Phase186.5 FWパニック・CONVERGE
Another Connect1〜まさか!?新たな参戦フラグ警報!!〜
「竜王・エクス斬り!!!」
「「ブリザードスラッシュ!!!」」
「「天空・Vの字斬り!!!」」
「ソニックディバイダー!!!」
「レスキューザンバー!!!」
「ホエール――!」
「マンティス――!」
「ドリル―――!」
「「「インパクトオオォォォ!!!!」」」
フェアリーパークで新たな亜空軍の増援が多数出現した頃、こちらはミキシングローバルの影響を受けて小規模的なダメージを受けていたレスキューフェニックス。
言わずもがな、このエリア一帯にも亜空軍の増援が多数出現し、非常事態発生から数十分経った今でも多数の戦闘員の排除に追われていた。
ファイヤー1Xが“エクスバッシャー”で敵を一気に吹き飛ばせば、ファイヤー4とファイヤー5が“ジェットカリバー”で上空から攻撃を仕掛ける。
R1マックスも“マックスディバイダー”で光の刃を飛ばし、R0も特有装備で敵を蹴散らし、R2、R3、R4もレスキュークラッシャーで応戦。
「非常事態だぁぁぁぁぁ!!!!」
一方のR5は、この事態に頭がついていかないのか、レスキューコマンダーとレスキューカードを多数持って体を震わせていた。
「レスキューストライカー、発進!!!セイッ!!!」
<スタートアップ>
…と、まずはR1の主要ビークルのレスキューストライカーを緊急発進させた。
ここまでは、まぁ、許容範囲内であろう…。
「ファイヤードラゴン、スクランブル!!!セイッ!!!」
<スクランブル>
…あ、あれ?
なぜかファイヤー1のファイヤードラゴンまで発進させちゃったよ!?
…んんっ!!??
しかもR5の手元のカードをよく見ると…。
チームの全ビークルのカードじゃないか!!!???
「レスキューセイバー、発進ッ!!ライザー発進!クレーン発進!
ショベル発進!ドリル発進!ターボ発進!ドーザー発進!
ダイバーもウェーブもパワーも、発進発進発進ッ!!
んでもって、ドーザードラゴン、ターボドラゴンも発進!
ジェットもヘリもエクスもガイアも、発進発進発進ッッ!!!
もひとつおまけにぃ……、
オールビークル、オープンアップゥゥッ!!!!!」
これはさすがにやりすぎではないだろうか!?
今まで以上に取り乱したR5、こともあろうか全てのビークルを自動操縦システム付で一斉発進させてしまったではないか!
しかもリミッター解除ということで、本来以上の高スペックを発現している。
その後、出動されたレスキュービークルは、肥大化したメディアステーションの内部を大きく回っていき、多くの戦闘員たちを爆裂的に鎮圧していった。
しかしながら、勝手に大型ビークルを全車発進させたのはさすがにまずい状況となり、後でメンバー全員にしかられたとか…。
一方、シードピア衛星軌道上から遠く離れた某宇宙空間で、ゲートからのワープアウトが。
現れたのは、ウルトラマンゼロの顔にも似ている印象を持ち、怒れる獅子と言う言葉が似合いそうな顔つきの赤と銀の戦士。
「目標に到着したな。」
その彼の背後から、仲間と思われる赤と銀の戦士が4人現れた。
「セブン、この先が…。」
「あぁ。今、ゼロが戦っているシードピアだ。」
彼らの視線の先、そこには亜空軍の襲撃の中心であるあの世界がある。
「W.M.G.と共闘するのも久しぶりになるな。」
「彼らが今までの間でどれだけ成長しているか、楽しみだ。」
シードピアに合流したW.M.G.の存在とその再会を懐かしむ一面を見せる彼ら。
そう、“ディフューズプラネット”の伝説の巨人・ウルトラマンである。
「む…?」
ふと、先んじて登場した獅子の戦士、ウルトラマンレオが背後の面々を見て何かに気付いた。
「ゾフィー、エースは?一緒にこちらに来るはずだったのでは?」
ゾフィーと呼ばれた戦士は、レオの質問にこう答えた。
「亜空間を彷徨うものたちの中に、自分の継承者を見出したそうだ。」
「自分の継承者…?」
意外とも取れる発言に、レオは困惑した。
「あり得ぬ話ではない。あの世界・シードピアでも、この戦いの中で間髪いれず起こっていることだ。」
初代・ウルトラマンもこの展開を受け入れている様子だ。
「それに、ゼロもここに向かう途中でどうやら、新たな人間と融合を果たしたらしいからな。」
ゼロの父親・セブンも、息子の新たな一歩を誰よりも感じ取っていたがゆえか、その流れを受け止めていた。
「いずれ、君にも分かるはずだ。自分の力を受け継ぐに相応しい存在が、現れれば…。」
そして、ジャックの言葉どおり、レオも自分の継承者がシードピアにいることに感づくことになる。
この戦いの最中で………。
亜空間は相変わらず、影蟲が徘徊し、戦闘兵プリムや亜空軍の特殊戦闘兵や戦闘兵器が多数生まれていた。
並の人間なら、この恐怖に耐え切れず、最終的には彼らの餌食となるはずである。
―――ドカアァァンッ!!!!
……いや、新たな例外がここにいた。
「攻撃の手を緩めるな!!!」
一人の青年の指示の下、口をふさがれた番犬のエンブレムをあしらった黒い軍服を纏う一団が、残り僅かな武器を片手に、この地獄とも言うべき死線をギリギリで切り抜けていた。
しかし、相手は無限の闇の軍勢。
被るダメージは決して軽くはない。
実際、彼らの駆る戦車や特殊車両は所々でダメージを受けており、燃料も底を尽きる寸前である。
「はああぁぁぁ!いっけえええぇぇぇぇ!!!!!」
仲間の少女が、常人ならざる青白い炎を纏って、光り輝く一閃を放ち、迫る敵を一気になぎ払う。
「どうするんだ!?車の燃料もそんなにないぞ!」
『こっちだって、戦車の弾薬も燃料もほとんど残っていませんよ!』
だが、やはりどうあっても不安は尽きない。
「さすがにまずいね…。」
「はぁはぁ…、わたしもさすがに、限界です…。」
味方の体力も限界寸前だ。
―――バキッ、ドゴッ!!!!
そこに一人の影が割り込んだ。
「こんなところで何やってんだ?」
『!!!???』
声をかけたのは、黒いマントを身につけ、赤と黒のベルトを締めた真っ白な体の戦士。
黄色く光る複眼が、言葉にならない印象を受ける。
「…ま、見た感じ危機に陥っているようだし、手助けしてやる。」
そう言って、白い戦士は無数に沸きあがるプリムたちに立ち向かっていく。
プリムたちも武器を手にして白い戦士に立ち向かうが、黒いマントに阻まれて攻撃が通らない。
それどころか―――。
<“ETERNAL” MAXIMUM DRIVE>
ベルトに刺さっていたものを取り出して、それをナイフの柄の窪みに装填した。
そしてその力で跳びあがり、プリムたちにとび蹴りを喰らわせた。
「チッ、さすがは亜空軍。まだまだ沸いて出るようだな…。」
しかし、一人だけでこの軍勢に太刀打ちするにはあまりにも非力だ。
「……………ん?」
ふと、白い戦士は何かに気付き、後ろを見上げる。
その視界に“気配の正体”を捕らえると、仮面の奥で笑みを浮かべた。
「…へっ、スゴイ奴のお出ましだな。」
「…?」
「お前ら、死にたくなかったら伏せたほうがいいぜ。」
「ッ!?」
その言葉を聴いて、黒服の男は背後を見上げる。
そして、すぐにその言葉の意味を理解した。
「全員伏せろ!!!上から来るぞ!!!」
『!!!』
上空から黄色い目の赤と銀の戦士がこちらに向かって飛んできたのだ。
黒服の男の言葉を聴き、その場にいた全員が伏せる。
「シュアッ!!!」
その戦士は両手をL字型に組むと、虹色のカラフルな光線を放ち、一気にプリムたちを全滅させた。
「……!!!!」
放たれた光線が、自分たちの周りの闇を一瞬で蹴散らしたことに、全員が驚きを見せる。
やがてその戦士は、自分たちの目の前に着地し、それと同時に一人の男の姿に変わる。
そして、白い戦士も自らの変身を解除し、黒軍服を纏った一人の青年になる。
「ディフューズプラネットの、ウルトラマンエース、だな…?」
「そう言う君は確か…、仮面ライダーエターナル…。」
二人はお互いの存在を認めると、睨み付けるような視線を交わしながら握手を交わす。
「……?」
「…何がどうなってるのか、分からない…。」
蚊帳の外となった他の面々、自分たちの目の前で起こっていることについて、まだ頭が付いていってない状況だった……。
ただ一人…。
遠くからその様子を見守っていた、世界の傍観者・鳴滝を除いては……。
“ディフューズプラネット”のウルトラ兄弟、ウルトラマンエース…。
“ウインディヒルズ”史上最恐のダークライダー、仮面ライダーエターナル…。
そして、“バサラワールド”ガリア公国の傭兵部隊、“ネームレス・ハウンド”か…。
何とも奇妙な組み合わせではないか……。
しかし、本来なら相対するはずのエターナルとエースが握手を交わしたということは…。
……………やはりそう言うことか。
亜空軍の奴らは“ミキシングローバル”の力で世界を融合し、プラズマ界を混乱に陥れているようだが、それは逆にプラズマ界のヒーローたちと言う希望を一箇所に集めるリスクを伴うということだ…。
シードピアで数多くのヒーローたちが覚醒しているのが何よりの証拠だ…。
このミキシングローバルの力が続く限り、希望の種は決して消えない…。
---to be continued---
☆あとがき
書きたい衝動に駆られてまさかの2話同時掲載となってしまいました(苦笑)
特に、このエピソードの後半の意味深な流れ、これはアキッキーさんにすら相談していないサプライズ投入です!!
後日、それに関する大まかな設定メモをアキッキーさん宛てに送信する予定です。