・・・、ちょっとだけ、な・・・。」
2人よりはまだいいほうだとは思うが、まさかここにもいようとは……。
「だったら、もう少しレベルの低い曲を探してみるわね・・・。」
「悪いな、頼むよ。」
序盤から早くも問題が続出してしまった様子。
今後のレッスン、どうなっていくことやら……。
--to be continued--
次回予告!!
さて・・・、シードピアクライシスLFYに向けてたくさんのリクエストが届いております!
次回はその中から一部を先行発表!!
次回『要点整理!空先生のカバーソング口座』
コンサートを作るのは貴方です・・・。
あとがきという名のフリートーク(by DaisukeP[以下:D]&中川空[以下:空先生])
D「という事で…、『シードピアクライシスLFY』も2回目…。レッスンも順調に進んでいますね。」
空先生「なにいってるんだね!?
確かに一部メンバーは順調に進んでるけど、マサヒロ、アスラン、アスミンの3名はオンチで
なのはちゃんにいたってはダンスのセンスがゼロ!!…、これにはビックリしたよ…。」
D「そうだよね…、まぁ一部の設定はリアルの声優さんネタだからね…。
さて…、次回は楽曲の中間発表となっています。それでは、次回までごきげんよう。」
編集者・コースケの独り言
どうも、今回も大幅な加筆修正をさせていただきました、タツノコースケです☆
さて、今回の第2話、3箇所ほど歌詞の一部引用が見られたので、独自にその歌詞が載っている曲のデータを探してまいりました。
>「♪夢を信じて生きてゆけばいいさと・・・」→(ドラゴンクエストより「夢を信じて」)
>「♪はーしーれー光速の帝国華撃団!!」→(サクラ大戦より、ゲキテイこと「檄!帝国華撃団」)
>「♪七色の風に吹かれて・・・。」→(“マーメイドメロディー ぴちぴちピッチ”より「Legend of Mermaid」)
ゲキテイ以外の2曲は全く知らない楽曲と言うことで、どんな内容かYoutubeでその曲を探して聴いてみたんですけど…、結構いい曲でした。
今度、CDをレンタルしてみようかな?
さて、次回はカバーする楽曲の先行発表と言うわけで、どんな曲がラインナップされているか、楽しみです☆
それでは☆