『思い立ったが吉日』とは、よく言ったものだ。
今思えば、自分は良くここまで、駄作な文章を綴り、物語を作ってきたなと思う。
だけど、自分がこれらの作品を好きにならなかったら、このアイデアは実現しなかったのではないかと、改めて思う。
そのとき、僕こと・タツノコースケは、リアルワールドではしがない高校生でしかなく、長所もなければ、何の取柄すらもない、目立たない存在でもあった。
そんな自分が、当時好きだったテレビ番組。
それは、今でも密かに見ている『天才てれびくんシリーズ』。
幼稚園くらいの頃から見続けていて、何度見ても飽き足らないくらいだった。
親からは時々、そろそろその番組を卒業しなさいと言うけれど、僕としては、やめる気がなかった。
それから、そのときは『サクラ大戦シリーズ』も、僕にとってのお気に入りの一つだった。
元々、父親がサクラ大戦のゲームをやっていたのを、僕が後ろからこっそりと見ていたのが切っ掛けという、ちょっと変わっている傾向だったのだが。
ちなみに、前書きでも語っているが、僕自身はサクラ大戦のゲーム自体、未経験である。
そんな中、高校1年の1学期が終わろうとしていたときのこと、僕のお気に入りがもう一つ増えた。
それが、『機動戦士ガンダムSEEDシリーズ』。
当時のクラスメートたちが時々話題として取り上げているのを何回か耳にした僕は、少しは興味は持っていたものの、実際に本編を見るなんて事はそんなになかった。
しかし、実際に本編をビデオにとって見た瞬間、僕は大きな印象を受けた。
それまでガンダムシリーズを全く知らなかった僕にとっては、衝撃的な作品でもあった。
また、そのテレビ本編が終了した頃には、ガンダムSEED系の二次創作サイトにもアクセスするようになった。
丁度、高校2年生になったときのことであった。
その時期から、僕の心では“自分も二次創作のサイトを立ち上げたい”と言う気持ちが強まっていった。
そういう気持ちもあり、僕はその時期から少しずつ小説の計画を進めていた。
幾つかの短編と、大きな長編。
その長編小説、最初の時期は、天てれとサクラ大戦をクロスオーバーさせると言うものを計画していた。
幾つかのサイトを巡り、文章の構成の参考を探し続け、見よう見まねで小説を書くという、手探り状態の連続だった。
さらに、クラスメートや部活仲間にも自分の作品の計画書やサイトの構成の案を見せ、数々の変更点やアドバイスももらった。
それから1年後、僕は『Cyber World Chronicles』と言うサイトを立ち上げ、新たなスタートを切った。
しかし、実際に運営するに連れ、失敗することも多くなった。
特にこの時期、サイト同士の付き合いで大きな失敗をしでかし、一時は意気消沈したこともあった。
さらに、長編小説のネタが底を突き始め、完全スランプに陥っていた……。
そんな当時の僕にとって、唯一の楽しみが、録画していた『機動戦士ガンダムSEED DESTINY』の視聴だった。
ガンダムSEEDの続編と言うこともあって、21世紀のガンダムファンとなった僕にとっては、この上ない楽しみだった。
しかし、ネットワークと言う世界の中でやってしまった大きな失敗によってできた心の傷までは、癒すことは出来なかった……。
余談だが、その古傷は4年経った今でも背負っている………。
そんな、ある日のことだった……。
「結局、スランプ続きでネタは浮かばないし、ネット越しの人間付き合いは最悪……。もう、泣きたいよ…っ……。」
とうとう心が押し潰されそうになった、そのときだった。
――――――ん!?
僕の脳裏で浮かんだイメージ。
それは、ガンダムSEEDの世界観と、天てれ2004年度の世界・プラズマ界の情景だった。
そのとき、僕はこう思った。
“同じ目的のために違える道を歩み、すれ違ったまま戦うって言う点を考えると、『ガンダムSEEDシリーズ』と『プラズマ界』って、どこかしら似ているところがあるんじゃないか”…と。
「……!!…そうだ…!!!」
そう至った僕は、その衝動のままにパソコンに向かい、自分のアイデアを打ち込み始めた。
『天てれ』のプラズマ界での戦いの続編と言う形で、そのプラズマ界と『ガンダムSEEDシリーズ』の世界観を融合させて、そこに、てれび戦士やガンダムSEEDシリーズのキャラクター……、それに、サクラ大戦シリーズのキャラクターも総登場させて見るって言うのはどうかな?
……うん、これならいけそうだ…!!
色々な資料を参考に、次々と僕の脳裏でアイデアが次々に誕生し、次第に僕の脳裏のイメージが大きな形を作っていった。
今思えば、ガンダムSEEDやサクラ大戦や天てれは、それぞれが違う世界観。
それを融合させるというアイデアは、おそらく、現在でも類を見ないかもしれない……。
予想以上の壮大なスケールとなりそうだけど、この物語だったら僕も続けていくことも出来そうだ……!
そうだなぁ……、タイトルは、“テレヴィアン・クライシス”にちなんで――――――。
シードピア・クライシス(SEEDPIA CRISIS)!!!
こうして、後の僕のサイトの看板的存在となる長編小説、SEEDPIA CRISISの構成が始まった……。
--Following SEEDPIA CRISIS Chapter 1…--
--シードピアクライシス第1章につづく…--
☆あとがき
僕こと“タツノコースケ”の独白的なエピソードと相成りました、この番外編、いかがでしたでしょうか?
文章にもあったとおり、今でも結構色々なことを抱え込んではいますが、いつまでもこれにくじけず、今後も精一杯、物語を盛り上げていければいいなと思っております。
それでは、運営5年目と相成ったサイバーワールドクロニクルを、これからもよろしくお願いします!