※これは本編で書ききれなかった出来事をL.S広報課のアキッキーによるメイキング撮影という形で書いた作品である。
<ライガーシールズ広報課アキッキーのメイキング日記より>
さて、いよいよ本番前日。
みんな最後の仕上げに入っている。
事実、ボクも今日はメイキング撮影どころではないのだが、ココこそメイキングに入れたいと言うわけで今回は秘密兵器を投入することにした。
「おはよう。」
「おはようございま・・・・・って、アキッキーさん!何ですかその格好!?」
朝ごはんを食べに食堂へ降りてきたボクを見たダイスケは驚いていた。
なぜなら今日はいつもの格好に加え頭にCCDカメラを取り付けていると言う「どこの若手芸人!?」と言われてもしょうがない見た目だったからだ。
「ああ、これ?今日が追い込みだろ?ボク自身もカメラ片手に走り回るわけに行かないからな。今日はCCDを使ったボク目線と言う形でメイキングを取っていこうと思って。」
「は、はあ・・・・。」
若干微妙な返答だったがとりあえず朝ごはんを食べたボクはすでに完成したライブステージへ向かった。
さて、ここはライブステージ。
ここでは出演者が時間ごとに最後の舞台リハーサルを行なっている。
そして、今はボク、メイリンちゃん、テンテラスの3人によるポケビメドレーの最終リハーサルだ。
しかし・・・・
「テンテラス!またギター、ミスってるよ!」
「ゴ、ゴメ〜ン。」
そう、テンテラスのギターが現時点で完璧ではないためかなりグダグダな状態の最終リハーサルになっていたのだ。
「テンテラスさん、お願いしますよ。」
メイリンちゃんも心配そうだ。
「ほんと頼むよ、もし本番でとちったらすごい事になるから!」
と若干の念押しをしておく。
「わ、わかったよ。」
そんなこんなでポケビメドレーの最終リハが終わりボクは一旦ホテルへ戻り昼食をとりにいく。
「おつかれ!」
そこへタカティンがやってきた。彼は特に歌の担当がないため今回のライブでは主に裏方担当の1人だ。
「お疲れです。」
「お疲れ〜。」
メイリンちゃんとテンテラスはとりあえず挨拶だけしてさっさとホテルへ戻っていった。
2人が見えなくなった後、ボクはタカティンに近寄る。
「それで、あっちのほうはどうなってるの?」
他の人に聞こえないように小声でボクはタカティンに聞く。
「大丈夫。ボク達の方もバッチリ稽古したし、衣装のほうもバッチリだよ。」
そう、彼を含め数人の裏方担当メンバーはひそかに現在水面下で準備されているゲリラライブのアシスト役として参加が決定しており、タカティン達もまた隙を見てはブリッツライナーで稽古をしていたのである。
「エンキさんたちには今日の深夜に最終リハはやるって言っているからタカティンさん達も適当に理由付けてその時間までに集合してくださいね。」
「OK。」
少ない口合わせの後、ボクもタカティンと分かれてホテルへ戻った。
昼食中―――。
「アキッキー!」
やってきたのは課長だ。
「なんっすか、課長?」
「なんっすか、じゃないでしょ。あなたが言っていたライブの店舗出展の件OKだから承認書を持ってきたのよ。」
そう、実は今回ボクは課長にボク自身がプロデュースした売店を経営したいと相談したのだ。
「ありがとうございます!」
「しかし驚いたわね。アキッキーに料理がうまい知り合いがいたなんて・・・・・。」
「いや〜ちょっと思うところがありまして相談したら快くOKしてくれたもので・・・・・・。あっ、じゃあ午後から早速、店舗の組み立てをしときますんで。」
「わかったわ。」
空課長と別れた後、ボクは携帯電話を手にする。
「あっ、アキッキーですけど承認の方が取れたんで売店のプレハブを大至急お願いしますね。」
午後、コントの最終リハを行なう。
「ホンゲ〜、ワシに任せろ!行くぞアスラン!」
「ハイ、先輩!」
「ツヨシ君、ゴロクミ君、私たちも行きますよ。」
「ハイ、タクヤ警部。」
「ハ〜イ!」
「頼みますぜ、シンゴの旦那!」
本来こういうことが主であるSMAPライダー隊のメンバーに混じりボクは着実な台詞運びを見せる。
ただ一部メンバーのカミカミな状況に若干の不安を覚えたことを追記しておく。
夕食―――。
「みんな、明日は本番だから今日の夜はゆっくりと体を休めること。わかったわね!」
「は〜い!」
いよいよ明日が本番という訳で空課長がみんなに万全の体制で挑めるよう諸注意を言う。
そして就寝時間に。
「アキッキー、明日はお互いがんばろうな!」
「ハイ!おやすみなさい、チーフ。」
部屋に入り戸締りをする。
「・・・・・さてと・・・・・ここからは裏のほうの最終レッスンだ!」
そういってボクは明日着る私服に着替えた後、バスルームの扉の前に立つ。
「3・・・2・・・1・・・いまだ!」
そういってボクは扉を開ける。
そこは時の砂漠。
そしてボクの目の前には女神たちの砦『クイーンブリッツライナー』が聳え立っていた。
「おっす!」
「あっ、アキッキーさん。」
挨拶をして入ったボクの元へロレンスさんがやってくる。
「メンバーのほうはどうですか?」
「バッチリですよ。それに、アキッキーさんが許可を取ってくれた店のほうの準備もバッチリです。」
「そうですか、じゃあ先にそっちの陣中見舞いに行ってきますね。」
ボクが向かったのはクイーンブリッツライナー内の調理施設。
「おいっス!みんな!」
そこではCVPに所属するメンバーたち同様に各世界から脱出できた人達が一丸となって料理を作っていた。
「あっ、アキッキーさん。」
「ご機嫌うるわしゅうですわ。」
「こんにちは。」
やってきたのは、ピンクがかった髪でいわゆるコスプレなどで見るミニスカートタイプの露出が激しい物ではなくちゃんとしたメイドさんのような格好をした少女と派手な赤い髪を縦ロールにした泣き黒子が特徴的な少女、そして翠がかった髪を三つ編みにしたメガネっ子だった。
「あっ、なでしこさん、せんだんさん、いぐさちゃん。」
なでしこ(CV:名塚佳織)、せんだん(CV:松岡由貴)、いぐさ(CV:本多陽子)。
彼女たちはようこちゃんと同じ『いぬかみっ!』の世界の住人で、現在亜空軍側に洗脳されている、ようこちゃんのパートナー・川平啓太の従弟である川平薫(CV:甲斐田ゆき)に仕える犬神であるが、現在、薫は亜空爆弾の影響で行方不明となっており、脱出成功した薫の犬神は現在クイーンブリッツライナーで裏方として活動している。
「準備のほうはどうなっているんだい?」
「バッチリですわ。各種グッズと軽食の準備は全て整いましたのであとは店に運び込むだけですわ。」
「みんなが力を合わせて手伝ってくれたおかげです。」
そう、ボクがプロデュースした店とは実はCVP関連のアシストメンバーが経営する軽食&CVP関連グッズの直営店だったりする。
「店のほうは親方さん達が立派な物を用意してくれました。」
ちなみにここで話が出て来た親方(CV:相沢正輝)という人物は彼女たちと同じ『いぬかみっ!』の世界の住人で一応本職は大工なのだが、下着ドロの常習犯であるちょっと困った面を持つ。
「じゃあ、搬入のほうは君たちに任せるから、頼むね!」
「ハイ!」
そういってボクは最終リハーサルが行なわれているホールへと足を運んだ。
“ドンマイ、ドンマイ、ドンマイ、ドンマイ!泣かないで〜♪”
おっ、ちょうどアスカさん達がバンドメンバーと音合わせをしている最中だ。
「やっぱり、アスカさんたちかっこいいです。」
春香ちゃんもちょっとうっとりムードだ。
「やっぱりボクの見立ては正しかったな・・・・。」
我ながら見事なまでの自己満足だ(笑)
「おい、アキッキー。」
「どうした、オルガ?」
オルガの声を聞きそっちにボクは行く。
「本当にこの格好で俺たち出るのか?」
そういうオルガたちは正直ものすごい格好をしていた(ネタばらし防止のため正体は内緒)。
「仕方ないだろう、兄貴が発注間違っちゃったせいでそれしかないんだから。」
「仕方ねえな・・・・。」
そんなこんなで練習が進んでいく。
「みんな!いよいよここまで水面下で行なってきた計画もいよいよ実行間近だ!みんなの活躍、期待してるよ!!」
「ハイ!」
<ライガーシールズ広報課アキッキーのメイキング日記より>
やるべきことは全部やった!いよいよ本番、言えることはただ1つ・・・・・・・
やってやるぜ!!
--to be continued--
次回予告!!
無事にライブも成功しみんなで盛大に祝うことに!
しかし、このパーティー、いやな予感がするのはボクだけか?
次回、Making6「酒池肉林!?打ち上げパーティー(開幕編)!!」
コンサートを作るのは貴方、メイキングを撮るのはアキッキーです。
あとがきという名のフリートーク
天の声「いよいよ本番前日!という訳で今回は前日の様子をアキッキー視点で書いてみました。」
アキッキー「正直忙しいよ。各種練習にCVPのほうの仕事も全部ボクがやっているからね。
今回は『いぬかみっ!』のサブキャラが結構出てきたね。」
天の声「シャナたちだけがCVPって訳じゃないことを書きたかったからね。」
アキッキー「ところで次の話‥‥いきなりライブ終了後!?」
天の声「いや、正直この後、ボクが本編執筆を担当するパートが複数あるから
さすがにカメラまで手が回らなそうで‥‥。」
※現時点で『ポケビVSブラビ』、『CVPゲリラライブ』、『コント』の3パートの執筆を書くことが決定している。
アキッキー「そうか…。」
天の声「その代わり、打ち上げパーティは派手に書くつもりなんでヨロシク!!」
<編集者・コースケの独り言>
久方ぶりのアキッキーカメラ、お待ちどうさまです☆
……と言ったわけで、水面下で計画されていたゲリラライブ、こちらも全ての準備が整った模様でございます。
本編でその全容が明かされることとなりそうですが、その計画が本格的に実行されたとき、メンバーたちはいかなる反応を見せることか…。
個人的な不安としては……空課長の反応が怖い………。
アハ…アハハハハ……(苦笑)